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「うわぁ~ホントにドアが、あるんだなぁ」 初めて入るのか、帽子屋は口をポカンと開けて、キョロキョロしている。「何だか、すごいねぇ。 本当に、私、入っていいのか…
「いいか?たとえ何があっても…黙って、うなづくんだぞ」 帽子屋がなぜか、アキたちに向かって、そう告げる。「えっ、どうして?」黙っているのは、わかるけど…なんで…
「ちょっと、カガリちゃん!何を怒っているの?」 あくまでも冷静に、ショータは彼女に話しかける。「だって!私の言うことに、いちいちケチをつけるんだもん」珍しくカ…
ゾロゾロと、四人はアリスとルークと、ナイトと帽子屋を引き連れて、森の中を突っ切って行く。「おかしいだろ?景色が全然変わらないんだ」帽子屋は、陽気に話すけれど…
「氷の女王の城は、遠いですよ」 ジャックは、アキに向かって話しかける。「そうだねぇ~確かに歩いて行くのは、大変そうだ」ルークがそう言うと、遥か彼方の森の奥の方…
「おい、そこの! 人のことを、笑いに来たのか?」 すぐにピシッと、節くれだった指を突き出す。(変に刺激をすると、厄介だぞ)ショータはすぐに、思い直す。「ごめん…
「えっ?」「ケイタ…私たちのことを、忘れたの?」「もう…帰って来ないの?」 アキとカガリは、手を握り合って、悲鳴のような声を上げる。「嘘でしょ? じゃあ…ケイ…
「大丈夫かなぁ?」 何だかスッキリしないまま、再び帽子屋の後に続く。ノシノシと歩く帽子屋は、何だかさっきよりも、勢い付いている。(何だか…うさんくさい気がする…
「はぁ?」「何を言っているの?」 子供たちは、呆れた声を上げる。誰のせいで、こういうことになったと思っているんだ?ムチャクチャだ!四人は口々に、文句を言う。「…
「なんで、消えたと思う?」 だが帽子屋は、少しも動揺することなく、アキに向かって尋ねる。「なんでって…どこかに隠れたんでしょ?」それしか、方法が考えられない。…
この帽子屋は、見た目よりも若いのかもしれない。カガリたちは、取り押さえるのに必死だ。「じゃあ…なんで、スペードの女王は、ケイタをさらったの? なんでお城ごと…
「えっ?」 帽子屋は異常なくらいに、ビクッと肩をすくめると、その場に立ちすくむ。あやしい…アキはガシッと、帽子屋の肩をつかむと…「ねぇ、どこに行くつもり?」逃…
アキは、自慢することではないけれど、超がつくほどの方向音痴だ。しかも、発信機の差す位置など、こうして見ていても、さっぱりわからない。「へぇ~」気の抜けた声を…
「わかった」ここでこじらせると、また厄介なことになる…ユウジはそう思ったのか、あっさりと引き下がる。 「ケイタ、いるかな?」「いるに決まっているだろ」「今、ど…
「え~っ、なんで? そんなことが、あるわけがないじゃない!」 すぐにアキが、大きな声で怒鳴りつける。「キーキーキーキー、やかましいな! おまえは、サルか?」シ…
「ねぇ~もしかして、使いからを知らないんじゃあないのかなぁ」 アキがポツリと言うと「そんな、まさか! そんなこと、あるわけがない」すぐにユウジが、反論する。…
「いや…聞いて…ない!」 ピクッと肩をそびやかせると、一目散に走りだす。「おい、ちょっと!」「待ってよ!」ショータとアキが、飛び付こうとする。「あれで追いかけ…
「あっ、はがしたのがバレたら、マズイから… そのままにしておいて」 すぐにショータが、カガリを止める。「えっ、でも…」「いいから、いいから」 ショータは、何を…
「ちょっと、貸して!」 ショータは素早く、そのフタを開けて、カチリとボタンを押す。ピッピッピッピッ規則正しく、赤い点が反応をする。「あっ、無事だ!壊れていない…
人は見かけによらない、というけれど…まさしくそれだ!何と帽子屋は、アキたちが探していた、クローバーの一員だった。(だけど、この人…頼りになるのかなぁ?)若干…
あちゃ~!聞いていたのか?アキは慌てるけれども。「諸君!とにかく、ハートの女王の所へ向かおう! あの方に、大将になってもらって、戦の指揮をとってもらうのだ!…
「あ~っ、ついに、この日が来たか! 機は熟した! 伝説の勇者が、ついに現れたのだ!」「はっ?」 ちょっと、この帽子屋のオジサン、気は確かか?1人興奮して、ベラ…
「なんで、キミの友達が、さらわれたってわかるんだ。 どうして、スペードの女王が、そんなことをするんだ? 何のために? 気のせいってことも、あるんじゃあないのか…
「お世辞はいいわよぉ~お世辞は!」 さっきショータたちに言われたことを、まだ根に持っているのか、アキはブスリとしている。「キミ、名前は?」「アキ」「アキちゃん…
「地図?いいえ、ないと思うわ」「そうなのかぁ」 普通、遊園地ならば、案内図とか見取り図があるはずなのだが…「そうなんだぁ~」またもショータが、何事かを考えてい…
「そうなのかなぁ?」 カガリは意外そうに、ポカンとする。「そんなこと、ないのになぁ~」ちょっと残念そうに、アリスはハッキリとそう言う。「とっても陽気で、楽しい…
「それなら…あの城がどこへ向かったのか…探すつもりなんですよね?」「はい」「それを知っているのが…アリスさんの師匠なんですか?」クルリとアリスの方に、顏を向け…
「まいったなぁ~」 三月ウサギはペタンと、腰をおとすと、イラついたように、頭をかきむしる。「ホントに、時間がないんですってば!」パッとアキから、懐中時計を奪い…
子育て真っ最中の時、ディズニーのビデオ「不思議の国のアリス」を繰り返し子供に見せていた。一緒に見ているうちに、親もいくつかの場面を覚えてしまった。その一つが、「いかれ帽子屋」が登場する場面。 まず、名前が気に入った。「いかれ帽子屋」だ!めちゃくちゃな男で、めちゃくちゃな歌を歌う。 「何でもない日おめでとう!」を繰り返す。そしてお茶で乾杯をする。お誕生日はたった一日で、残りの364日は「なんでもない日」だ。でもいいじゃないか、なんでもない日に乾杯しよう。 乾杯好きの小僧の頭に残った、「不思議の国のアリス」の名場面は、いかれ帽子屋の「なんでもない日、おめでとう!」だ。 小僧の毎日は、それこそ「なん…