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週刊 読書案内 宮島未奈「成瀬は天下を取りにいく」(新潮社)
宮島未奈「成瀬は天下を取りにいく」(新潮社) 宮島未奈の「成瀬は天下を取りに行く」(新潮社)を読みました。2024年の本屋大賞ですね。あちこちに「絶賛!」レビューの山で、どっちかというと、普段は避けて通る
三笘の項で大学サッカーに関する記述があって、いろいろな視点を身に着けて大きく成長したい、と。最後にモノをいうのは人間性だと思っている。若くして海外に行くの...
女性だからこそ聞き出せる話があります。イラストレーターの金井真紀さんの「テヘランのすてきな女」が、まさにそれ。イスラム寺院に使われるタイルを思わせる水色の表紙をめくると、そこはテヘランのごちゃごちゃとした道路。果物売り。ノーヘルのバイク。車と車の間をおしゃべりしながら渡る女性たちのイラストからは、クラクションのけたたましい音が聞こえてくるようです。風紀警察の女性には、いきあたりばったりで話しかける...
未読の安部公房作品。こちらが内容紹介。読み進めていくと、安部公房作品にしては珍しく、登場人物が多い。途中から誰がなんだっけ?とこんがらがってしまったので、人物一覧を作りながら読みました。☆登場人物・織木順一:花園町で育ち20年ぶりに戻る。服毒自殺を図る。人間計器となり地脈探索を行う。・花井太助:飢餓同盟のリーダー(社長)。花井キャラメル会社役員。・矢根善介:人形芝居師。廃バスに住んでいる。会社設立法を勉強。飢餓同盟員。・森四郎:花園町立診療所の医師。藤野の策略で飼い殺しにされている。飢餓同盟員になる。・狭山:花園駅の駅員。飢餓同盟員。・井川君:イボ蛙。染物屋の2階に間借りしている。飢餓同盟員。・藤野健康:開業医かつ町会議員かつ教育委員。多良根の政敵。・藤野うるわし:藤野の娘。読書会に参加。洋裁学院の院長。...飢餓同盟-安部公房(新潮文庫)
読書記録:■私は言祝の神子らしい ※ただし監禁中 https://ncode.syosetu.com/n3039ct/数百年に一度、世界の裂け目から、祝福を与える尊い存在が顕現する。言祝の神子と呼ばれるその存在は、対象の名を呼ぶことで..
最近の読書記録 はらだみずきさんの やがて訪れる春のために 最近読んだ中でもとっても好みの本でした! 庭と家族の再生を描いた優しい物語 優しい
新聞で著者のインタビュー記事を読み興味を持ちました主人公が受付け係として働くクリーニング店では持ち主が長く引き取りに来ない洋服を「はぐれんぼう」と呼んで 処分を頼まれるのですが主人公は捨てることが出来ず自宅に持ち帰ります 翌朝布団の中で目を覚ました彼女は 持ち帰った衣服を全部 重ね着していることに気づきます そんなへんちくりんな重ね着ルックのまま 衣服に導かれるようにして奇妙な旅に出ます 345ページにわたる長編ですが先が気になってとても面白く読みました 全く想像外の出来事が待っていて 結果的にはダークファンタジーのような… 話の流れとは 全く関係がないのですが セリフの中ですごく気に入った部分があります それは… 「疲れは一生懸命に生きようとする身体だけに与えられる、天からのありがたいお恵み」 「内に...はぐれんぼう/青山七恵を読みました。
十年屋⑦ ~タイムセールいたします~ 廣嶋玲子作/佐竹美保絵 手放したくない大切なものを 時間と引き換えに預かる魔法のお店 「十年屋」シリーズの最新刊! 引き取り手がなく溢れた品々を 何とかしようと執事猫カラシは タイムセールを思いついて… 今回も楽しく一気に 読み終えてしまいました 児童書ですがいい歳の大人の私も 大好きなシリーズです 陶で拵えた自作の魔女っ子を 添えてみました 森のクリーニング店シラギクさん シラギクさん友だちになった日 高森美由紀作/jyajya絵 ブログ仲間さんの記事で知った 著者の「藍色ちくちく」がよかったので 児童書の方を初めて読んでみました 訳ありの店主シラギクさんが営む 森のクリーニング店にやってくる お客はもちろん人もいますが 個性豊かな動物たち かわされる言葉はどう...十年屋⑦と、シラギクさん
今朝のベランダ気温3℃ 星が見えるので、今日も晴れかな もうすぐXmas先日泊まったホテルにエレベーターホールに飾ってあったツリー この土日、クリスマス・パ…
『進撃の巨人という神話』 社会学者、精神科医、漫画研究者、漫画編集者、フリーライター、暗黒批評家・・・8人の執筆者がそれぞれの視点から漫画『進撃の巨人』を語る。 『進撃の巨人』のコミックスはレンタルも交えて全巻読んだのだけど、私はどちらかというとアニメ視聴の方がメインで、連載を追いかけて原作をじっくりむさぼり読んだわけ…
*雫/寺地はるな*ここ何年かの寺地作品の中で一番好きな本です特に響いたのがこちらの言葉変化しながらゆるやかに繰り返し、続いていくことを「永遠」と呼ぶのだから。終わることも、変わっていくことも、離れることも、なにひとつ 悲しいことではない。私は変化が怖いです変わることが怖いと思っていて二の足を踏んでしまうところがあります背中を優しく押されたような 気持ちになりました🕊️*ひと枝の花に似て/星野富弘*体育の教師だった時指導中の事故で脊髄損傷になるが努力の末筆を口にくわえて50年にわたり 花の詩画を描き続けるに至った著者が 今年4月に亡くなられました 本書は出版された本の中からの エッセイベストセレクションです タイトルは「散ってゆく花の横に、ひらきかけた つぼみがあり、枯れた一つの花のあとには、 いくつもの実...雫/寺地はるな*ひと枝の花に似て/星野富弘
省エネ少年ホータローが放埒な姉にけしかけられて古典部に入部し、仲間と共に日常の謎に巻き込まれていくお話。なんだか言い回しが古いなあと思ったら20年以上前の本なのね。キャラを際立たせるという意味では成功してるんだろうけど、全員喋り方が痛い。謎...
多重解決、特殊設定、と流行りの要素てんこもり。そしてカルト教団による集団自殺って実際にあった事件なんだ、と戦慄。序盤から綺麗に伏線が張られ、それを一つ一つ丁寧に回収し、何度もどんでん返しを繰り返し、最後まで手抜かり無くミステリ小説としてきっ...
成瀬、最初はただただ強いヒーローみたいな女の子なのかな、と思いつつ読み進める。ページが進むにつれ色んな成瀬が見えてくる。意外と涙もろかったり、我が道を行き過ぎて友だちの気持ちが読めなかったり、それで落ち込んだり、落ち込んでる自分に気が付かな...
良くも悪くも「今時の短編ミステリー集」という印象。サクッと読めます。家庭教師仲介の営業をする大学生、マッチングアプリ、精子提供、リモート飲み、YouTuber。携帯電話の普及でミステリのトリックが昔ほど自由に作れないなら、今流行ってるもので...
人生の勝敗は美味しいバターの摂取量で決まるとか決まらないとか。
普段、ほとんどノータッチで過ごしているはてなブログの「お題」ですが、 今週のお題「読んでよかった・書いてよかった2024」に参加してみようと思います。 というのも現在は旅先なのですが、朝ごはんのバタートーストに載っていたバターがとても良い感じに「贅沢なかたまり」だったから。 トーストの表面に申し訳程度にうっすら塗り伸ばすのではなく、しっかりきっちりと四角い「かたまり」である点が大変に高評価です。 油断して齧ったら熱々のパンに染み込んだバターが顎にまで滴り落ちてきて大変でした。 バタートーストを頬張る際は集中力が大切です。 これが【今週のお題「読んでよかった・書いてよかった2024」】といかに関…
おうちの寒さ対策と【読書日記】推しの子/正体。 年末年始は映画館通いかも
軽い風邪をひいて1ヶ月ピークのときはひどい咳でしたが、いまは少し喉がイガイガする程度治りそうで治らなくてテレワークしてたら寒気がして、床暖房だけではたりず腰にホッカイロ貼って仕事しました食欲もあるし、体も動くけど体は正直でTVを見てたら9時...
ネガティブをポジティブに変換する達人、と帯に書いてあったけど頷く(笑)メンタルって本当に大事、湘南の試合を見ていても良く分かる。ピッチに立てば自分が主人公...
ふしぎな図書館シリーズ廣嶋玲子作/江口夏実絵ふしぎな図書館と魔王グライモン①ふしぎな図書館とアラビアンナイト②ふしぎな図書館とやっかいな相棒③ ふしぎな図書館とてごわい神話④ Eテレで放送中のアニメ「ふしぎ駄菓子屋銭天堂」の原作者による新シリーズです魔王によって物語が変えられてしまったストーリーを取り戻すため物語の世界に送り込まれた小学生が活躍する冒険物語のシリーズ一気に4冊刊行されています5冊目は来年春発売予定だそうです①はグリム童話②はアラビアンナイト③はアンデルセン童話④は千夜一夜物語の物語の中への冒険です小学生向けのシリーズですが大人の私も手に汗握る冒険に参加した気分!面白いかったですよですが私の後図書館に予約をしている方が1人もいず…何ともったいない!ファンタジーが好きな方なら読まないともったい...面白い物語📖見つけました!
【あらすじ&ひとりごと】 横溝正史ミステリ&ホラー大賞を受賞した原浩(はら こう)さんのデビュー作『火喰い鳥を、喰う』。 章立てが「始まる日」から「一日目」「二日目」・・・・「八日目」「最期の日」までの全10日間のストーリー構成になっています。 ミステリ&ホラー大賞だけあって、どちらの要素が強いのかは、とても気になるところ。 冒頭からミステリとしての異変が振りまかれ、そこにホラーが上塗りされるような、この先には見てはいけない、触れてはいけないような何かがある。そんな感覚が展開を追うごとに読み手を刺激して、追い詰められていくような気分を味合わせてくれます。 「私」・久喜雄司は、妻・夕里子と一年前…
次男、インフルにより学級閉鎖でお休みだったのですがそこから学年閉鎖になり、今週はほぼお休みでした。我が家は流行病に強いのかこれまでインフルに罹ったことがな...
この記事には広告が含まれます現在、『言葉にする習慣』という本を読んでいます。(他の本と並行して読んでいるので、まだ途中)読みながら、「なぜ、言語化するのか?」を考えていますよ。
【経済・経営学の本】ランキングBest100<11位~20位>
◆第011位 『グローバル資本主義の危機』評価:090点/著者:J・ソロス/巻数:全1巻/ジャンル:経済学/1999年 ◆第012位 『新帝国主義論~この繁栄…
週刊ベースボールの青木宣親引退記念号、取り寄せて購入←流石にこれは買わないと…分身として(笑)笑いながら読む本ではないんだけど、我が家ではみんなで笑いなが...
人生が整うマウンティング大全(マウンティングポリス・2024年)
世の中にはびこる「マウンティング」を面白可笑しくまとめつつ、後半は経営までもマウントが基盤にあるという興味深い内容。日本で「マウント」がいつからの概念なのかも調べてみました。
この本は、十数年ぶりに読み直しました。安部公房の初期短編集です。安部公房のシュールリアリズム作品は、右脳で読まないといけないのだと認識したことが、十数年前と現在との違いです(^^)安部公房作品を読むのは、「砂の女」や「箱男」など有名な作品から入るのも手筋ですが、やはり最初は「壁-Sカルマ氏の犯罪」から入り、この「水中都市・デンドロカカリヤ」と続くのが定跡といったところでしょうか。・デンドロカカリヤ(1949年8月号、表現)最初の一行「コモン君がデンドロカカリヤになった話」で、この短篇の全てを表しています。コモン君の意思とはまったく無関係に植物になる変身譚は、今後の安部作品の幹をなす表現方法です。芥川賞を受賞した「壁-Sカルマ氏の犯罪」が書かれる1年前の作品で、文体も以降の安部公房とはかなり異なります。デン...水中都市・デンドロカカリヤ-安部公房(新潮文庫)
読書感想『開運はおうちが8割!引き寄せるすごい「家」』で地球風水!
開運はおうちが8割!引き寄せるすごい「家」から学んだこと 家と心、そして地球までもが繋がっているという驚きの視
【読んで良かった本、5冊の話】アートセラピーノート/書いたら燃やせ/漫才過剰考察/【12月のエモ活】
最近読んだ本、5冊について紹介するよ🤞 今月読んだラインナップは以下。 ・アートセラピーノート ・書いたら燃やせ ・イノーベーターで読むアパレル全史 ・漫才過剰考察 ・どうやら僕の日常生活はまちがっている 【エモが溜まったら更新】エモ活日記|重ねおり|note エモーションを揺さぶる活動、エモ活(※辞書には載ってない)を記録するマガジン。大体月1〜3くらいで書いている。エモを揺さぶ note.com 「やりたいことやったもの勝ち!エモ消費」を今年の抱負に掲げているので、毎月「エモ活」と称して楽しかったことを記録しているよ。 というわけで、ここ最近の読
*図書館で借りた本なので表紙を開いたところに帯が貼ってありました*(クリックで大きくなります)4人の直木賞作家が「はじめて」をモチーフにYOASOBIとコラボレーションした4つの物語が入っています私は若者ではないので近頃の音楽にはついていけないものも少なくないですがYOASOBIさんの世界はいいと思いますそんなわけで興味を持ち読みました収録3編がSF小説でしたSF小説は10代の頃大好きでしたが正直最近はそんな気分でもなく…どうかなと思いましたが楽しく読破できましたでもでも10代20代だったらおそらくもっと楽しめたと思える内容でした読み終えてYouTubeでYOASOBIさんの曲を楽しめたのもよかった歌詞も素晴らしかったです「私だけの所有者」は「ミスター」「ユーレイ」は「海のまにまに」「ヒカリノタネ」は「好...はじめての~YOASOBIとのコラボ本読みました~
鳴き声できずなを結ぶ エゾナキウサギ写真·文佐藤圭北海道大雪山の岩にちょこんと小さな姿が愛らしくもたくましいエゾナキウサギさんブログ仲間さんの記事で以前その姿を拝見したことがありますがこの絵本ではエゾナキウサギさんの四季を通した暮らしぶりが伝わってくる素敵な写真絵本です著者の写真絵本では2年前に同じく「命のつながり」シリーズの「山の園芸屋さんエゾシマリス」を読んでいますがこちらと共にとってもとってもオススメです 手のひらに乗ってしまうほど小さなナキウサギさんが冬眠もせずいつもひとりで四季折々の花や実、枯葉などを咥えて 動き回る姿は本当に可愛らしくて いつまでも見ていたくなります 景色が壮大なほどナキウサギさんの小ささが浮き上がり 命の素晴らしさが伝わってきます(^ー^)エゾナキウサギさん☘️写真絵本
【シニアの本棚】『捨てたい人捨てたくない人』|あなたはどっち派?
我が家にとっていかにもタイムリーなタイトルで、完全にタイトル買い、いやタイトル借りだ。『捨てたい人捨てたくない人』 群 ようこ内容紹介捨て活しようとする人たちを描いた5篇からなる短編集。「捨てられない姉 捨てさせたい妹」43歳・独身のトモコ...
イランが好きで、イラン関係の本をあれこれ読んでいますが、いやー、若宮總(わかみやさとし)さんの「イランの地下世界」こそ、読むべし読むべし。知っていたようでいて実は知らなかったことが、よく理解できました。スカーフを外して自由を!というのが、スカーフに反対する理由だと思っていたし、それは間違いではないけれど、実はそれだけではない。スカーフを被って、あたし敬虔なムスリマでございって顔をしながら、腐敗した...
「終わりし道の標べに」を図書館で借りるついでに、文庫化されていなかった安部公房の作品も借りておこうと、「闖入者」が収録されている本書も借りました。ところが、「闖入者」は読んだことあったんですね。しかも、「水中都市・デンドロカカリヤ」の中に収録されていました。いやぁ、、アミロイドβに脳が侵され始めたか....せっかく借りたことだし、他に読んだことのない作家の作品もあるので、読んでみますか、と読みはじめたら望外に楽しめました。野間宏の「肉体は濡れて(1965年)」。いかにも思わせぶりなタイトルですが、主人公の男が求めた女性からは与えられず、与えようとする女性からは求められずという相反した感情を描いた小説です。かなり暗い、昭和文学らしい男女関係が描かれています。「車の夜(1959年)」は、戦後の占領期に、GHQ...日本短篇文学全集48(筑摩書房)