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【再編集版】小説 TIME〈〈 -第二章- お兄ちゃん、だいじょうぶ? 作、吉村 仁志。
・ ・ Time<< 吉村 仁志よしむら さとし ・ 👇👇前話、第一章はこちら👇👇 ・ **第ニ章** ① 家…
昨日に続いて、第2戦に登場したメインキャラ。……をシュウに紹介させるのは作中で出会ってないため、無理です。なので、作中に登場したキャラに紹介させることにします。名前クリス・フォッシュ / Chris Fosh性別・種族・生年身体的特徴男性 / 狐獣人 / 688年髪:金 瞳:青 耳・尻尾:茶、先端に白中背、中肉 口ヒゲ、あごヒゲあり所属キャバリーノ一言で言うなら問題児。指示を無視したり無茶な追い抜きしたりなんてのはしょっ...
なんか結構な長編になりそうなので、キャラ紹介を入れることにしました。まずは第1戦に登場したメインキャラ。名前ラモン・ミリアン / Ramone Millian性別・種族・生年身体的特徴男性 / 猫獣人 / 691年髪:茶 瞳:赤 耳・尻尾:茶に黒縞小柄、中肉所属アカツキ元ラリーストだってお話をドコかでしてたかもなんですが、運の悪さとお人好しっぷりとアルトさんのせいで、裏街道をフルスロットルで駆け抜けちゃったらしいです。だけ...
シュウ「と言うワケで黄輪さんの趣味全開のモータースポーツ小説、第2弾が終わりました。現在第3弾『ブラッド・オブ・ストリート』を執筆中とのコトですが、一体いつ『緑綺星』本編は再開されるんでしょうね」エリザ「下手したら今年、来年いっぱいSOTCやるかも分かれへんな」パラ「ですがシュウの場合、ほとんど週に一度の頻度で氏の作品に登場していますから、前回の同企画と比較して、あまり不満感を抱いていないように見受け...
SOTC719第2戦、最終話。今後の路線は?- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -32. ジブリル・ラグジュアリーホテルでの慰労会も終わり、参加者の多くはアドワーンが用意してくれたデラックスルームへ向かったが、クリス、マデリン、そしてワフィカの3人はまだ飲み足りず、ホテル内のバーに足を運んでいた。「んでさー……有名どころは一通り乗ってみたけど、結局コロモが一番乗り心地良くて速いんだよ。アンタにゃ悪いけどさ...
SOTC719第2戦、第31話。一聖流、勝利の一般理論。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -31. チーム・アカツキと同様、チーム・キャバリーノとチーム・カサラもこの晩、第2戦の健闘を称えての慰労会が開かれていた。と言ってもアカツキのように現地のペルラ島ではなく、カサラ本拠地のサラム島、ジブリル・ラグジュアリーホテルでである。「あんたたちの珍プレーの切り抜き動画、もう10万再生行ってるらしいわよ」「うげ...
SOTC719第2戦、第30話。その道の先に。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -30.「具合は?」 第2戦終了後に病院へ搬送されたハッサンを、ザイダーンが訪ねていた。「軽度の頸椎捻挫……ムチ打ちです。あんまりひどくはないですが、今夜は入院してくれと」「そうか」 ザイダーンはかばんからタブレットを取り出し、ハッサンに向けた。「負けた原因についてだが、面会時間15分と言われてるから、手短に話すぞ。今夜一晩、...
SOTC719第2戦、第29話。最終4連コーナーの決着。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -29. ザイダーンの言った通り、東回廊を抜けた頃には既に、3位のイドラがラモンのすぐ後方にまで迫っていた。《恐らくミリアンは6周目のこのポイントで、既に作戦を立てていたんでしょう。無理を押して追い抜いた、いや、追い抜かせたナジムは安堵と疲労から、ペースダウンしていく。緊張が緩み、7周目にスパートがかけられず、後続...
SOTC719第2戦、第28話。ラモン・ミリアンの技と罠。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -28. あっさり道を開けてしまったキャバリエを横目にしつつ、ワフィカは「おいおい」と口走っていた。(おっさん……ビビりすぎだよ。いや、確かにアレはアタシもビックリしたけどさ) 木の根にタイヤを引っ掛け、次のコーナーへ攻め込むラモンのヴォルペを正面に捉え、ワフィカも肚を括る。(このまんまド真ん中走ってたんじゃ、アタ...
SOTC719第2戦、第27話。猛追開始。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -27. 6周目の半ばでラモンを抜き、第3セクターのクランクコーナーをいくつか抜けた辺りで、ハッサンの頭もいくらか冷えてきた。《すごいぞ、ハッサン! 2位との差、6秒開いたぞ!》《もう大丈夫、……とはあんまり言えないが、それでもこれなら余裕だろう》《後は無事に完走、いや、1位フィニッシュするだけだな》《くれぐれも体調優先だぞ。無理...
SOTC719第2戦、第26話。若獅子覚醒。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -26.《ラモン! 迫ってきてるぞ!》 一聖の無線に、ラモンはこの時まだ、ひょうひょうとした声色で答えていた。「誰です? フォッシュですか? それともジブリル?」《ナジムだ! えらい勢いで追ってきてるぞ!》「へぇ……?」 応答している間に、バックミラーに旧王城の城門を潜り抜けた白いヴォルペが映る。「……っ」 サイドを見せて庭園に滑...
SOTC719第2戦、第25話。強情ピット戦略。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -25. 第1戦の舞台は全長2kmと短いコースであったため、周回数は今年度選出コース最多の20周だった。しかしこのオールドガーデンは全長5.8kmと前回の3倍近くの距離であり、当然、周回数も7周と少な目になっている。 その周回数もおよそ半分、3周ないし4周を終えたところで、全16台の出場車がチラホラとピットに戻り始める。ラ...
SOTC719第2戦、第24話。攻めるチャンプ、守るチャレンジャー。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -24.《先頭の2台に続き、後続のクルマが続々と第2セクター、旧王城庭園跡に入っていきます!》《緑化の進む第1セクターと違い、旧庭園は未だ砂漠に沈んだままです。木の根に足を取られるようなことはありませんが、反面、ダートコース最大のデメリットであるミュー(摩擦係数)の低さが一層色濃く現れるセクションでもあ...
SOTC719第2戦、第23話。序盤のドッグファイト。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -23. 1.2kmのホームストレートの後半3分の1、およそ第1コーナー手前400mに引かれたスタートラインを、16台のクルマが轟々と風切音を立てて踏み越えていく。《さあ始まりました、オールドガーデン決勝戦! 先陣を切ったのはチーム・ホエットのハッサン・ナジム選手! 続いてチーム・アカツキのラモン・ミリアン選手! ……...
SOTC719第2戦、第22話。追う者と追われる者。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -22.《全世界1千万人のSOTCファンの皆様、お待たせいたしました! いよいよ本日、SOTC719第2戦、ファリザンデザート・オールドガーデン決勝が開幕します! 実況は前回に引き続きわたくし、サリーク・バルタージが実況を務めます。 そして今回の解説ですが、SOTCの前身、SOSSにて未曾有の大記録を打ち立てた伝説のド...
SOTC719第2戦、第21話。ベテランの意地。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -21. 初日に二度もコースレコードが更新されると言う前代未聞の事件に打ちのめされ、SOTC参加者たちは軒並み意気消沈していた。「マジでSOTCは興ざめだな」「あのヴォルペの2台が揃ってコースレコード更新だもんな」「しかも一昨年無理だって言ってた4分の壁だぞ」「あーあ……やってらんねー」「結局いいクルマ持ってきたヤツが勝ちっ...
SOTC719第2戦、第20話。「必勝法」の沼。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -20.《続きましてエントリーNo.9、ハッサン・ナジム選手のスタートです。第1戦はジョンソン選手の暴走に巻き込まれる形で8位に沈み、前年3位にしてはと言った残念な結果に終わりましたが、果たして今回は実力を発揮してくれるのでしょうか》「だとさ。叔父さんとしてはどう思ってんだ?」 天狐に尋ねられ、ザイダーンは肩をすくめる。「...
SOTC719第2戦、第19話。カリスマとフィクサーの昔話。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -19.《いよいよ予選開始です。まずはエントリーNo.1……》 予選の様子を眺めながら、天狐とザイダーンは昔話に花を咲かせていた。「13の時だっけ? お前さんがオレんトコに来たの」「ですね。3年在籍してました」「卒業してすぐ……どっちだっけ? ミナト?」「コロモです。仲良くしてた先輩が1年先にコロモに入社した縁で」...
SOTC719第2戦、第18話。カリスマ不在の理由。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -18. 南海、ペルラ島では古来より深刻な砂漠化が進んでおり、2世紀頃、この島に王国が成立した頃には辛うじて緑地の中にあった王城も5世紀頃には際限なく拡大し続けたファリザン砂漠に飲み込まれ、残ったわずかな緑地も時代とともに消失し、やがて完全なる砂の島となるだろうと予測されていた。 ところが7世紀の後半になって、央南の紅...
SOTC719第2戦、第17話。天才、未だ衰えず。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -17.「進捗はどうだ?」 チーム・ホエットの本拠地、ヤークト島では、修理を終えたヴォルペRSⅡRMのシェイクダウンが行われていた。「順調です。……と言いたいところなんですが」 スタッフからノートパソコンを渡されたザイダーンは、「ふむ」とうなる。「駆動系に故障はなかったって話だったが、それにしてはタイムが出せてないな。乗れて...
SOTC719第2戦、第16話。女王の誕生。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -16. シャヒーンを喪ったチーム・カサラはその後も別の者をチーフドライバーに据えて活動を続けたものの、優秀なドライバーが非業の死を遂げたこと、ホームコースでの試合開催を行う見込みが無くなったことから士気を大きく下げ、長い低迷の時期を過ごした。やがてこのチーフドライバーも高齢化を理由に引退し、他のスタッフもじわじわと離れ始めた...
SOTC719第2戦、第15話。悲劇のSOSS702。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -15. 初代王者にして総合優勝7回のレコードホルダーとなったアドワーン・ジブリルの引退から数年、SOSSはしばし「絶対王者」のいない、毎年チャンピオンがコロコロと入れ替わる空位時代となっていた。 その中で、「新たな王者として君臨するのではないか」と思わせる走りを見せる者が、2名現れた。一人は699年、700年と連覇を果たし...
SOTC719第2戦、第14話。電子デバイス。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -14. まだ窓の外を眺めているクリスを尻目に、ワフィカとマデリン、そしてチーム・カサラ監督のラミが、ヴォルペの方の検討を始めていた。「マデリンが言ってた通り、アレやっぱサーキット仕様だね。公道とか荒れた道を走るコト考えて作られてないっぽい。ダートだとTC(トラクション・コントロール:駆動力制御装置)やらSC(スタビリティ・...
SOTC719第2戦、第13話。昼食会。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -13. 朝から3時間かけて走り通し、練習コースがすっかりほこりっぽくなったところで、二人ともピットに戻ってきた。「おつかれさーん」「おつかれー……」 どことなくしなびているクリスに対し、ワフィカは喜色満面でクルマから降りてくる。「やっぱ買って正解だったわー、ヴォルペ。アタシのフィーリングにめちゃめちゃ合ってる!」「ノリノリだったわ...
SOTC719第2戦、第12話。合同練習。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -12.「じゃじゃーん」 チーム・キャバリーノとチーム・カサラとの、2回目の合同練習の日になって、ワフィカはクリスたちにその真っ赤なヴォルペを披露した。「おっ、ついに届いたのか!」「いいだろ、この色。5色から選べたんだけどさ、全部宝石の名前なんだよ。トパーズとかクリスタルとか。超オシャレだよな。で、アタシ赤色好きだから、ルビーレ...
SOTC719第2戦、第11話。智将ドライバーの隔岸観火。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -11. SOTCが天狐を通じて報じた内容は、南海の各レーシングチームに衝撃を与えていた。「あのヴォルペが投入できれば、ウチだってもっと上位が狙えるだろう……が」「高い。シンプルに高すぎる」「5位入賞から賞金が付くが、元が取れるのは3位入賞の500万からだし」「逆に言えばあのジブリルやフォッシュを抑えて勝ち上がれる...
SOTC719第2戦、第10話。狐の鶴声。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -10. 天狐の発言に、キャバリーノ一同はどよめいた。「マジかよ!? あれ売るのか?」「明らかに採算度外視でしょ? ある程度ダウングレードしなきゃ、売り物にならないわよ」 顔を見合わせるクリスとマデリンだったが、動画内の天狐はきっぱりと断言する。《龍二……コロモの天ヶ瀬龍二社長は『勘弁してくれ』っつってたが、レースはフェアな条件で...
SOTC719第2戦、第9話。EOの公式ライブ配信。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -9. SOTC第1戦終了後、このレースを優勝したラモン・ミリアンには多くの称賛が集まったが、一方で批判の声も、少なからず大会運営に寄せられていた。「使用車輌はコロモ・ヴォルペRSⅡと公表されていたが、これはまだ市販されていないものでは?」「多くのモータースポーツ競技においては不文律的に市販車を用いることが定められている...
SOTC719第2戦、第8話。共闘。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -8. ワフィカの提案に、クリスとマデリンは顔を見合わせた。その様子を見て、ワフィカはぱたぱたと手を振る。「いや、かしこまった言い方しちゃったけどさ、要は練習相手になってくれって話だよ。ほら、アタシは巷(ちまた)じゃ『ストリートの女王』なんてご大層な肩書き付けられちゃってるけども、でもだからこそ、サーキット走行に弱点がある。 一方でア...
SOTC719第2戦、第7話。ストリートの女王。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -7.「ちょっ……クリス!? あんた何やってんのよ!?」 ぎょっとした様子のマデリンに、クリスは顔を上げて謝った。「反省したんだよ。二度と俺は、SOTCを田舎のマイナーレースだなんて侮るようなことはしない。ここはCCMTやCNEGTと同レベルの、世界最高峰のモーターレースが繰り広げられてる。それに出場する選手も世界レベルだと...
SOTC719第2戦、第6話。最大の敵の分析結果。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -6.「あ、そうか……ターマック(舗装路)限定ってことか。確かSOTCって……」 ポン、と手を打ったクリスに、マデリンはもう一度うなずいた。「ええ、コースによってはダート(未舗装路)セクションもある。もちろん、ダートにいくらか対応したチューニングはしてくるでしょうけど、根本的なマシン性能をガラリと変えるのは難しい。電子デバイ...
SOTC719第2戦、第5話。怒りのデブリーフィング。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -5.「まず第一に」 重い空気の中始まったデブリーフィングは、マデリンの怒りに満ちた声色で口火が切られた。「クリス、あんたが2位になれたのは半分以上が運のおかげよ。それはあんた自身が良くわかってるわよね?」「ああ。あのジョンソンって奴の暴走が俺の前で繰り広げられてなきゃ、俺は恐らく4位で終わっていただろう。あれのせい...
SOTC719第2戦、第4話。謎のチーム・アカツキ。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -4. 予選最終日に現れたその選手の走行をライブ映像で観ていたクリスとマデリンは、同時に息を呑んだ。「何だこいつ……!?」「チーム・アカツキの……ラモン・ミリアンね。車種は……多分……コロモのヴォルペだけど、えげつないチューニングしてるわ」 結果としてはクリスに2秒差の6位で終えたものの、クリスたちにはラモンのその恐るべき力量...
SOTC719第2戦、第3話。南海地元勢。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -3. 中央大陸の名門チーム、キャバリーノのSOTC参戦は――マデリンの予想通り――主催側によって大々的に報道され、今大会における優勝最有力候補として、南海の各メディアに取り上げられた。「宣伝にはなったみたいだから、スポンサーもニコニコしてたわ。良かったわね、オーナー?」 マデリンに茶化され、クリスは苦笑して返す。「これでしばらくは...
SOTC719第2戦、第2話。南海レース界への路線変更。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -2. チーム上層部2人の言葉に、スタッフたちは騒然となった。「なん……かいって」「海外挑戦、……にはなりますけど」「それにしてはなんか……」「地味って言うか……マイナーすぎって言うか」 明らかに落胆した様子のスタッフに、クリスはまた、ニヤッと笑って返す。「優勝賞金が1億3千万エルと聞いても、地味だと思うか?」「……は?」「...
「緑綺星」スピンオフ第2弾。噛み合わない歯車。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -1.「どうしても上手く行かない時」と言うものは、どんな人間にも訪れる。ベストコンディションで場に臨み、十分な装備と人員にも恵まれ、引いたカードやポジションは最高――にもかかわらず誰もが、のみならず自分自身でさえも信じられないような惨敗を喫することは、誰にでも起こり得る。 しかし勝負は時の運――天候や気候、路面状況、ホー...
【セッション8】パーフェクトステージ ――明けない夜など存在しない――
笑って泣ける、純愛小説。愛情と友情のストーリーです。 元宮ショウジ(19歳)低い声、血管の浮き出た腕、ロマンチスト 美浜遊(19歳)ド天然、天パ、正義感 森力也(20歳)黒い瞳、甘い匂い、トラウマ あなたは一人ではない。 愛情、優しさ、色っぽさを心がけて書いています...
新宿のビルの屋上にゲル(モンゴル風テント)を立ててみようじゃないか🪐 そんな唐突な夢を実現させゆく男たちの物語 「新宿遊牧民」(椎名誠:著) 日本の作家界屈指のアクティブ派、椎名誠さんと、椎
絵師さん募集中!黄輪雑貨本店 総合目次 (あらすじもこちらにあります)- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -「緑綺星」地図(作成中……)- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -「双月暦」の暦双月世界の魔力・魔術観について双月世界の種族と遺伝(2019年版)双月世界の戸籍- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -1話目から読みたい方はこちら緑綺星・裏金譚1 2 3 4 5緑綺星・秘捜譚1 2 3 4 5緑綺星・考義譚1 2 3 4 5...
今年制作したクルマの紹介。最後は小説「レッド・ラギット・ロード」に登場させたクルマ。・コロモ ヴォルペ RS.II・ミナト シビルスター TypeR・ATモータース キャバリエ スペックR・コロモ ヴェロチスタ RS「緑綺星」のスピンオフ小説として書いたレース小説「レッド・ラギット・ロード」。書いてて段々楽しくなってきており、現在続編も執筆中です。来年には「緑綺星」第6部と、その続編を連載する予定。今年の投稿は...
ラモンの話、最終話。明日へ向かう者。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -27. SOTC第1戦は、波乱の展開の末に決着した。 予選6位通過の伏兵、ラモン・ミリアンがスタート直後からハイペースで他の選手を引っ張る展開に、昨年度SOSSの覇者たちは軒並み翻弄され、次々に優勝圏内から脱落。地元勢では唯一、昨年のSOSS優勝者であったワフィカ・ジブリルが最後まで懸命な攻めを続け、3位に食い込んだ。そし...
ラモンの話、第26話。ラスト1周の駆け引き。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -26.(無茶苦茶だ!) その走り方を見て、ラモンは――抜き去られる、順位が下がると言った次元ではない――恐怖を覚えた。(レーサーの走りじゃない。あれはマジで人を山ほど轢いてる、人殺しの走りだ) そして慌てた様子の一聖の声が、その恐怖を加速させる。《ラモン! ジジイが後ろに迫ってる! 絶対に逃げ切れッ!》「はぁ!? さっき人...
ラモンの話、第25話。ラスト1周の駆け引き。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -25.《今、2位まで来たぞ。だが前にいるヤツもピットイン済だから、順調に行けばもうペースダウンするコトはないだろう。1秒差だ》 一聖からの無線を受け、ラモンは冷静に応答する。「残り4周でしょう? このままペースを維持して、ラストで抜きます」《大丈夫か?》「無理に今抜いてもタイヤがタレますし、相手もムキになります。余裕持...
ラモンの話、第24話。強豪たちとの会敵。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -24. かつてはATモータースのクルマでモータースポーツに臨んでいた身であるため、ラモンもこのメーカーには浅からぬ因縁を感じている。(キャバリエに限らず、ATのクルマって加速がいいんだよな。ターボの製造技術だけは長年の経験と実績ってやつで、コロモやミナトより断然性能がいい。後付けのターボキットだけ販売してるくらいだし。 ...
ラモンの話、第23話。ロケットスタート。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -23.《さあスタートしまし……ああっと!? ナンバー4、ミリアン選手! いきなり前に出た!?》 実況が叫んだ通り――まだ様子見半分で半開走行気味だった他の車輌を尻目に、ラモンは勢い良く前に飛び出し、いち早く第1コーナーに飛び込んだ。《攻めますね! ですが茫然自失の逸走ではありません。第1コーナーへの進入に迷いが見られないです...
ラモンの話、第22話。不安と緊張の開幕戦。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -22. 意気揚々とセコンドブースに戻ってきたラモンを、一聖とメカニックの一人、ジャンニが出迎える。「どうだった?」 一聖にそれだけ聞かれ、ラモンは小さくうなずく。「いいクルマです。クセのない、素直な乗り心地って感じでしたね。ちょっと足回りが柔らかいですけど、その分コーナリングには強い印象があります。このコースにはかなり...
ラモンの話、第21話。ヴォルペRSⅡの真価。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -21. やはりと言うべきか、克天狐は一切の掛け値なしの大物だった。「あの、これ、……AP28ヴォルペじゃないですか! しかもRS……Ⅱって!?」 依頼を請けるなりすぐ南海まで連れて来られたラモンの前に、天狐はとんでもない「戦闘機」を提示したのである。「お、流石に詳しいな」 唖然としているラモンにニヤッと笑いかけ、監督兼チーフ...
ラモンの話、第20話。ライアン時代のトラウマ。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -20. 天狐の唐突な依頼に対し、ラモンの口から出てきたのは――。「嫌です」 自分でも耳を疑うような、否定の言葉だった。そして天狐にとってもこのラモンの反応は意外だったらしく、彼女の薄い三白眼が、珍しく大きめに開く。「なんでだ? 何が気にいらない? 報酬はもちろん払うぜ? まず勝敗に関わらず前金で500万エル、実際に勝...
ラモンの話、第19話。色褪せた者。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -19. 鈴林たちに言った通り、ラモンはミッドランド市国に連れて来られて以降、一度も市国のある島の外に出なかった。島内で何の不足も無く生活することができたし、天狐に頼んでタクシー免許を手に入れたことで、カネにも事欠かなかったからである。(破格だよなぁ) 生活に、そして将来にも、何の憂いも無かったが――時折、客を乗せずにブラブラと島...
ラモンの話、第18話。一聖と天狐。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -18. 一聖によって央南から央中ミッドランド市国までバンごと魔術で運ばれた後、彼女の妹として紹介された金毛九尾の狐獣人――ICT業界を牛耳り、世界の政治・経済に絶大な影響を及ぼすあの超大物、克天狐に引き合わされ、ラモンは戦慄・緊張していた。何しろ裏街道をひた走ってきたラモンでさえ、この世界において「克」の名が持つ意味と、その権能...