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BL風味の小説 https://blshousetu.fc2.net/

オリジナルBL&MLを毎週月・水・金の夜21時に更新!※アスリートCP/医者CP/リーマンCP/学生CP/短編も有ります。

妄想&空想が好きです(*≧m≦*) 浸るのも大好きです。 プロフのイラストはTwitterでお友達になった豆たろさんに描いて頂きました。 豆たろさん、ありがとうございます〜♪ オリジナルでBL小説を書いてます。 他のジャンルも多少あります。 性的表現がございますので、苦手な方はご遠慮ください。

福山ともゑ
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2014/06/27

1件〜100件

  • みんな友だちだよ #4

    洋子と洋一の父である隆はまったく身に覚えはないが、認知してくれと頼まれると認知しまくっていたら、いつの間にか子どもは10人を超えていた。孝一も、その内の1人だ。なにしろ東の村上は医者で金持ちだからだ。西の村上は会社の社長だが東の村上とは違い、財布の紐はギュッと強く結んでいる。誰もが、東の村上に言い寄るのだ。おしゃべり雀とあだ名を付けられるほどのお喋り好きな洋一は、同じお喋り仲間の孝一と仲が良い。2人...

  • みんな友だちだよ #3

    今日も洋一は仲の良い孝一と一緒に遊んでいる。遊んでいると言えば聞こえは良いが、例のごとく跳んでいるのだ。「洋ちゃん」「お姉ちゃん」「あ、コウちゃんも一緒なんだね。」「うん。一緒に遊んでいるの。」「仲間に入れて。」その言葉に男子2人は同時に言っていた。「いいよー」姉の洋子も交えて3人で跳んでいると、もう1人がきた。「やっぱりここだ」「あっちゃー。見つかったか……」洋一は言ってやる。「香奈ちゃんも遊ぶ?...

  • みんな友だちだよ #2

    今日も、同じように跳んでいる。すると声が掛かってくる。「また、そういうことさせてる」「だって」「ヨーイチ。男なら拳だよ」「はいっ」中国の武道家の血を継いでいる妻はいつも元気だ。美人で、よく気がつく子だ。医大を卒業して、すぐに結婚した。その時にいってくれた。「私、ヨーコと仲良くなったんだ。だから、一緒に暮らそうよ。」学生結婚して洋子が生まれ、事故に遭い死んでしまった元妻のことを忘れなくて良いと言って...

  • 最新作! 「みんな友だちだよ」 #1

    甲賀の血を受け継いでいる人間が新潟に養子に出された。高河隆は、村上へと姓が変わった。結婚した相手は中国人で、どことなく生母に似ている。いわゆるマザコン気がある男を父に持って生まれた子ども。それが、村上洋一だった。その前にバツ一で娘もいるが、こちらは早死にした元妻との忘れ形見だ。この2人を手元に置いていた。娘は洋子と書いて、ヒロコ。息子は洋一と書いてヨウイチ。いずれも「洋」の字が入っているのは、双子...

  • 8周年記念 「みんな友だちだよ」 村上洋一編

    いつもお越し頂きありがとうございます。このブログも、9年目に突入しようとしています。8周年記念として、また、前作の『甲賀忍者 双子の縁(えにし)』に続く小説として、出来上がりました。登場人物は、村上洋一です!「俺様ボス~」シリーズの、右腕となる人物です。スズメと呼ばれている洋一の半生をツッコミながら呼んで頂けると幸いです。「ツッコミあるのかよ!」by 洋一~あらすじ~父親が自害したことを知らない村上...

  • 8周年記念物語を作るにいたって

    いつもお越し頂きありがとうございます。今月の27日(月)に、ちょうど9年目に突入いたします、このブログ。その節目に登場させるのは、村上洋一。はい、おしゃべり好きで皆からは「おしゃべりスズメ(スズメ)」と呼ばれています。自分と出会う人は、みな友だち!広げよう、友だちの輪!を、地で行っている人です。ユタカ「だから、いつまで経ってもピカピカの1年生なんだろ」スズメ「なら、その言葉を中国語にして言ってこい!」...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) あとがき

    いつも読みに来て頂きありがとうございます。今回の『甲賀忍者 双子の縁(えにし)』は、いかがでしたでしょうか?治が妄想して書き上げた作品です。えぇ、でも本来は私ですけどね(あはは^^;ノーマルなのを考えていたのですが、やはりこのブログには性描写必要ですよね。なので、うっすらとR18やらR15やら、軽めの描写を書き加えました。あなたは、いくつ見つけられたでしょうか?シリーズにしていこうかどうかと迷っていますが...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #65 エピローグ3 最終話

    洋は、ふいに何かを感じ取った。その何かとは、先に養子に貰われていった双子の片割れだ。その存在が消えた。 「兄貴……」部屋からベランダに出ようとしていたのだが雨が降っている。まるで何かを隠しているみたいだ。新潟という県名しか知らない。「生きて」としか言えなかった最後の言葉。片割れである兄は幸せだったのだろうか。兄貴、俺は幸せだよ。声が聞こえてくる。 「さみぃ……」 「悪い、閉める。」  「どしたの?」 ...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #64

    私は自分の好きな事をやってきた。やりたい事しかやってこなかった。それに、いくら結婚を重ねてきても相手の方が早く死んでしまう。そんな私を“女好き”だと言ってくれるが、女に飢えているわけではない。死を目前に控えた今なら分かる。母親が好きなんだ。養父母ではなく、実の母だ。そろそろ死神が来るみたいだ。相手が誰であろうと私は言うぞ。 「人間は1人で生まれ、死ぬ時も1人だ」だけど私は双子として生まれたので幸せ者...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #63 エピローグ2

    兄貴の思い場所は変わり、ここは新潟。 「お父さん、起きてる?」ノックをして部屋に入る。部屋は暗くベッドには膨らみがある。寝ているみたいだ。 「お父さん、熱計るね。」サイドテーブルに置いている体温計を手に父の腕を取ろうと布団を捲る。 「あ、あれ? あ、そうか背中か。お父さん、こっち向かせるね。」そう言うと体温計を置いて、こっちを向かせるが何かが違う。リモコンを持ち部屋の電気を付けてベッドの方に向くと...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #62

    自分たちの育ての父親と本来の父親がいる。自分たちは捨てられたと感じているのは真ん中の次男だけだった。そんな思いを払拭するかのように3階に上ると、既に末っ子がやっている。 「雄飛、何をやっているんだ?」 「なんで拓兄が来るの?」 「ストレス発散。」 「兄ちゃんは?」 「風呂ってる。てか、お前言われただろうが、こんなに高くしやがって落ちるぞ。」 「デフォルトでやりたいー」 「俺たちは忍者じゃないんだか...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #61 エピローグ1

    甲賀忍者の末裔。本家に双子の男児が生まれると片方は早く逝き、もう片方は生き延びる。だけど、この2人は生きる事を自ら強く望み、相手を選んだ。1人は忍者の利を活かし、分家に横取られた物を返して貰い、叔父と一緒に“政府に守られている”と謳われている組織を健全なスポーツ事業へと構築していく。なにしろ道場主をしていたので、ノウハウはあるから大丈夫だ。その為には、この組織に従属している連中を「一から仕込み直さな...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #60 新しい人生へ!

    入居先は駅に近いマンション。 「仕事はどうするの?」 「ここは俺の名前で個人借りだ。3部屋あるから一部屋を仕事部屋にしよう。」 「どんな仕事が良いかなあ……」瑞樹の事は好きだけど恋人とか恋愛対象ではない。それでも良いと言ってくれる瑞樹に甘えてしまう自分がいる。泣いたり怒ったり色々とあったが、これからも続くだろう。ボケッと瑞樹の顔を見つめていた。そういえば、あそこで同じベッドに横たえて寝てたな。風呂も...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #59 別れの決意。。。

    4人は立ったまま滑り台の入り口に立つ。身体がフワッと浮いた感じがするが、その瞬間、落ちていく。これが滑り台?1人は経験済みだが、後の2人は初体験だ。思わず声が出ていた。 「わぁー……」 「あ、兄ちゃんっ」そんな双子を見て翔馬は呟いていた。 「あの2人も頭からかぁ……」しかし末っ子は俺にしがみついている。 「大丈夫だよ。ほら、着いた。」滑り台は3秒後には地上に着くので、その間だけ我慢していればいいのに。...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #58

     「これ解け!」 「翔馬がしたの。」 「くそぉ……」その2人を無視して、子ども3人に声を掛ける。 「3人とも下りるよ。滑り台、登り棒、どっちがいい?」3人の声が重なる。 「滑り台!」 「雄飛君、昨日それしてどうなった?」 「同じミスはしない。」 「受け止めてくれる人いないよ?」 「大丈夫。3人揃って寝るだけだから。」その言葉に兄2人は呻っている。 「ゆーうーひー……」でも末っ子は強い。 「兄ちゃん、滑...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #57 叔父VS甥 パート② 勝負は。。。

     「よし、今度は裏だな。」でも、この階には他にはないみたいだ。しかも、今ので居場所が知られてしまった。これ以上はできないな。そう思い、3階へと下りていく。すると、何かが飛んでくる。思ったより早かったな。 「仕方ない……」 「待て、この野郎。」 「ゆっくりだったな。」 「舐めた事してくれやがって」 「あんな物は納めておいた方がいいぞ。」 「なら、本気出せよ。」 「言っただろう。俺が本気を出せば叶う奴は...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #56 叔父VS甥 パート①

    目と目が、かち合う。何を考えているのか分からない兄は突撃してくるみたいだ。バカ正直に己の欲望を抑えこむ事はしないだろうな。もう1人は横から、いや後ろか。ふん、2人を振り回してやる。2人が前後から俺を挟みこんでくる。変わり身の術にするか、それともギリギリまで待つか。後者の方を取った、その一瞬。何かが俺の身体に触れている。これは手、このイヤらしい手つきは、まさか……。 「のやろ……」 「えへっ、1本! 翔...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #55 叔父VS甥 ー叔父視点

    くそったれ。2人とも感情的になっていたのが急に冷静になってしまった。これだと煽るだけ無駄だろう。あそこで、この弟と再会した時は本当に驚いたものだ。しかも参謀役だし、どうして後を継がなかったのかと不思議だった。継がすのなら、兄の一哉より、こっちの方だなと思っていたのに。それが、何があってペットになったのか、今でも分からない。聞いても答えてくれないだろう。兄のカズは力任せに繰り出していたものが、冷静に...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #54 叔父VS甥  ー翔馬視点

    足音のしない床。息切れもしない人間。自分たちに忍術だけでなく武術をはじめ体術、剣法、作法だけでなく学校の勉強も教えてくれた、亡き父親の末弟。その叔父を追いかける2人の甥っ子。1人は、その叔父を手玉に取り、もう1人は敬っている。だけど、2人とも根源は変わらない。この人がいたから。現在、俺たちは生きている。父亡き後、この人が俺たちを引き取って養ってくれた。俺たちが小学校卒業すると共に消えても「裏切り者...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #53

    4階のも起動させるとスタートする。3階から4階。そして蔵へと渡り、家の壁伝いで屋根へと上る。屋根の上から煙突を経由して3階に下りると滑り台を使い庭に下りる。そのまま4階の開いている窓にジャンプして飛び込む。4階から3階へと下りるのは部屋内の壁伝いだ。音もなくササッと忍び寄ってくるマネキン猫に手裏剣を飛ばし、跳ね返ってくる手裏剣を躱しながら高中低の高さで回し蹴り。5体の人体も出てくるので懐に忍ばせて...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #52 忍者屋敷にて

    兄2人も食べ終わったらしく食器類をシンクに置いている。へぇ、自分で洗うのかなと思って見ていると、そのまま部屋に戻ってしまった。まあ、持って行くだけでも良いよねと思い洗っていた。声が聞こえてくる。 「お兄ちゃん、2人とも何してるの?」 「俺たちも付いていく。」 「いいけど、自力で下りてね。」 「ああ。」 「もちろん。」結局3人になるのか。瑞樹はと振り向くと、こう言ってくる。 「行ってらっしゃい。」 ...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #51

    兄2人が起きてきたのは翌日の朝だった。 「ゆ・う・ひ・くん」 「元気そうだなあ。」睨んでいる2人に雄飛君は朝食を差し出す。 「おはよ、お兄ちゃん。昨日はごめんね。おじさんに言われた通りにしていれば良かったのに、特攻隊になっていたんだ。お腹すいたでしょ。はい、どうぞ。」そう言って夕べの夕食のおかずも出している。 「お前は、朝から」 「太れと言うことか?」そんな兄に雄飛君は応じている。 「こっちは昨日...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #50

    そのまま走り寄ると、雄飛君は双子の兄を下敷きにして寝そべっていた。 「大丈夫?」 「だ……じょ、ぶ……」そう呟くと目を閉じてしまった。今夜の夕食当番は俺だな。後少しでできあがるという時間に雄飛君は起きてくる。 「ご飯……、作らないと……」 「寝てて良いよ。あと10分ぐらいでできあがるから。」 「はぃ……」問題は下敷きになった2人だな。雄飛君は勢いよく落ちていったから。でも目に見える傷などはない。おそらく2人で...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #49

    若いって良いねえ。まだ幼かった頃の自分たちを思い出していた。 「なんか楽しくなってきた。ねえ、デフォルトでやってみたい。」 「ものすごく速くなるし、位置も高くなるよ。できないと思う。」 「高いってどれぐらい?」 「低くて3m、一番高くて7m。」 「それがデフォルトなの? それは無理かもぉ……」頑張り屋な雄飛君を見ていると、不思議と“この子なら”と思えてくる。 「さあ、下りるよ。」 「まあ、明日から2日...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #48

    3日間なんて、あっという間だ。家の中に入ると3階と4階に足を向ける。綺麗に片付いているのを見ると、どうやら兄貴は普段から使っているみたいだ。だから、あの人を相手にして勝てたのかと納得できた。こっそりと裏で頑張るのは兄貴らしい。どちらが頑張り屋かと問われると兄貴の方だ。俺も頑張るが途中で諦めてしまうからだ。ここに居る間は使おう。瑞樹はすぐ音を上げてしまったが、俺はなんとかクリアした。 「はあぁ……、疲...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #47

    3人に向かって言う。 「俺は、君たちと一緒に暮らすつもりはないよ。ましてや親子だなんて思ってもなかったんだ。でも、協力は惜しまない。伯父として君たちを思うことだけだ。それじゃ、迎えが来たから」双子の次男が遮ってくれる。 「簡単に見つかるわけないだろ。」 「何が?」 「住むところ。」その言葉に長男が頷いている。 「そうそう。」末っ子もそうだ。 「そう簡単に見つかるわけないよねぇ。」でも、瑞樹ならとい...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #46

    3人とも、こんな事を言ってくる。 「甲賀忍者って、時代劇に出てくるよな。」 「明智だっけ、織田だっけ? どこかが手懐けていたっていう忍者だろ。」 「暗躍したっていう江戸時代の影武者?」これはテレビの見過ぎか。この子たちの情報源はテレビなのかと思うと本当の事を知って欲しくて言っていた。 「この蔵の中にある本を読むと少しでも祖先のことが分かるよ。」すると3人とも同じ発想なのか、似たような言葉が返ってき...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #45 告白

    3人に俺の気持ちを伝えると、上の双子は見るからに安心顔になるが末っ子は違っていた。 「どうして?」 「今まで兄貴、一哉を父親として思い慕って生きてきた。そこに俺がポッと出てくるとイヤだろう? 俺だってイヤだ。」 「お……、でも!」 「雄飛君、君は俺を“お父さん”と呼べる? 呼べないだろう。今まで伯父さん呼びだったのだから、これからも伯父と甥っ子の関係だよ。」 「それでいいの?」 「良いんだよ。」 「ど...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #44

    俺たちは中学校に入学すると独り立ちを強要された。何のために?兄貴は明るく振る舞うようになり誰からも好かれるキャラになってしまい、高校入学と同時に年上女性と付き合い半同棲するようになった。でも根っこは変わってない。落ち込んだ時は俺に抱きついてきていたからだ。なら、今回は?思いに没頭していた。何かを決意していたのは分かっていた。だから来たのだろう。あの時、兄貴はなんと言っていた?来た理由を並べ立ててい...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #43

    家に辿り着いたのは良いが、どうしようと迷っていた。そんな翔馬に声を掛けてやる。 「鳴らせば?」 「あ、ああ……」鳴らしてどう言えば良いのだろう。30分ほど突っ立ったままでいるので思いっきり不審者に思われているだろうな。そう思っていると後ろから声を掛けられる。 「おじさん?」 「え?」いつも、翔馬おじさんと呼ばれていたので、その言葉に応じていた。その子はくるくる瞳で人なつっこい顔をしている。 「ゆ……、ひ...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #42

     「兄貴……」 「翔馬。あいつは高校の時から、お前を敵対視していた。」 「え?」 「ほら、学校の成績って同点だと順位はどうなる?」 「あいうえお順……」 「だろ。だから、あいつは優位に立てていたんだ。」 「意味が分からないのだけど?」そう言うと、瑞樹は溜息をつき、こう言ってくる。 「頭良いくせに鈍いよな……」 「誰が何だって?」 「そういう所は全然変わらん。」 「瑞樹君?」睨んでいるにもかかわらず瑞樹は...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #41

    部屋に戻ると寝室に入り、枕の下に手をやる。そこから出てきたのは二通の手紙。広げてみると、一通は住所と地図で、もう一通は文字だらけの手紙だった。それを読んでいく。なんだよ、これは。今更、これはないだろ。兄貴のバカ。どうして今頃になって。瑞樹も読んだのだろう。 「これって……」 「あの3人が、俺の……。俺の?」その手紙には、こう書かれてあった。 「子ども3人は、皆お前の子どもだ。お前の種と彼女の卵が合わさ...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #40

     「で、全員やっつけたの?」 「5人ぐらい残っているよ。」 「ブランクもあり全然やってない奴には、まあまあなデキだな。まぁ、ここの連中は弱いからなあ。」すると違う声が聞こえてきた。 「いい加減、そこからどけ。」 「お、起きた? ここの連中、5人残してやっつけたよ。」 「そりゃ、お前にかかれば赤子の首を切るようなものだろう。それよりも、どけ。」 「はいはい。」 「まったく、こいつらは揃いも揃って同じ...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #39

    そんなにも歩くことなく目当ての人物と会った。しかもVサインして踊っている。 「もしかして勝ったの?」 「あ、翔馬。そうだよ、正々堂々とやって勝ったんだ。もう、嬉しくって嬉しくって、最高!」本当に嬉しそうな表情だな。 「ご機嫌なところに水を差して悪いが」 「腰巾着ありがとう。」 「いや、別に」 「もう大丈夫だ。」 「そう? なら、あの提案の結果を」 「悪いが、俺の手の中にある物は渡せない。君はここま...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #38 瑞樹&翔馬視点

    お飾りの総代。いつも、それが頭にあった。だから、どんなにあいつが捕まらなくても心のどこかで安心していたんだ。俺はお飾りだから出来損ないで、あの親子にとって利にならない存在だという事を知らしめていた。あいつと翔馬のどちらかに後を継いで貰う事を、あの男は望んでいた。それは、あの男の娘も同じだった。ただ、翔馬は大人しすぎて人の上に立つ器ではない。だから、余計にあいつを狙っていたんだ。あいつが持っているだ...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #37 性描写ありま。。。す?

    目を開けると伯父は固まっている。思わず口に出ていた。 「ウブなのか……」 「お、おと、おと、おと……」 「男とするのは初めてなのか。なるほど納得。」 「お、ま……」 「なら手加減してやるよ、童貞君。」そう言うと床に身体を押し倒してやる。 「だ、誰がどう、こら、何を」 「ケツ掘ってやる。もっと良い気分にさせてやるよ。」 「バカ、やめろ。チビ」 「チビじゃないの見りゃ分かるだろ。」 「めろっ」 「あんたが、...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #36 兄貴視線 ちょっと性描写あり?

    弱っちい奴ばかりかと思えば心得のある奴もいる。翔馬はどうしただろうか。まあ、あの腰巾着がなんとかするだろう。10人をボコボコにしてやると目当ての人間が見ているのに気がつく。 「兄貴の方か……」見分け付いているのか、それは良かった。 「さまぁ、よくも俺の頭にケリ入れてくれたなあ……」その言葉を訂正してやる。 「ノンノンノン。後頭部と首の後ろ。」 「この俺にカマしてくる奴は許さんっ」 「ぅおっ!」凄まじい投...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #35 翔馬&瑞樹

     「翔馬っ!」微かに聞こえてくる怒声と嬌声に不安が過るので、自然と走ってしまう。翔馬、翔馬。俺は高校の頃から、ずっと見てきたんだ。誰にも渡したくない。誰にも触れさせたくない。俺だけのものにしたい。そう思いながら、今まで側に居たんだ。お前が、俺の事をどう思っていようが俺は手を離す気はない。段々と怒声が大きくなってくる。 「翔馬っ!」これは正門か。よりにもよって人の多い所でするとは。そんな俺に誰かが声...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #34

     「よし、やるぞっ」 「なんかテンション上がってるね。」 「まあな。道場だと思いっきりできないけれど、あいつが相手なら問題なく手加減なしでできるからな。」 「あー、たしかにそうだね。」 「翔馬、身ぐるみ剥がされるなよ。」 「ん、気張ってく。」 「よし。」2人してズンズンと歩いていると目当ての人を見つけた。 「翔馬、いよいよだ。」 「気をつけて。でも俺もやりたいな……」不意打ちしか効かない。それは最初...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #33 兄貴視線

    ここにやって来た本当の理由は言わずに黙っていた。まあ、弟の顔を見に来たというのも本当の理由の一つだけどな。あいつの協力案件に乗ったのも、本当の理由の内の一つだし。しかし、翔馬の記憶力は凄いねえ。でも悪いが、俺はそれをあいつに渡す気はない。これは本家と分家の問題だ。パシリは、ここまでだ。分家の主となった男は既に死んでいるし、あの女も死は間際だ。本家の人間を見くびるなよ。翔馬。お前はここを出て、あの3...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #32

    翔馬の作ったカレーを食べた後、シュークリームを頬張りながら双子の話を聞いていた。 「なんかおかしいなあと思っていたんだよ。足を引っかけてきたり、腕を絡ませてきたりボディタッチが多いなあと思ってたんだ。極めつけは大声で怒鳴られたことだ。」 「なんて怒鳴られたの?」 「この間はよくもやってくれたな。お返ししてやるって。何の事なのか分からないから3人をミノムシにしてやった。」 「向こうから手を出してきた...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #31 再会

    ここだと言ってノブを回して開けると甘い匂いが鼻につく。甘い匂いって何だ? 「何しているんだ?」その問いの返事はキッチンではなくリビングから聞こえてきた。 「お帰り。今ね、シュークリームが焼き上がったんだ。」 「ったく、お前は……。これ以上、俺を太らせる気か?」 「運動すれば大丈夫だよ。おきゃ……」俺を見る目が大きくなった。おそらく、その“おきゃ”を目にしたからだろう。その”おきゃ”と呼ばれた人物は声を掛け...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #30

     「できる物とできない物とがある。」その言葉に、自分の計画を話すとこう返ってきた。 「翔馬は頑固だからな。乗ってやるよ。」 「サンキュ。」 「それか、さっきの奴を売ればどうだ?」 「さっきのって……、岡田か?」 「養子に出されていても、あいつは本家の人間だ。文句ないはずだ。」その言葉にも溜息が出ていた。 「どした?」 「いや、兄弟揃って同じ事を……」気を取り直して歩き出す。 「なあ、ペットって何? あ...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #29

    廊下の角を曲がると、2人は屋上にいた。 「なんで、お前がここに居るんだ?」 「と言うより、なんであいつがここに居るんだ?」 「あいつって?」 「あいつだよ。俺に“お前の相手はこっちだ”と言って押し出してきた奴。」 「知ってるのか?」 「あたぼうよ。」 「翔馬と一戦したいと言ってきたんだ。そしたら、お前がいるからちょうどいいかと思って」 「その翔馬は、する気ないんだろ。」 「さっき、その話しを持ち出さ...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #28

    総代と2人きりになるのは難しいが、誰かに聞かれても問題ない。会議が終わり部屋から出て行こうとする総代に声を掛ける。 「総代、お願いがあるのですが。」 「何か?」 「私が体術を指導している人たちは総代のペットにやられたと言い、その彼と手合わせしたいのです。」 「あいつと?」 「私も指導者の人間ですので、強い方と手合わせできるのはとても嬉しいです。是非お願いしたいのです。」 「あー……」 「今でなくても...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #27 洋視点

    ここに来て20年以上経ったが、まさか長兄の子どもがいるとは思いもしなかったな。大人しく男らしくなった。弟の方かな。いつの間にか参謀となり、今度は総代のペットへと変わってしまった。どういう事だろう。それに、総代は頭が良いしキレるので、こちらもフル回転させないといけない。だからターゲットが分かった時は、どのようにして避けさすが考えたものだ。なのに、10年間も狙っていたのだがパタリと止んだ。なぜなのか聞きた...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #26

    驚いて目をパチクリさせている瑞樹に言ってやる。 「いるんだよ、1人ね。」 「だ、れ……」 「あっちは、どう思っているのか分からないが。まあ、この15年間は話をしてないからなあ。そいつを売るという手がある。」 「売るって……」めったに見られない困惑顔をしている瑞樹にこう言ってやる。 「まずは、総代にチクるとこからだな。」 「はいはい、どうぞ。誰ですか?」ここは総代の部屋だから誰も居ないけど、用心にこした事...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #25

    高校を卒業して、こいつの体温を知ってから早くも15年。俺たちは33歳になった。双子の片割れの兄は3人の子持ちだけど再婚する気はないみたいだ。俺はと言うと、本家の家系図を描き出す気がないので、ずっと瑞樹の部屋に居る。 「なあ、翔馬。ふと思ったのだけど、片割れと一緒なら家系図を教えるか?」 「どういう意味? その家系図欲しさで兄貴を狙っているんだろ。」 「欲しいのは本家だ。」 「分家でなく?」 「ああ、本...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #24 R18?性描写あります。が、注禁ではありません。

    何かが俺の顔に当たってくる。それは段々と硬く大きくなってくるのが伝わってくる。瑞樹は諦めたのか溜息まじりの声がする。 「ったく、こいつは……」ジッとしていると、その塊は熱を持ち、もっと大きく固くなってくる。そのうちに俺のも固くなるのが分かる。 「翔馬、俺の止め方が悪かったから……」言いたい事は分かるよ。でもね、俺は脱力状態になっているんだ。でも、変だな。今まではこういうのはなかったのに、目の前の黒いモ...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #23

    痛みが来ないのは何故なのだろうと思っていると声が聞こえてくる。 「大丈夫か?」 「ああ、大丈夫。何かに躓いて」 「怪我していないなら良い。」 「うん、それは大丈夫だよ。」でも、目の前が暗いのだけど、これはどういう事なのかな。たしか床はフローリングのはずだ。 「瑞樹……」 「どうした?」 「俺、俺……」 「やっぱり、痛みは後から来るっていう意味か……」 「違う。俺の目の前が真っ暗なんだけど、どうしてなんだ...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #22

    あれから1週間経ったので決行した。風呂はいつも一緒に入っているのでいつでもできるが、難点は俺の甘え方だ。兄貴だと思えばいいのかな。試しに甘えてみるか。もしいけそうなら、そのまま空手に持ちこんで体術を教え込んでやる。そう思い少しずつ甘えているのだが、中々いけそうにない。 「なあ、俺の世話を焼くの楽しい?」 「ああ、楽しいぞ。」 「瑞樹の、その概念はどこにあるの?」 「可愛くて、ずっと手元に置いておき...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #21

     「まぐれと言うからな。」 「禁蹴りに回し蹴りだと?」 「しかも空手ね。」 「ボルテージ上がって暴走してたんだろうがっ!」どこかのポールに縄で縛り付けられているが、この縛り方だと直ぐに解ける。それにボルテージにまぐれだと言ったのか。そんなもので空手などの武術は上達しない。甲賀忍者を見くびるな!足は縛り付けられてないので空中回転をするつもりで、相手の腹から顔に向けて助走をつけるように連打キックしてや...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #20

    なるほど360度、全方向から来るのか。ならば、こちらも全方向で応じてやる。床を強く踏みしめ背を低くし、360度の回し蹴りだ。 「ぐっ……」 「なっ……」 「しゃらくせぇ」 「ペットだろうがっ」 「素直に言う事きけよ!」2人はすっ飛んだが、5人は残っている。やはり普段からしないといけないみたいだ。兄貴とは違い、俺のは詰めが甘いからよく居残り修行させられていた事を思い出す。ならば、後は1発で決めてやる。2人の襟...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #19

    瑞樹との暮らしは、いつもと変わらない。食事作り、掃除は普段からしているので苦ではないからだ。変わったのは1人分の食事が2人分になった事だ。ペットと言うより家政夫で働いている感じだ。瑞樹に抱かれた、あの夜。あれからどのぐらい経っただろうか。ノンビリと木陰に隠れてウトウトとしていたら銃声が聞こえてきた。すると何人かの人間が離れていく気配がした。 「俺のモノに手を出すと言う事はどういうつもりだ。」 「え...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #18

    案の定、食い終わると翔馬は完全に目が覚めていた。仕方ないか、こうなる事は分かっていたはずだと思い、聞き出す事にする。 「ところで翔馬、聞きたいのだけど」 「なに?」 「家系図ってどこにあるんだ?」 「佐伯家の?」 「違う。高河家のだ。」なんで俺の家になるんだよ。 「なんで知りたがるの?」 「あの部屋を探しても見つからなかったから。」 「部屋にはないよ。」 「なら、どこに」 「みず……、総代には関係な...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #17

     「お前に触れる奴は許さない。学生時代から一筋だから年季物だよ。離さないからな。」もし、あいつに知らせて乗り込んできても渡さない。でも、あいつは俺がお前を好きだと分かっているから乗り込んでこないだろうな。 「可愛い寝顔だな……」体育バカ野郎。そうだよ、俺はこいつを殺そうとか思ってない。翔馬には悪いが、早死にするのは兄貴のあいつだ。俺の翔馬。お前だけは守る。家系図のありかを喋ってもらい、それをあの女に...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #16 R18!性描写あります。抵抗ある方はスルーしてください。

    その夜、初めて瑞樹に身体を触られた。 「う、くぅ……」 「あいつらが付けたのを綺麗に消毒してるだけだ。」 「っ……。あ、そ、こ……」 「そう感じられると……」瑞樹は優しく触ってくる。こんなの今まで一緒に寝ていた時はなかったのに。 「ん……」 「翔馬……」 「や、あ……」 「お前の片割れは元気だな。」 「ん、ん……」 「お前と、こんな事をしていると知ったら、ここに来るかな?」 「ふ……」 「もう、こんなにしちゃって……...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #15

     「ほら、出るぞ。」 「あ……」足が震える。手を差し伸べられるが、この手を取ったら自分はどうなるのだろう。 「翔馬、どうした?」 「ご、ごめ……」 「なにが?」 「足が、言う事、聞いてくれない……」 「もしかして俺に撃たれるとでも思っているのか?」その言葉に頷く。 「お前を撃つつもりはない。撃たせるつもりもないから安心しろ。」そうは言われても足は動かない。翔馬、と優しく声を掛けられるが、先ほど3人を撃っ...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #14

    気がつくとベッドに横たわり布団もかけられている。あれは夢だったのだろうか、それにしても身体の節々が痛いのはどうしてだろうか。牢屋の鍵が開いて誰かが入ってくる。 「お前の処分が決まった。」この声は瑞樹だ。 「追放されるの?」 「いや、お前はペットだ。」 「ペット?」 「ああ、そうだ。俺のペットだ。」 「それって」 「お前が使っていた部屋は没収して、今夜からは新しい所になる。」 「どこ?」ベッドから下...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #13 R15?18?性描写あります。

    牢屋に入ると衛兵4人は持ち場に戻り、替わりに牢番3人が見張りに立つ。 「何をしたら参謀がここに来るかなあ?」 「いつも総代の陰に隠れてる奴が……」 「お役御免になったとか。」その言葉に牢番は笑う。 「わははっ! 使い物にならなくなったとかかな。」 「それじゃ、替わりに俺らの番だな。」 「ありがたく頂戴するか。」何の事を言っているのか分からなかった。すると3人とも中に入ってくる。何が始まるのだろうかと...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #12

    まさか撃ってくるとは思わなかった。腕が痺れる。 「おいおい、腕が痺れたじゃないか。」 「……してやる。」 「翔馬、お前は自分の事を考えろ。こっちはこっちで今までのように逃げ切ってやるから。」その声に反応したのは瑞樹だ。 「今までって……。翔馬、まさか、お前がリークしていたのか。」 「リークって何の事?」 「何って……。あ、そうか。話し合いには参加させなかったんだ。」兄貴の声が聞こえてくる。 「じゃーな。...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #11

    兄貴のおどけた口調が聞こえてくる。 「おんやぁ、腰巾着じゃないか。」 「とにかく逃げて。」 「はいはい、分かったよ。」 「逃げて。逃げて生き延びてね。」 「ほいほい。」 「兄貴、早く」 「任せなさい! 本家の家系図のありかが分かったので一安心だ。」瑞樹は、その言葉に反応した。 「本家の、家系図って……」 「腰巾着ちゃん、翔馬をよろしく。」 「てめぇに言われなくても。」なにを2人して言いあいっこしてい...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #10

    俺は兄貴とチャットで話していた。 「しかし、お前の予想は昔からよく当たるよな。」 「双子特有のテレパシーかも……」 「俺には、そんなのないなぁ。」 「でも怪我とかはあるでしょ。」 「それぐらいはある。」 「かくれんぼとかね。」 「うんうん、かくれんぼにはならなかったな。」 「だから、お願い」 「今回も、か。」 「うん。だけど今回より先は見えないんだよね。どうしてなのだろう?」 「力が消えるということ...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #9

    総代と呼ばれていた男の娘は翔馬に近づきだした。だから邪魔をしていた。なぜ翔馬が欲しいのか分からなかった。その答えは総代が教えてくれた。甲賀忍者について話をしだし、本家の血筋を手に入れたいということだった。元々、甲賀は地名で、皆が皆、当て字を使っているとの事だった。「本家の家系図は本家代々しか持っていないので手元にはないが、彼が欲しいんだ。友人、いや親友の君になら話をしてくれると思うが、手を組まない...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #8

    怪しい雰囲気を身に纏っている女性が翔馬の頬に手を触れている。 「お前の女かと思っていたのだけど違うのか。なら良かった。」翔馬は固まっている。こんな風に女性と触れあった事はないのだろうなと簡単に分かる感じだ。なので助け船を出してやる。 「何が良かったって?」 「お前には関係ない。この男は貰う。」 「こいつは俺の」 「友人は黙っていろ。」 「友人ではなく親友だ!」 「同じだ。」 「このアマ」翔馬は俺の...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #7

    その紙切れを渡され、単身で乗り込もうとしているのは翔馬の兄の体育バカ。 「なんで……」 「ん? おー、腰巾着じゃないか。久しぶりだなあ。」 「なんで、あんたが……」 「自分の妻を助けるのは当然だろう」 「妻って……。ええっ!」単身で乗り込むにはバカにも程がある。そう言ってやると、考え込んでしまった。結局、3人で乗り込んだ。 「1人でと言ったはずだがな。」 「ああ、もちろん1人だ。」 「どう見ても3人だな...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #6

    翔馬、俺は高校生の頃から狙っていた。あの体育バカと双子だと知って軽くショックを受けたものだ。本が好きで図書委員を3年間やり、司書の資格を取ったほどの奴だ。そのせいか博識で知識があり真面目だけど、どこか抜けているところがあり憎めない。どちらかというと、片割れである兄貴の方が女子にモテていた。そんな翔馬に女が近寄ってきたのは大学生の時だった。翔馬とは大学は違うが、同じアパートに住んでいて部屋は隣同士だ...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #5

    スパゲティ500グラム全部をミートソースと絡め大きい皿に盛り、ポテトサラダもボールのままテーブルに置く。瑞樹は嬉しそうにワインの蓋を開ける。 「オードブル嬉しいな。」 「好きなだけ食べれるからね。あ、ピザあったかいや。」 「焼きたてさ。」 「嬉しいな。」学生時代はよく互いの部屋を行き来していて一緒に食べていたものだ。その習慣が抜けないでいる。瑞樹は言ってくる。 「しかし、いつ来ても生活感のない部屋だ...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #4

    部屋の中をぐるりと見回す。自分が持ってきた物は、この家系図だけで他はここに来て買った物だ。なくても大丈夫なので未練も悔いもない。でも、この家系図も必要ない。頭の中に入れたので跡形もなく消そう。兄貴、ごめんね。そう思っていると、部屋の中が薄暗くなってきているのに気がついた。急いで電気を灯し食事を作る。今夜は何にしようかな。皆で食べる食堂はあるが、俺は自室で作って食べている。個室連中は食堂を利用しない...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #3

    双子のかたわれである兄貴を思うと、どうしても義姉を思い出す。部屋に籠もるのが好きな俺の手を引っ張り道場で稽古をするよう押しつけられていた。その義姉が死んだのは俺のせいだ。彼女が俺の女だと思い込んだ人たちが殺した。女を殺せば乗り込んでくる。そう思っていたらしく、3人で乗り込んだのはお門違いだったみたいだ。兄貴は鬼の形相になっており、1人でコテンパンにノシていた。 「俺の女を殺しやがって……。絶対に許さ...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #2

    パソコンの画面越しに話していた。 「無事に逃げられて良かったね。」 「翔馬のお陰さ。」 「こういう事しかできないから……」 「そういう顔をするんじゃないの。お兄ちゃんを信じなさい。」 「もちろん信じてるよ。だから逃げて、逃げまくって捕まらないでね。」 「おう。それじゃ、またな。」 「うん。」プツンと切れたディスプレイに向かって独り言を言っていた。 「兄貴、和志君、拓真君、雄飛君。皆、元気で生きてくれ...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #1

    苛ついていた。 「くそぉ……。またか、またなのかっ!」その苛つきに輪を掛けてくるように戦闘部隊の隊長は報告してくる。 「は、はい。申し訳ございません。」 「いつも、いつも……」そこで言葉を飲み込み、深く息を吸い込み気を落ち着かせると睨み付けながら言ってやる。 「他の言葉はないのか。」 「もうし」シッと、横に立っている隊員に小突かれ気がついたみたいだ。 「て、徹底的に探し出し、こちらに連れて参ります!」...

  • 甲賀忍者 双子の縁(えにし) #登場人物

    高河一哉(双子の兄)甲賀忍者の末裔。双子の兄で、翔馬に敵対心を抱いている頑張り屋。身体能力のお陰で「体育バカ」とも呼ばれている。高河翔馬(双子の弟)甲賀忍者の末裔。双子の弟で、本好きで自分のやりたいことしかしない。天然だが本人には自覚なし。佐伯瑞樹ある組織の総代。高校の時から翔馬大好きで片時も離れようとしない。岡田洋高河一哉と翔馬兄弟の父の、末弟。養子に出た為、名字は岡田になる。高河一哉の3兄弟・...

  • 最新作! 甲賀忍者 双子の縁(えにし)

    いつも読みに来て頂きありがとうございます。前作の治が京都に行った時、出版社での打ち合わせで出版する事になりました。そのデビュー作です。リアルでは出版されませんので、ご注意くださいね。~あらすじここは甲賀忍者が生誕した土地。未だに甲賀忍者の血は続いている。その若き末裔の2人の話。甲賀忍者の本家では、「双子の男児が生まれると、片方は早く逝き、もう片方は生き延びる」と言われている。家系図にも生誕死亡の日...

  • きっかけは君の一言 あとがき

    いつも読みに来て頂きありがとうございます。今作の『きっかけは君の一言』はいかがでしたでしょうか?今回は俊平の思いがダダ漏れしています。オリンピック出場して、出る種目ごとに1位を総なめにするほどの持ち主だという事が知れ渡ったことと思います。オリンピック出場に関して、理事長4人に言い負かされてしまった、そのきっかけの言葉はこれ。「今回は、雅治をオリンピックに出場させたいと推す声が上がっていてね」その言...

  • きっかけは君の一言 番外編(4)

    しかし、刑事、警察ね。私は、そんな者にはなりたくない。今は警視総監になっているが、あいつは私をハメたんだ。私をハメて、あいつは警視総監になったんだ。幼なじみで親友だと思っていた奴、小早川正浩。いや、思い出したくもない。ところで、あの女をどうするかな。いつものようにどこかに捨てるか。それよりも、目の前で嬉しそうにしてる奴が先だな。あんな服装だからナメられるんだ。副学長らしく、せめてポロシャツにしても...

  • きっかけは君の一言 番外編(3)

     「スッキリしたー。キレヤロー、刑事にならない?」 「なりたくもない。私は医者として、ここの理事長と副学長をもしているんだ。警察関係者だなんて似合わない」 「そうかなぁ、いい線いってるよ」 「まったく、この女は……」 「ん、なに?」すると声が聞こえてきた。 「それはそうと、このテーブルどうします?」千鶴は、そのテーブルを見ると思い出していた。 「あー……」ナイフは驚いている。 「どうしたんだ、これは?...

  • きっかけは君の一言 番外編(2)

    沢田の発した言葉に千鶴は言いたかったが我慢していた。 「由君は、私の夫よ!」だけど、その言葉は飲み込み、目の前の女を潰しに掛けることに決めた。お得意の柔道で投げてやると思っていたのに、先を越されてしまった。もう一人の副学長、ナイフにだ。しかし、英語科の沢田もアウトドアだ。沢田の合気道に対し、千鶴は柔道、ナイフは手刀だ。2人の思いは違うが、中心にいるのは千鶴の夫であり、ナイフの恋人だ。数分ほど経つが...

  • きっかけは君の一言 番外編(1)

    千鶴は叫んでいた。 「待ちなさいよっ」その声に歩みを止めることもなく応えがある。 「なによ。部外者には」その言葉を遮るようにナイフ副学長も叫んでいた。 「よくも、この私に水をぶっかけてくれたなっ」その言葉に沢田は足を止める。 「申し訳ございませんでした」だが千鶴はチャチャを入れる。 「なによ。謝って済むと思ったら大間違いよ」そんな千鶴を遮ってやる。 「まあまあ、ここは私に任せて」 「あんたに任せる...

  • きっかけは君の一言 おまけの「け」

    後期は授業がないので事業に勤しんでいる治だった。ブログも書き上げ、来年度の卒論提出の土台をブログで作り上げる。ブログを見てくれる人が多くなり、頑張れる源だ。よし、来年度こそは卒業する!英語もヒアリングだけなのでネットでもできる英会話レッスンを受けようと思い色々と探しているが、ピンキリとある。いつまでも俊平に頼っていると甘えになるからな。自力でダメなら第三者の出番だ。お金を使ってでもヒアリングのレベ...

  • きっかけは君の一言 おまけの「ま」Part3

    コンビニで夕食を買い、アパートに戻り着替える。相手は俊平なので気が楽だ。パソコンを起ち上げLINEを起動してチャットをつける。そんなにも間を置くことなく俊平は出てきた。 「おまたせ。1人だと気軽に食事できるからいいよな」 「しゅんぺー、俺ってもう凹んだ」 「なに、どうしたんだ?」包み隠さず話すと、俊平は珍しく苦笑している。 「うーん……、おばさんは鈍そうでいて鋭いとこあるからなあ」 「だって、あんなのな...

  • きっかけは君の一言 おまけの「ま」Part2

    深呼吸して店の中に入る。途端に名前を呼ばれる。 「彰君、お疲れ。こっちだよ」 「はい、ちづ………、雅デカ長」 「なによ改まって、変なの」だって、お小言食事とデートだと気分的に違う。しかも、もう1人は女性だし。 「食事はセット物だよ。もう頼んじゃった」 「ええっ」 「食べたい物あったの?」 「いえ、良いです」これはアルコール頼めないなと思い直していると、その女性を紹介してくる。は? なんだって、今、な...

  • きっかけは君の一言 おまけの「ま」

    一方、こちらは新潟。今日も彰は千鶴の後を追う。 「千鶴さん」 「彰君、どうしたの?」 「その……、あれは治に渡してくれましたか?」 「あれ?」 「治だけでなく俊平にも渡してくださいねって、頼みましたよね?」その言葉で分かったのだろう。 「ああ、手紙の事か」 「そうです」 「渡したよ」 「ありがとうございます。なら、どうして返事が来ないのだろう……」何かを感じ取ったのだろう、直属の上司である千鶴は溜息を...

  • きっかけは君の一言 おまけの「お」

    ヒマで、本当に暇で仕方なかったというのもあり、ナイフが医学部で教鞭を執っている時間、雅治の実父である副学長は体育学部のある教棟に行っていた。 「え……」 「お、おい……」 「あの人は……」ざわめく中、学部担当は立ち上がると側に駆け寄っていく。 「どうされたのですか? 呼んで頂けると参りましたのに」 「これを教えて貰いたいなと思って」と言って見せたのは、息子から貰ったアーチェリー一式だった。 「これってど...

  • きっかけは君の一言 (47)最終話

    副学長は俺にくっついてきたナイフを引き離してくれると、こう言いながらパンフレットを渡してくれる。 「はい、これが英語学部のスケジュール表だよ。これを見て動いてね」最初からさせる気だったのかと気がつく。でも、するのはお試しだけだからな。だから再度強調していた。 「副学長。お試しですよね?」 「そ、そう。お試しだよ」まったく、この2人は侮れないなあと思いながら体育学部の教棟に戻ってきた。そのパンフレッ...

  • きっかけは君の一言 (46) ハグされる!?

    無事に夏休みも終えた9月、前期の後半が始まる。その日の終わり、副学長から話しを持ち出された。オリンピック前にも話しを出された事を思い出す。 「俊平先生、英語科の担当の話しだが、考えて貰ったでしょうか?」 「考えていませんでした」 「だろうね。来年度からになるので考えといてね」 「私は体育学部なので専門違いだと思いますよ」その言葉に即座に反応したのはナイフだ。 「基礎英語とヒアリングだけでもやってみ...

  • きっかけは君の一言 (45)

    ランチ会が終わると、学生達はホールを片付けていく。体育学部の連中ばかりだ。そうか、これが条件だったのかと納得した。ま、その有り余っている体力の発散方法はナイフが考えたのかな、なんて思っていた。治がいたので声を掛けてやる。 「治」 「あ、先に行ってて」 「分かった」 「あー、ちょっと待って」 「なんだ?」ボソッと言ってくる。 「着替えて来てね」 その言葉にスーツを着ていたんだと思い出す。分かったと返...

  • きっかけは君の一言 (44)

    バイキングだと食事にありつけない。だけど何か食べておかないと夕食までもたないと思っていたらシュークリームを見つけた。1つを口に頬張る。 「ん、美味い」あと3つ、いや4つ、5つと口の中に入れていく。 「最高。これは美味いや」 「それは嬉しいな」その言葉に振り向くと学長がいた。 「もしかして、学長が?」 「いやいや、卒業生に作って貰ったんだ」 「美味しいです」 「ありがとう。そう伝えておくよ。こっちの...

  • きっかけは君の一言 (43)

    一方、こちらは副学長と理事長たち。あきれ顔で言ってくるのはナイフ副学長兼理事長。 「ったく、いつまで経っても10秒挨拶だよな」 「いや、1分以上話したよ」その反論に返ってきたのはマッチョ理事長の言葉だ。 「正確には1分8秒だな」 「マッチョは測ってたのかよ……」フォローしてくれたのは手袋理事長。 「ゆっくり喋っていたから時間かかったのかもね」 「そうそう」嫌みを言ってくるのはメガネ理事長。 「でも、中...

  • きっかけは君の一言 (42)

    学食のホールがいつもとは違う雰囲気になっている。ホールの奥と真ん中にはバイキング形式で料理や飲物が置かれ、大きな窓があるはずの日当たりのいい場所には大きなパネルが飾られている。やめて欲しい。しかも巨大スクリーンまであるし。これは、もしかしてDVDとか何かが流れるのか?やめてくれー。俺の思いとは裏腹に司会の声が流れてくる。 「それでは、学長の一言ではじめさせて頂きます。皆様、お飲み物はお持ちくださいね...

  • きっかけは君の一言 (41)

    危ない、危ない。13時だから12時に出ても間に合うが、30分で用意しないといけない。えっと、何だっけ。メダルとトロフィーも持って行かないと。荷物は解いてなかったので、そのまま荷物を持ち出る。ヒヤヒヤしながら大学に着いたのは12時50分。先に副学長室に行くと、ドアは開け放たれている。 「俊平先生、お帰りなさい」 「ただいま帰りました。遅くなって申し訳ありません」 「ギリギリ間際だね」ナイフのディスが懐かしい。...

  • きっかけは君の一言 (40) ★短時間で挨拶するきっかけ

    最終日、点呼の時間より30分前に副学長は戻ってきた。なにやら上機嫌だ。2人揃って会場に向かっていると話を振ってくる。 「俊平先生の呼び名が決まったよ」 「呼び名、ですか?」 「学生時代は長距離のキングだったけれど、今回は違う名前にね」 「違うって……」 「閉会式が終わったら、インタビュー3回、テレビ出演に5社。それが終わったら解散だよ。言葉は大体が決まっている。後でカンペを渡すからね」 「あの、それっ...

  • きっかけは君の一言 (39)

    陸上のストレスは、殆どがメンタルによるものだ。どうしてナイフに気に入られているのか、それがオリンピック期間中に分かった。副学長は完全に癒やし系の人だ。治は父親似なんだな。治の声を聞くよりも、副学長の声を聞いている方が安定して落ち着く。俺は教えているのもあって慣れているが、副学長のコーチぶりは大丈夫なのかと思っていたが、さすが元オリンピック走者。2日もすると様になってきた。学生時代は【長距離のキング...

  • きっかけは君の一言 (38)

    部屋へ戻ると副学長はシャワー室から出てきた。なんか早いなと思いながらでも言っていた。 「副学長は会話できるのですね。ナイフがディスっているからできないものと思っていました」 「英語と日本語だけだよ。あいつは医者だからドイツ語もできるし、全然かなわない」 「医学部は大変ですね」 「それ言うなら体育学部もだな」 「そうですね。でも身体だけでなく頭の中身も鍛えないとバランスよくなりませんからね」 「そう...

  • きっかけは君の一言(37)

    開会式が終わると、各々が部屋へと戻る。 「今度、ゆっくり話そうな」 「今、話そうよ」 「最後まで居ないかもしれないしな」 「ジョージって嫌な奴だな。誰も強制帰国されたくないよ」ということで、皆でホールに向かう。ホールにはたくさんの輪があり、その1つに副学長もいた。せめて近くに座ろうと思っていたら、誰かがサッサと座ってしまった。でも副学長の声は聞こえてくるので良しとした。 「懐かしい。でも、よく覚え...

  • きっかけは君の一言(36) 再開

    翌日はのんびりと過ごし、時間になると副学長と一緒に開会式に臨む。オリンピック村を出る時、どこからか叫び声が聞こえる。 「ヨシッ」誰か気合いを入れてるのかなと思っていた。すると、グイッと引っ張られ、副学長と俺の真ん中に、その人は割り込んで副学長の顔を覗き込んでいる。 「ヨシッ」副学長は素っ頓狂な声を出している。 「ほぇ?」 「I’ll been a long time !!」 「え?」 今度は違う人が覗き込んでいる。 「Re...

  • きっかけは君の一言(35)

    オリンピック村に着くと、入村式をする。そういえば、皆は監督とかコーチは付くが、俺は居ないよな。これは1人二役かと思っていたら、目の前に数時間前に別れた人がいた。 「副学長?」 「俊平先生のコーチだよ」 「え?」 「オリンピック経験者だし、ギリギリになって登録したから話す機会もなかったけどね。事後報告になるが、よろしく」 「え……」 「まあ、長と短の違いはあるけど、基礎的なことは同じだから大丈夫だよ。...

  • きっかけは君の一言 (34) 

    いつの間にか編成されていた陸上専攻科による応援団。この存在を知ったのはオリンピック村への入村日の当日。なにやらコソコソとしているのは知っていたが、まさかこれだとは思いもしなかった。学長に挨拶をして、これからオリンピック村へ行く。そんな時、名を呼ばれた。 「シュンペーセンセー」 「おう、どうした?」 「行ってらっしゃーい」その声に笑いが出て、そっちに向かったら勢揃いしている。 「皆して……。ありがとう...

  • きっかけは君の一言(33)

    先に、その固まりから解けたのはおばさん。 「キレヤロー。私は許さないわよっ」キレヤローってナイフかと思っていたら、ナイフも口に出してくる。 「私もだっ」飛び出していった女教授を追うように2人は学食から出ようとしている。その2人を止めようとしている副学長の声も聞こえてくる。 「千鶴、啓。2人ともやめるんだっ」 「煩い。されるがままの奴に言われたくない」 「ちづ」 「一瞬でも動けなくなってしまった自分...

  • きっかけは君の一言(32) Rになるのかな?

    おばさんが空のバケツを手にしている。 「問題を起こさないでって言ったのに……」 「目の前でされて怒らない親がどこにいる」 「本性出てるし……」治もそうだけど、俺も溜息が出ていた。すると声が降ってきた。 「沢田教授。あなたので私の服は水浸しになってしまった。どうしたらいいかな?」この声はナイフ。もしかしたら、一緒に居るのかな……と思い振り向くと、もう一人も水浸しになっている。俺の顔より大変な事になっている...

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