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本日はこちら。一部ホラーマニアの間で話題になっている小説。ホラーっていうかSF? 『右園死児報告』読みました。 右園死児報告Amazon(アマゾン) A…
事故で遭難した探査船のクルーである主人公。無人の船内の酸素は数日分、通信装置は破損している。主人公が死を受け入れかけたとき、“何か”が現れる。
薄灰色の空にホログラム広告が重なり合う近未来都市。 巨大AI、ALGOは行政、交通、医療、軍事など、あらゆる分野を管理し、人類の安定を保っているはずだった。 しかし、最近の街の人々の様子は落ち着かず、資源の限界も囁かれている。AIの支配する街で、主人公エリーゼに待ち受ける運命とは……
【本】村田紗耶香『世界99』~歪に変容していく、憂鬱な未来~
1、作品の概要 『世界99』は、村田紗耶香の長編小説。 2025年3月5日に集英社より刊行された。 上下巻合わせて857ページ。 すばる2020年11月号~2024年6月号に連載された。 「自分」がない空っぽな空子の視点から、歪に変容していく世界を描いた。 2、あらすじ 如月空子は、空っぽな人間ロボット。 周囲の人間に「呼応」と「トレース」を繰り返しながら、過去のない街・クリーンタウンで生活していた。 数種類の動物の遺伝子を掛け合わせた究極の愛玩動物・ピョコルン。 突然変異で出現する、優秀なラロリリン人。 変わっていく世界に合わせて、それぞれの立場は変化し、社会や家族の在り方まで変えてしまう。…
小説を読む上で有益な文学理論はいくつかあります。以下にいくつか例を挙げます: 1. **形式主義**: 形式主義は、文学作品をその形式や構造に着目して分析する理論です。プロットの構造、キャラクターの発展、言語の使用などが重視されます。形式主義のアプローチは、作品の内部メカニズムや構造を理解するのに役立ちます。 2. **構造主義**: 構造主義は、文学作品を社会や文化のシステムと関連付けて分析する理論です。構…
【読書考】「プロジェクト・ヘイル・メアリー」を読んで(ネタばれ注意)
おはようございます。今朝コロちゃんが目を覚ましたら・・・ブルブル寒い!(((﹡•﹏•﹡)))ガクガクブルブル昨日までは、ようやく「春が来た」とばかりに暖かな陽気が続いていたのですが、今朝は一転して「寒の戻り」ですよ。コロちゃんは、思
【カズオ・イシグロ】『わたしを離さないで』読了 不思議な小説
昨夜(3月7日)、こんな本を読み終えた。 これは、2017年にノーベル文学賞を受賞した、(長崎生まれの)イギリス人作家・カズオ・イシグロ氏が(2005年に発…
2025年1月を無職で迎えた私。適応障害を患い、療養しながらAIや量子力学を学んでいた。フリーランスとして活動していくことを決め、準備しているところに現れた壮年の男性。声を掛けられ、不思議な親近感と違和感を感じた。彼は一体、何者なのだろうか?
『次はー鉱金コウガネ、鉱金終点です。KR外環状線、景都ケイト都営地下鉄線はお乗り換えください。本日も景王ケイノウ電鉄をご利用いただきましてありがとうございました』 と、車内放送が鳴り響くと、明雲ア
【読書】『禅銃』予定調和の話には絶対しないバリントン・J・ベイリー
『禅銃』バリントン・J・ベイリーである。懐かしい感じ。本自体はよく見かけるが読んだことがなかった。表紙になっている猿人がすごくムカツク奴で「この猿がひどい目にあって、すかっとする展開なのだな」と思って読んでいたら、ぜんぜん違って二転三転。 どんどん予想とは違う方向に話がすすん...
6:55amに目がさめる、8:30am頃に階下のおえー男がやりだしたので2発目で抗議のダァーンをやってお手洗いへ。昨日は睡眠が6時間切っていて後半しんどかったのと、おなかの調子がピーピーだったので、大事を取って*1もう少し寝ることにする。 寝すぎて正午に起床。わたしの激安スマートウォッチは、寝床でじっとしているだけで睡眠とカウントするようなので、なんと13時間睡眠になっていた\(~o~)/ 年内に読み終えたいSF小説の文庫を読む。これは短編集なので、半分ぐらいは読んでいたが、1冊読み終えたいので読み進める。ちょっと難解。でも猫出てくる*2から良い🥰。 ヤフオクで売れないので試しにメルカリに出し…
今日の読書。『シップブレイカー』パオロ・バチガルピ。 若々しい。前半が狭い廃船の中で廃品回収をずっとやる狭い社会の話でじつに読むの息苦しい。後半になって外の世界と海洋に出て、ようやく閉鎖感から逃れるが、今度はなんか普通の話になってしまった。 環境破壊が進んで石油が枯渇した未来の話...
◆第291位 『リア王』評価:060点/著者:シェイクスピア/巻数:全1巻/ジャンル:英文学/1605年 ◆第292位 『マクベス』評価:060点/著者:シェ…
オートメーション化した社会で人間は本作は36編のショートショートが収録された作品であるその36編の中でのお気に入りは「あすは休日」という話だ近未来の世界で、全てのことがオートメーション化した社会そこでは自動目覚まし機、自動調理器、ベルト道路...
【渚にて-人類最後の日-】ネヴィル・シュート渚にて: 人類最後の日【新訳版】 (創元SF文庫) (創元SF文庫 シ 1-1)Amazon(アマゾン)${EVE…
◆第281位 『王莽』評価:065点/著者:塚本靑史/巻数:全1巻/ジャンル:中国史小説/2000年 ◆第282位 『戯作三昧・一塊の土』評価:065点/著者…
「失礼します」 所長会議を終え、最後の挨拶に訪れた社長室を後にする。社長の態度はそっけなく、もはや誠一郎への興味を完全に失っているようだった。 「代わりはいくらでもいるしな」 背中に投げかけられた独り言のような言葉が、わずかに耳に残る。 本
11月の朝は、まだ暗い。空気は澄んでいて、息が白く凍る。公園の木々は紅葉しており、落ち葉が地面を薄く覆っていた。その中に、一輪また一輪と、遅咲きの冬桜が可憐な花を咲かせている。 誠一郎は年長の誠一郎と共に、その公園を走っていた。引越し先を決
退職まであと一ヶ月。誠一郎の新しい生活の舞台が決まった。 郊外の一戸建て。4LDK、築29年。庭にはプレハブの小屋があり、車も余裕で停められる。家賃は月5万5千円。古い家だが、その分だけ思い出を刻む余白が大きいような気がした。 「礼金なしで
いまも忘れない、20年近く前に読んだ本 シオドア・スタージョンは、海外のSF作家である 装丁が綺麗だったのと、少し厚みのある本を読みきってみたくて 地元の小さな書店で購入した思い出がある 本作「不思議のひと触れ」は短編集であった その中で一
夫はSF小説家、妻はイラストレーター、ひとり娘は中学生、夫婦共に収入が不安定なため、どうしても節約生活に……そして、どうせやるなら楽しく暮らしたいかれこれ20…
◆第271位 『永遠の夫』評価:065点/著者:M・F・ドストエフスキー/巻数:全1巻/ジャンル:露文学/1870年 ◆第272位 『江戸開城』評価:065点…
スマートフォンの画面に、失業給付の情報が並ぶ。「給付額は離職時賃金の約六割」「支給開始は離職後三ヶ月経過後から」。数字を見つめる度に、若い誠一郎の不安は具体的な形を持ち始めた。 検索を重ねるうちに、給付制度の仕組みは理解できた。しかし、その
社長との面談から一ヶ月。後任が決まった。隣の営業所の営業マン、年齢は同じ二十九歳。ほぼ同期の彼との引き継ぎが始まっていた。 取引先への挨拶回り。膨大な資料の整理。日々の業務の説明。その合間を縫って、誠一郎は年長の誠一郎に会って問いかけていた
五階の廊下は、妙に静かだった。誠一郎の足音が、重く響く。窓から差し込む夏の日差しが、廊下の床に四角い光の帯を作っている。その光と影の境界線を、ゆっくりと踏みしめながら歩を進める。 社長室の前で深く息を吸う。扉の横には「不動」という達筆な書が
車のハンドルを握りながら、誠一郎は考えていた。年長の自分との出会いから3日。非現実的な出来事は、確実に現実を変えつつあった。 5千円のビジネスホテル。年長の誠一郎の滞在費は全て若い誠一郎が支払っていた。給与からすれば決して安くない出費だが、
「お前はどうなりたい?」 その問いかけに、若い誠一郎は思わず「えっ?」と声を漏らした。ドリンクバーから注いだコーヒーのグラスを持つ手が、わずかに震える。 ファミレスの窓から差し込む午後の陽光が、テーブルに置かれたハンバーグの皿を照らしている
車のエンジン音が響く中、ハンドルを握る若い誠一郎の横で、年長の誠一郎は静かに話を続けていた。まるで長年の記憶を手繰り寄せるように、ゆっくりと、しかし確かな言葉で。 「サウナで気を失った時は、まさかこんなことになるとは思わなかった」 車窓の景
朝の日差しが営業所の窓ガラスに反射して、一瞬、誠一郎の目が眩んだ。営業所の前に群がる鳩たちが、人影を察知して慌てて飛び立つ。毎朝の光景だ。 掃除用具を手に取り、営業所の前の鳩の糞を丁寧に掃除する。この作業から一日が始まる。誠一郎は黙々と掃除
◆第261位 『小説ドラゴンクエストⅣ~導かれし者たち』評価:065点/著者:久美沙織/巻数:全4巻/ジャンル:ファンタジー/1989年 ◆第262位 『すべ…
午前三時二十八分。目を開いた瞬間、誠一郎は時刻を悟っていた。何十年も続けてきた生活リズムは、体内時計として完璧に機能していた。暗闇の中で、ゆっくりと上体を起こす。 「さあ、どうだ」 声に出して確認するように呟く。背中が軽く痛む。後部座席を倒
フードコートの喧騒が、誠一郎の混乱した思考をかき消すように響いていた。ランチタイムのピークを過ぎた午後、それでも客足は途切れない。店舗から漂う様々な料理の香りが、空腹感を一層強くさせる。 水を一口飲んで喉を潤す。財布を持っていないことが、こ
意識が戻った時、誠一郎は運転席に座っていた。見覚えのある車内の匂いと、懐かしい革のハンドルの感触。高級車に乗り慣れた手は、このハンドルの質感が決して上質なものではないことを覚えている。しかし、この懐かしさは何なのか。なぜここにいるのか、記憶
社長室の大きな窓から、街の喧騒が遠く聞こえてきた。城山誠一郎は革張りの椅子に深く身を沈め、目を閉じた。地方都市とはいえ一等地に建つこのビルは、彼が二十年の歳月をかけて築き上げた帝国の象徴だった。しかし今、その重みが肩に重くのしかかっていた。
◆第251位 『三四郎』評価:070点/著者:夏目漱石/巻数:全1巻/ジャンル:日本文学/1908年 ◆第252位 『吾輩は猫である』評価:070点/著者:夏…
◆第241位 『紅嵐~明王朝太祖異聞』評価:070点/著者:高橋和島/巻数:全2巻/ジャンル:中国史小説/1993年 ◆第242位 『永楽帝』評価:070点/…
◆読んだ本◆ ・書名:銀河風帆走 ・著者:宮西建礼 ・初版出版社:東京創元社 ・初版発行日:2024/8/22 ◆おすすめ度◆ ・若者向けSF短編小説集度:★★★★ ◆感想◆ 表題作を含め五つの短編が収録された、若者向け(自分は若いと思っている人向け)のSF短編小説集。 「もしもぼくらが生まれていたら」 核技術のない架空の日本、「隕石が日本に落ちてくる!」という地球規模の危機に、高校生が回避するア...
◆読んだ本◆ ・書名:一億年のテレスコープ ・著者:春暮康一 ・初版出版社:早川書房 ・初版発行日:2024/8/21 ◆おすすめ度◆ ・未知と遭遇したいSF小説度:★★★★ ・異星文明が想像以上で想像できない度:★★★ ・なんと壮大な円環構造の物語度:★★★★★ ◆感想◆ 宇宙のはるか彼方にいるであろう知性に興味を抱き続けた鮎沢望。友人二人と、遠い宇宙を観測するVLBI(超長基線電波干渉計)を計画するが… 時間...
◆第231位 『王朝序曲』評価:070点/著者:永井路子/巻数:全2巻/ジャンル:日本史小説/1993年 ◆第232位 『光あるうち光の中を歩め』評価:070…
◆第221位 『花神』評価:070点/著者:司馬遼太郎/巻数:全3巻/ジャンル:日本史小説/1972年 ◆第222位 『武器よさらば』評価:070点/著者:A…
◆第211位 『ヴェニスの商人』評価:070点/著者:W・シェイクスピア/巻数:全1巻/ジャンル:英文学/1596年 ◆第212位 『ハムレット』評価:070…
◆第201位 『重戦記エルガイム』評価:070点/著者:渡邊由自/巻数:全3巻/ジャンル:SF/1985年 ◆第202位 『ルーンの杖秘録』評価:070点/著…
◆第191位 『ヴィヨンの妻』評価:075点/著者:太宰治/巻数:全1巻/ジャンル:日本文学/1947年 ◆第192位 『春秋名臣列伝』評価:075点/著者:…
東野圭吾さんの最新作「クスノキの女神」をレビュー!!あなたは何年後の未来が知りたいですか?心温まる感動ストーリーに思わず涙!!
『クスノキの番人』レビュー あなたはこの木の力を信じますか?
絶望の中で出会ったクスノキの番人として成長する青年・玲斗。心温まる人間ドラマが展開する東野圭吾の感動作『クスノキの番人』。
◆第181位 『合衆国崩壊』評価:075点/著者:トム・クランシー/巻数:全4巻/ジャンル:政治小説/1996年 ◆第182位 『ロビンソン・クルーソー』評価…
◆第171位 『異邦人』評価:075点/著者:A・カミュ/巻数:全1巻/ジャンル:仏文学/1942年 ◆第172位 『国盗り物語』評価:075点/著者:司馬遼…