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【セッション15】パーフェクトステージ —明けない夜など存在しない—
切なさと、笑って泣ける、感動ストーリーです。 元宮ショウジ(19歳)低い声、血管の浮き出た腕、ロマンチスト 美浜遊(19歳)ド天然、天パ、正義感 森力也(20歳)黒い瞳、甘い匂い、トラウマ 愛情、優しさ、色っぽさ。 最近の東京は、春ですが、すっかり夏みたいな気温です...
✚残070話 影はいつでもすぐそこに(4)✚ 「すぐに明かりを点つけるからそこで待ってろ」 それだけを言うと、ロイズハルトは一人暗闇の中へと消えていった。 ヴァンパイアは闇に属する生き物ゆえに夜目よめが利きく。だから普段は明かりを点ける
~ 追憶 ラナ ~ 髪を掴まれ、叩かれる……、 蹴られる……。 このときの痛みを、 わたしも……、 きもちいい、 と、 感じた……。 ラナさんはこのことを、 好きだと言って居たのだ……。 父がわたしのベッドに来なかったのは、 ほんの数日の間でしか無かった。 数日でまた、 今までと同じになった。 父に言われた通り、 わたしはそのことを母にナイショにして居たのだけれど、 母はわたしのことを、 毎日蹴ったり叩いたりするようになって居た。 父だけでなく、 母もわたしのことを、 ラナさんだと思って居るらしかった……。 わたしは母のことが好きだったし、 この頃はもうわたしにとって、 痛みと快感は完全に同じ…
【セッション14】パーフェクトステージ ——明けない夜など存在しない——
笑って泣ける、愛情と友情の感動ストーリーです。 音楽、小説がお好きな方、ぜひ。 ・元宮ショウジ(19歳)低い声、長い指、大きな手のひら ・美浜遊(19歳)ド天然、キラースマイル、鷲鼻 ・森力也(20歳)黒い瞳、黒髪、白い肌 読んでくださった方が、良い夜を過ごせますように。
ここオーストラリアには無数の無人島があるが、宿のある島もいくつかある。そのうちの一つにクルーザーを停め、大地に足をつける。途端、足がぐらつく。「大丈夫か?」「なんかグラついたような、地震か?」「ずっと海の上だったから、今日はここで慣らしておく方がいいかもな」「さむぃー」「食事つきの宿だ。メニューに文句つけるなよ」「そっちこそ、言わないように」その島の住人は寒くても活気がある。露店だが、あるお店を見...
*小説『ザ・民間療法』全目次を見る明るい光で目が覚めた。ここはどこだろう。メガネがないからよく見えないが、この陽射しはどう見たってうちじゃない。そうだ。沖縄のホテルに泊まってるんだった。胸の奥にプクッと楽しい気分がわいてくる。窓まで行って外を見ると、視界
【セッション13】パーフェクトステージ ——明けない夜など存在しない——
読んでくださった方が、良い夜を過ごせますように。 モヤモヤも、葛藤も、偏見も、悩みも、どこか遠くへ。 ・元宮ショウジ(19歳)黒髪、176cm、ロマンチスト ・美浜遊(19歳)栗毛色、162cm、正義感 ・森力也(20歳)黒髪、???、トラウマ 過激描写なし。あくまで、色っ...
~ 追憶 ラナ ~ 母が、 「忘れられるよね?」 と、 そう言ったので、 わたしは、 「はい」 と、 返事した。 結局ラナさんを刺した犯人は見つからなかった。 あれから父はずっと元気が無く、 暫く働いては辞めて、 また暫く働いては辞めて……。 そんな生活を続けて居た。 母は毎晩仕事に出るようになって居た。 わたしは髪を伸ばし始めた。 ラナさんみたいになりたかった……。 私が中二の夏のことだった。 その夜は特に蒸し暑く、 部屋にはクーラーなんて無かったし、 わたしは全然眠ることが出来なかった。 父がわたしのベッドに来たので、 「どうしたの?」 と、 訊くと、 「母にはナイショにしておくんだよ」 …
2日後、友明は自分で作った外套を身に付ける。「あったか~」「よく、こんなのを作れたな」「これで颯爽と歩けばモデルになれるかな」「無理」「キッパリ言わなくてもいいでしょ」「モデルというのは長身でバランスのとれた均整をしている体格の持ち主だ」「分かってるよ」なにしろ、トップモデルがいるのだから。「友みたいに寸胴体型だと」「言うな」「絶対にモデルは向いてない」「分かってるって言ってるだろ」友明は毛糸を1...
【セッション11】パーフェクトステージ ——明けない夜など存在しない——
笑って泣ける、愛情と友情の感動ストーリーです。 ・元宮ショウジ(19歳)眼鏡、通った鼻筋、細い顎 ・美浜遊(19歳)二重瞼、高い鷲鼻、キラースマイル ・森力也(20歳)長いまつげ、白い肌、赤い唇 音楽が好きな方。コーヒーが好きな方。 笑って明日を迎えたい方、リラックスタイム...
~ 追憶 ラナ ~ 朝から多くの警察関係者が父のストリップ小屋を出入りし、 夜の帳が降りた後も、まだ騒がしさが完全には消えては居なかった。 その日ストリップ小屋は臨時休業となり、父はずっと泣いて居た。 わたしも父と一緒に、ずっと泣いて居た。 数日後に父のストリップ小屋は通常営業を再開したのだけれど、 客足はかなり遠のき、 その後もそれが回復する事は無かった。 ストリップ小屋が閉店した後、 今までわたしと遊んでくれて居たお姉さん達が 誰も居なくなってしまったので、 わたしは随分と暇だった。 何もすることが無くて、 独り部屋の隅で座って居ると、 どうしてもラナさんのことを思い出してしまう……。 わ…
【セッション10】パーフェクトステージ ――明けない夜など存在しない――
読んでくださった方が、良い夜を過ごせますように。 闇の向こうに、必ず光はある。 葛藤も、偏見も、悩みも、モヤモヤも。 あなたは一人ではない。 元宮ショウジ(19歳)低い声、血管の浮き出た腕、黒髪 美浜遊(19歳)ド天然、天パ、栗毛色 森力也(20歳)黒い瞳、甘い匂い、...
わざと長ったらしい頭の悪そうな長文タイトルをつけておけばよい、テンプレあるある(#^ω^)もう飽和状態なんで! 内容が問われるのを度外視する作文でいいならどうぞ
【セッション8】パーフェクトステージ ――明けない夜など存在しない――
笑って泣ける、純愛小説。愛情と友情のストーリーです。 元宮ショウジ(19歳)低い声、血管の浮き出た腕、ロマンチスト 美浜遊(19歳)ド天然、天パ、正義感 森力也(20歳)黒い瞳、甘い匂い、トラウマ あなたは一人ではない。 愛情、優しさ、色っぽさを心がけて書いています...
一方、博人と友明は南太平洋の海上を進んでいる。「寒いぃー」「ここまで寒いとは思わなかったな」「コートまで送ってしまった。羽織る物がなーい」「どこかで買うか?」「そうする。シンガポールに着けて。そこで」だが、博人は遮る。「シンガポールは夏だ。冬物は売ってない。それに、南アメリカ半島を回ったところだ」友明は寒さに呻っている。「まったく、冬になることが分かって冬服をスーツケースに入れたくせに」「そういう...
~ 追憶 ラナ ~ わたしはラナさんと同じくらい父のことも大好きだったので、 ラナさんと父が同時に出演するまな板ショーが 本当に大好きだった。 ずっと見て居られると思った。 そしてわたしも、大人になったらここで 沢山チップを貰うのだと、 いつもそう思って居たのだった......。 ストリップ小屋にまだお客さんが入って居ないとき、 父はよくわたしをステージに乗せて遊ばせてくれた。 遊ぶといっても、 わたしは唯ステージの上に寝転がるだけなのだけれど……。 ゆっくりと回転するステージの上に寝転がって見る光景が、 わたしは大好きだったのだ。 わたしがそうして居ると、 ラナさんも隣に来て、一緒に寝転がっ…
Dream34.すみません、賢者さんちはどこですか2 ✶★✶✶★★✶★✶✶ 早朝から行動したかいあって、日暮れ前に南の首都にたどり着くことができた私たちは、適当なところに宿を取ってから、賢者を探しに街へと繰り出した。 狭い村なら二手に別れ
【セッション8】パーフェクトステージ ――明けない夜など存在しない――
笑って泣ける、愛情と友情のストーリーです。 あなたは一人ではない。大丈夫。 ・元宮ショウジ(19歳)黒髪、176cm、ロマンチスト ・美浜遊(19歳)栗毛色、162cm、正義感 ・森力也(20歳)黒髪、???、トラウマ 春、いいですね。いい季節です。 読んでくださった方が、...
「戻って、くるって。本当か……」「1週間後にな」「1週間……」ユタカの呟きはスズメの耳には届かない。スズメは叫ぶことしかできないでいる。「ジュン、頼むから食べてくれよ-」本当に、こいつは煩いなと思いながら聞いていた。「ジュンは何を食べているんだ?」「自分で作って食べてる」「作れるならいいのでは?」「ユタカまで、それ言うか」ユタカは、こいつとは話にならないと思い立ち上がろうとした瞬間、スズメの表情が目に飛...
*小説『ザ・民間療法』全目次を見る朝カーテンを開けると、日差しがまぶしい季節になっていた。そういえば今日の午前は仕事の予約が入っていない。今のうちに池尻大橋の図書館に本を返しに行こう。ついでに丸正で魚も見てこよう。そう決めると、私はリュックに本を詰めこん
~ 追憶 ラナ ~ 目を開けると、 わたしはステージの上だった。 ゆっくりと回転するぼやけた情景を見ながら、 わたしは、 自分がまだ小さかった頃のことを思い出して居た……。 わたしが物心ついた頃、 父はストリップ小屋の経営者で、 母はストリッパーだった。 父も母も、他のおねえさん達も、 小さなわたしにとても優しく、 いつもかわいがってくれたのを覚えて居る。 その中でも特にわたしに良くしてくれたのが、 ラナさんというおねえさんだった。 ラナさんは色白で、 真っ黒なストレートのロングヘアーがとても似合って居る スレンダーな美人さん。 わたしはラナさんのことが大好きだった。 父のストリップ小屋では様…
【セッション7】パーフェクトステージ ――明けない夜など存在しない――
笑って泣ける、純愛小説。あなたは一人ではない。 愛情と友情のストーリーです。 読んでくださった方が、良い夜を過ごせますように。 ・元宮ショウジ(19歳)低い声、血管の浮き出た腕、ロマンチスト ・美浜遊(19歳)ド天然、天パ、正義感 ・森力也(20歳)黒い瞳、甘い匂い、トラウ...
そして、中華店では今日も店長は項垂れる。「あー、やばい、やばいよぉ……」ボスからパース到着予定日のメールが着たのだ。どうしよう。正直に話すか。いや、話したら何か言われそうだ。でも、マサからも話しを聞くだろうな。ジュンヤは別にいいのだけど、と思うと、もう1人いることに気がつく。トモヤだ。絶対に、あいつと会う。そうしたら、あいつはジュンのことを持ち出す。いつも母屋のドア前に置かれている食事トレイに、防犯...
【Web小説紹介・感想】汝、現代ダンジョンに希望を持つべからず【鋼我/ババコンガ】【現代ダンジョン】
鋼我(ババコンガ)さんのWeb小説「汝、現代ダンジョンに希望を持つべからず」の感想紹介を記事にしました。アウトロー感のある現代ダンジョンモノ。ダンジョンが発生した物件を押し付けられたサラリーマンが、厳しい法律のせいで脱サラしてコツコツダンジョン攻略+会社経営をやることになるお話。(・ω・)ノ
~ 追憶 武仲 ~ 「ここから凄く近いよ。 地図描くからペンと紙ちょうだい」 理科の先生がササッと描いた地図を見た由子さんが、 「滅茶苦茶近所じゃん……」 とても驚いて居る様子だった。 いったい何の話しをし始めたのだろうか? ここであいつがくちを開く。 「ねえ、院長のとこ行くんでしょ? 一緒に行くよ?犬とも遊びたいし」 「ああ、そうだな、 お前の女は絶対に行きたくないだろうし、 そこに居るヘンタイくんも 今日はもうヘトヘトだろうしな」 なかなか酷い言い方だけど、正直その通りだった。 いや……、 俺はヘンタイなどでは無い。 ヘトヘトのほうがその通りだという意味だ。 俺は今日、本当に死んでしまうの…
【セッション6】パーフェクトステージ ――明けない夜など存在しない――
笑って泣ける、愛情と友情の感動ストーリーです。 純愛小説、恋愛小説がお好きな方もぜひ。笑って明日を迎えたい方、なんとなく朝目覚めてしまう方、リラックスタイムにも、ぜひ。 葛藤、偏見、難問、闇と光。あなたは一人ではない。 ・元宮ショウジ(19歳)低い声、長い指、大きな手のひら...
久々の投稿でなんですが (笑) 毎回物語の末に添えている「ト書き」で書ききれない、熱い思いを「note」にUPしたいと思います。こっちの「はてなブログ」に書くと物語の流れを止めてしまうので、新たに立ち上げることにしました! 「note」へのリンクはこちらから! ★描いては消して・・・ イラストを制作していると「うぉー! ギャー! うっへっへ・・・」など一人ノリツッコミも激しく、友達に(LINEで)聞いてもらうのも申し訳なくなってきたので、制作過程の悲喜こもごもは、こちらにぶつけようかと。けっこうマニアなこだわり有り (笑) ★教えてChat先生! 去年ChatGPTによる監修を導入。間違いや表…
【セッション3】パーフェクトステージ ――明けない夜など存在しない――
笑って泣ける、純愛小説。読んでくださった方が、良い夜を過ごせますように。 こちらは【セッション3(第四話)】です。 元宮ショウジ(19歳)低い声、甘党、ロマンチスト 美浜遊(19歳)ド天然、俊足、正義感 森力也(20歳)黒い瞳、細い手首、トラウマ (カクヨムご登録の方はよろ...
【セッション4】パーフェクトステージ ――明けない夜など存在しない――
笑って泣ける、愛情と友情の感動ストーリー。 ムラゴンでの読者登録ありがとうございます。 カクヨムにもご登録頂いた方は、よろしければ評価等お願いいたします。 元宮ショウジ(19歳)黒髪、176cm、猫派 美浜遊(19歳)栗毛色、162cm、犬猫両方 森力也(20歳)黒髪、??...
【セッション2】パーフェクトステージ ――明けない夜など存在しない――
笑って泣ける、純愛小説。こちらは【セッション2(第三話)】です。 序章、セッション1は、前の記事をご確認ください。 元宮ショウジ(19歳)低い声、血管の浮き出た腕、ロマンチスト 美浜遊(19歳)ド天然、天パ、正義感 森力也(20歳)黒い瞳、甘い匂い、トラウマ 読...
【セッション1】パーフェクトステージ ――明けない夜など存在しない――
笑って泣ける、愛情と友情の感動ストーリー。 【序章(第一話)】はひとつ前の記事となります。是非ご覧ください。 ・元宮ショウジ(19歳)低い声、長い指先、ロマンチスト ・美浜遊(19歳)ド天然、キラースマイル、正義感 ・森力也(20歳)黒い瞳、白い肌、トラウマ 笑い要素多数、...
【序章】 パーフェクトステージ ――明けない夜など存在しない――
笑って泣ける、愛情と友情の感動ストーリー。 オリジナル小説です。今日から一話ずつアップしていきます。 カクヨムご登録者の方は、よろしければレビューをお願いいたします。 (ご登録されてない方でもお読みいただけます) 元宮ショウジ(19歳)低い声、血管の浮き出た腕、ロマンチス...
笑い要素多数です。笑って泣ける、純愛小説。葛藤・偏見・難問を抱えるショウジと、遊、力也が織りなすストーリーです。 元宮ショウジ(19歳)低い声、血管の浮き出た腕、ロマンチスト 美浜遊(19歳)ド天然、天パ、正義感 森力也(20歳)黒い瞳、甘い匂い、トラウマ ...
~ 追憶 武仲 ~ 由子さんは、 聞く耳持たぬ。 といった感じで、 俺の口にタオルを詰め込んだ。 俺は、あいつに身体の自由を奪われ、 由子さんに発言の自由も奪われ、 誤解をとく術が……、 完全に無くなってしまったのだった……。 由子さんの目をずっと見て居た……。 由子さんの目から溢れ出した大粒の涙が……、 俺の顔にボロボロと降り注いでくる……。 ガチッ 由子さんが普段使いして居る小さいヤツの音じゃ無い……。 「本気のときはこれなんだ」 由子さんがそう言って居たのを、 俺はよく覚えて居る……。 由子さんが肩で息をして居る……。 あいつは伏し目がちで視線を逸らして居る……。 スライドを引いて、 あ…
(´・ω・`) モームリ、え 退職代行など個人で提供してる側には無意味です・・やる気の起きない時期は誰にでもある 余計な料金を搾取される末路
「閲覧室」の「オリジナル小説書架」で、「鵺の集う街でX ——Payitforward.」の五章目「人工と天然」をUPしました。シリーズ目次は↓こちら。小説家になろうへの転載は、明日の10時を予定しています。■鵺の..
~ 追憶 武仲 ~ 「このゲス野郎が……」 俺には由子さんの目が、 声を出さずにそう言って居るように感じた……。 理科の先生とラナの会話が終わるまでの間、 俺に出来ることは、どうやら何も……、無いらしかった………。 「武仲さん……、 わたしの髪を掴んで、枕に押しつけながら……、 キス……、してきて……、 それから……」 ラナのすすり泣く声が、 耳にあてたコップの中で渦を巻いて居るように感じた。 そして、まるでその渦の求心力に導かれたかのように、 俺の目からは涙が溢れ出した。 ラナさん……、 マジで……、 マジで勘弁してください……。 言うのなら、 お願いだから最後まで言ってくれ……。 由子さん…
*小説『ザ・民間療法』全目次を見るいつもお世話になっている樹森さんから電話があった。「ちょっと診てあげてほしい人がいるのヨ~」と、相変わらず元気な声である。それよりも、樹森さんのところでベビーシッターをしている瀬戸さんの妹さんが、その後どうなったかが気に
✚残069話 影はいつでもすぐそこに(3)✚ そして慌てて彼から目を逸そらす。 激しく動く心臓が身体を突き破りそうだった。 しかし当のロイズハルトは何がおかしいんだと言わんばかりの表情できょとんとしている。 「何って……着替えてんだよ
~ 追憶 武仲 ~ 「ただいま。 ラナのやつどんな感じ?」 バイトを早めに切り上げて帰宅してきた由子さんがそう言うので、 「全然起きてこない。ずっと寝てるよ」 と、 そう答えた。 「ちゃんと水分取ってるか?」 「水筒見たら全然減ってないみたいだったから、 二回くらい無理矢理飲ませた」 「そうか……」 「ラナの怪我ってどんな感じなの?」 「ああ……、 怪我はたいしたこと無いよ。 打撲と、左耳の鼓膜がたぶん破れてるみたいだけど、 どっちも放っときゃ治る」 「え?あんなに血塗れだったのに?」 「ああ……、あれはラナの血じゃなかった。 怪我よりも急性アルコール中毒のほうが心配だったんだよ。 まあ、もう…
3月31日に行われた、招文堂内、「LaLaLa Books」の店主・山本Q太郎さん主催の感想会に参加しました☺招文堂さんでは、棚主の方がワークショップを開いていることがあり、今回、そのワークショップに初めての参加でした。楽しみ半分緊張半分で...
~ 追憶 ラナ ~ 目を覚ますと歪んだ天井が見えた。 頭が割れるように痛い。 突然の吐き気に襲われた私が側臥位の体勢を取ると、 目の前にスッとゴミ箱が差し出された。 「ここに吐け。遠慮はしなくて良いぞ」 由子さんの声だった。 ひとしきり吐いた後、 由子さんに言われて、ぬるめのお湯を少し飲み、 また仰向けになった。 柔らかい布団が頬や首に触れる感触が、とても気持ちよく、 思わず 「はぁ……」 と、 短い溜息が出た。 「何も気にせずに寝てて良いぞ。 わたしは隣の部屋に居るから、用が在ったらこれを鳴らせ」 そう言って、 わたしの枕元にアンティークの真鍮製ベルを置く由子さん。 「もし、わたしが出かける…
死後、魂たちが集められる“存在平面”。そこで彼らは「未練心理学」「境界実験」などの授業を受け、成仏を目指す。切なくもあたたかい死後世界のファンタジー。
え、登山ですって? とんでもない あらかじめ地図を制作するのは冒険者・・よってRPG繋がりならよくね、とかイージーモードに考えると行方不明ですw
【概略】 2分で読めるファンタジー読み切り自作小説。 オムニバス形式で書いてる小説「 それは輪廻の輪のように 」の6作目です。 -------------------------------------------------------------------------...
Dream33.すみません、賢者さんちはどこですか 翌朝早く、私達はいつもよりも手早く出立しゅったつの準備を整えた。 ミルさんはリュイが私達に付いて再び旅立つのを快こころよく了承し、送り出すために、まだ夜も暗いうちから起き出して、馬が潰れ
「うわぁ!」マサは説明してくる。「シャープペンシルとボールペンはよく使うと思う。それに、こっちは万年筆と言って、社会人になったら必要になるよ」「なんだか、大人になった気分」「使ってくれると嬉しい」「ありがとう、マサ。こんなお土産だと釣り合わないね」「ううん、そんなことないよ。ジュンの気持ちが詰まっているから、大事に着させて貰うから。それに、このエッフェル塔はチョコレートを食べても飾り物になるからね...
*小説『ザ・民間療法』全目次を見る激しい腰痛のせいで、寝たきりになりかけていた春子さんの施術が終わった。ここまで車に乗せてきてくれた樹森さんや、春子さんのお嬢さんたちとみんなでお茶を飲んでくつろいでいると、腰の痛みが消えて饒舌になった春子さんの口から、長
~ 追憶 ラナ ~ 左の耳がキーンとなって……、 音の出た場所が……、熱い……。 「お前、僕の話聞いて無かったのか? くちごたえするなって言ったよな?」 昨日に続いて、今日も滅茶苦茶ついて居る。 数時間前に私が思ったことが、 間違いだったということに、今気付いた。 「吞め」 私が頬に手を当てて下を向き、 黙って居ると、 私の視界に影が入る。 「ごめんごめん、ラナちゃんは甘えんぼさんだねぇ」 神さまはそう言ってグラスのウイスキーを煽り、 すぐわたしにキスしてきた。 突然わたしの口内に流れ込んできたウイスキーの、 アルコール度数の高さに思わずむせ込んだところで、 また殴られた。 「お前、いいかげん…
マサはダディからの土産を開けると驚いている。「何だったの?」「これだよ」そう言って見せてくれたけれど、分からなかった。マサは分かるのか教えてくれた。「これはドイツよりスペインだな」「スペイン?」「イベリコ豚だよ。今日の夕食は、これを食べよう」「いいの?」「美味しいよ」「食べたことあるの?」「ないけど、スペインのイベリコ豚は美味しいと評判だからね」夕食は、そのイベリコ豚をスライスしてくれた。「美味し...