メインカテゴリーを選択しなおす
記念すべき(?)第100回の芥川賞を受賞した李良枝『由熙』。当時、この本の表紙の絵がすごく気になったものの読む機会もなく今に至ったのだが、この本を取り上げた小…
「沖で待つ」を読んだきっかけは、恋愛と違う会社の同僚同士という絆に引かれたからです。わたしは今まで中小企業でしか働いたことがないので、同期と呼べる人はいません。会社の人間はみなライバルだと思ってたし、信頼して約束を結ぶ相手を作ることができま
【あらすじ&ひとりごと】 芥川賞作品を久々に読みました。とは言っても、今まで数える程度しか読んだことはありません。 記憶にあるのは、『コンビニ人間』や『火花』『スクラップ・アンド・ビルド』、古い作品では、『限りなく透明に近いブルー』『海峡の光』など。正直、あまり心に残っていません。 読みとるのに難しいという印象が強くて、手を伸ばしづらいイメージが私にはあります。皆さんはどうでしょうか。 井戸川射子さんの『この世の喜びよ』を読みました。 ショッピングセンターの喪服売り場で働く主人公・「あなた」は、フードコートでいつも見かける中学生の女の子と知り合う。 そして「あなた」が、少女との語り合いから、か…
芥川賞の受賞作が生成AI(ChatGPT)を用いて書かれたものであったと聞き、どちらかというと好印象を抱きました
あの有名な芥川賞に こんにちは、本ブログ記載主のトーターです。 2024年1月に第170回芥川賞が発表されたのですが、その受賞作の「東京都同情塔」(九段理江さん著)について、一部...
こんにちは、トレリです。今回は、芥川賞&直木賞受賞作品をピックアップ!どんな作品が受賞されているか見ていきましょう。一度チェックしてみてください。 にほんブログ村!ポチお願いします。 芥川賞&直木賞ピックアップ! 芥川賞(正式名称は芥川龍之
母を作ってほしいんですーAIで、急逝した最愛の母を蘇らせた朔也。孤独で純粋な青年は、幸福の最中で<自由死>を願った母の「本心」を探ろうと、AIの<母>との対話を重ね、やがて思いがけない事実に直面する。格差が拡大し、メタ ...
市川沙央「ハンチバック」(文藝春秋社) 今日の読書案内は、2023年の夏、ボクの見立てでは「文学」とは何か?! という、まあ、いわば基本的な「問い」を投げかけたことが理由なんだろうなということ
第170回芥川賞に決まった九段理恵さんが、作品に生成AIを使ったと発言した。その量は、全体の5%くらいなのだそうだ。 創作に生成AIを使う。こんなこと、遅かれ…
年に2回発表される芥川賞ですが、受賞作をいち早く読む方法があります。それは、受賞作が掲載されている号の文芸誌を、図書館から借りてくる、という方法。直近の芥川賞は、九段理恵さんの東京都同情塔なので、それが掲載されている新潮12月号を借りれば、全文を読むことがで
芥川賞の九段理江さん「ぐらぐらしている小説」「5%くらい生成AIの文章」…「完成度高く稀有」と評され(YomiuriOnline)1月17日、第170回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が行われ、以下のようになりました。芥川賞・九段理江さん(33)『東京都同情塔』直木賞・河崎秋子さん(44)『ともぐい』万城目学さん(47)『八月の御所グラウンド』とのことです。というか、万城目先生、既にもらっておられるかと思いましたら、今回だったんですね。拙僧が勘違いした理由は、ノミネート6回目だったとのこと。それで、話題になっているのが、九段先生の作品で、作中に主人公が人工知能(AI)と対話する場面が出てくるそうで、実際に生成AIを使い、全体の5%程度はAIの文章を採用されたとのこと。或る意味、使い方の優秀さと...第170回芥川賞・直木賞が決まる
九段理江氏『東京都同情塔』第170回「芥川賞・直木賞」を獲得 出身大学・高校、年齢、出身地などを調べてみた
第170回「芥川賞・直木賞」 「芥川賞」は九段理江氏の『東京都同情塔』が選ばれた。九段理江氏はこれまでも、2021年、「悪い音楽」で第126回文学界新人賞を受賞しデビュー以来、数々のタイトルを獲得している。 略歴 誕生1990年9月27日(
【最新情報】芥川賞・直木賞の違いはなに?発表はいつ?[第170回]
芥川賞・直木賞の発表はいつ?芥川賞と直木賞は、なにが違うの? 芥川賞・直木賞の発表は年に2回、7月(上半期)と翌年1月(下半期)に行われます。 2023年7月(上半期)【第169回】芥川
『遠いアメリカ』(常盤新平、講談社)『繰舟で往く家』(牧野信一、筑摩書房) エスペラント訳(訳=森田明)と並べて読みました。『オレオレさぎとフレンチトー...
佐藤厚志「荒地の家族」(新潮社) 2024年の1月2日に、実は2023年の1月に芥川賞を受賞した作品の案内で、トンチンカンなのですが、しようがありませんね(笑)。 坂井祐治はクロマツの枝を刈っていた
2023年に印象に残った本、映画は?/ペスト、君は放課後インソムニア
名作はやっぱり名作 今年読んだ中で、印象に残ったのは「ペスト」(カミュ)です。もう70年以上前の作品で、何をいまさら感はありますが。そもそもカミュは知識としては知っていても、これまで読もうとは思ったことはありませんでし ...
学校生活 41 花村萬月さんの作品との出会い 勤めていた中学校の図書室での事。 私はフラフラと興味のある書籍を見つけると最後にある図書カー…
読書ノート10冊目「推し、燃ゆ」~変化の激しい世界との関わり方~
なんだかんだ、読書ノートも10冊目のご紹介です。今回は「推し、燃ゆ」を読みました。第164回芥川賞受賞作品です。後述いたしますが、宇佐見さんは21歳の年に、この作品で芥川賞を受賞されています。私も今、21歳なんですよね……と、考えると本当に
読書ノート8冊目「むらさきのスカートの女」~日常に潜む違和感~
今日は去年のクリスマスに貰って、そのまま読めずにしまっていた「むらさきのスカートの女」のご紹介です。誰に貰ったかは、御察しでお願いします。大学生がクリスマスプレゼントを貰う相手なんて、そういうことです。これを読んだら思い出がなくなってしまう
芥川賞の発表は年に2回、1月と7月に行われます。 2023年7月19日に発表された、第169回芥川賞受賞作は『ハンチバック』。 芥川賞受賞作品を読んでみたい。 芥川賞受賞作
文學界(2023年8月号)(創作 高瀬隼子 石原燃/鼎談 円城塔×千葉雅也×山本貴光)文藝春秋2023-07-07文學界2023年8月号から短編をゲームセンターで社員として働く長井朝陽ペンネーム(早見有日)は、ゲームセンターを舞台にした小説で芥川賞を受賞した。受賞後、様々な媒
「死にたか」と漏らす八十七歳の祖父の手助けを決意した健斗の意外な行動とは!? 新しい家族小説の誕生を告げた芥川賞受賞作。 文藝春秋ホームページより 世代間の争い 高齢者は優遇されている、若者は負担ばかり強いられている。 ...
「本を読むたび背骨は曲がり肺を潰し喉に孔を穿ち歩いては頭をぶつけ、私の身体は生きるために壊れてきた。」 井沢釈華の背骨は、右肺を押し潰すかたちで極度に湾曲している。両親が遺したグループホームの十畳の自室から釈華は、あらゆ ...
2023年上期の芥川賞受賞作。ハンチバック。hunchbackは「せむし」という意味です。先天性ミオパシーの一種である「ミオチュブラー・ミオパチー」である作者および本作品の主人公、井沢釈華が患わっている疾患から、このタイトルがつけられています。html文書から始まる書き出しは、私にとっては初めてみるスタイル。これはなんだろう?と思いながら読み進めると、釈華が書いているコタツ記事なんですね。重度障害を持つ釈迦の生活、思索が赤裸々に描かれています。健常者が知らないこと、気にしていないことが闊達な文章で表現されていて、一気に読み進めました。twiterに投稿する前に、evernoteをバッファに使って熟成させるなど、SNSとの知的な関り方をしていますが、ツイートする内容は「ハプバで天井からコンドームを降らすバイ...ハンチバック-市川沙央(文藝春秋2023年9月号)
第164回芥川賞受賞作。推し=自分の背骨。押しが普通の人になることで自分の背骨が抜き取られるという表現の仕方、ラストの描写にグッと引き込まれた。軽い気持ち...
最近読んだ本、「ハンチバック」、「ドナウ、小さな水の旅 ベオグラード発」。
目次 1 「ハンチバック」。1.1 やっぱり芥川賞になった。1.2 わしの勝手なおすすめ度。2 「ドナウ、小さな水の旅 ベオグラード発」。2.1 セルビアとドナウを廻る旅の話。2.2 わしの勝手なおすすめ度。 「ハンチバック」。 市川沙央
【誇り高きベテラン職人が向き合うスランプ】『我が手の太陽』石田夏穂【読書記録】
我が手の太陽石田 夏穂講談社2023-07-13石田夏穂氏の『我が手の太陽』芥川賞候補作あらすじベテラン溶接工の伊東は、優れた技量をもち、会社ではエース級の存在。そんな伊東がスランプに陥り、自身が手掛けた個所が検査で不合格となり、やり直しのなかで重大な違反を犯し、元
【修学旅行の自由行動を使って叔父に会いに行く青春ストーリー】『それは誠』乗代雄介【読書記録】
それは誠 (文春e-book)乗代 雄介文藝春秋2023-06-29乗代雄介氏の『それは誠』を芥川賞候補作、確か4回目のノミネート。あらすじ主人公の佐田誠が、修学旅行の自由行動の日を利用して、2 年前に別れたきりで東京・日野に住む叔父に会いに行く。その口裏合わせに同じ班の男女7
作品紹介芥川賞作家・藤原智美原作のサイコミステリーを『雷魚』の瀬々敬久が映像化。連続殺人事件で犯人に依頼人を殺害された探偵・藤原は自殺した妹の夫・花園と再会する。1998年/99分。英題:The Cold-Blooded Trap原作藤原智
その他一般館へようこそ!館長です。物書きの芥川賞、直木賞がきまったよう。どちらかは忘れたが、難病者みたい。書いてみます。クリックありがとうございます。↓↓↓↓↓↓ロリポップ!ムームードメイン詳しく病気やなんかはわからないが、共感できるとこは
出版界の春の風物詩となった本屋大賞。今年20回の節目を迎えた。作家や評論家でなく、全国の書店員が「いちばん!売りたい本」を投票して選ぶ。当初は直木賞と比較された。アンチ直木賞的な立場だったからだ。「直木賞は、本当に取るべ ...
市川沙央氏が芥川賞受賞!『ハンチバック』は候補作のなかでも、インパクト・コンセプトともに強く、筆力も確か当事者として、新人によく求めれれる作品がかもす「ふてぶてしさ」のようなものも備えている。納得の受賞でした。単行本も買いましたが、結局ラストは書き直さず
芥川賞「市川沙央さん」2013年八洲学園大学時代のインタビューが既に大物を予感させるものだった
芥川賞を射止めた市川沙央さん、10年前に八重洲学園大学で学んでいた頃、大学のインタビューに答える様子が既に大物を予感させるものでした。 ハンチバック (文春e-book) 作者:市川 沙央 文藝春秋 Amazon ◎ニュース記事 ◎ニュースのポイント ◎八洲学園大学時代のインタビュー ・大物を予感させるインタビューの内容 ◎ニュース記事 www.iza.ne.jp ◎ニュースのポイント 「ハンチバック」(文学界5月号)で芥川賞に決まった市川沙央さん(43)は19日夜、東京都内で記者会見し、「非常にうれしく、我に天祐(てんゆう)あり、と感じております」と感慨を語った。 「私は一つ訴えたいことがあ…
浮き身鈴木 涼美新潮社2023-06-29新潮4月号から鈴木涼美氏の『浮き身』を6月29日に単行本化して発売予定もうすぐ子供を産めなくなる主人公「私」は、19年前の大学時代に暮らしていた歓楽街へと赴く。デリヘル開業前夜の若者たちによる、実体験を基にした危うい青春物語また
【読書記録】本を読むという行為の特権性『ハンチバック』市川沙央
文學界(2023年5月号)(第128回 文學界新人賞決定発表)文藝春秋2023-04-07文學界2023年5月号より、文學界新人賞受賞作『ハンチバック』著者の市川沙央氏は、1979年生まれ、神奈川県在住で職業はライター。筋疾患先天性ミオパチーという難病を患っており自身の経験が本作に
第162回芥川賞受賞作品。納屋の周りに映えている草を刈りに行く家族の話と、途中で納屋の歴史が入り込んでくるという何とも難解な一冊。何回か読まないと作品の本...
以前、直木賞だか芥川賞だかを取られ、その前も後もとても人気のある作家さんがテレビに出ていた。今度、今まで書いたことのないノンフィクション系のものを書かれ、出版…
書店員として働きながら、小説を書いている芥川賞作家、佐藤厚志さん。 地元仙台で「芥川賞受賞を讃える会」が開かれ、参加してきました。 会場は佐藤さんの母校、東北学院大学の五橋キャンパス。 この4月から開講した新しいキャンパスです。 トークイベントの様子についてレポートします。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle []).push({}); 佐藤厚志さんのプロフィール 主な作品 トークイベント まとめ 佐藤厚志さんのプロフィール 1982年仙台市生まれ。 仙台東高等学校英語科を卒業したのち、東北学院大学文学部英文学科卒業。 大学卒業後、1か月ほどイギリスへ留学…
小説が大衆文学と純文学に分けられる理由 芥川賞や直木賞が近づくと、本好きとしては純文学と大衆文学の違いが気になったりします。小説が身近ではない方にとっては、ちょっとわかりづらい小説の分け方でもあります。今回は、2つの分け方はいつから始まったのかをテーマにお話をさせていただきますね。 小説が大衆文学と純文学に分けられる理由 芥川賞は純文学、直木三十五賞は大衆文学、具体的な分け方は? 純文学と大衆文学の違いは文学賞の選考基準? 文学は明治から大正にかけて純文学と大衆文学に分けられた 純文学の確立 大衆文学の確立 純文学と大衆文学は作風の違い 現代では曖昧な純文学と大衆文学の垣根 なぜ残っているのだ…
純文学とは? 純文学と聞くと芥川賞が思い浮かびます。そして、次に思い浮かぶのが独特の世界観とちょっと敷居が高いイメージ。芥川賞受賞作の純文学が難しい本かというと、とても読みやすい本もあります。いった純文学って?今回は、本に関心のある方の純文学への疑問に答えさせていただこうとお話をさせていただきます。 純文学とは? 純文学は人の心の芸術的な表現を求めるジャンル 大衆文学より先に確立された純文学 純文学の定義 純文学が確立された時代 心の表現で揺れ動く純文学の歴史 自然主義文学 反自然主義文学 白樺派文学 新現実主義文学 新感覚派文学 純文学のまとめ 純文学と大衆文学の関連リンク 純文学は人の心の…
【読書記録】偏見を利用した言語芸術 『ジャクソンひとり』安堂ホセ
ジャクソンひとり安堂ホセ河出書房新社2022-11-16ブラックミックス(本作より)で同性愛者のジャクソンが、ふとしたきっかけから自分と似た外見の3人と出会い、純ジャパの日本人からみたら見分けがつかないことを利用してささやかな復讐劇を演じる。本当に惜しい作品だったと
【読書記録】斬新な試みと綿密な風景描写 『水と礫」 藤原無雨 2月/2023
水と礫藤原無雨河出書房新社2020-11-13東京で事故をきっかけに仕事をやめ、地元にもどったクザーノ。唐突に砂漠のむこうの幻の町へ旅立つことで6代にわたる物語が始まっていく。ガルシアマルケスの名著『百年の孤独』を想起させる作品。東京から新幹線・電車・バスを乗り継い
【読書記録】FIREに対する思弁『99のブループリント』砂川文次
文學界(2022年3月号) (砂川文次 芥川賞受賞第一作)文藝春秋2022-02-07文學界2022年3月号から、芥川賞受賞作家砂川文次氏の『99のブループリント』主人公のアンドウはいわゆるFIREを目指し、15キロ・2億円の金塊を手にする。その軌跡を「手引き」と称した手記に記していく。手
推し、燃ゆ宇佐見りん河出書房新社2020-09-10第164回芥川賞受賞作を再読。書き出しのキャッチーさ、終盤の印象に残るワードの選び方、近年の芥川賞受賞作でもかなり良い作品だったと思っている。いわゆる発達障害なのか、忘れてしまうことが多く生きづらい日常を過ごすあかり