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週刊 読書案内 夏目漱石「文鳥」(「文鳥・夢十夜」新潮文庫)
夏目漱石「文鳥」(「文鳥・夢十夜」新潮文庫) 夏目漱石の「文鳥」です。明治41年ですから1908年、前年、朝日新聞に入社した漱石が最初に書いた長編「虞美人草」のあと「坑夫」を書き、続けて書い
週刊 読書案内 井戸川射子「する、されるユートピア」(青土社)
井戸川射子「する、されるユートピア」(青土社) 2022年に「この世の喜びよ」(講談社文庫)で芥川賞をとった井戸川射子の「する、されるユートピア」(青土社)という詩集を読みました。2019年に中原
週刊 読書案内 筒井功「潮来を、なぜイタコと読むのか」(河出書房新社)
筒井功「潮来を、なぜイタコと読むのか」(河出書房新社) どうでしょう、この本の書名が何ともいえずいいなと思うのですが。縄文語を追っていらっしゃる筒井功さんの新刊「潮来を、なぜイタコと読むのか」
『決戦! 忠臣蔵』 今年はとにかくゴリゴリの「討入り!」が読みたかった。史実云々は脇に置いといて、どフィクションでいいから、忠義の! 侍たちの! 討ち入りが! 読みたかった! シリーズ名に『決戦!』とあるぐらいだから、てっきり吉良vs.赤穂浪士のヒリヒリする駆け引きに熱いバトル! 艱難辛苦の末の命を賭した討入りが! 美し…
【読書】2024年。もっと実益に結びつく知識・技術・経験を身につける
こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。 僕は糞みたいなサイコパス上司と組んで適応障害のような状態となり、半年間の休職を経験した人間です。 働くことの難しさ、仕事と家庭の両立、いわゆるワークライフバランスについてずっと考えてきました。 休職中に多読生活を目標に定めて、2020年以降、毎年50冊を読了してきました。 50冊というのが多読か否かという疑問はありますが、だいたい月4~5冊、週に1冊というのが丁度良いのです。 今年もあと2週間。 50冊まであと4冊読めばミッション完了というところまできました。 本業のサラリーマンに復帰はしたものの、キャリアに行き詰まりを感じたので、新し…
11月もいろいろ読みました♪ まずは夫と共に楽しんだ小説辻村深月さんの作品。 ママ友関連の記述は 共感できる部分も大いにありつつ。 夫と読後の感想を いつも言い合うのですが着眼点が違いすぎて つくづく違う人間だなあと面白いです。 一度読み終えてから もう一度読み返すとあぁここのこれが こういうことだったのか‥! みたいな気づきもあり各章の最後だけでも 読み直すのがおすすめです。 お次はレシピ本。 読書とは言えないかもですが・・ 冬はやっぱり 煮込み料理が好きなので ストウブの登場頻度が増えます。 ストウブはふるさと納税で 数年前にグレーのものを調達しました♪今も愛用中。 レシピ本を活用して い…
9月に本棚を整理していたら出てきたのが、京極夏彦さんの百鬼夜行シリーズ9巻。 左からシリーズ①~⑨ fudemogura.com 再読したくなって、シリーズ①から読み始めて4ヶ月になろうとしていますが、まだシリーズ⑤が読み終わって⑥に入ったところ。とても分厚くて進みません。 しかもシリーズ④までは断片的に記憶があって、そうだったなぁーと思いながら読んでいたのですが、⑤はまったく覚えていませんでした。もしかしたら購入だけして、それ以降はあまりの分厚さに挫折して読まなかったのかもしれませんね。 なので、まだまだ時間がかかりそう。未読のものもありそうなので、簡単に読書記録を残しておこうと思います。 …
「眠れないほどおもしろい紫式部日記」 板野博行(著) 眠れないほどおもしろい紫式部日記 「あはれの天才」が記した平安王朝宮仕えレポート! (王様文庫)Amaz…
新潮文庫の100冊 2024②「吾輩も猫である」 赤川次郎、新井素子、石田衣良、荻原浩、 恩田陸、原田マハ、村山由佳、山内マリコふと「新潮文庫の100冊」を読…
AMAZONのサブスクには、まんまとハマっているようだ。PrimeもMusicもAudibleも・・・Musicは辞めていいのだが、娘の希望で継続中だ・・でもAudibleは元が取れている?かもぐらいには聞いている。なんといっても、散歩とドライブの時には欠かせない。聴き終わると、よかったな~とか、なんだこれ?とかいろいろ思うのだが、3日も経てば忘れている。読んだことすら・・昔は、紙本も含めて、Booklogに読んだ、だけはログっていたけど...
浅倉秋成「六人の嘘つきな大学生」あらすじと感想!予想できない怒涛の就活ミステリー
浅倉秋成の「六人の嘘つきな大学生」を読みました。この本は就職活動をテーマにしたミステリー小説です。最後まで予想できない怒濤の展開に目が離せず、夢中で読み進めてしまいました。この記事では「六人の嘘つきな大学生」のあらすじと個人的な感想をまとめています。
ガンツさんと川添さんのインタビュー記事。現代国語の理解度は、プロレス記事の行間を読ませる経験が大きい、と。これ、自分にも当てはまっていて(笑)核心に至らな...
【経済・経営学の本】ランキングBest100<1位~10位>
◆第001位 『ポスト資本主義社会』評価:095点/著者:P・F・ドラッカー/巻数:全1巻/ジャンル:経営学/1993年 ◆第002位 『世界を不幸にしたグロ…
本紹介『ブラタモリ 7 京都 嵐山・伏見 志摩 伊勢 伊勢神宮・お伊勢参り』
NHKで放送されている『ブラタモリ』 が、書籍化されています! 全18巻! 長く続いているから巻数も多いよね~ そして、 写真や図、地図が多いから見やすい! 多いというか、文字の方が少ないんじゃないっていうぐらい それは盛りすぎかな(笑) 番組で見るのも楽しいけれど、 本でじっくり写真や解説を見るのも良い勉強になる! 今回紹介するのはこちら! ブラタモリ 7 京都(嵐山・伏見) 志摩 伊勢(伊勢神宮・お伊勢参り) KADOKAWA Amazon 7巻の京都、志摩、伊勢ver. 観光地として有名な嵐山はなぜ綺麗に見えるのかを 地質学的な観点から解説されていたり、 伊勢神宮参拝のガイドを写真付きで…
ヨルとよるあさのますみ作/よしむらめぐ絵外に出たことがない黒猫のヨルと家で暮らしたことがない町のネズミさんが月夜の晩に出逢う一夜のお話とにかく2匹が可愛らしいのです絵本の中に入れるなら私はホットドッグ屋のお兄さんがいいな…と思いました変装した黒猫のヨルが買いに来てくれるからヨルのお家にご招待された町のネズミさんが安心してぐっすり眠るお顔も可愛らしくて…絵がとても綺麗でとってもとっても素敵な1冊です それからもう1冊… あとがき/加藤久仁生月刊MOE(2009年11月号~2011年12月号)に連載されたものを 再構成した一冊 絵本と言っていいのでしょうか ノスタルジックだったり 不思議だったり うまく説明できませんが 独特の淡い色調の絵と言葉に 心魅かれるとても素敵な本です☘️ ただいま野鳥の写真を整理中で...ヨルとよる🐈⬛素敵な絵本見つけたよ♪
最近読んだ本を紹介します。 こちらの小説です↓ 『花屋さんが言うことには』 著者は、山本幸久さん。 花が好き&表紙に惹かれて買いました。(キラキラの期間限定お…
書籍の誤植は出版社へ連絡した方が良いのか?(連絡するとどうなるのか)
数をこなすことが目的ではないものの、月に10冊読むと日本人の約2%の層に入れるというデータも有って、一つの目安として月に10冊を意識しているのだが、2022年11月の10冊を最後にして、昨年から今年にかけては、月に4.5冊(1週間に1冊強の)ペースで推移している。 ある程度本を読んでいると、稀に誤植に出くわすことも出てくる。発見してしまった誤植は、出版社へ連絡した方が良いのだろうか、連絡するとどうなるのだろうか。2022年2月からの約3年に渡って計10回の誤植申告を出版社に対して実施した結果をまとめておく。
11月も終わり、 今年も残りあと1か月となりました さて、1ヶ月のまとめとして、 11月に読んだ本をリストアップしていきます ①『掟上今日子の家計簿』著・西尾維新 soranoaki.hatenablog.com ②『心霊探偵八雲2魂をつなぐもの』著・神永学 soranoaki.hatenablog.com ③『掟上今日子の旅行記』著・西尾維新 soranoaki.hatenablog.com ④『心霊探偵八雲3闇の先にある光』著・神永学 soranoaki.hatenablog.com ⑤『心霊探偵八雲4守るべき想い』著・神永学 soranoaki.hatenablog.com ⑥『掟上今日…
海外サッカーをライブで見る機会は減ったけど、こうして本になると手に取ってしまう(苦笑)個人的にはごつごつとした古き良きイングランドのサッカーの方が好きだっ...
安部公房の未読作品を読もう月間が進行中ですが、「終りし道の標べに」は安部公房の初めての商業誌への発表になります。(詳細はWikipediaに)これは読んでおかないと、と思ったのですが、新潮文庫版は廃刊になったようです。amazonで古本を探しても見つかりませんでした。そんなわけで、図書館で借りてきました。敗戦時の満州を舞台です。故郷(日本)を捨てた主人公Tの手記を通して、朝鮮人の陳、八路軍の高と織りなす人間模様と、各人の故郷の存在を対比させつつ、作者の「かく在らねばならぬのか?」の疑問を掘り下げます。幼年時を満州で過ごした安部公房が実存を思索した結果の作品かと思います。三島由紀夫で言うならば「仮面の告白」のような立ち位置の作品でしょうか。ここから安部文学が始まった、という作品ですが、「壁」以降の作品とはち...終りし道の標べに-安部公房(新潮文庫)
週刊 読書案内 日野啓三「落葉」(「落葉 神の小さな庭で」集英社)
日野啓三「落葉」(「落葉 神の小さな庭で」集英社) この作家を読み直し始めたきっかけは、2024年の10月に見た「国境ナイトクルージング」という、中国と朝鮮の国境を舞台にした、まあ、中国映画といって
山の園芸屋さんエゾシマリス /写真·文佐藤圭こちらの写真絵本とってもとってもオススメです★大雪山の壮大な景色の中に逞しく生きるちっちゃなちっちゃなエゾシマリスさん可愛らしい仕草がたっぷり堪能できるとともに他の生きものとの出会いの場面など素晴らしいお写真が満載!野鳥好きの私としてはまさかのホシガラスさんとの対面にも感動♪(木の実好きのライバルとしての登場でした)*図書館で借りた本ですのでラベル隠しにベア作家*ricalab*さんのくまちゃんに登場してもらいました ともだちや /内田麟太郎作·降矢なな絵1時間100円で友達になってあげることを思いついちゃったキツネさんの話なんと13巻も出ているシリーズものの1作目でした伸びやかな絵も思わずクスッと笑ってしまうお話の流れも楽しくて読後感がとても良かったですちい...素敵な絵本見つけました★
もうじきたべられるぼくはせがわゆうじ作新聞の紹介で知った絵本ですもうじき食肉にされてしまうと分かった牛くんの物語内容紹介になってしまうので詳しくは書いてはいけないと思いますが決して押し付けではなく命の大切さがとても心に響いてくる絵本です内容を書くのはいけないと思いつつもこの文章だけは心に留めておきたいので書いてしまいます*せめてぼくをたべた人が自分のいのちを大切にしてくれたら いいな* どんぐりころころむし 澤口たまみ文/たしろちさと絵男の子が拾ってきたどんぐりに穴が開いて中からシギゾウムシの幼虫くんたちが出てくるお話なのですが…この本を読んで思い出したことがあるので 書いてみます 🌰数10年前のことです栗を購入してすぐに茹でずにバケツに入れて保管していたらもぞもぞと音がするので様子を見てみたらナント...素敵な絵本と🍬ご当地キャンディ
おいしいふ~せん角野栄子「魔女の宅急便」でおなじみの角野栄子さんの食をテーマに描く56のエッセイ集ご自身のイラストもふんだんです1作目がユスラウメのジャムのお話でこどもの頃実家の庭にユスラウメの木があった身としてはもう嬉しくて「これはねコンメって言うの」と教えてくれた祖母はとてもマメなひとでわたしが学校から帰ると餃子の皮を作るのに茶筒の蓋で薄く伸ばした小麦粉をくり抜いていたりしましたがジャムを食べた記憶はありませんわたし自身もジャムという発想はなくそのままつまむ程度でベリーという意識がなく今日までユスラウメを調理しようと思ったことがなかったのが残念でなりませんいったいどんな味なんだろう??気になって仕方がありません国際色豊かな食のエッセイ 楽しく読み終えました🧙おいしいふ~せん🍎角野栄子さんのエッセイ
【本】川上未映子×村上春樹『みみずくは黄昏に飛びたつ』~川上未映子が村上春樹に創作の裏側をインタビュー~
1、作品の概要 『みみずくは黄昏に飛びたつ』は、川上未映子が村上春樹にインタビューしたものを編集した本。 2017年4月27日に、新潮社より刊行された。 単行本で全345ページ。 文庫版も刊行されている。 全4章からなり、第1章は2015年にされたインタビューが雑誌『MONKEY』に掲載された。 第2~4章は、『騎士団長殺し』刊行後の2017年に3回に分けてインタビューが実施された。 2、あらすじ 第一章 優れたパーカッショニスト、一番大事な音を叩かない 第二章 地下2階で起きていること 第三章 眠れない夜は、太った郵便配達人と同じくらい珍しい 第四章 たとえ紙がなくなっても、人々は語り継ぐ …
『Life is Wellness 「健康な生き方」の科学』 からだ、こころ、つながり。それぞれ10点満点で採点するとしたら、今の状態に何点をつけますか? その点数を、どうすれば今より良くできるのか教えてくれる本。 食事や睡眠、人とのつながりなどについて書かれているのですが、食事の項目に書かれていた超加工食品の話は、本当に「それな!」という内容。 ポテトチップスやアイスクリーム、フライドポテト、ピザなどの超加工食品は、タバコやコカインのような「依存性物質」と共通点が多いそうで、 つまり、「止まらない現象」が起こるのは、あなたの意志が弱いからではなく、食品そのものが中毒になるように設計されている…
◆読書記録◆中野京子と読み解く クリムトと黄昏のハプスブルク/中野京子
・中野京子と読み解く クリムトと黄昏のハプスブルク/中野京子フランツ・ヨーゼフ皇帝時代のハプスブルク家の歴史と、その時代に活躍したクリムトの伝記、そしてクリム…
旅するツール・ド・フランス/小俣 雄風太2024年5月21日/274ページ目次:第1ステージ 第2ステージ 第3ステージ 第4ステージ 第5ステージ 第6ステージ 第7ステージ 第8ステージ 第9ステージ 第10ステージ 第11ステージ 第12ステージ 第13ステージ 第14ステージ 第15ステージ 第16ステージ 第17ステージ 第18ステージ 第19ステージ 第20ステージ 第21ステージ ...
イギリスを知る教科書 伝統と文化から世界が見える!/君塚 直隆2024年7月2日/208ページ目次:イギリスってどんな国? 歴史1 古代~中世 歴史2 近代の夜明け 歴史3 現代―大戦へ、その後 社会&文化 芸術&文化 生活&文化 数多くの写真、肖像画、イラストにより、イギリスの歴史、政治、経済、社会、文化を解説した本です。 イギリスについての社会科資料集といった本です。 まずはイギリスの公...
11月に読んだ本の記録。。。 1年ぐらい本を読んでなかった でも読みたかった本は写メって保存してありました。 なので今回も新しい本は出てこない。。。
「趣味と趣味の読書について」 何か趣味を持ちますと、凝って行く人は間違いなくその趣味の分野の読書をするようになります。 典型的なのは入門書から始まりまして、そ…
青山美智子さん著書の「人魚が逃げた」の感想・レビューをお伝えします。青山美智子さんは、本屋大賞の常連でもあり、読書好きにファンが非常に多い作家です。文庫本もたくさん販売されており、「赤と青とエスキース」「木曜日にはココアを」「リカバリー・カバヒコ」「月の立つ林で」などの作品があります。表紙デザインは、田中達也さんです。
「この世にたやすい仕事はない」津村記久子(新潮文庫)感想・レビュー
津村記久子さん著書の「この世にたやすい仕事はない」を読みました。 この本の感想・レビューをお伝えします。 NH
「52ヘルツのクジラたち」(原作本・本屋大賞)感想・レビュー
町田そのこさん著書「52ヘルツのクジラたち」(原作本)の感想・レビューをお伝えします。2021年に本屋大賞受賞、2024年に杉咲花さん主演で映画化されました。文中に印象に残った言葉があります。「気持ち悪い」「嫌い」「辛い」「怖い」などと言われますが、著者が何を伝えたいのかをはっきりと理解できる作品です。
『忠臣蔵夜咄』 池宮彰一郎 『四十七人の刺客』や『最後の忠臣蔵』の作者である池宮彰一郎氏が自らの作品執筆や映画化について語ったエッセイや対談集。 『忠臣蔵』を題材にした小説を書かれた作家たちが口をそろえて言う「…
Audibleでキャンペーンやってたので期間限定で再登録してみました🤗 Audibleは家事をやりながらとか運転中とか隙間時間に聴けるのですごく良いです♪ …
Number史上、2回目の女子プロレス特集だそうで。個人的にクラッシュギャルズとダンプ松本の時代とは重なっていないので、録画とか書籍とかでしか分からないけ...
「誰かSomebody」宮部みゆき著、文春文庫、2007年12月誰か―Somebody(文春文庫)みゆき,宮部文藝春秋企業グループ広報室勤務の男性社員が、グループの運転手が事故死した原因を調査し、運転手一家の複雑な事情を知ることになる話。運転手・梶田信夫の過去の人間関係、2人の娘の関係、広報室社員・杉村三郎を取り巻く人間関係における愛憎を描いています。大半が悲哀で微かに希望があります。本書は2003年に単行本刊行、2007年に文庫化されました。杉村を主人公とした小説はシリーズ化され5弾まで出版。2013年には1話~5話が「誰かsomebody」、6話~11話が「名もなき毒」を原作としてドラマ化。関連エントリ:【宮部みゆき著書】淋しい狩人龍は眠るさよならの儀式レベル7昨日がなければ明日もない火車理由長い長い...誰かSomebody
このところ再読が続いている安部公房、初期の戯曲を読み直しました。「どれい狩り」が1955年、「幽霊はここにいる」が1959年で、小説で言うならば「壁」で芥川賞を受賞したが1951年、代表作と言われる「砂の女」が1962年なので、その間に書かれた戯曲です。「飢餓同盟」「けものたちは故郷を目指す」と同じ時期になります。表題2篇の他、「制服」も収録。三島由紀夫もそうですが、昭和30年代に活躍した作家は戯曲を多く残しています。文字による表現手段のみならず、視覚、聴覚などの五感に訴える表現方法として演劇がもっとも適切な方法だったのでしょう。このあいだ観た「砂の女」のように活動(映画)という手段は昭和30年代以降になって増えてきましたが、テレビドラマなどは普及していない時代です。私は残念ながら演劇全盛期の後の世代で、...幽霊はここにいる・どれい狩り-安部公房(新潮文庫)
11編からなる物話集コロナ禍ならではの単身赴任者の日常やファンタジーあり桃太郎のその後の別話など盛り沢山です好きだったのは銀河鉄道をテーマにした「原っぱに汽車が停まる夜」となかったことにしたい願いを背中に敷かれて仰向けにされるかえる神社のカエルのオブジェの話「かえる神社の年越し」鷽(うそ)替えの話は知っていますが仰向けにされるカエルの神社って本当にあるのかは検索しても分かりませんでしたが新鮮な気持ちで読みました共通しているのは弱者に対する優しい眼差しと寂しさでした重松清さんの本は何冊か読んだことがありますが一番印象に残っているのは今年3月にNHKでドラマ化された「きよしこ」と2011年クリスマスの演劇集団キャラメルボックスの公演「流星ワゴン」です かぞえきれない星の、その次の星/重松清を読みました。
こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。 著名な作家の本を読むのはもちろん有意義ですが、面白いのは、バズったブロガーやSNSインフルエンサーが出版した著書を読むことですね。 以前読んだ本で興味深かった1冊は、月間100万PVを記録したブロガー、フミコフミオさんの『神・文章術 圧倒的な世界観で多くの人を魅了する』です。 「文章を書く」ということを一つのライフワークと位置付けて、黙々と継続して膨大な思考の足跡のデータベースを築く。 そのようなことを志している人にとってはレジェンド、お手本となる方の一人です。 フミコフミオさんは本書で、文章を書くことについて、こだわりの方法論を語って…
置かれている環境、立場によって「顔」を変える。 親の前、友達の前、会社の同僚の前、上司の前、趣味友の前、ママ友やパパ友の前、近所の人の前… 以前、怖いトモダチという本を紹介した時にも書いたことだが、人には様々な「顔」がある。 こっちではこんな顔であっちではこんな顔をする、しなければいけない時もある。 それを繰り返していると、どれが本当の自分なのか分からなくなってきたりする。 でも、自分という存在は、ここにいる自分自身だけ。 いくつ顔があろうが、自分はこの世にたった一人。 あっちではこの顔、こっちは別の顔。 それは表面状の取り繕いである。 自分のコアな部分まで変わることは
下村敦史【同姓同名】読み終えました🤗※↑手帳の方にはネタバレあります※↓ブログの方にはネタバレありません 日本中を震撼させた猟奇的女児殺害事件の犯人【大山正…
週刊 読書案内 谷川俊太郎「コーダ」(「モーツァルトを聴く人」小学館文庫)
谷川俊太郎「コーダ」 「モーツァルトを聴く人」(小学館文庫)より 50年来の友人であったH君の危篤の報を聴き病院で生きている彼との、おそらく、それで最後になる意識不明の彼との出会いをすませて
◆第291位 『リア王』評価:060点/著者:シェイクスピア/巻数:全1巻/ジャンル:英文学/1605年 ◆第292位 『マクベス』評価:060点/著者:シェ…
グリム童話集 5冊セット (岩波文庫) 岩波書店 Amazon 『完訳グリム童話集(二)金田鬼一訳』その42 『名付け親さん〈KHM42〉』 【あらすじ(要約)】 貧乏な人が子どもをたくさんもっていました。なにしろたくさんいて、世間の人を名付け親に頼んでしまったので、また生まれたときにはもう頼める人がだれ一人いませんでした。 途方に暮れ、寝てしまいました。すると、外に出て最初に会った人を名付け親に頼むといい、という夢をみました。 目が覚め、夢のとおりにしようと外に出てみました。そして、最初に会った人を名付け親に頼みました。 その知らない人は水の入った小さなコップを男にやり「これは不思議な水だ。…