日本短篇文学全集 48 (筑摩書房)
「終わりし道の標べに」を図書館で借りるついでに、文庫化されていなかった安部公房の作品も借りておこうと、「闖入者」が収録されている本書も借りました。ところが、「闖入者」は読んだことあったんですね。しかも、「水中都市・デンドロカカリヤ」の中に収録されていました。いやぁ、、アミロイドβに脳が侵され始めたか....せっかく借りたことだし、他に読んだことのない作家の作品もあるので、読んでみますか、と読みはじめたら望外に楽しめました。野間宏の「肉体は濡れて(1965年)」。いかにも思わせぶりなタイトルですが、主人公の男が求めた女性からは与えられず、与えようとする女性からは求められずという相反した感情を描いた小説です。かなり暗い、昭和文学らしい男女関係が描かれています。「車の夜(1959年)」は、戦後の占領期に、GHQ...日本短篇文学全集48(筑摩書房)
2024/12/15 11:37