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「グリンだよね? さっきは、いなくなったのに~」 ユウジがその魔物に、話しかける。「あ~っ、ごめん。急に用事が出来ちゃって…」悪びれることなく、砕けた口調で、…
最後のパーツが、死神の身体にくっついた頃…ゆっくりとその目が開くのを、子供たちは息を飲んで見ている。 パチッと音がしそうなくらい、死神が大きく目を見開くと……
黒い点が積み重なり、徐々に形が形成されて、段々と肉付きされて、大きく盛り上がっていく。「何なんだ?あれ…」ユウジがつぶやくのを、誰かが「しっ!」と注意する。…
「さっきのあれって、なに?」「えっ?何を見たの?」 ショータとユウジが、アキとカガリを見つめる。「やっぱり、見たのかぁ」だがナイトは、少しも驚く様子がなく、意…
はぁ~と、ナイトはため息をつく。「キミたちに、危険な目に合わせて…本当にすまない」まずは、謝ってくる。これはきっと、あまりいいことを言わないのではないか…と…
「ここは…魔物の住むお城だから…そんなことがあっても、 ちっともおかしくないのかもしれないわ」 おそるおそる、鏡を見つめる。「そんなことは、ないよ」穏やかな声…
「そうなんだぁ」 突然現れた鏡は、ツヤツヤとした表面に、キラキラと光を放っている。「さっき…これが、出入り口だったんだよね」ポツンとカガリがそう言うと、「なる…
「えっ!」 そこにあるものを見て、思わずギョッとして、アキは顔をこわばらせる。見たこともないくらい、恐ろしい形相をした魔物が…まるで石で出来た彫刻のように立っ…
なに? 何が起きたの?だが、確認することが出来ない。ただ、そのまま鏡を握りしめているだけだ。「アキちゃん、あれ…」一瞬意識が、遠のいていたのだろう…カガリの…
アキはカガリと、その小さな鏡を見つめて、その姿を確認する。前に見た石の番人とは、また違う種類の石像のようだ。《魔王が待っている》その言葉を、アキは思い起こす…
『あっ、そうかぁ~』 ショータも、カガリの言葉に納得する。『えっ?でもショータは、鏡を持ってないでしょ?』今ここにあるのは、アキが持っている手鏡だけだ。『この…
「魔の者だ…」 ルークもささやく。ショータとユウジも、別の馬に乗って、目だけが動かして辺りをうかがう。ズルズル…身体を引きずる音と、ズシンズシンと、重たい音が…
「だったら、今いるのは?」 アキはおそるおそる、辺りを見回す。さっきの崩壊がウソのように…シンと静まりかえっている。「わかるだろ?」ナイトが静かに、話しかける…
「ねぇ~どうなっているの?」 これには、お手上げだ。あっさりと、白旗を上げる。ナイトは少しも、からかうことなく、真面目な顏をして、「さっきいたのは、鏡の中だか…
「ねぇ、ルークって…懐中時計は持っていなかったよね?」 確信を持って、そう答える。「そうそう」「確かに、そうよ」アキとカガリが、互いにうなづき合う。「なんだぁ…
「鏡の中?」「鏡の中って…あの部屋が鏡?」 何を言っているのか、まったくわけがわからない。つい、トンチンカンなことを口にしてしまう。「じゃあ、塔は? 塔は、崩…
「えっ?どうして?」「なんで、ここにいるの?」 アキとカガリが、突然降ってわいたように、現れた人物に向かって、信じられないように声をもらす。「ちょっと、何だよ…
「やばい!早くここから脱出しよう」 天井を見上げていた、ナイトの声が響く。「えっ?」つられて見上げると…天井からパラパラと、しっくいが落ちて来る。「うそっ!ま…
あはは!いきなり目の前のオジサンが、自嘲気味に笑う。「ホント、情けないよなぁ~ 他人のことはどうこう言えるのに、自分のこととなると、 からっきしなんだからな…
「オジサンは…やっぱり魔物なの?」 確かめるように、アキがそのままズバリを聞く。「あぁ、まぁ~ この器は、ただの人間だが… 私自身は、キミたちの知っているカフ…
「大丈夫、あれは…使い魔だ」 オジサンが答えるタイミングで、再び何かがビュン!と乱入してくる。「なに?」アキが鋭い声を上げると、手鏡を向ける。ピン!何かが、共…
「正装?」「このコスプレみたいなのが?」 まったく理解が出来ない…と、アキとカガリが目を見合わせる。チラッとショータを見ると、例のエンジェルリングが、怪しい紫…
何なんだ?こんな…三文小説の決まり文句みたいな設定は?「ねぇ~なに?どういうこと?バリアって?」思い当たることといえば…ここから出ることが出来ない、というこ…
「この城に?」 なぜ…そんなにハッキリと、言えるのだろう?アキはそのことが、妙に引っ掛かりを感じる。「あのぉ~なんで私は、ここに呼ばれたのでしょう?」アキはそ…
今回の伊豆旅行は「怪しさ」から始まった!?(笑)〜「怪しい少年少女博物館」(静岡県伊東市)〜
今回の伊豆への小旅行、1日目は、氷雨の降るとても寒い日でした。せっかく景色の美しい伊豆に行っても、雨で煙る海ではそんなに感動はなし。そこで、稲取温泉に行く途中に何か室内のもので面白いものはないかと探していたら、なんとも怪しい名前の博物館があるじゃありませんか!怪しい少年少女博物館 静岡県伊東市にある可笑しな博物館キャッチコピーは、「レトロで可愛くてグロい」です。まさに「怪しい」の一言に尽きる!入り口を入ろうとしたら、入り口斜め右上の二宮金次郎が突然おしっこをした!中は、1Fと2Fに分かれていて、1Fの方は、昭和の懐かしいレトロなおもちゃが中心。埃っぽさも昭和を感じます(笑)。↓まことちゃんかな。怖すぎる。2Fは、アーティストの人形がたくさんあったり、「怪奇の世界」と称して、気持ち悪いものがたっくさん。↓右...今回の伊豆旅行は「怪しさ」から始まった!?(笑)〜「怪しい少年少女博物館」(静岡県伊東市)〜
「どういうこと?」 ようやくアキが、オジサンに向かって言う。「オジサン…まさか、魔物に取り込まれてしまったの?」 ケイタのように?そうだ…と、アキはオジサンに…
(ナイトは?) 後ろを振り返ると、ナイトは表情一つ変えずに、杖をギュッと握りしめて身がまえている。「ねぇ、オジサン。 オジサンの息子は、見つかったの?」それで…
まったく予想外のことが、起きた。手鏡が強烈なオレンジの光を帯びて、まっすぐにオジサンに向かって突き刺さる。目が開けられないくらいの、強烈なビームだ。「おい!…
「ねぇ、アキちゃん…鏡を向けてみて」 ショータの心をくんだように、カガリがアキに話しかける。「カガミ?」鏡って…この手鏡でいいの?アキはまだ、ピンときてはいな…
アキがオジサンと話しているのを目にして、そのすきにショータはソッとリングをオジサンに向けてみる。もしかしたらこのオジサン…さっきのケイタの時のように、ニセモ…
「ちょっとアキちゃん、何を言っているの?」 カガリがあわてて、アキを止めるけれど…オジサンは、あはは!と大きな声で笑う。「うーん、それだと…正解にはならないな…
椅子に座っていたのは、まぎれもなくあのオジサンだ。(えっ?どういうこと?)まさか自分たちが、肝心なところで、間違っていたのだろうか?アキはただポカンと、口を…
「探し物?」 この人、私たちのことを、知っているの?まだ警戒心が解けないまま、アキはゆっくりと近づいて行く。「アキちゃん、気を付けて」震える声で、カガリがささ…
声をかけようか、どうしようか…と迷いながらも、中に入ると…反対側には大きな暖炉があり、チロチロと火が揺れている。(ケイタは…いないなぁ)ちょっぴり、ガッカリ…
何かが、襲ってきたりはしないだろうか?おそるおそるアキたちは、のぞき込む。腰が引けた状態で、ナイトの後ろに隠れるようにして、足を踏み入れる。「そんなに怖がら…
「心配してくれて…ありがとう」 よしっ!と気合を入れると、「だけど…カギがかかっているのかもしれないわ」ナイトを振り返る。ナイトは軽く肩をすくめてみせると、ア…
「ケイタを助けるんだろ? だったら…行くしか、ないよ」 ショータがポンと、アキの肩を叩く。「そうそう…だって、君が招待されたんだから」ユウジの言葉に、「まさか…
「それよりも、ほら!」 カガリが、壁の一点を指し示す。その声につられて、アキとショータも目を向ける。「あ~っ」ジワジワと、薄くシルエットが浮かび上がっていたの…
するとリングが、キラキラと黄金色に光る。「今度は黄色?」ユウジがつぶやく。「要注意だな」ショータがキュッと眉をしかめると、グルリと部屋に向けて、リングを向け…
「そうだ、窓!」 いきなりアキがハッと気が付いて、クルリと振り返る。見た感じ、それらしいものは、どこにもない。鏡の中には、確かにこの辺にあった…と近づいてみる…
「えっ?」 当たっていない。確かに投げたのに?ピシッという音もなく…まるで音まで、吸い込まれてしまったみたいだ。「ねっ!」カガリが力を込めてそう言うと、アキの…
「窓?」 窓って…ないはず。カガリがアキに向かって、「そうよ、アキちゃん」嬉しそうに、アキの手を。「でも…どうして?」アキがつぶやく。ナイトがおもむろにしゃが…
(一体、なに?) どういうこと?何が不自然なのだろう?アキはじぃっと、鏡を見つめる。同じように、鏡を見ていたカガリが、「あっ」いきなり声をもらす。「えっ?なに…
「だったら、動かしてみたらどうだ?」 ナイトが、アキに話しかけてくる。「動かす?」カガリがアキの隣に立つと、思いっ切り鏡を押してみる。すぐにショータも駆け寄る…
さらに不思議なことに…どれだけ行っても、突き当りが見えないのだ。自分たちは、無限ループに取り込まれてしまったのか?そんな気さえしてきた。「おかしい…」しばら…
「あっ!」「ちょっと!」「逃げるな!」 四人は口々に叫ぶと、いっせーのせ!で飛び出す。「そんなことをしても、ムダだよぉ」ケラケラ笑いながら、ジャックが声を上げ…
「そんなことをしても、ムダだよぉ」 ヘラヘラと、小鬼が笑う。「アキちゃん」ついにカガリも、身を乗り出す。「つかまえて…ケイタのことを吐かせるんだ」ユウジまで、…
「さぁねぇ~どうだろうなぁ」 だが小鬼は、とぼけた顏をすると、「それは、自分で探してみろよ」ピョンと飛び跳ねる。「なによ!」アキが小鬼に、飛びかかろうとする。…