DTOPIA - 安堂ホセ (文藝春秋2025年3月号)
2024年下半期の芥川賞は、上半期に続いての2作品受賞。そのひとつがこのDTOPIAでした。安堂ホセはこれまで読んだことはなかったのだけど、『ジャクソンひとり』、『迷彩色の男』で芥川賞候補に名を連ねていたのは知っていました。三度目の正直といったところの受賞でしょうか。DTOPIAというのは、テレビのバラエティ番組で、男女がカップリングするまでの過程を映像化したもののようです。昔やってた『パンチDEデート』みたいなものでしょうか。わたしにはあんまり興味ない世界なので、最初はつまらない内容と感じたのですが、核開発などの時事問題などが挿入されつつ進行させるストーリー展開で徐々に面白さが出てきます。途中から主人公(モモ)の少年時への追憶が始まると、俄然緊張感が増してきて、一気にストーリーの中に埋没させられました。...DTOPIA-安堂ホセ(文藝春秋2025年3月号)
2025/02/18 07:55