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~ 追憶 武仲 ~ 「シー」 サリがそう言いながら体勢を変え、 俺に上から乗っかった瞬間だった。 パンッ 乾いた銃声が聞こえたのは……。 まるで扉は元々開け放たれていたとでもいうような空気感で 普通に入って来る由子さんとあいつ……。 俺とサリは身動きが取れず、 唯々固まり、二人を見ていた……。 俺とサリは、 たぶん、特に悪いことをしていたという訳では無いはずだ……。 けれども俺は、 由子さんはついさっきドアノブを破壊した拳銃で、 俺の頭も破壊するかも知れない……。 と、 そう思った。 俺は由子さんの目を見ようとした。 今の由子さんの心情を、少しでも予想できればと思ったからだ……。 けれども由子…
Chapter 14 【僕を月に……】パーフェクトステージ ——明けない夜など存在しない——
Chapter 14 【僕を月に……】 https://ncode.syosetu.com/n9755ki/14/ 更新しました。 上記リンクから飛んで読んで頂けます。目次もありますので、ぜひご覧ください。 (ムラゴンではChapter1から掲載していますので、そちらからも...
🎹先生と僕のワルツ【恋愛小説】 ピアノがお好きな方、音楽がお好きな方、ぜひ。 ↓ クリックして飛んでいただけます。 ほのぼの、胸キュン系です。切なさはありますが、必ず救いを入れています。 クスッと笑える初恋の話です。 葉山ルイ(18歳)ぱっちりとした大きな目、白い肌、ぽて...
チンと乾いた音が鳴るのでキッチンに行く。「あとはクリームを入れるだけ」「見事な形だ」ダディにそう言われ、僕は嬉しくなった。「博人さんより形が良い」「ヒロのはボールだよね」「独特だからな。で、メニューはなんだ?」「今は味をしみ込ませているところ」そう言うとタイマーに目を向ける。「あと14分経ったら焼きます」「本格的だな」「えへへ」「で、部屋は掃除したんだろうな?」「しました」その時点で気が付く。リビン...
【Web小説紹介・感想】CLOCK 時間停止ヒーローが引退を決意したけど周りが放っておいてくれない件【GM/雨 唐衣】【ヒーロー・アイドル】
雨唐衣さんのWeb小説「CLOCK 〜時間停止ヒーローが引退を決意したけど周りが放っておいてくれない件〜」の感想紹介を記事にしました。物語をモチーフにした力を持つヒーロー・ヴィラン・怪物が戦っている世界で、非公式ヒーロー"クロック"な男子学生がヒーローを辞めようとするお話。(・ω・)ノ
No.7-004 灰色の屋敷 ―Next Christmas Time
ステイシーと離婚したアランはフレッドを連れ、北イングランドの実家、グレーストン・ハウスに到着した。小ぶりだがマナーハウスである、その屋敷を目の当たりにしたフレッドは、幼いながらも父が由緒ある家柄の出だと知る。 車を降りて見上げた屋敷は、暗い灰色の影に覆われ、一層の威圧感を放っていた。フレッドは息を呑み不安に駆られながら、つないでいた父の手を頼るようにぎゅっと握り返した。 「二人とも、よく来てくれたわね」 そう温かく迎えてくれたのは、唯一見覚えのあるキャサリンだ。 「私のことはグラニー[お祖母ちゃん]って呼んで、甘えていいのよ? あちらにいらっしゃるのが、お祖父様ですよ」 案内されたライブラリー…
【Web小説紹介・感想】粘体の姉と人の妹は一心同体【サイリウム(夕宙リウム)】【異世界転生・人外主人公・双子】
サイリウム(夕宙リウム)さんのWeb小説「粘体の姉と人の妹は一心同体」の感想紹介を記事にしました。異世界ファンタジーにスライムみたいな人外で転生した主人公が、妊娠中に母親が殺されたせいで一心同体になっちゃった人間の妹一緒に生きていくお話。(・ω・)ノ
犬のかたちをした記憶-第十章:境界の法則 – 現世への帰還計画
死後の世界を舞台に、AIと量子理論が紡ぐ新たな可能性。現世への未練を持つ四人が挑む驚異の実験とは?ロベルト・シュタインの次元共鳴理論と最新技術の融合が、天国と現世の境界を揺るがす。亮司の秘密の計画と沙梨の謎めいた役割が明かされる感動のSFファンタジー。
~ 追憶 武仲 ~ 理科の先生のケータイが鳴って誰かと話し始めた。 相手はどうやら学校の、他の先生らしい。 話しはすぐに終わって、理科の先生は電話を切り、 俺に向かって、 「行かなきゃならなくなった」 と、 言った。 生徒が一名補導されたということで、 呼び出しを喰らったらしい。 理科の先生を見送ると、俺は独りになった。 だけど隣の部屋、 扉の向こうにはラナが居る。 考えるまでも無かった。 扉の向こうに行こう。 俺はそう思った。 ラナは今、体調不良で寝ているのだから、 きっと抵抗出来ないだろうし、 水を吞ませてやったときみたいに 中途半端で止めたりさえしなければ、 きっと誰かに言ったりすること…
サラリーマン、月1タイムリープ中|第7話:ギャンブルと兄と、夏の約束
暑さにも、ようやく身体が慣れてきた。7月の猛暑を越え、8月に入ってからは少しだけ風が和らいだ気がする。気温は依然として高いが、身体の方が“夏モード”に順応してきたのかもしれない。現場仕事も、ようやくペースが掴めてきた。そんな中、私には特に予...
サラリーマン、月1タイムリープ中|第7話:ギャンブルと兄と、夏の約束
暑さにも、ようやく身体が慣れてきた。7月の猛暑を越え、8月に入ってからは少しだけ風が和らいだ気がする。気温は依然として高いが、身体の方が“夏モード”に順応してきたのかもしれない。現場仕事も、ようやくペースが掴めてきた。そんな中、私には特に予...
【Web小説紹介・感想】芸術的で文化的な異世界生活を目指して【オリジナル】
生しょうゆさんのWeb小説「芸術的で文化的な異世界生活を目指して」の感想紹介を記事にしました。知識も能力もある商人の息子な異世界転生者が楽に金儲けしようと奮闘するお話。魔法にエンチャントに奴隷を冒険者にしようとするけど、変な知り合いが増えていきます。(・ω・)ノ
公式のロボアニメとは必ずしも一致しませんのでご了承ください、ネタの一つです(´・ω・`) 最後の分岐としてひょっとしたら夢が見れるのではないかとの意見よ
Chapter 13【心の傷と救世主】パーフェクトステージ ——明けない夜など存在しない——
切なくて、どこか色っぽい。愛情と友情の感動ストーリー。 Chapter 13【心の傷と救世主】 https://ncode.syosetu.com/n9755ki/13/ 更新しました。 👓葛藤に悩む元宮ショウジ。 🐈過去の記憶に苦しむ森力也。 🐶二人をピュアに見守る...
こんばんは。 弾けてメロディの宝石たちの紹介を続けている最中ですが、「舞ります!」の新しい小説も交互に載せていきますのでご理解のほどよろしくお願いいたします。 その4話が完成しました。 小学生の双子の紅葉と楓徒が悪戯する話です(短めですが)。 暇があると、近くにある土手で黄...
~ 追憶 バーテンダー ~ 「死体運んでるみたいだね」 私と院長の声がシンクロした。 やはり院長と私は、とても気が合う。 由子は随分と疲れていたらしく、 揺すったり頬を叩いたりしても全く目を覚まさないので、 軽く洗った後、てきとうに拭いてから 裸のままベンツの後部座席に転がしておいた。 由子の身体には、首から上と手の平、足の裏以外、 びっちりと隙間無く刺青が入っている。 一見服を着ているようにも見えるので、 特に問題は生じないだろう。 犬に、 「また遊ぼうね」 と言いながら足払いして倒し、 顔をゆっくりと踏んであげたら、 少しだけ声を漏らした……。 私が足を上げるとすぐ、 犬はその場に手をつい…
Chapter 12【体の熱】パーフェクトステージ ——明けない夜など存在しない——
切なくて、どこか色っぽい。笑って泣ける、愛情と友情の感動ストーリー。 Chapter 12【体の熱】 https://ncode.syosetu.com/n9755ki/12/ 更新しました。 元宮ショウジ(19歳)黒髪、眼鏡、低い声 美浜遊(19歳)栗毛色、ぱっちり二重、...
✚残071話 影はいつでもすぐそこに(5)✚ 懐かしく響く司祭の名前に、心の底から郷愁きょうしゅうの念が湧き出すのを感じた。 「……司祭からの!」 同時に驚いて目を見開いたままエルフェリスはすぐに手紙に手を伸ばすと、白い封筒から白い便箋
死後の教室で出会った、未練を抱える4人の物語。買い物カゴと共に語られる“最後の記憶”が、静かに心を揺さぶる。「本当に、終われるのか?」と問いかける第九章。
ピンポンと鳴らして入る。「ただいま~」バタバタと賑やかな足音が聞こえてくる。「ダディ、ヒロ。おかえりなさい」「ただいま。ジュン、泣いてないか?」「大丈夫だよ。1年だからね」ヒロは匂いを嗅いでいる。「なんかいい匂いがするな」「シュークリームの生地を焼いているんだ」「デザートはシュークリームか。嬉しいな」ジュンに土産袋を渡す。「これ、スペイン土産だよ」「ありがとう。開けて良い?」「いいよ」ヒロから貰っ...
*小説『ザ・民間療法』全目次を見る「やんだタマゲたな~。急にナニいうだぁ~♪」私の頭のなかで、オヨネーズの名曲「麦畑」が鳴り響いている。整体学校の大外先生から、出し抜けに「師匠、私を一番弟子にしてください」といわれた私は、いきなりプロポーズされた女性みた
~ 追憶 バーテンダー ~ 犬がいつもより早く動かなくなった。 それでも私は構わず続けた。 ・・・・・・・・・・・・・・・ 私は、やっと自分の心の高ぶりが治まってきたのを感じた。 由子を、もう随分と待たせている……。 そろそろ帰ろうかと思い、 動かなくなった犬の脇腹を、もう二~三度蹴ってから部屋を出た。 隣に在る院長室の扉を開けると、 手足を診察台に縛り付けられ、 目隠しされてくちにガムテープを貼られた由子と、 裸の院長が居た。 院長が、 「あ、もう少しだからちょっと座って待ってて」 と言うので、 私は言われた通り椅子に座った。 パソコンの液晶画面に目を遣ると、 丁度犬が身体を起こしたところだ…
Chapter 11【シルク】パーフェクトステージ ——明けない夜など存在しない——
Chapter 11【シルク】 https://ncode.syosetu.com/n9755ki/11/ 更新しました。ぜひご覧ください。 月、綺麗ですね。御覧になりましたか? 時間に追われると、夜空を見上げるのを忘れがちですが。やっぱり、月は美しいです。 あなたは一人で...
教室に残されたのは、たった四人。解脱を目指すための最終試験に合格できなかった“未練組”が、それぞれの過去と向き合いながら、やがて静かに立ち上がる。白紙の答案と、言えなかった本音──ここから物語は動き出す。
Chapter 10【なぜだ、力也さん】パーフェクトステージ ——明けない夜など存在しない——
Chapter 10【なぜだ、力也さん】 https://ncode.syosetu.com/n9755ki/10 更新しました。 森力也(大学二年生) 黒髪、白い肌、長いまつげに、黒い瞳。 優しい微笑みの裏で、トラウマに悩まされ、眠れない日々を過ごしている。 切なくて、ど...
【Web小説紹介・感想】趣味が『魔法少女集め』のTS魔女さん【魔法少女・TS異世界転生・ダークサイド】
誰かさんさんのWeb小説「趣味が『魔法少女集め』のTS魔女さん」の感想紹介を記事にしました。魔法少女モノ。ただし敵サイドの魔女になるタイプ。妖精と契約した魔法少女と悪魔と契約した魔女が戦っている世界観で、TS転生者のロリが魔女になって魔法少女を人形にしてコレクションしだすお話。(・ω・)ノ
~ 追憶 バーテンダー ~ 十八リットルタンクに満タンの灯油が二つ、 計三十六リットル在ったので、 由子と手分けして家全体の床という床に満遍なく撒いた。 運転席でベンツのキーを回し、 ルームミラーに目を遣ると、 そこに写った家の窓から見える屋内では、 巨大な龍が蠢いていた。 その巨大な龍が、こちらを見て、 自分は今から大暴れをするのだと……、 そう、 言っている……。 後ろ髪引かれたが、リスクはできる限り避けるべき。 炎の龍が大暴れするのは想像だけで辛抱し、 私はベンツのギアを入れた。 「帰ったらミートソースパスタつくってよ。つゆだくで」 「嫌だよ」 二人で笑った。 「ちょっと車止めてくんない…
Chapter 9【遊のサプライズ】パーフェクトステージ ——明けない夜など存在しない——
Chapter 9 【遊のサプライズ】 https://ncode.syosetu.com/n9755ki/9/ 更新しました。少しづつ、読者様が増えて嬉しいです。 『パーフェクトステージで、どのキャラクターが好きか』ですが。 全員違うので、全員好きです。ショウジも、遊も、...
No.7-003 寂れた故郷 ―Next Christmas Time
feat. The Specials 「もしかするとヤス、日本の大学に行くかもしれないよ?」 「えっ、日本に帰っちゃうの⁉︎ じゃあバンドは――?」 フレッドは躊躇うように言葉を濁し、僕も深く頷きながら話を続けた。 「ヤスは僕等には言わなかったけど、今回日本に帰った目的は法事だけじゃなく、大学受験の模試を受けるためでもあるって」 ヤスの祖父は教育熱心な人で、孫が日本の大学に行くことを望んでいるという。 ヤスのお父さんもアメリカに留学していたぐらいだし、伯父と伯母、その子供のいとこ達も共に優秀で、祖父は一番可愛がっていた末っ子の忘れ形見であるヤスへの期待も大きいそうだ。 ユミコはヤスの将来に関し…
【Web小説紹介・感想】『TS薬を開発したいだけの異世界薬理教師』【学園・TS・教師】
さんのWeb小説「『TS薬を開発したいだけの異世界薬理教師』」の感想紹介を記事にしました。作者名は空白。たぶん異世界転移者のTS先生がファンタジー世界で薬学知識の講義をするお話。異世界ファンタジーで地球の科学の授業をやっている感じ。(・ω・)ノ
【Web小説紹介・感想】逃げる魔法使い 〜寿命を削って魔法を使っていただけなのに、なんだか周囲の様子が変です〜【ファンタジー・曇らせ・勘違い・完結】
うちっちさんのWeb小説「逃げる魔法使い 〜寿命を削って魔法を使っていただけなのに、なんだか周囲の様子が変です」の感想紹介を記事にしました。ファンタジー世界で長命種の少女が勇者の少年に魔法使いポジでついていくお話。なお主武装は寿命を代償にツヨツヨ魔法を使える杖な模様。(・ω・)ノ
国民の士気を昂ぶらせるにはキャッチコピーが必須となりますプロパガンダ実際にあった鼓舞の一例 もう負けそうですなどとは禁句となる大本営発表
~ サクノ ~ 鉄の匂いは死の匂い…… 鉄と鋼を叩き合わせた昔ながらの包丁は 何の苦労も無く……………… わたしに死を思わせた……………………………… 「サクノ…… 暇だろ? ちょっと来いよ」 ドアを叩く音で目が覚めた…… 音の無い時間帯…… 月光だけが あなたの顔を 照らしてた……………… 「ついてこい」 断ることも 出来たはず………… 出来なかったかも知れない? どちらにせよ わたしは首を 縦に振り………… あなたのあとを ついて行く………………………… 「なんでここに連れてこられたのか 解ってるよな?」 あなたの左手に握られた包丁は………… わたしから 抵抗するという概念を…………. い…
Chapter 8【ビンタ】パーフェクトステージ ——明けない夜など存在しない——
Chapter 8【ビンタ】 https://ncode.syosetu.com/n9755ki/8/ 更新しました。↑リンクから飛んで読んで頂けます。 元宮ショウジ(19歳)低い声、血管が浮き出た腕、黒髪 美浜遊(19歳)ド天然、天パ、栗毛色 森力也(20歳)黒い瞳、甘い...
ボスはこれだ。「これが、こいつのいい所だからな」「そう言われると……」「まあ、私も言ってなかったが。ジュンは料理作れるんだ。スズメありがとな。で、計算できたか?」「だから、要らないって言ってるだろ」「計算できないってか」「する気もないから」 「食材、無駄になったんだろ」「私を言い含められるとでも思っているのか!」その強気の叫びにボスは優しく応じる。「思っている」即答で返ってくるので瞬間ガックリするが...
「閲覧室」の「オリジナル小説書架」で、「鵺の集う街でX ——Payitforward.」の六章目「Work engagement or workaholic」をUPしました。 半角だと書き込めないとか、ほんとセキ..
ムラゴンって優しい方が多くないですか?(唐突)読んでてほのぼのしてます。 写真も趣味ですが、【先生と僕のワルツ】には、私が撮影した写真をストーリーに合わせて掲載しています。 面白いと感じた方は、小説の上にある、いいね👍もぜひクリックをお願いいたします。 (……と言っても強...
Chapter 7【激しい鼓動】パーフェクトステージ ——明けない夜など存在しない——
珍しく朝に更新しました。 朝なので、今日は朝の写真で。先日、私が撮影した薔薇です。写真も趣味です。 外で撮ると自然光がキラキラしていいですね。 自然、花、好きです。 切なくて、どこか色っぽい。笑って泣ける、愛情と友情の感動ストーリー。 元宮ショウジ(19歳)低い声、血管が...
~ 追憶 ラナ ~ わたしの興奮が治まったのは、 あれから随分と時間が経ってからのことだった。 数十分、或いは数時間。 時計が無いのでわからないけれど、 随分と長い時間が経過したということだけは解っていた。 興奮が収まって行くのに比例して、 ふらつきや吐き気、頭痛も全て、戻ってきた……。 帰ろう。 一瞬そう思ったのだけれど、 わたしに帰る家は無い。 あの人のことが、心に浮んだ。 ここから由子さんのタトゥースタジオまでの距離はかなり近い。 切れ味が随分と鈍くなり。 刃こぼれまでしている菜切り包丁を、 わたしは小さなゴミ箱にそっと入れて、 記憶の中では神さまだったはずの塊に毛布を被せた。 神は自分…
「スズメ」「なに?」怒り声で応じたが、誰に声をかけられたのかが分かると、今度は普通の声を出してくる。「あ、いや。何ですか?」「お前、ジュンに料理を作っていたのか?」その言葉に鼻の下を擦りながら応じる。「そりゃ、ジュンのことよろしくって、任すって言ってたから」「そっか、ありがとな」段々と言いづらくなってきたスズメはしどろもどろだ。「あ……、あ、あ、で、でも、毎日じゃないし」「あいつ、食ってた?」「まあ...
*小説『ザ・民間療法』全目次を見るがん患者には、左側の脊柱起立筋が異常なほど固く緊張している人が多い。起立筋だけではなく、左半身の知覚はことごとく鈍くなっている。そんな状態では、どんなに力を入れてもんでも叩いても、ビクともしないのである。ところがある特定
Chapter 6【月の満ち欠け】パーフェクトステージ ——明けない夜など存在しない——
切なくて、色っぽい。笑って泣ける、愛情と友情の感動ストーリー。 Chapter 6【月の満ち欠け】 https://ncode.syosetu.com/n9755ki/6/ 更新しました。 ゴールデンウィーク最終日、東京は雨でした。 明日はいい天気のようです。コーヒー飲んで...
~ 追憶 ラナ ~ 予想通り、一番奥の部屋は神さまの寝室だった。 部屋にはベッド以外に物が殆ど無く、 在るものはといえば、小さな本棚と、 そこに入った数冊の本、 あとは小さなゴミ箱くらい。 本当に寝室のみとして使っている部屋なのだろう。 わたしはベッドに神さまを優しく寝かせてから、 神さまの向こう脛を菜切り包丁で斜めに切った。 白いものが見えた。 「ねえ、気持ちいい?」 今度はわたしが神さまに訊く番だった。 菜切り包丁を十回、二十回……、 何度も何度も振った……。 神さまの身体を何度も何度も切りながら、 わたしは、 何度も何度も訊いた。 「ねえ、気持ちいい?」 しつこく、しつこく、 しつこく訊…
急に声が割って入ってくる。「スズメ、テイクアウトの出来てるって?」その声にビクッと肩が震える。「トモヤか……」友は顔を覗き込まれる。「5年ぶり。元気だった?」「ああ。そっちは元気そうだな。ボス業はどうだ?」「5年やって、なんとか慣れたってとこ」「私はいなくても大丈夫そうだな」「いろんな人にフォローされてるけど。でも戻ってきたんだろ」「まあな」スズメはじっと立ち聞いているみたいだ。「スズメ、どうした?...
こんばんは。 ゴールデンウィークはどこかにお出かけした方もいると思います。 我が家は今年は旅行の予定は全く無いです。(理由は言わずもがな。) その代わりに、体を休ませながら遅れた記事を描いたり、庭仕事や掃除をしたいと思います。明日は冷蔵庫の中の古い食べ物や飲み物を片付ける予...
別サイトでも小説を書き始めました。今日はそちらの紹介です。 🎹先生と僕のワルツ ↓ 右上にある『いいね👍ボタン』を押して頂くと、登録不要で、『いいね』を送っていただけます。 「続きが気になる」「おもしろい」と思った方は、ぜひ、👍いいねボタンをお願いいたします。 (👍...
【Web小説紹介・感想】カードゲーム世界に転生したけど所持デッキが激ヤバすぎる件
銀猫さんのWeb小説「カードゲーム世界に転生したけど所持デッキが激ヤバすぎる件」の感想紹介を記事にしました。カードゲーム世界に転生した男子学生だけど、装備を外せない呪いの装備のごとくクトゥルフ神話デッキが主人公の元に来てしまい、カードゲームが好きだけど気安く戦えなくなるお話。(・ω・)ノ
No.7-002 我が家が一番 ―Next Christmas Time
「君たちのピアノ・マンも、それでOK?」 ヨーコがキーボード担当のフレッドに声をかけたけど彼は皆んなの会話に耳を傾けず、黙々とアイディア・ノートにペンを走らせている。 ヨーコが僕に小声で耳打ちしてきた。 「フレッドって、普段もこんなに大人しいの?」 「そうでもないんだけど、今は〝心ここに非ず〟なんだ」 理由を知っているメンバー全員ニヤニヤしながら一斉にフレッドを見た。その視線に気付いたフレッドが、突然口を開いた。 「ねえ、今の時期にクリスマス・ソングをリクエストするのって、変かな?」 えっ、まだ10月なんだけど⁉︎ ★ ★ ★ 夏も終わりに近づく頃フレッドは無事に大学が決まり、僕は失恋の傷を忘…
Chapter 5【光を失った黒い瞳】パーフェクトステージ ——明けない夜など存在しない——
切なくて、どこか色っぽい。笑って泣ける、愛情と友情の感動ストーリー。 元宮ショウジ(19歳)低い声、血管が浮き出た腕、黒髪 美浜遊(19歳)ド天然、天パ、栗毛色 森力也(20歳)黒い瞳、甘い匂い、黒髪 Chapter 5【光を失った黒い瞳】 https://ncode...
~ 追憶 ラナ ~ 三つの感覚があった。 一つめは、わたしの中に、どくどくと流れ込んでくる感覚……。 二つめは、床に強く押しつけられていたわたしの顔から押力が抜けた感覚。 そして三つめは、 わたしのお腹にあたっている菜切り包丁の、硬く、冷たい感覚……。 「あっ」 神さまはそう言って、自分の顔に手を遣った。 一振り目は、逆手に持った菜切り包丁を、左斜め下から右斜め上へ。 わたしがまだ小さかった頃、 父の膝の上で何度も何度も観た映画、 父もわたしも大好きだった、あの映画のワンシーンを思い出した。 わたしは今、 座頭市。 偶然だけど、パンツを履いていなかったので、更に俳優寄せで気分が上がる。 「ラナ…