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https://publikationen.bundesbank.de/publikationen-de/berichte-studien/monatsberichte/monatsbericht-april-2024-928516?article=kurzberichte-928518 本日発表されたドイツ連銀月報(今回からWEB上で見やすくなっている/ドイツ連銀がどの指標をどんなグラフで見ているかがわかる)の経済分析部分(Kurzberichte)のエッセンスを以下紹介する。 ●鉱工業生産、建設生産、輸出が思ったより強かったため、実質国内総生産 (GDP)は第 1 四半期にわずかに増加した…
www.bmwk.de 先週末リリースされたドイツ経済省4月月報のエッセンスは以下の通り。 輸出の改善と、鉱工業・建設の生産増(もともと受注残が大きい上、好天と高水準の病欠正常化が追い風)にわずかながらも明るい兆しが見え始めている。 グローバルベースで鉱工業生産と貿易量が回復し始めており、ドイツの輸出へのサポートが期待できる。 消費者が慎重で小売が弱い中、可処分所得増加で期待されている個人消費の回復の手応えはまだない。 インフレは3月+2.2%とかなり低下。特に食品価格(下図ピンク線)があまり上昇しなくなってきていることはポジティブ。但し、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格の上昇はリスク。 …
先ほどドイツの3月雇用統計が発表され、季調済失業者数は前月比+4千人と、市場予想(+10~20千人)より気持ち強めの内容となっていました。 ちなみに米雇用統計からの連想で、これがヘッドラインであるかのように誤解しがちですが、ドイツでは全く重視されていませんのでご注意ください(日曜祝祭日に経済活動がほぼ止まるため、季節調整が難しい欧州では前年同期比が重視される)。 ●失業率<国内基準>~5.9%で横ばい。2022年以降の失業率上昇の大半は2022年6月からのウクライナ難民カウント開始によるもの。連邦雇用庁は「経済低迷の割にしっかり」との評価継続。 <以下◆3つはドイツ連邦雇用庁月報より抽出したも…
https://www.ifo.de/fakten/2024-03-27/gemeinschaftsdiagnose-fruehling-2024 先ほど発表されたドイツ5大研究所の春季合同経済予測のエッセンスは以下の通りです。 ドイツ経済の低迷が続いている。まもなく回復が始まると思われるが、全体としての勢いはそれほど強くないだろう。 GDPはコロナ前をかろうじて上回る水準にとどまっている。 今年の実質GDP成長率予測は、昨秋の+1.3%から+0.1%に大幅下方修正。 就業者は増え続けているが、労働時間は縮み(病欠増加も一因)、生産性も伸び悩んでいる。 予想以上に個人消費の回復が遅れ、輸出が低…
https://www.gfk.com/de/presse/konsumklima-erholung-kommt-nur-muehsam-voran 先ほどGfK(消費者市場調査会社@ニュルンベルク)の消費者センチメントが発表されましたが、▲28.8と前月(▲29.6)比わずかに上昇はしたものの、相変わらずの低水準横ばいで、ドイツ個人消費回復の兆しは見つかりませんでした。 内訳を見ると引き続き、自分の所得に対してはさほど悲観的でないのに、購買意欲は低く、貯蓄にいそしんでいる、という構図になっています。 なお、実質賃金(名目賃金-インフレ)は昨年後半から既にプラスに転じており、多くのエコノミスト…
20240323 ドイツ代表のメインスポンサー、アディダスからナイキに変更
<Japanese> ドイツサッカー連盟(DFB)は、これまで70年以上続いていた独アディダス社とのサプライヤー契約(ドイツ代表チームへのユニフォーム/用具類供給)を解消し、2027年から2034年まで米ナイキ社と契約することを決定しました。今年ドイツが主催する欧州選手権直前のタイミングで、ドイツ代表のサポートをドイツを代表するスポーツメーカーであるアディダス社から同社最大のライバルである米ナイキ社への変更を発表したことは、ドイツ内外に大きな衝撃を与えました。 ドイツ代表の成績不振などが原因でDFBが財政的苦境に陥る中、ナイキが年1億ユーロとアディダス(5千万ユーロ)の2倍のオファーを提示し、…
https://www.bmwk.de/Redaktion/DE/Pressemitteilungen/Wirtschaftliche-Lage/2024/20240214-die-wirtschaftliche-lage-in-deutschland-im-maerz-2024.html ドイツ経済省の3月経済月報(まもなく出るドイツ連銀月報と併せてみることをお勧め)のエッセンスは以下の通りです。 1月は鉱工業生産(含む建設)と輸出がやや大きめの前月比プラスで明るい兆し。 しかし小売売上は続落、各種先行指標も底打ちの気配あるものの低水準横ばい。 紅海での船舶攻撃や国内でのストライキの影響で、…
IFH(ケルン商業研究所)の「持続可能性消費者モニター」(やハンデルスブラットの解説記事)によると、インフレとエコ意識の高まりのため、ドイツで中古品の売買が活発化している模様です。ポイントは以下の通り。 ドイツにおける持続可能性の重要性/意識は年々高まっている。 特にZ世代は地球環境問題への関心が高く、積極的に街頭デモに参加するし、小売業には具体的なサステナビリティの追求を求めている。 小売においては、修理(Repair)、再利用(Reuse)、リサイクル(Recycle)への対応が重視されている。 一部の小売店はこのトレンドを捉え、中古品を積極的に取り扱ったり(H&M、Zalandoなど)、…
https://www.handelsblatt.com/politik/konjunktur/bahnstreik-kostet-fast-nichts-ausser-die-nerven/100020978.html?utm_source=sf&utm_medium=nl&utm_campaign=hb-eveningbriefing&utm_content=07032024&key=0031t00000QBKYoAAP 今日明日とドイツではまた長距離鉄道がストでマヒしていますが、ドイツ鉄道のストによるドイツ経済の損失は、ざっくり1日あたり1億ユーロと言われています。 今朝ハンデルスブラッ…
IfW(キール研、ドイツ5大研の一角)から新たなドイツ経済予測(上図の通り今年ははずか+0.1%成長、12月予想比▲0.8%下方修正)が発表されていますので、以下、そのエッセンスをご紹介します。 各種構造問題やECB利上げによるブレーキのため、ドイツ経済の低迷長期化。 実質可処分所得の増加(賃上げ+インフレ低下)に伴う個人消費の回復と海外ビジネスの緩やかな増加の2つが今後の景気回復の原動力として期待される。 しかしこれらの原動力は、以前の予想よりも弱く、かつその起動が遅れている。 2025年のGDPは、コロナ(6年)前の水準を2%上回るにとどまる。 経済低迷にもかかわらず労働市場は引き続き堅調…
20240222 ドイツ経済4年間低迷の経済損失5,450億ユーロ
https://www.iwkoeln.de/presse/pressemitteilungen/michael-groemling-der-deutschen-wirtschaft-fehlen-545-milliarden-euro.html 先ほど経営団体系シンクタンクIW(ケルン研)から発表された経済損失試算がなかなか興味深いので、そのエッセンスをご紹介します。 IWの試算によると、コロナと戦争(ウクライナ+中東)の複合要因による4年間にわたる経済危機により、ドイツ経済は5,450億ユーロ(89兆円相当 @163)を失った。 その大半が個人消費抑圧分約▲4,000億ユーロ(一人当たり約…
www.bundesbank.de 昨日発表されたドイツ連銀2月月報の経済分析部分のエッセンスは以下の通りです: 景気低迷とディスインフレーションの流れが続いている。 コロナ後にたまった受注残はまだ高水準にあるものの、長期にわたる受注低迷(37%の製造業企業が受注不足を実感)が生産を一段と慎重化させている。 外需の回復もまだ手ごたえがない。 加えて利上げによる資金調達コスト増加と財政緊縮で投資も減少。 冬場の悪天候(北部では長雨で洪水発生)も、建設業に逆風となった。 繰り返される鉄道や空港のストライキもダメージになる可能性あり。 インフレ低下、堅調な労働市場、力強い賃金の伸びが個人消費を支えて…
https://economy-finance.ec.europa.eu/economic-surveillance-eu-economies/germany/economic-forecast-germany_en 先ほどEU委員会から発表された「欧州経済予測(2024冬版)」のドイツ部分のエッセンスは以下の通りです。 今年の実質GDP予想+0.3%と、昨年1月の予測+1.2%から大幅下方修正。2025 年は+1.2%で据え置き。 今年のGDPの弱さは、ドイツ政府(+0.2%へ下方修正見込み)やOECDと同じレベル感(上表)。当局としての共通認識と言ってよい。 昨年▲0.3%とマイナス成長に…
①HDE消費者信頼感~昨年前半までの改善が止まり、コロナ前を下回る水準でほぼ横ばいの動きが続いています。 https://einzelhandel.de/konsumbarometer ②GfK消費者信頼感~こちらの方は上記HDEより悲観的で、低下トレンドを維持しています。インフレへの警戒と貯蓄性向上昇が顕著とのこと。 https://www.gfk.com/de/presse/konsumklima-herber-rueckschlag-zum-jahresbeginn ●昨年以降、大幅な名目賃金(赤)引き上げが続いているため、実質賃金(青)は小幅ながらプラスに転じています。この実質賃金増加…
https://www.bundesbank.de/resource/blob/920552/c9c89e23644dee70a9db8691087b8aa3/mL/2024-01-monatsbericht-data.pdf 欧州中央銀行(ECB)のドイツ担当支店であるドイツ連銀(Deutsche Bundesbank)が毎月20日頃に発表している月報(Monatsbericht)の経済分析部分(Kurzberichte/Konjunkturlage)のエッセンスを以下まとめておきます。 2024年第1四半期GDPは良くて前期比横ばい(マイナス継続可能性大) 外需が弱く、金利/借入コストの上…
https://www.ifo.de/en/facts/2023-12-18/ifo-business-climate-index-falls-december-2023 ifo 業種別ヒートマップ(上図、直近2023年12月分)によると、不況に喘ぐドイツ経済の中で、好況(赤)とされているのは、旅行(79)、その他(車以外の)輸送機器(30)、下水処理(37)、法務・会計(69)の4業種のみとなっています。 そんな中、年初(1月3日)にドイツ旅行協会(DRV)が「今年も売上増見込み」というプレスリリースを出していましたので、そのポイントを以下ご紹介します。 www.drv.de 旅行業界は、好…
20240111 ドイツの気になるデータ5選(GDPナウキャスト、消費者センチメントなど)
①GDPナウキャスト(ifoCAST)~Q4前期比▲0.32%(左)、Q1同+0.11%。 www.ifo.de ②消費者センチメント(HDE)~ドイツ経済の先行きやドイツ政府の財政政策を巡る混迷を嫌気してやや悪化。但し、前年同月(ガス危機への不安でいっぱいだった)比ではずっと上。 https://einzelhandel.de/konsumbarometer ③薬局販売医薬品のコスト構造~平均的小売価格13.97ユーロ、うち製造コスト1.91ユーロ(14%)、付加価値税2.23ユーロ、薬局(最終販売者)マージン6.44ユーロ(46%)、健康保険などへの拠出金2.41ユーロ、卸売業者マージン0…
20231224 独経済専門誌(Wiwo)の2024年ドイツ経済展望
ドイツ経済専門誌「Wirtschaftwoche」(ヴィルトシャフト・ヴォッヘ)の2024年経済展望特集部分のエッセンスをご紹介します。 https://www.wiwo.de/my/politik/konjunktur/konjunkturausblick-das-sind-2024-die-groessten-risiken-und-chancen-fuer-die-deutsche-wirtschaft/29569180.html 多くのドイツ企業が、投資をするなら海外でと考え始めている。 高どまるエネルギーコスト、激しく上昇する賃金/人手不足、経済政策迷走、高い金利と税・社保負担、官僚…
https://www.bundesbank.de/de/presse/pressenotizen/deutschland-prognose-der-bundesbank-sinkende-inflation-aber-noch-keine-entwarnung-920336 つい先ほど、ドイツ連銀(Bundesbank)から2026年までのドイツ経済見通しが発表されました。2026年までのマクロ計数を発表しているのは、これとIMFの世界経済見通し(10月)くらいだと思います。 現時点でドイツ経済に関して最も権威ある経済予測ですので、来年の予算や計画を策定する際のベース(マクロデータ)としてご…
【金利水準は据え置かれる】アメリカの経済指標はほどよく減速している
こんにちは、くろいずです。 投資に関わる経済ニュースをお届けします。毎週土曜日に更新し、その1週間でどのような
【明確な転換点】アメリカの経済指標から個人消費の鈍化が見られ、景気が悪化していく理由
こんにちは、くろいずです。 投資に関わる経済ニュースをお届けします。毎週土曜日に更新し、その1週間でどのような
20231130 ドイツの気になるデータ5選(小売、雇用など)
①小売売上(10月)~前月比実質+1.1%(市場予想+0.4%)/名目+0.7%と久々の上昇。強かったのは衣料品(前月比実質+6.6%)。実質賃金がプラスに転じた効果が出始めているのかも知れないが、前月までの不振の反動もありそうで、年末商戦(11月+12月)に注目。HDE(ドイツ小売業協会)は前年比名目+1.5%/実質▲5.5%予想とあまり多くを期待していない。 ②就業者数(10月)~前月比+14千人と増加継続。不況といいながらも、4,610万人という歴史的高水準まで増加。下図グラフでは線が前月比(プラスゼロ%)、棒が前年同月比(+0.6%)。この安定的雇用者数+実質賃金の増加が、今後の個人消…
20231129 ドイツの気になるデータ5選(賃金、消費者信頼感、雇用など)
①実質賃金(Q3)~前年比+0.6%とQ2の+0.1%から上昇。但しこの程度ではまだ個人消費復活には弱い。名目賃金(赤)+6.3%と強いが、インフレ(黒)+5.7%にほとんど食われてしまっている。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/11/PD23_456_62321.html ②消費者信頼感~2大指標:GfK(青)、HDE(赤)ともまだ軟調。 https://www.dashboard-deutschland.de/comparative-analysis/pulsmesser_wirtschaft ③雇用先行指…
20231120 ドイツ連銀/経済省それぞれの月報のエッセンス
毎月この二つを読み合わせておけば、ドイツ経済の変調を見落とすことはないと思って続けているものです。 ①ドイツ連銀月報のエッセンス https://www.bundesbank.de/de/publikationen/berichte/monatsberichte/monatsbericht-november-2023-918674 10月インフレはエネルギー価格の低下(+前年からのベーシス効果)で急低下したが、今後数か月はさほど下がらない見込み(筆者注:一番下のグラフご参照)。 雇用は引き続き堅調、かつ大幅な賃上げ(昇給+インフレボーナス)が進行中で、実質賃金もプラスに転じてきたが、消費者は依…
昨日EU委員会から秋の経済予測が発表されていますので、そのドイツ部分のエッセンスをご紹介します。 GDPは、今年▲0.3%(前回9月比+0.1%上方修正)、来年+0.8%(▲0.3%下方修正)、再来年+1.2%。 インフレと高金利により消費が低迷。但し、来年以降はインフレ低下と賃上げによる購買力回復で消費回復へ。 インフレは、今年+6.2%(▲0.2%下方修正)、来年+3.1%(+0.3%上方修正)、再来年+2.2%。 政府債務比率(GDP比)は、60%台前半かつ低下継続の優等生ぶり維持。コロナ対策などの財政出動をしっかり巻き戻している。 足元輸出低迷に苦しんでいるが、経常黒字は、来年以降GD…
https://www.sachverstaendigenrat-wirtschaft.de/fileadmin/dateiablage/gutachten/jg202324/JG202324_Gesamtausgabe.pdf 先ほどドイツ5賢人会(経済諮問委員会)から年次経済予測が発表されました。現時点で最も権威ある(予算や計画などの拠り所とするのに最適)報告書ですので、そのエッセンスをまとめておきます。 ●今年の実質GDPは▲0.4%(と市場コンセンサス並み)で着地見込み。来年は個人消費が回復に向かうものの+0.7%どまり(ユーロ圏は+0.6%/+1.1%)。 ●他のEURO圏主要国と比…
https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/10/PD23_423_45212.html 先ほど9月ドイツ小売売上高が発表になり、実質、名目とも大きめのマイナスとなっていました(実質前月比▲0.8%、名目前月比▲0.7%、上図は実績水準)。 インフレ減速で名目と実質の差が小さくなっていることは朗報ですが、2カ月連続で市場予想を大きく下回る数量(実質)低下が続いており、基調はまだかなり弱いと言えます。 https://tradingeconomics.com/germany/retail-sales ①インフレ低下と②強めの…
20231030 ドイツ3QGDP 前期比▲0.1%+過去分0.2%上方修正 とやや強め
https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/10/PD23_420_811.html 「今年先進国唯一のマイナス成長」「今年日本のGDPを抜く」など、最近何かと話題のドイツ経済ですが、先ほど発表された第3四半期(7-9月期)実質GDPは、 ①前期比▲0.1%と市場予想(▲0.3%程度)比強め ②Q1、Q2とも0.1%ずつ上方修正 と、恐れていたほど弱い内容ではありませんでした。 速報なので中身については全くわからないのですが、統計局は「個人消費が弱い一方で設備投資が強かった」とコメントしています。 内外主要機関の今年の実質…
https://www.zeit.de/wirtschaft/energiemonitor-deutschland-gaspreis-spritpreis-energieversorgung ドイツにおける各種エネルギーの小売価格を日次ベースでモニタリングするには、上のZEIT紙特設サイトが最も便利なのですが、今朝ドイツ連邦統計局(DESTATIS)から公式統計データが発表されたのでそのエッセンスをお届けします。 www.destatis.de 【結論】家庭用エネルギー価格は最近落ち着いてはいるものの、2023年9月時点で2020年平均を+55.7%も上回っている(下図赤線)。 その内訳は、電…
①ドイツ連銀 週次家経済活動指数(WAI)~景気モメンタムはほぼ横ばい https://www.bundesbank.de/de/statistiken/konjunktur-und-preise/woechentlicher-aktivitaetsindex ②インフレ~川下のCPI(黒)以外の川上(輸入/生産者/卸売)物価は十分下がっている。 https://www.dashboard-deutschland.de/comparative-analysis/pulsmesser_wirtschaft ③IMF世界経済見通し~ドイツが名目GDPでは既に日本を抜いている。 <IMFが想定する購…
https://www.bmwk.de/Redaktion/DE/Pressemitteilungen/Wirtschaftliche-Lage/2023/20230714-die-wirtschaftliche-lage-in-deutschland-im-oktober-2023.html 第3四半期GDPは前期比小幅マイナスを見込む(筆者注:市場予想は▲0.1~▲0.3%、10/31発表)。 PMI(緑)、ifo(赤)、ZEW(青)などの最近のセンチメント指標は、低水準ながらも景気低迷のペース鈍化。来年には緩やかな回復が始まりそう。 足元の受注(青、大口/航空機で上下動)、生産(赤)は引…
20231006 昨年のドイツ旅行バス客数、まだコロナ前の半分どまり
https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/10/PD23_398_461.html 今朝ドイツ連邦統計局から発表された、2022年の旅行バス(近距離・長距離とも定期運航分を除く、遠足旅行、休暇旅行、貸切バス旅行など)のデータが興味深かったので以下ご紹介します。 2022年の旅客数は3,700万人と、コロナ前(2019年)の7,700万人から半減(-52%)も、2021 年の1,800 万人からは倍増。 運営会社数は、2,970社(2019年)から2,720社(2022年)に8%減少。 乗客1人当たりの平均移動距離は(20…
https://www.ehi.org/produkt/poster-e-commerce-markt-deutschland-2023-pdf/ EHI小売研究所から上記レポート(有料)が発表され、その概要(一部)が無料で公開されていますので、そのエッセンスをご紹介します。 ●オンラインショップ売上推移(10億EUR)~昨年久々の前年比マイナス 青:今回調査対象の上位1,000社 濃いグレー:ドイツ小売業協会(HDE) 薄いグレー:Eコマース協会 (筆者注:足元小売全体の約2割がオンラインで、ネット利用者の約9割が利用して います) ●業種別シェア:総合(アマゾン、オットーなど)30.4%、…
本日ドイツ銀行協会が経済予測をアップデートしました(上図左)のでそのエッセンスを以下ご紹介します。 このドイツ銀行協会の経済予測は半年毎に実施され、経済・金融政策委員会のメンバーである民間銀行のチーフエコノミスト15人の分析をベースとするもの。 タイトルは「ドイツ経済は弱い局面」。 世界経済の低迷が続いていることもあり、ドイツ経済が今後数ヶ月で回復軌道に乗る可能性は低く、今年下半期のドイツの実質GDPは若干のマイナスを予想。 その結果、今年通年のGDPの着地は▲0.5%となる(筆者注:9月に入ってから経済予測を発表した内外10機関の単純平均値は▲0.45%~上表緑色部分ご参照)。 景気が徐々に…
https://www.bundesbank.de/resource/blob/915832/14e2df28b507f7fd6fa805aade66e915/mL/2023-09-monatsbericht-data.pdf ドイツ連銀9月月報がリリースされたので、経済分析部分のエッセンスを以下ご紹介します(下添のドイツ経済省月報と併せてチェックすることをお勧めします)。 ドイツ経済の見通しはますます不透明になってきており、夏場に景気回復の兆しは見られなかった。 2023年第3四半期実質GDPは前期比ややマイナスとなる可能性が高い。 物価上昇がやや鈍化し、賃金上昇も力強く、労働市場の状況も良…
https://www.bmwk.de/Redaktion/DE/Pressemitteilungen/Wirtschaftliche-Lage/2023/20230913-die-wirtschaftliche-lage-in-deutschland-im-september-2023.html 本日ドイツ経済省から発表された9月経済月報のエッセンスは以下の通りです(月央の当該月報と下旬のドイツ連銀月報を併せてフォローすれば、ドイツ経済を読み間違えることはありません)。 世界経済の低迷継続(特に中国)で外需は冴えないものの、国内は実質賃金プラ転(インフレ↓+賃金↑)による個人消費底打ちと投資…
【経済考】「少子化対策は所得向上だね」経済財政白書2023③
おはようございます。今朝のワンコとの散歩は、爽快というかちょっと肌寒い気温でした。昨夜に雨が降ったせいかと思います。いよいよ秋の到来ですね。「秋」は、春と並んで1年で一番過ごしやすい季節ですので、できればこのまま順調に秋に入って欲しいですね
おはようございます。昨夜は雨が降ったようで、家の前にある小さな花壇の土も真っ黒に濡れていましたね。今朝のワンコとの散歩は涼しくて心地よい気温でした。ワンコも気持ちよさそうにポコポコ歩いてましたよ。コロちゃんも、当然気持ちよく歩いてきました。
先ほどドイツ連邦雇用庁から8月のドイツ雇用統計が発表されました(米雇用統計と違って賃金データは含まれていないので、インフレに対する直接的影響は読み取れないという点についてはご了承ください)。 ●市場が最も注目する季節調整後失業者数前月比増減は18千人と市場予想(+10~15千人)より気持ち弱め(失業者数多目)の内容でした。 ●連邦雇用庁は「景気低迷で雇用も足踏み」とややネガティブ目に総括しています。 景気悪化が続く中、人手不足のため積極的人減らしには慎重で、就業者の減少は起こりにくいものの、失業者数に上昇圧力がかかり続けているという微妙な状態が続いています。 ●失業率は5.7%と、前月の予想外…
https://tradingeconomics.com/germany/retail-sales-annual 先ほどドイツ連邦統計局から7月小売売上(ドイツの個人消費の約1/3、GDPの2割弱を占める)が発表され、実質ベース(インフレ分差し引き後)で前年同月比▲2.2%と、市場予想(▲1%前後)比かなり弱い内容となっていました(上図)。 名目ベース(薄赤)の伸びが最近頭打ちになり、6%超の水準からなかなか下がらないインフレに食われて(2線の差)実質ベースも(赤)軟調な推移となっています。 <HICP前年同月比は+6.4%と最近下げ渋っています。> <ECBのインフレ目標は年2%ですから、H…
20230830 経営者系シンクタンクIWによるドイツ経済診断
www.iwkoeln.de ドイツ経済の見通し発表は、3/6/9/12月や4/10月となっていることが多いので、8月はとかく品薄になりがちです。 そんな中、昨日経営者系シンクタンクのケルン研(IW)がドイツ経済の分析コメント(予測値を一覧表にしたような経済予測ではありません)を発表しましたので、そのエッセンスを簡単にご紹介します。 ドイツ経済は各種のショック(地経学的(特に対中露)軋み+持続的なコスト上昇+世界需要の低迷など)に苦しめられている。これらのショックの中にはこれからもずっと続く部分もある。 特に(エネルギーの)コスト上昇は、ドイツ製造業の国際競争力を著しく低下させている。 今年の…
https://www.bundesbank.de/de/aufgaben/themen/monatsbericht-deutsche-wirtschaft-weiter-in-schwaechephase-856150 先ほど発表されたドイツ連銀月報のドイツ経済分析部分のエッセンスは以下の通りです。 2023年第3四半期の実質GDPは、おそらく再び前期比ほぼ横ばいにとどまる。 インフレ率のさらなる低下+安定した雇用/力強い賃金上昇⇒今後は個人消費が景気下支え役となる(但し、さほど力強いものにはならない)。 しかし、海外からの需要の弱さが引き続き鉱工業生産の重しとなっている(直近の製造業受注急…
20230817 ドイツのホテル・レストラン実質売上、コロナ前の9割まで回復もやや軟化方向
https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/08/PD23_325_45213.html 今朝のドイツ連邦統計局の発表によると、ホテル・レストラン業界の年前半の売上高は、前年同期比実質+5.8%、名目+15.8%となかなか好調でした。 但し、コロナ前の2019年上半期との比較では、実質▲10.4%、名目+9.6%と微妙な結果になっています(実質と名目の差はインフレ上昇分)。 冒頭グラフ(青線)は季節調整済実質売上高ですが、コロナ前の安定的高水準から1割程度切り下がったまま足元はやや弱含み推移となっています。 最近の不景気を…
https://www.bmwk.de/Redaktion/DE/Pressemitteilungen/Wirtschaftliche-Lage/2023/20230814-die-wirtschaftliche-lage-in-deutschland-im-august-2023.html 本日ドイツ経済省から発表された8月経済月報のエッセンスは以下の通りです。 低迷するドイツ経済が持続的に好転しそうは兆しは内外ともにまだ見えない。 製造業では、生産・受注ともおおむね横ばいが続いている。 6月受注の急増(前月比+7%)は、航空機・宇宙船製造における大型受注による一時的なもの。 小売は食品を中…
20230805 「Sticky」な賃上げと円安は成長のチャンス
note.com <Japanese> 潜在成長率が大きめに見積もっても年0.5%、という低成長体質の日本においてすら、構造的人手不足のせいで最近は賃金をある程度思い切って上げないと必要な人材を確保できなくなってきており、賃上げトレンドが意外と「sticky」なものである可能性が高まっています。そうなってくると、企業も将来の賃上げ分を踏まえた価格設定を徹底せざるを得なくなりますので、長らく待ち望まれていたマイルドなインフレが日本でも定着するかも知れません。就業者数と賃金が増えれば、米国のように個人消費主導で経済がしっかり支えられ、マクロ経済全体としてのレジリエンスも高まります。先進国の中で唯一…
速報!GDP速報値:4月-6月期 四半期実質国内総生産(前年比、前期比)
【2023年7月27日(木)】 21:30 米: 4月-6月期 四半期実質国内総 … <a href=
コロナ完全終了で、航空旅客数は世界的に爆増(急回復)しているわけですが、 ドイツの航空旅客数(青)も同様に爆増(急回復)しています。景気低迷のあおりで低迷する航空貨物量(赤)とは対照的です。 ドイツ連邦統計局(DESTATIS)のデータによると、今年前半の航空関連料金の値上げ状況(前年同期比)は以下の通りとなっています: 国内航空運賃:+3.9% (CPIウェート:0.032%) 国際航空運賃:+24.9% (同:0.459%) うちアジア・オーストラリア:+42.5% 欧州:31.9% 南米:19.6% アフリカ:16.6% 国内パッケージ旅行:+14.5% (同:0.075%) 海外パッケ…
https://www.bundesbank.de/de/aufgaben/themen/monatsbericht-deutsche-wirtschaft-beginnt-sich-zu-erholen-856142 ドイツ連銀の7月月報が発表されましたので、経済分析部分(Kurzberichte)のエッセンスを以下ご紹介します。 ドイツの2023年第2四半期実質GDPはわずかながらも前期比プラスになる可能性が高い(市場予想:前期比+0.3%、7/31発表予定)。 但し、最近の景況感悪化を勘案すると、6月時点での予測より景気回復が後ズレする惧れがある。<6月ドイツ連銀予測解説> dateno…
The Telegraph, 10 July 2023 豚肉価格の急落でインフレ率がゼロに - 経済危機が深刻化 北京は低成長の轍を踏む危険性 世界第2位の経済大国の健全性に対する懸念が高まる中、中国はデフレの瀬戸際に立たされている。 消費者物価上昇率(CPI)は、豚肉価格の急...
https://einzelhandel.de/index.php?option=com_attachments&task=download&id=10681 冒頭のグラフは、ドイツの小売売上はGDPの2割弱、個人消費の約1/3であることを示しています。 ドイツ経済は今年通年でマイナス成長(平均で前年比▲0.3%程度)に陥るという予測が足元圧倒的に優勢ですが。。。。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/06/PD23_258_45212.html その主因はインフレで可処分所得が大きくマイナスとなる(左)ことによる…