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こんばんは!暇人です。今朝はかなり蒸し暑く、真っ黒な雲が居座っていましたが…昨日みたいに、大きく天気が変わることなく、青空が顔を見せました。しかし!暑いついに…
「ねぇ、見た?」 清子が、宗太郎の隣に来て話しかける。「あの女の人って…」そうは言ったものの、言葉が続かない。「あの人の手よ!」いきなり清子が、宗太郎に向き直…
「見つかる」 宗太郎の腕を引っ張って、近くの木の陰に隠れる。息をひそめて見ていると…あの森の中から、人影が現れた。「えっ?」宗太郎はその人影を見て、思わず声を…
「それがねぇ~不思議なの!あの人形に、ソックリなの!」 清子は宗太郎を揺さぶるようにして、話し続ける。「あの人形?」神林君と会った最後の日…隠し部屋で見つけた…
「ねぇ、ソータロー」 突然、話があると清子に呼び出され、宗太郎は再びあの神社へと向かう。すると、階段の真ん中で座り込んでいた清子と、目が合う。「あっ、ソータロ…
(女のカンって…ホント、おっかないなぁ~)「いや、逆に…こっちの方が聞きたいくらいだ」追い詰められて、ついに宗太郎は薄情する。「それって、ホント?」本当に、隠…
「なんだよぉ~お前こそ、知らないのか?」 ムッとする委員長を見て、やはりこれは、間違いない…と、宗太郎は確信を抱く。「だけど急に…どうしたんだろう?」キュッと…
「えっ?」 なんで? どうして? 何のために?驚く宗太郎の顏を、清子は見る。「だって、そうでしょ? まるで私たちのことを、監視していたみたい…」「えっ?」清子…
何だか、いつもと様子が違う…宗太郎は、神林君の様子を傍からうかがう。「おまえは…いいのか?このままで、本当にいいのか?」やけにしつこく聞いてくるので、かえっ…
先生は、にぃっと笑うと、「そうか?私が助けたのは…キミだけだよ」挑むような目付きで、宗太郎を見返す。「えっ、ホント?」おかしいなぁ~気のせいか?宗太郎はそう…
宗太郎の頭に、あるシーンが浮かぶ。あの日、奥の部屋に連れて来られた時、自分以外にも誰かがいた…その後、誰かが助けに来てくれた?「あの女の子って…誰?」宗太郎…
「あっ」 思わず、宗太郎が声をもらす。「これって…姉さんだ…」飛び付くようにして、その写真を食い入るように見る。「えっ」あまりの激しさに、清子はたじろいで、後…
「言っただろ?自家発電だよ」 ポンと、神林君はそう言うと「ふぅーん」平然とした顔で、じっくりと写真を見て回る。古い写真も、中でも比較的新しいものも、混じってい…
「ご名答!」 パチパチと楽しそうに、オジサンが手を叩く。この人たちは、やっぱりイビツだ…と、清子はそう思う。「ご託はいいから、早く見せてくれ」先生は、神林君の…
「だからぁ、なんだよ」 先生も、オジサンに向かって聞く。だが、当のオジサンの耳には、まったく素通りしているようだ。「じいさん…大丈夫かぁ? これって、犯罪なん…
「おい、何をした?」 オジサンが血相を変えて、宗太郎に詰め寄る。宗太郎が無言で、そのすき間に手を突っ込む。すると…大きな穴が姿を見せた。「あれは、なんだ?」さ…
「何をしているのよ」 清子はもう一度聞くと、「いや、この人形…何かを見ているような気がして」宗太郎は人形と、目線を合わせる。「そうなの?」確かに、この人形…何…
「それより他に、何かないのか?」 逆にオジサンが、宗太郎たちに聞き返す。オジサンは、興味なさそうな顔をしていたのに…人一倍食いついてくる。「通帳の在りかとか、…
「うーん、変わった模様だねぇ」 見る限りでは、宝石がついているような、高そうな物ではない。「ただの…オモチャだろ」オジサンに至っては、まったく相手にはしない。…
神林君は、真っ黒な瞳を宗太郎に向けると、「それは、わからない」キッパリとそう言い切る。「ただ…少なくとも、その人物のことを、キミのじいさんは、 探していたん…
「大切な小鳥、 私の小鳥… きみはどこに、行ってしまったの? 私のすべてを、きみに…」 神林君は声に出して、読み上げる。それをオジサンは「はっ!」と声をたてて…
「なんだ?ついに、おかしくなったのか?」 すぐにオジサンが、ゲラゲラと笑い飛ばす。「ちょっとぉ~うるさい!静かにして!」ついに清子がブチ切れて、オジサンに向か…
「ホントなのか?」 さすがのオジサンも…実物を目にすることを、ためらっている。「うん、人の骨。たぶん…小指の骨かなぁ」まったく動揺することなく、淡々と先生がそ…
「だから…これが入っていたんだけど?」 清子はムッとして、オジサンをにらみ返す。「ふーん」ひょいっと封筒を手に取ると、オジサンは中をのぞき込む。もしかしたらメ…
「なんだろう、これ」 そう言いながらも、清子は包みを取り出す。それはきちんと糊付けされた、封筒のようなものだった。「なになに?なんだ?」「まさか…遺言書か?」…
「分かってるってば!」 神林君はもどかしそうに、その袋の縛っている部分を、ほどこうとする。「固いなぁ~」思わずつぶやく。チッ!オジサンが舌打ちをすると、「破れ…
「なになに?」 清子は思わず、息を飲んで見守っている。神林君の指先に、固い何かが当たる。「なんだ?」暗くて、よく見えない。黒い紗の布のようなものか?「何か…隠…
「おい、ちょっと待て! そいつを、こっちに貸せ!」 さっきとは、明らかに違う態度だ。オジサンは、宗太郎と神林君を押しのける。「何だよぉ~笑っていたくせに!」神…
「えっ?何を言っているの?」 清子はすっかり、宗太郎が壊れてしまったのか、と心配する。だが宗太郎は、少しも臆することなく、人形に触れると…「たぶん、この人形を…
「リョウくん、何を言っているの?」「そんなこと…聞いたこともないぞ」 オジサンも、清子も、宗太郎まで…神林君の言うことが、信じられなかった。「忘れ形見って…子…
「何を言ってるの?ソータロー。 先生は、ソータローのことを、助けてくれたんでしょ?」 どうしたの、ソータロー!清子は、目の前にいるのは、全く知らない人物のよう…
宗太郎の目付きが、ちょっと違う…清子はすぐに、気が付いた。今までは…のどかな日向のような顔つきだった宗太郎だが、今目の前にいる彼は、その目の奥に、はっきりと…
あの『お兄さん』が、他の子供たちと一緒に、宗太郎を逃がしてくれた…というのを覚えている。(そう言えば…あのお兄さん、ひどく怒られていたよなぁ~)そのお兄さん…
「はっ?」 神林君もオジサンも…自分たち身内をさしおいて、なぜ宗太郎が知っているのだ、と耳を疑う。「だって、ボク…その子に会ったことがあるんだもん」宗太郎は子…
「そこに寝ているのは…キミの姉さんだけだろ?」 違うのか、とオジサンは呆れたように言う。「そうだけど…そうじゃないんだ」気を悪くするどころか、むしろ冷静な顔つ…
「キミのじいちゃん…ここで何をしていたか、覚えてる?」 神林君の質問には答えずに、宗太郎はいきなり話しかける。「何を言っているんだ?」彼は一瞬、イラっとした顔…
「ソータロー?」 何を言っているの?清子は、宗太郎の横顔を見つめる。その顔はとても真剣で、ウソをついているようには見えない。「じゃあ…何だって、こんな所に… …
だが神林君は、黙って宗太郎を見ているだけだ。「渡してくれないのなら…こちらで探すまでだ」そう言い放つと、オジサンは宗太郎の姉さんの眠っている、ガラスのケース…
「ソータロー、思い出したんだろ?」 さらに神林君が、そう言うので…宗太郎は、何と答えたらいいのか、戸惑ってしまう。「キミは…どうしたい?」じぃっと彼が、宗太郎…
「じゃあ…誘拐犯って言うのは…」 清子が口を開いた瞬間に、「おまえ…やっと、本性を現したな」待ちきれなくなったのか、オジサンが先生に向かって口をはさんだ。「あ…
「キミは…あの子に、似すぎているんだ」 先生はそう言うと「私は何とか、キミを助けたかったんだ」フッと視線をそらすと、うめくようにそうつぶやいた。「助ける?」 …
「ボクたちは、ユーレイがいる、と聞いて、面白半分でここに来たんだ」 宗太郎は、まるで神林君や清子の姿が目に入らないのか、高梨先生の方をまっすぐに見つめる。「ボ…
(なんだ、これは?どういうことだ?) 宗太郎はかなり、混乱している。まさか…暗示にでもかかったのか?それとも何か…幻覚作用のある雑草でも、口にしたのか?宗太郎…
「あんまり、ムチャをするなよ」 聞き覚えのある声が聞こえてくる。(あっ、先生?)だが…それよりも前に、この声はどこかで聞いたことがある…それも、遠い昔に、何か…
(もしかして…何かに焦っているのか?) 何だか、変だ…清子はすぐに、いつもと違う空気に気が付く。最初に会った時とは明らかに…ピリピリとひりついた空気を感じる。…
清子はふいに、不安になる。まさか、神林君が宗太郎のことを、どうにかするんじゃあないのか、と…「大丈夫だよ」 清子があまりに、顔色が悪かったのだろう。「ボクは…
時折イライラした声で「お~い、まだですかぁ~」オジサンの声が聞こえる。「もう、限界だろうなぁ」そう言って、言葉を切ると、先生は部屋を出て行こうとする。「待っ…
「それって、まさか…ソータロー?」 清子よりも早く、神林君が冷静な顔つきで、口に出す。先生は「うん」とうなづくと、「そう…じいさんが、愛した人に、この女の子が…
「おい!まだ話しているのか? いい加減にしろ!」 どうやらオジサンが、しびれを切らしたようだ。「タイムリミットのようだな」先生は、扉の方を見る。「でも…ソータ…