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これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。日本のコージーものが読みたくなり、ふと手に取ったのがこの本。第23回『このミステリーがすごい』大賞受賞作。”焼きたてのパンの香りが広がる<日常の謎>ミステリー!”とくれば、読んでみたくなるでしょう。大学1年生の市原小春は、大阪府豊中市にあるパン屋<ノスティモ>でアルバイト中。自分をバイトに誘ってくれた親友の由貴子に押しのライブビューイングをドタキャンされたが...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。冬本番という感じだけれど、3月に入れば春休みまでもうすぐ。春休みに縁がなくなって長いけれど、なにかが始まりそうなこの時期のワクワク感を今も思いだす。そんなわけで、中学2年生が主人公のこのミステリを読んでみた。父親の海外赴任が決まり、春休みから曾祖母・五月さんが経営するアパート「さつき荘」に住むことになった花南子。五月さんがぎっくり腰で入院してしまい心細く思...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。家政婦が探偵役といえば、ついふすまの陰から立ち聞きする姿が目に浮かんでしまうが、こちらは家事を一任されて使用人を束ねる存在。人はいいがカンがイマイチの主人を助けて事件を解決。さて、そのやり方とは?あまり評判のよくない医者が毒キノコで殺された? ウェザースプーン警部補が担当することになったこの事件、主人にお手柄を立てさせるべく”名探偵”家政婦のジェフリーズ夫...
こんな料理、食べてみたい!「ミセス・ワンのティーハウスと謎の死体」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。コージーミステリに食べ物はつきもの。ケーキやクッキーだけでなく、卵料理やインド料理までさまざまな料理が登場。サンフランシスコが舞台でアメリカ探偵作家クラブ賞受賞のこの本には、おいしそうな中華料理がいっぱいだった!夫婦で中国茶専門店を営みながら息子を育てたミセス・ワンは、夫を亡くし息子も独立したいまも朝4時に起きてウォーキングをする強烈なキャラクター。今日...
田舎町もいいもんだ?「スープ専門店① 謎解きはスープが冷めるまえに」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。1月はあったかかったのに最近は急激に寒い。こんな時、日本人は「鍋」だが、欧米ではやはりスープ? そんなわけで雪深い村が舞台となるこの本を読んでみた。冬にはスキー客が押しよせる雪深いスノーフレーク村。両親を不慮の事故で亡くし、故郷に戻ったラッキーだが、稼業のスープ屋を継ぐかどうか決心がつかない。そんななか、なにかと話題になる観光客の女性の死体が店の裏で発見さ...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。アマゾンのおススメでずいぶん前からあがっていたこの本。「オックスフォードティールーム・ミステリー」? 見慣れない装丁と、かわいいネコの絵に惹かれて読んでみた。オーストラリアでのキャリアを捨て、故郷オックスフォードで英国式ティールームを開いたジェマ。少しずつ店が軌道に乗りはじめたある日、アメリカ人の観光客が中庭で死んでいるのを発見。死因は店のスコーンを喉に...
クッキー型がお見通し?「クッキーと名推理① フラワークッキーと春の秘密」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。コージーミステリにお菓子はつきもの。カフェのオーナーやシェフなどが主人公の作品は多いが、こちらのシリーズはクッキー用品店。クッキーの抜型を手がかりに事件の真相を暴く? どんな内容なのか?1年前に離婚し、故郷の町で親友マディーとクッキー用品店を経営するオリヴィア。 春のイベントの準備中、開業を支援してくれた実業家のクラリスが急死したという知らせが。少し気にな...
シリーズのはじまりはこうだった!「卵料理のカフェ① あつあつ卵の不吉な火曜日」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。シリーズ本は通しで読みたいが、すでに絶版になっているものも多い。図書館という手もあるが、今はネットで探せば見つかるのはありがたい。シリーズの始まりである第1作は、続巻が多いほど趣があるなあ。夫を亡くしたスザンヌは、友人2人とともにアンティーク調のカフェ<カックルベリー・クラブ>を開業。店の自慢は卵料理だが、午後にはアフタヌーンティーのサービスも行い町の人々...
日本人はワイン好き?「お茶と探偵⑮ プラム・ティーは偽りの乾杯」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。海外ミステリにときどき登場する日本人。この人気シリーズにも登場。作品が書かれた当時の日本はこう見えていたのか? と興味深い。さて、その顛末とは?超高級ワイナリーの試飲イベントに招かれたティーショップのオーナー、セオドシアとクレイトン。ところが、新作ワインの樽の中から転がりでたのはワイナリーのオーナーであるジョーダンの息子・ドル―の射殺体だった! ジョーダン...
こんなシリーズを待っていた!「コージーボーイズ、あるいは消えた居酒屋の謎」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。コージーミステリに欠かせないもの、それはお茶とお菓子。そして、探偵。いわゆる<安楽椅子探偵>もののこちらの連作ミステリ、名探偵の今宵の推理は?カフェ<アンブル>で月に1度行われる《コージーボーイズ》の集い。メンバーは作家・編集者・古本屋・同人誌の主幹とさまざま。ルールはふたつ、作品の悪くちは大いにやるべし、ただし人の悪くちはいってはならない。誰も死んでい...
寒い冬はほっこりと「卵料理とカフェ④ あったかスープと雪の森の罠」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。「お茶と探偵」シリーズが有名なローラ・チャイルズには、ほかにもコージーミステリのシリーズがある。それがこちら。主人公は夫を亡くした熟年女性。どんな内容なのか?スザンヌが友人2人と営むカフェ「カックルベリー・クラブ」。雪のある日、店の裏の森で地元の銀行の頭取が殺された? 頭取と対立していた住民たちが疑われ、冬のフェスティバルで忙しいというのにスザンヌに調査を...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。ワシントン州レブンワースを舞台にしたミステリの第3弾。村全体がドイツ・バイエルンをイメージして観光客を誘致しているというのに、禁酒政策? 当然起きる事件。ビール職人スローンの推理は?オクトーバーフェストも終わり、イルミネーションイベントの準備に入ったレブンワースだが、今年は市会議員選挙で揺れている。そんななか、禁酒政策を主張していたクリスがスローンの友人(...
あいかわらずおいしそう「お茶と探偵⑭ スイート・ティーは花嫁の復讐」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。先日新刊が出たローラ・チャイルズの「お茶と探偵」シリーズ。このシリーズの楽しみといえば、テーマに沿って登場するお茶とそのお供の組み合わせ。その14弾がこちら。13弾の最後で婚約を発表したデレインの結婚式。その日はあいにくの悪天候で、会場は陰気な<レイヴンクレスト・イン>。案の定というべきか、結婚式目前に新郎ドゥーガンが控室で死んでいた? 取り乱したデレインに...
コージーミステリ好きにおススメ「お茶と探偵㉕ レモン・ティーと危ない秘密の話」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。これまでに20冊を超え、いまなお新作が出版されつづけているローラ・チャイルズの<お茶と探偵>シリーズ。その25弾(!)がこちら。すべて読んでいるわけではないが、このたびコージーブックスから邦訳出版されたので読んでみた。舞台はチャールストン。ファッションショーの会場で春の「レモンのお茶会」を催すことになった主人公セオドシア。ところが、ショーの運営を巡っていがみ...
事件解決のお手柄は今回も……「チョコ職人と書店主の事件簿② トリュフチョコと盗まれた壺」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。先日読んだ「チョコ職人と書店主の事件簿」シリーズ第1弾。おいしそうなチョコレートショップと本屋の組み合わせに主人公2人のロマンスとミステリがちょうどいいバランスで絡みあって読むのが楽しい。邦訳されている第2弾も読んでみた。主人公ミシェルとエリカが住むウェストリバーデールの名前の由来にもなったリバー家が、所有するマヤ文明の出土品を寄贈することになり、そのお披...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。だいぶ以前に読んだ本。再読してみると、すっかり内容を忘れている。だからこそ、もう1度楽しめてラッキー(と、思うことにする)。さらに、時を経て感想も違ってきたりして。この本も、まさにそんな1冊。冷暖房のまったくない渋谷のおんぼろビルにある「霊感占い所」。占うのは大学生の美衣子の叔父、辰寅。行者スタイルでいつも猫のように寝ているが、占いはともかく、推理の腕は...
こんな店が近所にあったなら……「チョコ職人と書店主の事件簿① やみつきチョコはアーモンドの香り」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。本好きなら一度はブックカフェを開いてみたいと思ったことがあるのでは? そして、コージーミステリと相性抜群なのがスイーツ。書店併設のスイーツショップが舞台のこの作品、ありそうでなかった設定に興味津々。親友同士の2人が営む店でショコラティエをしているミシェルがいつものように出勤すると、店内に写真家のデニーズの死体が。死因は、ミシェルのチョコレートに仕込まれた毒...
小さな町のおいしい店シリーズ「チーズ専門店① 名探偵のキッシュをひとつ」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。常々いろいろな職業のひとがミステリを書いてほしいと思っているが、この著者は元女優で、かの「ジェシカおばさんの事件簿」にも出演していたとか。初のコージーミステリで、アガサ賞受賞作。主人公シャーロットは、オハイオ州の小さな町プロヴィデンスでチーズ店を経営する一家の跡継ぎ。店舗のリニューアルを決意し、その新装開店のお披露目が成功したと思ったのもつかの間、評判の...
このシゴト、ホントにあったりして?「お毒見探偵① 絶品スフレは眠りの味」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。シェフ、カフェのオーナー、ビール職人、はてはメイドまで、コージーものの探偵役の職業はさまざま。このシリーズの場合は「お毒見」? お毒見役といえば、日本だとお殿様の側近が定番な気がするが、いったいどんな仕事なのか?別れた夫に借金を負わされ、返済を求めて追われるイソベル。故郷オーストラリアを離れてロサンゼルスで「毒見役」に志願。クライアントの代わりに食事を味...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。夏の花といえば、ひまわり? ムーミン・パパみたいなちょっと風変わりな探偵が登場するのがこちら。心がざわつくときに読むとほっとする「ティーブレイク・ミステリ」だ。とある事情から会社を辞めていまは「ひまわり探偵局」の助手をしているわたし。探偵の陽向万象(ひなたまんぞう)からは「さんきちさん」と呼ばれている。今日も陽向先生の焼くお菓子でお茶していると、依頼人が...
暑い夏、現実逃避におススメ「行き遅れ令嬢の事件簿④ 公爵さま、前代未聞です」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。毎日とてつもなく暑い。こんなときは、外出は最低限にして室内で本を読むにかぎる。現実逃避にぴったりなのはこんな本。19世紀初頭を舞台とした「行き遅れ令嬢の事件簿」シリーズ、その第4弾がこちら。前作の最後に見事「逆プロポーズ」で美貌の公爵さまを射止めたベアトリス。地味で目立たない彼女の快挙(?)に社交界は大騒ぎ。しかし、結婚前に気がかりなのは、20年前の両親のボ...
今回もはずれなし!「英国王妃の事件ファイル⑯ 貧乏お嬢さま、花の都へ」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。すでに16巻を数える「英国王妃の事件ファイル」シリーズ。昨年から読みはじめ、ついに邦訳のある16巻に到達。貧乏お嬢さまジョージーも妊娠5か月。今度はパリで事件に巻きこまれる? 読みおわりを惜しみつつ読んでみた。クリスマスだった15巻から時は移り、国王の逝去に伴い皇太子デヴィッドがエドワード8世となって約2か月。夫ダーシーとともにパリのベリンダを訪ねたジョージー。と...
「貧乏お嬢さま」がまた新たなステージに?「英国王妃の事件ファイル⑮ 貧乏お嬢さまの困った招待状」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。主人公ジョージーが結婚して新たな局面を迎えた「英国王妃の事件ファイル」シリーズ。邦訳がある作品を読み切るのが惜しくてちびちび読んでいるが、その第15弾がこちら。歴史が動くなか、ジョージーの今度の事件は?結婚して初めて迎えるクリスマスだが、自宅であるアインスレーの準備が整いそうにないジョージー。そんな矢先、結婚時に飾る気になれない自作の絵をプレゼントしてくれ...
あの朝ドラとの共通点も?「伯爵夫人のお悩み相談② 前略、駆け落ちしてもいいですか?」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。いつの世も人の悩みはつきない。「レディ・アガニ」として雑誌のお悩み相談に回答する平民出身の伯爵未亡人アミリアが探偵役の「伯爵夫人のお悩み相談シリーズ」。その第2弾がこちら。さて、次なる事件とは?第1弾でともに事件を解決したベインブリッジ公爵サイモンの妹マリエールが駆け落ち? お悩み相談への手紙でそれを知ったアミリアとサイモンは駆け落ちを阻止すべく動きだす...
まちがいなし! 安定のうまさ「英国ひつじの村⑥ 巡査さんと超能力者の謎」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。ウェールズの村の「駐在さん」が探偵役となる「英国ひつじの村シリーズ」。今のところ邦訳は6冊。その第6弾がこちら。毎回女難に遭うエヴァン・エヴァンズ巡査だが、さて今回は?自立のため、ミセス・ウィリアムスの下宿を出てひとり暮らしを始めたエヴァン。そんなある日、村を訪れたアメリカ人女性に予知能力があると言われたベッツィが、村のパブを辞めて行った先は北ウェールズに...
ワクワクのアソート・ボックス、急げ続刊!「金庫破りとスパイの鍵」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。金庫破りと上流階級出身の少佐との微妙な関係を描いた「金庫破りときどきスパイ」。気になるその第2弾がいよいよ刊行! 第二次世界大戦中のロンドンで、今度はどんな事件が?前回の事件から数週間後、エリーのもとに姿を現わしたラムゼイ少佐。ある鍵を開けてほしいという。それは、テムズ川で見つかった若い女性の死体のブレスレット。そこに小型カメラが仕込まれていたことから、ド...
あ、これ、あの作品のオマージュだ!「英国王妃の事件ファイル⑭ 貧乏お嬢さま、追憶の館へ」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。ジョージーが結婚し、公爵令嬢でなくなった今、もはや英国王妃からの命令は来ないのでは?と気になる「英国王妃の事件ファイル」シリーズ。その第14弾の舞台はコーンウォール。どんな展開なのか?夫ダーシーは任務で出かけ、家にひとり残されたジョージー。祖母の遺産が入った親友ベリンダの頼みでコーンウォールに出かけることに。相続した怪しげな小屋は住める状態になく、昔の料理...
いろんな意味で英国はすごかった!「英国王妃の事件ファイル⑬ 貧乏お嬢さまの危ない新婚旅行」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。貧乏お嬢さまの冒険を描く「英国王妃の事件ファイル」シリーズ。主人公ジョージーは前作でついに結婚を果たし、物語は新たな展開に。シリーズ13作目となる本作ではハネムーンへ。もちろん一筋縄でいくはずもなく……。史実も交え、どんな展開になるのか?結婚式のあとテムズ川に係留されたハウスボートで過ごし、ロンドンに戻ったジョージーを待っていたのは、ケニアへのハネムーン。女...
好きこそものの上手なれ?「行き遅れ令嬢の事件簿➂ 公爵さま、それは誤解です」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。累計30万部突破の人気シリーズ「行き遅れ令嬢の事件簿」。身分差別の激しい摂政時代に、26歳で未婚のベアトリスと美貌の貴公子ケスグレイブ公爵がタッグを組むコージーミステリだ。そのシリーズ3作目がこちら。前作で思わぬ怪我を追い、叔母に家に閉じこめられたビアトリス。公爵への思いに気づいたものの、身分違いの恋のつらさを忘れたいと思っていたところに、渡りに船の依頼が。...
ちょっと映画みたい?「英国ひつじの村➄ 巡査さんを惑わす映画」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。貧乏お嬢さまが主人公の「英国王妃の事件ファイル」シリーズなどで7回の受賞経験があるリース・ボウエン。邦訳されている別シリーズがこちらの「英国ひつじの村」シリーズ。主人公はウェールズの小さな村スランフェアのエヴァンズ巡査。毎回女難に悩まされるのがお約束だが、果たして今回は?第二次大戦中、村からほど近い湖に沈んだドイツの爆撃機を引き揚げるという企画で、撮影隊...
これ、間違いないでしょう!「英国王妃の事件ファイル⑫ 貧乏お嬢さまの結婚前夜」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。全17巻のうち、日本で16巻まで刊行されているリース・ボウエンの「英国王妃の事件ファイル」シリーズ。12巻まで読み進めることができたのは、毎回違った趣向を凝らすその質の高さゆえ。さて、ついに念願の結婚式を目前にしたジョージーの今回の冒険は?結婚式まであと1ヵ月となったジョージーだが、結婚後に住む家が見つからない。そこへ、母クレアの元再婚相手で富豪のアンストルー...
今回もきれいにオチがつきました「英国王妃の事件ファイル⑪ 貧乏お嬢さま、イタリアへ」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。貧乏お嬢さまジョージーが、女王陛下のむちゃぶりに右往左往する『英国王妃の事件ファイル』シリーズ。いよいよ結婚が秒読みになったというのに、またも密命を受けて今度はイタリア貴族のハウスパーティーに潜入。第二次大戦前夜のきなくさい時節、ジョージーの運命は?婚約者ダーシーが任務で出かけてしまったところに、女王陛下の呼び出しを受けたジョージー。カトリック教徒である...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。イギリスの古都バースを舞台にした「初版本図書館の事件簿シリーズ」。前作のテーマはアガサ・クリスティ。シリーズ第2弾となる本作ではドロシー・セイヤーズだ。さて、どんな展開なのか?初版本協会のキュレーターである「わたし」は、協会の創始者であるレディ・ジョージアナの生涯をたどる展示会を計画。協会で定期的に開催する文芸サロンのすべり出しも好調で、理事たちの賛成も...
実はクリスマス・ストーリー「英国王妃の事件ファイル➉ 貧乏お嬢さま、駆け落ちする」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。リース・ボウエンの「英国王妃の事件ファイル」シリーズには、実はもうひとつクリスマスものがある。それがこちら。恋人と駆け落ちした公爵令嬢ジョージーの運命やいかに?恋人ダーシーに連れられ、駆け落ち結婚が認められるスコットランドの村をめざすジョージー。ところが、雪で道路が通行止めとなり、やむなく道中のパブで一泊した2人の目に最悪のニュースが。なんと、ダーシーの...
しみじみ……港町のクリスマス「クリスマスカードに悪意を添えて」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。いよいよクリスマス。少しずつ寒くなり、雰囲気を感じるようになってきた。折よく「シェフ探偵パールの事件簿」シリーズの新刊が。海外ドラマ<港町のシェフ探偵パール>シリーズ原作でもある本作、どんな内容なのか?クリスマス直前、息子の帰郷を心待ちにするパール。そこへ友人ネイサンをはじめ、町の人びとを中傷するクリスマスカードの相談が寄せられる。気が進まないながらも調...
まるごと1冊クリスマス「英国王妃の事件ファイル⑥ 貧乏お嬢さまのクリスマス」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。そんな感じはしないけど、今週末はもうクリスマス。日本人はお正月が家族イベントだが、欧米ではなんといってもクリスマスが最大のイベント。貧乏お嬢さまが活躍する「英国王妃の事件ファイル」シリーズでもイギリスらしいクリスマスが扱われている。もうすぐクリスマスなのに、寒いスコットランドの実家であまり楽しくないクリスマスを迎えようとしていたジョージー。「良家の子女」...
そういえば親戚なんでしたね「英国王妃の事件ファイル⑨ 貧乏お嬢さまと時計塔の幽霊」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。既刊16冊を数える「英国王妃の事件ファイル」シリーズ。貧乏お嬢さま、ジョージーが毎回趣向の異なる事件を解決するのだが、その9巻目がこちら。王家代々の幽霊が出るというケンジントン宮殿に滞在することになったジョージー。幽霊も活躍するのか?アメリカから帰って仮住まいしていた親友ベリンダの家を出ることになったジョージー。うまいことに、女王陛下から第3王子ジョージの花...
リゾートで人生を考える「Murder Makes Waves」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。正反対の姉妹が事件を解決するアン・ジョージの「おばあちゃん姉妹探偵」シリーズ。思わず脱力する2人のやりとりがクセになるが、全8作のうち邦訳は3作目まで。そこで、その4作目を英語版で読んでみた。姉のメアリー・アリス、娘のヘイリー、友人のフランシスとともにフロリダ州デスティンにあるメアリー・アリスのリゾート・マンションに行くことになったパトリシア・アン。10月のフ...
キリンも登場します「英国王妃の事件ファイル⑧ 貧乏お嬢さま、ハリウッドへ」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。いままでヨーロッパを中心に展開してきた「英国王妃の事件ファイル」シリーズ。シリーズ第8作はアメリカが舞台。ジョージー一行がなんとハリウッドに? 大西洋横断のクルーズ船も出てくるとなると、これは読むしかない。ドイツの富豪と結婚したいジョージーの母クレア。しかし、障害が1つ。テキサスの大金持ちとまだ婚姻関係にあるのだ。ネバダ州リノで離婚を試みようとするクレアの...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。読書会のメンバーが殺人事件を解決する「マーダー・ミステリ・ブッククラブ」シリーズ。オーストラリアが舞台というちょっと珍しいコージーミステリだ。その新刊が刊行され、今度は映画『地中海殺人事件』の原作、アガサ・クリスティの「白昼の悪魔」が下敷きということでさっそく読んでみた。『地中海殺人事件』の野外上演会が行われ、さっそく行ってみたブッククラブの面々。感じ悪...
ここはダウントン・アビー?「英国王妃の事件ファイル⑦ 貧乏お嬢さま、恐怖の館へ」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。ハロウィン・シーズンだからというわけではないが「恐怖の館」がテーマのこの本、リース・ボウエンの貧乏お嬢さまシリーズの第7弾。降霊会から事件の真相まで、どこかで読んだことがあるような……?今回ジョージーが女王陛下から与えられた任務は「公爵家の将来の跡継ぎの教育係」。独身の現公爵の後継者として、オーストラリアからやってくる甥にマナーを教える仕事だ。しぶしぶ公爵...
ラストに思いがけない感動が「ケンブリッジ大学の途切れた原稿の謎」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。読書の秋。自然あふれるケンブリッジ大学を舞台にした学寮付き保健師(カレッジ・ナース)<イモージェン・クワイ>シリーズの2作目が刊行された。水色にレンガのオレンジが映えるカバーイラストに惹かれてさっそく読んでみた。イモージェンは、ケンブリッジ大学の貧乏学寮セント・アガサ・カレッジのカレッジ・ナース。両親から受けついだ自宅に学生を寄宿させている。寄宿生で友人...
人の悩みはいつの世も「伯爵夫人のお悩み相談① 追伸、奥さまは殺されました」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。読書の秋は新しいミステリ・シリーズの見つけ時。この「伯爵夫人のお悩み相談」シリーズは、伯爵夫人の身分を隠し「レディ・アガニ」として雑誌の悩み相談に回答するアミリアを探偵役とするコージーなミステリ。期待たっぷりにさっそく読んでみた。田舎にある実家の宿屋で働いていたアミリアは、伯爵に見初められ結婚。2か月後に夫に先立たれてからは夫の姪ウィニフレッドの母親役と...
ニースでバカンス?「英国王妃の事件ファイル➄ 貧乏お嬢さまと王妃の首飾り」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。王位継承順位がどんどん下がっている貧乏お嬢さまジョージーの活躍を描く「英国王妃の事件ファイル」シリーズ。もうすぐ16巻が出版されるので、追いつきたくて第5巻も続けて読んでみた。凍える1月のロンドン。親友ベリンダやもうすぐ第2子が生まれる義姉のフィグと兄はニースに行くことに。旅費がないジョージーは置いてきぼりになりそうになるが、王妃の密命を受けてニースに旅立...
雪に閉ざされた古城で冒険「英国王妃の事件ファイル④ 貧乏お嬢さま、吸血鬼の城へ」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。毎度、女王陛下の無理難題に右往左往するラノク公爵令嬢ジョージー。本作では英国王室を代表し、ルーマニア王家の結婚式に参列することに。そこは吸血鬼伝説の残る不気味な城。雪の積もる中、ジョージーは到着早々に吸血鬼に襲われる?霧のロンドン。相変わらず貧乏暮らしをつづけるジョージーのもとに苦手な義姉が現れ、第2子を妊娠したのでしばらく滞在するという。行き場のなくな...
お嬢さま、007並みに活躍?「英国王妃の事件ファイル3 貧乏お嬢さま、空を舞う」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。毎回奇抜な趣向で愉しませてくれるリース・ボウエンの「英国王妃の事件ファイル」シリーズ。今回の貧乏お嬢さまことジョージーの活躍は「空を舞う」? 猛暑のロンドン。訪れる貴族の減少でメイドの仕事が激減し、いきづまるジョージー。ロンドンを訪れる外国人と食事を共にする新サービスを考えたものの、誤解を受けてロンドン警視庁に呼び出される始末。そこで与えられた任務が、最...
今回もビシッと事件解決!「英国ひつじの村4 巡査さん、フランスへ行く?」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。リース・ボウエンの「英国王妃の事件ファイル」とは別のもうひとつのシリーズが、この「英国ひつじの村」。田舎に起こる事件を巡査のエヴァン・エヴァンズが解決するこのシリーズ、毎回女難にあうのがお約束。第4作となる今作の展開やいかに?村の牧師には嘆かわしくも、使われなくなった教会にフランス料理店が。大きな町まで行かなくともおしゃれな料理が楽しめるとあって、村の女...
宝物は人それぞれ「アンティーク雑貨探偵④ 月夜のかかしと宝探し」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。ミステリの仕掛けよりも、キャラクターを通して人生を考えさせるところが魅力の「アンティーク雑貨探偵」シリーズ。本国では8作出版されているが、邦訳は第4作まで。その4作目を読んでみた。骨董品の拾い屋(ピッカー)兼 探偵の活動も軌道に乗りつつある(?)ジェーン。今回は自宅でのガレージセール中に、母ネリーからいつも通り聞く相手のことを考えない電話が。店の常連、ファジ...
今回もお嬢さまらしからぬ冒険が「英国王妃の事件ファイル2 貧乏お嬢さま、古書店へ行く」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。先日読んで「もっと早く読めばよかった!」と後悔した「英国王妃の事件ファイル」シリーズ。貧乏お嬢さまのサバイバル(?)が楽しいこのシリーズ、すでに10冊が邦訳刊行されていた。追いつかねばと、2作目を読んでみた。王族の末端に位置しながら、密かにメイドで生計を立てているジョージー。一方、英国王妃は皇太子デイヴィッドが既婚のアメリカ女性に夢中なのが気に入らない。な...
もっと早く読めばよかった!「英国王妃の事件ファイル1 貧乏お嬢さま、メイドになる」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。ウェールズの巡査を主人公とする「英国ひつじの村」シリーズのリース・ボウエン。そのアガサ賞受賞ミステリシリーズがこの「英国王妃の事件ファイル」。受賞作は第5作だそうだが、遅ればせながらその第1作を読んでみた。舞台は1930年代のスコットランド。王位継承順位30番代の公爵令嬢ジョージーは、父親が放蕩で財産を使い果たしたため貧乏生活。意にそわない結婚をするよりはと、...