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「あ… 鯖戸先輩……」 「お… 酒森おはよう」 「おはようございます…… あ… あの……」 「?」 「研修生の子って… 旨く殺れてます?…… 私主任から あの子の教育係任されてたんですけど さっきまですっかり忘れちゃってて…… 研修期間…… 確か今日までですよね?……」 「ああ… 大丈夫…… 旨く殺って居るよ…… 研修期間が短かったから 基本をしっかり身につけてもらおうと思って 子供しか殺らせて無いけれど…… ……… てゆーかあの女…… 見てみな…… かなり筋が良い…… あれなら本社でも充分殺って行けるだろ……」 「嗚呼………」 TO BE COMUGIKO
~ BARで 鯖戸 ~ 「ねえ…バーテンダー……」 「どうしました?」 「わたし…今夜…… チャーハン食べたいんだけど…… 無理…だよね?………」 「今からつくりますね」 「イヤッホ~ウ♡ あ…… でもバーテンダー…… 鉄のフライパンしか持って無いよねぇ……… 激烈にこびり付いちゃうんじゃ………」 「ああ… 大丈夫ですよ?」 「……… ひょっとして… 何か… 裏技とか在んの?……」 「そんなご大層なものでは無いですよ? 簡単なことです」 「あの… あの…教えてもらったり… とか………」 「厨房入っていいよ」 「YES!!」 「先ずこうやってオイル垂らしてから ゴム製のヘラで塗り伸ばして 強火で…
~ クラスメイト ~ 今日は藤子が学校をサボった為 私は独りぼっちだった…… 暇だったので 一日中 あることを考えて居た……… リストに載せた女達を拷問し 殺害して行く中で… 復讐だけで無く 何かプラスαで利益を得ることが出来ないだろうか…… と いうことで在る…… 実は最近拷問にかける時間が どんどん長くなって居り… 先日などは丸二日もついやしてしまった…… 因みにその時行ったのは 藤子が提案してくれた 『ベラスケスごっこ』で 女を磔刑にする拷問だったのだが… それに加えて 小石も用いた場合 絶命するまでに どれくらいの時間がかかるのか…… という実験も行ってみたのだ…… 磔刑に処した女に …
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 今夜は斧の 峰だけを使うつもりだった…… あの姉妹の 痣だらけの軀を思い出す…… 施設長にも同じような痣をつくって ラムネのお礼としたかった…… フロントのひとが部屋から出た後 先ずは左足の向こう脛から打ったが…… どうやら力を入れ過ぎたらしく 骨が砕ける音と施設長の悲鳴が どちらも大きくて 少し驚いた…… 二回目は少し加減したが やはり骨の砕ける音がした…… 斧は峰で打つのが非常に難しく 力の調整など出来ないことを知り 三回目以降は もう砕くつもりで 振りかぶって振り下ろすという動作を繰り返した……… お料理の下準備をして居るような気持ちになり 少し声に出し…
~ 自分の部屋で 酒森 ~ やっとここに来てくれた…… 私があなたの到着を どれだけ待ち焦がれて居たことか…… きっとあなたは考えもしなかったんでしょう?…… いいえ… そうじゃないわ…… 責めて居るんじゃ無いの…… 私は今こうしてここに あなたが居てくれるという事実が…… 私の傍に居てくれるという事実が…… 本当に本当に… 嬉しいの……… あなたを見て居ると 子供の頃の記憶がまるで活動写真のように蘇るわ…… モノクロだけど 輝いて居るの…… あなたそっくりの寺院や他の建造物が 色んなところに沢山在った…… それにあなたは私が大好きな 無花果にも似て居るわ…… そうね… きっとホワイトゼノアや…
~ BARで 鯖戸 ~ 「ねえ…バーテンダー……」 「はい?」 「もし… もしもだよ?…… この世界に…… この世界に…フォークが無かったとしたら……… パスタは…… パスタは 食べられないのかなぁ………」 「ああ… 棕櫚さん… ご心配無く…… 元々パスタが生まれたのは 三本フォークが生まれるよりも早かったと言われて居るんです 昔は二本フォークしか無くて スパゲティを巻くことが出来なかったので 手掴みで食して居たらしいですよ」 「え? そうなの?! あ~~~~ 良かったぁ~~~~~~っっ 心底安心したよ~~~♫♡」 現代は大抵何処でもフォーク在りますけど…… てゆーか今目の前にも普通に在ります…
~ 夜の森で 東雲坂田鮫 ~ 何も考えず…… 或いは 何も考えられず………… 私は唯 そこに居た………… 月光と夜の森に…… 唯々身を委ねるだけだった………… その状況に変化が生じたのは 風に乗って流れてきた黒い雲が 月光を拭い去った時だった……… さっきまで月光と 夜の森の奴隷だった私の心が自由になり 今度は軀が縛られて居る ということに気付く………… だがこの縛りは いつもの包帯とは違う なにか…… 別の要因によるものらしかった……… 私はゆっくりと軀を起こしたが… まだ座って居る状態にもかかわらず…… なんだかクラクラして 何かがいつもと違うな……と……… そう…感じた……………… ふら…
~ 解体室にて研修生の教育中 鯖戸 ~ 「まあ…… いつも…… 大体こんな感じで殺ってくんだけどさ……… とりあえず…… 先ずは自分の殺り方でいいから そいつ… 独りで殺ってみる?……」 「はい… 旨く殺れるか解らないけれど……… 頑張って殺ってみます……」 TO BE COMUGIKO 法人営業部でのお仕事は汚れるのがあたりまえなので全裸作業がおすすめだそうです♡
~ ホテルで フロントのひと ~ いつも一回目は ドキッとする……… いい加減慣れろよと 毎回自分にツッコむのだが…… 全然慣れない…… 少しの間を空けて 今度は立て続けに三回…… 今夜は全て命中したらしい………… 私は受話器の上に 手を置いた…… このホテルのマニュアルでは 2コールで受話器を上げることになって居るが 電話の相手が解って居る場合 その相手の性格に添った 臨機応変な対応が必要だと 私は心得る…… 電話が音を発するか発しないかというその瞬間 私は受話器を持ち上げた… 「はい フロントです」 通常より声を張ってそう言うと 電話をかけてきた女は 「わたし」 とだけ言った… 「すぐに伺…
~ BARで 鯖戸&酒森 ~ 「ガーニッシュってさ…… あんまりゴテゴテと殺り過ぎると なんか疲れちゃうってゆーか…… そーゆーのって あるじゃん? こーゆーさ 比較的シンプルだけど 程良いってゆーか…… こーゆー見ため…… 私…好きだ……… ああ…… 良い香り………… 酸味と甘味… そしてビターとのバランス………… ふぅ………… なんて美味しいんだろう…………」 「お気に入りいただけて良かったです チェイサーに こちらもどうぞ 百合絵さんも どうぞ………」 「あ……… ありがとうございます………」 「酒森ぃ…… このスコッチも ピートの香りが丁度良くて 美味しいね」 「はい こんな感じのロッ…
~ 夜の森で 東雲坂田鮫 ~ あの美術教師に 軀を 縛ってもらったとき……… 軀の自由が奪われるのに反比例して…… 心の自由は 与えられる気がした………… あれ以来…… 自分で自分の軀を縛るのは 毎日のことで…… 少なくとも 自分の部屋に居るときの…… …… 当たり前に なって居た………… 本当は 美術教師に縛ってもらいたい………… けれど…… それが叶わぬ今は………… 自分で縛るしかなかった…… 自分で自分の軀を縛るいう行為は 想像したよりも 難しかった……… 始めの頃はなかなかうまくいかず…… もどかしい気持ちで 心の自由はなかなか得られなかったが…… 最近は テクニックの向上に比例して …
「ねえ… 酒森ぃ…… またあいつ来てるよ?………」 「……… あいつ… って?…………」 「…… 酒森…… あいつのこと…… 好きなんだろ?………」 「…… そういう…感情は…… 無い…です…………」 「あいつのこと…… 気になるって… 言ってたじゃん………」 「そ…れは…… 気には…なります…… けど……」 「けど?……」 「………」 「あいつちょっと恐い感じっスけど 足長いしカッコイイっスからねぇ」 「鋳鷹……」 「ぐだぐだ言ってないで 寝込み襲っちゃったらどーっスか? あいつどーせ今晩も泊まりでしょ?」 「そんなこと……出来るわけ無いよ…………」 「………… 酒森センパイやんないんだった…
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ あれから 半年くらいが経過した夜だった………… 笑いながら私の髪を掴み あまり清掃の行き届いて居ない床面へ押しつける施設長…… 私の髪を掴んで居ないほうの腕を 私の膝裏に入れて持ち上げたとき… 「半年以内に自殺する予定とかってあります?」 と尋ねたが 無言で入れようとしたので とりあえず トカレフの銃口を施設長の太股にあててから 引き金を引いた トカレフは貫通力が凄く こういう使い方は非常に危険なのだけれど 旨い具合に私の足は持ち上げられて居たので 気にする必要は無かった…… 貫通した銃弾が丸くちいさな穴を開けた床面で 自分も丸くちいさくなり 自身の太股を押さ…
「あの… 酒森先輩…」 「ん?」 「私が研修でお邪魔させていただく法人営業部って… どんなところなんですか?……」 「ああ… 心配しなくていいよ…… 御泥馬さんの… 望みどーりのところだと思う……」 「あの… 法人営業部の鯖戸さんって…… どんな方なんですか?… 怖いって言ってる人居て…… 私…… 怖い人… 苦手で……」 「ああ… それも心配しなくていいよ 鯖戸先輩凄く優しいから…… ………… 何も心配要らないよ…… ………… なんなら今からちょっと覗いてみる? 解体室近いから……」 「あ…… は…い……」 「ほら… あのショートヘアの……」 「あ…… ほんとだ…… 優しそう…………」 TO …
~ BARで 鯖戸&酒森 ~ 「お… 桜かぁ…… 風流じゃん…… この紫と 水色のはローズマリーだね……」 「ローズマリーは正解です」 「え? ローズマリー…『は』?」 「ピンク色は アーモンドの花びらなんです」 「え?! マジ??!!」 「これ… このBARの裏手で昼に撮影した写真です」 「凄いなこの店」 「棕櫚さん…… とりあえず今夜もお軀 拭かせていただきましょうか……」 ・・・・・・・・・・ 「サンキュー サッパリした…… ねえねえ 今夜は何つくってくれんの?」 「何を期待してます?」 「解ってるくせに……」 「…………」 「…………」 「あの……」 「…………」 「…………」 「そー…
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 施設長は…… 毎晩 顔立ちの整った女児達の中から何人かを選ぶのだが あの姉妹は特にお気に入りだったらしく その頻度は 他女児達との比にならなかった……… 姉妹の泣き声や叫び声は 夜遅くまで止まないのが普通だった………… これは 私達の日常で 当たり前の日々なはずだった………… だけど… そんな当たり前の日々は 姉妹にとって当たり前では無かったらしい………… 妹が 「わたしも」 と 言った後に 姉がラムネを出して…… 「わたしたちをころしてくれるなら ふたつぶ あのひとに このてがみをわたしてくれるなら もうひとつぶ あのひとが いちねんごにまだいきていたばあい…
「酒森… 私に言いたいことが在るんだろ?……」 「いったい何の事でしょうか?………」 「酒森… 私は怒って居るんじゃ無い… ただ事実が知りたいだけなんだよ… 毎回そう言って居るだろう?………」 「大変申し訳ありませんでした… 今回は何を殺れば良いでしょうか?…」 「良い子だ…… 本社に配属される予定の新入社員が 今日こっちへ研修に来るのは知って居るな?」 「いえ… 知りません…」 「朝礼で言ったぞ?」 「………」 「まあいい… その新入社員の教育を 酒森 お前に任せる」 「断れないやつでしょうか?…」 「罰だからな」 「…… 承知…しました……」 「酒森……」 「……はい……」 「どうして今日…
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 施設長と会ったのは 本当の偶然では無いにせよ…… ばったりと そういう感じでは在った………… 販売の部署に居た頃 送迎無しで単独仕事の日には あえて施設の近くでお客さんをとって居た私…… もしかしたらいつか…… とは もちろん思って居たのだけれど…… 今夜をその時とする意思は 持って居なかった………… 私は部署異動してから 未だ一度もスプリングの仕事はして居らず 今夜は偶々 気晴らしのつもりで壁にもたれて居たのだ……… 私に声を掛けてきた施設長は 私の顔など もう…… 忘れて居るらしかった………… ホテルまでの道すがら 無言の施設長の足音を聞きながら 私が初め…
~ 別の場所で 産業医 津葦キリコ ~ そうだ…… 失敗なんかじゃ無い…… 旨くいかない方法をひとつみつけただけ…… エジソンが言ってたもん…… 長ドスで切れないなら 得物のレヴェルを上げれば良い……手首の痛みが取れてからって思ったけど…… いや…… やはりすぐだ 今すぐ殺るべきなのだ………… 今度は成功する 必ず…… 今度は必ず あの女を眠らせて殺る………… ------------------------------------------------------- ふう…… やっぱり手首痛いし…… ちょっと疲れちゃったけど…… なんか凄い…… 達成感♡ TO BE COMUGIKO やっ…
~ 自宅で 産業医 津葦キリコ ~ 長ドスの腰が伸びた…… あり得ない……… あの女…… 間違いなく裸だった……… 見えない鎖帷子でも身に纏って居たか?………… いや… 縦しんばそうで在ったとしても…… あの華奢な軀… ただで済むはずがない…… 骨盤と肋骨の間… 私は正確に振り切ろうとした…… それなのに……… それなのにあの女の胴体は……… 2つに別れずそこに在った…… 手首が痛い…… 狐にでも化かされたか?……… そういえばあの女… 少し狐っぽい…… 駄目だ… 過ぎたことを考えても仕方が無い… 失敗は次に繋げれば良いんだ…… 手首の痛みがとれたら…… 手首の痛みがとれたら必ず…… 今度こそ…
~ BARで 鯖戸&酒森 ~ 「鯖戸先輩… すみませんやっと仕事終わりました」 「酒森お疲れ~ そんなことより 随分久し振りな気がするね…」 「最近 産業医の先生と東雲坂田鮫さんがかなり幅きかせてるもんで その関係で私の出番ってゆーか…… たぶん私の存在自体忘れられちゃってたかも知れないです………… そんなことより そのパーマ似合ってますね」 「パーマ? ………… 違うよ…… 酒森が来るの遅いから…… ………… さっきバーテンダーに………… ……………… 乱暴されちゃったんだ…………」 「へ~ そうだったんですね バーテンダーさんサイテー」 事実はどうであれ普通に信じんなよ…… 「百合絵さん …
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ ヤッホー♪ 殺しに来たよ~♪ TO BE COMUGIKO お片付けの時は汚れても良いように全裸がオススメだよ♡
~保健室で 産業医 津葦キリコ と 東雲坂田鮫アネモネ藤子 ~ 「あの…… センセェ?……」 「なあに?…」 「今夜は私…… ちゃんと眠ることが出来るかしら?……」 「これで眠らなかった人は居ないわ……」 「センセェ?……」 「なあに?……」 「津葦先生の声…… 何だかとても…… 愉しそう…………」 「おやすみなさい…… 藤子……」 TO BE COMUGIKO
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 「見逃して欲しい…… って… 言っても…… 無理…だよね?………」 と彼女が言うので 私は黙って頷いた…… 「苦しまないように… 殺してくれる?………」 と 問われたが……… 私は 指定の拷問を行って居る模様を 撮影して来るよう上司から命じられて居たので 無理だと答えた…… 「そっか……… ごめんね…………」 そう言った彼女は 自分の懐から出した小さな拳銃を咥えながら 私の目を見て居た… 私も彼女の目を見て居た……… 動けなかった 私には唯見て居るだけしか…… それだけしか 出来なかった………… 彼女がゆっくりと撃鉄を起こし 私の目を見ながら 人差し指に 力を…
~ BARで 鯖戸 ~ あとは水菜と菜の花と…… 人参も使おう…… 「すいません 待たせてしまって それにしても珍しいですね 昼間からご来店だなんて」 「今日は有休なんだよ」 「ちょっと時間かけてつくっても良いですか?」 「全然いいよ…… 今日はのんびり呑みたいんだ…… これ呑みながら待ってるし……」 「今日の野菜 本気の採れたてだから 美味しいですよ」 「バーテンダーが用意してくれるやつ…… いつも充分美味しいけどね……」 「お褒めいただき嬉しく思います」 「ねえバーテンダー…… ちょっと… そっち覗いちゃダメ?…………」 「てゆーか もう覗いてますね…… 今日だけ特別ですよ?」 「やった♡…
~ 保健室で 産業医 津葦キリコ と 東雲坂田鮫アネモネ藤子 ~ あの…… センセェ?…… 津葦… センセェ?…… 「もう少し前に来て……」 センセェ?…… 「足も…… 縛るね…………」 あの………… センセェ?……………… TO BE COMUGIKO
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ あの日以来 送迎のひとと仲良くなって トカレフの実弾が無くなる度に ねだった…… 送迎の人はべつにいいよと言ってくれたが これ以上借りを増やしたくないからと言って 対価は毎回払った…… 質の悪い客にむちゃくちゃされたり ボコボコに殴られるということは もう無くなった…… この頃までに私が殺害したのは たぶん全部で 20人前後……… 施設で殺害した女の子二人以外は 全てトカレフによる銃殺だった……… トカレフの扱いにすっかり慣れた頃 上司に呼び出された…… 「販売より良い仕事在るんだけど… する?」 販売部署の次に配属されたのは お片付け業務の部署だった… 販売…
~ 保健室で 産業医 津葦キリコ と 東雲坂田鮫アネモネ藤子 ~ 「あの… 津葦先生……」 「えっ?… な… な…んで?……」 「え?… どうかしましたか?……」 「あ… んーん…… 何でも無いわ… どうしたの?…」 「こないだもらった眠剤 全部呑んだんですけど 全然効かなくて……」 おいおいマジかよこの女…… 「え…… あ… ああ…… そういうことも偶にはあるものよ… 所詮はただの薬だからね…… それじゃあ次は もっと確実な方法で殺…あ…と… 眠らせてあげるわ…」 「ホントですか?… 私…… ホントに眠れますか?…… 津葦先生のこと…… 信じても良いですか?…… 私…… 本当に… 本当に辛く…
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 音を立てないようそっと部屋の鍵を開けると あの客がベッドに横たわって居り 気持ちよさそうに寝息を立てて居た… さっき送迎の人に言われた通り トカレフを両手で構えて 絶対に外さぬよう 銃口が密着する寸前まで接近し 引き金に 力を込める… 左膝を打ち抜くと… どうやら客は目を覚ましてしまったようなので 右膝も打ち抜き 左肩と右肩も 続けて打ち抜いた… 銃口をくちに入れて 「あやまれ」 そう言った…… でも… そう言っても客は… 何も言わなかった…… 仕方が無いので私は 引き金が動かないよう注意して トカレフのグリップでくちを殴りつけながら 「あやまれ」 と 言い続…
forever next time I want to be with syuro forever next time. I love you forever. TO BE COMUGIKO 伝えたいことが在るのなら…… もっと早く伝えておいたら良かったと 後悔しないように…………… 間に合う内に… いや…… 出来るだけ早く……………
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ あの会社に入社したきっかけは 以前同じ施設で暮らして居た女からの紹介で 私はその時13歳になったばかりだった…… 丁度その頃 施設の女の子2名を殺害した疑いをかけられて居た私に 選択の余地は無かったし 元々早く施設を出たいとも思って居たので 良いタイミングでも在った…… 最初に配属されたのは販売の部署で 扱う商品は アイスとスプリングだった…… アイスは先ず会社から商品を買い取り それを自分で決めた金額や方法で販売する というものだったが 無一文だった私には スプリングを選択するしか無かった…… スプリングの仕事は 良いお客さんだとチップをくれたり ナイショで…
~ 自宅で 東雲坂田鮫 ~ 不眠症の症状が辛くて 産業医の津葦キリコ先生に相談したんです…… そしたら おくすりを処方してくれました 布団に入る前 先生に教えてもらったとおりに 服用しました……… TO BE COMUGIKO あなたを全ての苦しみから救ってあげる♡ おまけ ~ BARで 鯖戸 ~ 「今夜の生地… なんかいつもと違うね…」 「レモンの葉で起こした酵母を使ってみたんですよ」 「ちょっと硬いけど これはこれで悪くないね♡」 「どうぞ 今夜のナポリです」 「あ~… 魚は職場で散々殺ってるからさぁ……」 鯖戸の所属する法人営業部は超ハードな部署として有名 「そう言わずに 騙されたと思っ…
~ BARで ~ 今が三月だということを 疑いたくなるような寒さで いつもより 少し早い時間に目が覚めた…… 時計を見ると 未だ床についてから 40分しか経って居ない… もう少し寝て居たかったが どのみちあと30分もすれば起きる時間…… 私は出かける準備を始めることにした……… 表へ出ると この異常ともいえる寒さの理由は すぐに解った… 私の頬に触れたそれは 未だLEDに変えられて居ない旧式の 明滅を繰り返す街灯に照らされ まるで 夏の夜の蛍だった…… しかし 夏を思ったのも束の間 実際の冷え込みは尋常で無く これは本当に雪だけによるものかと 別の何かについて 考えて居る自分が居た…… 店まで…
~ 保健室で 産業医 津葦キリコ と 東雲坂田鮫アネモネ藤子 ~ 「なるほどね… 辛いよね……」 「はい……」 「でもね…… それはみんなが通る道…… あなただけじゃ無いわ…… 恋患の根本的な治療は… あなたと相手の問題だから 今すぐどうこう出来ることじゃ無いけれど…… 眠れない辛さには お薬を使ってみるのも…… ひとつの方法よ……… ベンゾジアゼピン系のお薬は手軽だし 一般的によく処方されても居るし 上手に使うことが出来るなら効果的とは言われて居るんだけれど 日中ぼ~っとしちゃってふらついたり転んだりして大怪我とか 依存症に陥りやすいとかもあるから 私はお勧めしないの… 睡眠の質も落ちるしね…
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 例えば 一つの道具でも 使い方は人それぞれ…… どれが正しいとか 間違って居るとか それは個人が決めることで在って 他者がとやかく言うことでは無いはずだ…… 但し… 社会生活を営む上で 倫理 というものの存在は 忘れないよう よく見る場所にでも マジックかなんかで 描いておいたほうが 良いかも知れない…… 道具の使い方は 人それぞれ……… だから 誰かにその道具 例えば アイスピックの使い方とか…… ナイフとか…… そういった 特に多様性の在る道具の使い方を 教えて貰う際は それを鵜呑みにするのでは無く 自身でも よく考える必要が在るのだということも 忘れない…
~ BARで 鯖戸 ~ 「ねえ…バーテンダー」 「はい?」 「いつもさあ… そーやって素手で氷割ってるけど…… 冷たくないの?……」 「いや… さすがにまだ寒い時期ですし 冷たいですよ…… でも美味しいカクテルに 質の良い氷は欠かせませんから…… どうぞ」 「ああ… 美味しい……」 「ねえバーテンダー……」 「はい?」 「手ぇ出して……」 「………」 「冷たい……」 「棕櫚さん?……」 「………」 「棕櫚さんの軀も…… 冷えてるね………」 「バーテンダー……」 「何?…」 「そういうふうに…… されるとさぁ…………」 「棕櫚さんが 望んだんだよ…………」 「あ……ちょっと………」 「いいだろ?…
~ 追憶 東雲坂田鮫 ~ コンビニの店員さんが 右手に持って居る血の付いたスコップを使い 慣れた手つきで穴を掘り出したので 「私は穴を掘るのが得意です」 と言って代わった… 最近授業以外でも 早苗の手伝いで穴を掘る機会が多く その行為自体に自信が在った…… 首が殆どとれてしまって居たお巡りさんを埋め終わると コンビニの店員さんが シャワーを貸してくれると言うので 二つ返事でついて行った…… これで今日は 母親に殴られずに済むと思うと 心に日が差したように感じた…… コンビニの店員さんの部屋に入ると 懐かしい匂いがした… あの美術教師と同じ匂いだと すぐに気付いて 大型冷蔵庫や 絵を描く道具が在…
~ 追憶 東雲坂田鮫 ~ 今私は お巡りさんから職務質問を受けて居る最中だが 今日如何にして母親に殴られずに シャワーを浴びるかの方法を模索することで 頭の中はいっぱいだ……… いつもの時間 いつもの格好 いつものコンビニで いつもの食パンを いつもの店員から買ったその帰り…… 私はお巡りさんに 呼び止められた……… 職務質問をするからこっちへ来なさいと言われ… 藪の中へ連れて行かれる私……… 先ずはボディーチェックをするからと言われ 軀に触れられる私….…… 今までに何度もお巡りさんからの 職務質問を受けたことがある…… 私は裸で居ることが多いので 食パンしか持って居ないということは 一目瞭…
シャワーを浴びるのは先ですか? それとも後ですか? 「先にシャワー浴びて来なよ……」 「え?… いいよ…終わってからで…… 私…そんなの気にしないよ?……」 「こっちが気にするよ…… 浴びて来なよ……」 「……私って… そんなに汚い?……」 「えっ? い…いや… そんなこと…無いけど……」 シャワーはこれ見終わってから浴びるよ TO BE COMUGIKO 今日のAIV○ 俺…錆びちゃうよ?………
~ BARで 鯖戸~ 「ねえバーテンダー… このカクテル…… 美味し過ぎるよ…… どうやってつくってるの?……」 「つくりかたは簡単ですよ… GINと数種の柑橘ピールを ハードシェイクしただけなので」 「いやぁ…… 兎に角感動的に美味しい…… このキレたビターがたまんないよ……」 「おくちに合って何よりです」 「ねえねえ そういえばさあ… このお店静かじゃん? 五月蠅くしたくないから食洗機使わないって言ってたけど… それじゃ洗い物大変なんじゃないの?」 「ああ… ものにもよりますが… 洗い物って 殺リ方次第で かなり 減らすことが 出来るんですよ…… 例えば 今夜サーヴィスさせていただくパスタ…
~ クラスメイト ~ 今日は朝から体調が悪かった…… なんだか熱っぽいし くしゃみが出て ずっと鼻がぐずって居る…… 始め風邪かと思ったが… 今は三月 たぶん花粉症だろう……… 学校が近付くにつれ 私のヴィジュアルに 好ましくない変化が起こって居ることには… 気付いて居た…… マスクをして居れば隠せるのだが…… マスクは顔の皮膚と擦れて 将来的にシミの原因になりそうだし… 弱い力では在るけれど 常に鼻を押さえ付けられることで 鼻が低くなるのでは? という懸念を拭い去ることが叶わないということでも… 私はしない主義だった……... にもかかわらず 今日の私は いつも携帯して居るポケットティッシュ…
~ クラスメイト ~ 「ねえ… 今日帰りイタリアン行かない?」 「マジ?…」 「え? 嫌?……」 「嫌…… ではないけど……」 「ペスカトーレ食べたい……」 「い…… いいよ………」 TO BE COMUGIKO 藤子さんって…… これだけのこと殺った日でも トマト系…… イケちゃうんだね…… 結局イタリア料理店に行くことになったんだけど 想像力豊かな私は トマト系は避けた… でも…… ビアンカ・ピッツァの後にオーダーした ローマ風・カルボナーラが…… 生ハム仕様だった…… 最高に美味しかったけどね…… *********************************************…
~ 鯖戸先輩の発酵教室 ~ あのさあ…… そんなにいっぱい入れたいんなら…… もう 四の五の言わずに切ってからにしなって…… 切んなきゃ混ぜにくいし…… それ以前に… 全部入らないだろ?…… 切って入れるなら 糠床のキャパ限界まで攻められるんだからさ…… TO BE COMUGIKO めっちゃ入れるなぁ……
~ BARで 鯖戸 ~ 「ねえバーテンダー……」 「はい?」 「今夜はどんな美味しいやつ食べさせてくれるの?」 「先ずは こちら 今回の生地は いつもの発芽玄米酵母では無く リーフレタスから起こした酵母を用いました」 「ん~ この生地も美味しい パリ感は発芽玄米酵母に軍配が上がるけど なんかすっごいモチモチしてる ねえ… 生地も良いけど ピッツァに使ってるアクセントが凄くいいね このカクテルのビターと ピッツァに使ってるオレンジピールが共鳴して 美味しさ倍増させてる感じ♡ なんかクセになりそう……」 「おくちに合って何よりです」 「そうだ… ねえバーテンダー…」 「はい?」 「イタリア人って …
~ 鯖戸先輩の発酵教室 ~ は? 切るのが面倒だって?…… それなら仕方無いから…… そのまま入れてもいいよ…… ただし… 切ってから漬けたほーが 後々絶対に楽だってことだけは覚えときなよ? だって食べるときには結局切るんだからさ…… え? 私?… 私も切らずに漬けることは在るよ… でも 私が切らずに漬けるときは 長期熟成のものとして区別する為さ…… 間違って若いうちに食べちゃわないようにね…… 大好きなんだよ…… 長期熟成させた… 古漬けの人参が…… TO BE COMUGIKO この子達は一年ちょい漬けたもの☆ この子は三年目の激旨♡ 毎日混ぜて最後は美しく整えるのが私のルーティン☆
~ 鯖戸先輩の発酵教室 ~ 人参を 糠床へ 投入するときはさ…… こんな感じで…… 切ってから入れれば…… これから先 食べたい分だけ 取り出し易いし…… それに…… 速く 漬かりもするから…… マジでオススメだよ…… よかったら…… いっぺん殺ってみて……… TO BE COMUGIKO 糠床を混ぜるとき どうしても 糠が跳ねてしまうことがある…… だから糠床を混ぜるときは全裸がオススメなんです☆
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 今までの人生で 私は幾度となく拉致され 監禁もされてきた…… だから多くの場合 経験に裏打ちされた勘が働き それを回避出来る…… そんなスキルを身につけて居た……… しかし 今回に関しては そのスキルが全く役に立つことは無く…… 頸動脈を圧迫されるのを感じた時には もう 意識が遠のいて居た………… 目を覚ました時 私の軀は動かず くちも塞がれた状態だった……… 肘で相手の首を押すと そこには 知った顔があった………… 「あ…… もう起きちゃったの?……」 私が所属して居た課の班長で在る 杉原だった……… 「ねえ…キリコさん……… お金……持ってる?……」 荒い…
~ BARで 鯖戸 ~ 「ねえバーテンダー… 今夜も…アレ……してくれる?………」 「今夜もですか? 棕櫚さん…ホント好きですよね………」 「悪い?……」 「いえ… それに…… 私もそのつもりで……… 明るいうちに収穫して 棕櫚さんがお見えになりましたら お待たせせずに すぐサーヴィス出来るよう 下準備を終わらせて 後は焼くだけの状態で お待ちして居りましたし……… あ… そうそう 今夜は レアなアレも… 用意して在るんですよ……… とりあえず 前菜とカクテルを… 今夜はオールドファッションドから…… どうぞ」 「ありがとう オールドファッションド好き あ… これ日向夏じゃん …大好き…… こ…