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井戸川射子「共に明るい」(講談社) 2021年、「ここはとても速い川」(講談社文庫)で野間文芸新人賞、翌年2022年、「この世の喜びよ」(講談社文庫)で第168回芥川賞を受賞した井戸川射子という1987年
週刊 読書案内 井戸川射子「する、されるユートピア」(青土社)
井戸川射子「する、されるユートピア」(青土社) 2022年に「この世の喜びよ」(講談社文庫)で芥川賞をとった井戸川射子の「する、されるユートピア」(青土社)という詩集を読みました。2019年に中原
【あらすじ&ひとりごと】 芥川賞作品を久々に読みました。とは言っても、今まで数える程度しか読んだことはありません。 記憶にあるのは、『コンビニ人間』や『火花』『スクラップ・アンド・ビルド』、古い作品では、『限りなく透明に近いブルー』『海峡の光』など。正直、あまり心に残っていません。 読みとるのに難しいという印象が強くて、手を伸ばしづらいイメージが私にはあります。皆さんはどうでしょうか。 井戸川射子さんの『この世の喜びよ』を読みました。 ショッピングセンターの喪服売り場で働く主人公・「あなた」は、フードコートでいつも見かける中学生の女の子と知り合う。 そして「あなた」が、少女との語り合いから、か…
作品紹介・あらすじ思い出すことは、世界に出会い直すこと。最初の小説集『ここはとても速い川』が、キノベス!2022年10位、野間文芸新人賞受賞。注目の新鋭がはなつ、待望の第二小説集。幼い娘たちとよく一緒に過ごしたショッピングセンター。喪服売り場で働く「あなた」は、フードコートの常連の少女と知り合う。言葉にならない感情を呼び覚ましていく表題作「この世の喜びよ」をはじめとした作品集。ほかに、ハウスメーカーの建売住宅にひとり体験宿泊する主婦を描く「マイホーム」、父子連れのキャンプに叔父と参加した少年が主人公の「キャンプ」を収録。二人の目にはきっと、あなたの知らない景色が広がっている。あなたは頷いた。こうして分からなかった言葉があっても、聞き返さないようになっていく。(本書より)読書備忘録あなたは・・・で始まる。そ...本・井戸川射子「この世の喜びよ」
この世の喜びよ [ 井戸川 射子 ]価格:1,650円(2023/3/7 09:32時点)感想(2件) 娘たちが幼い頃、よく一緒に過ごした近所のショッピングセンター。その喪服売り場で働く「あなた」は、フードコートの常連の少女と知り合う。言葉にならない感情を呼びさましていく芥川賞受賞作「この世の喜びよ」をはじめとした作品集。 ほかに、ハウスメーカーの建売住宅にひとり体験宿泊する主婦を描く「マイホーム」、父子連れのキャンプに叔父と参加した少年が主人公の「キャンプ」を収録。 ブロトピ:ブログ更新通知をどうぞ! ブロトピ:ブログ更新しました! ブロトピ..
第168回の芥川賞は、2人が受賞でした。文藝春秋3月号を買って読んでみました。「この世の喜びよ」は、二人称の小説。主人公に対して、あなたと呼ぶ形式です。最初はちょっと戸惑いますが、読んでいるうちに慣れました。主人公は子育てが終わってパートに出ている女性、その日常が淡々と綴られています。なかなかストーリーに没頭することができず、中盤になると惰性で文字を追うような感覚になっていたのですが、それがある時点から不思議にのめりこんでいきました。正直いうと、あまり現実感がない、というか、私自身が経験的に乏しい事象なので、読み終えてもいまひとつすっきりしない感じが残りましたが、おそらく育児経験のある女性だともっと深いところまで理解が進むのでしょう。本作を読んだ後に選考委員の選評を読みましたが、けっこう人によって印象が分...この世の喜びよ-井戸川射子(文藝春秋)