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【総括】 リストラアナウンス(例:VW)や操短が急増しており、雇用に対する不安増大。失業申請件数や失業率も上昇加速(冒頭図)。 今後就業者数にも賃金にも低下圧力がかかる可能性が高いため、個人消費回復が更に後ズレするリスクが高まっている。 その結果、ドイツ政府も今年+0.3%の成長しか期待していない(昨年10月の+1.1%成長予想を大幅下方修正)。 ●季節調整後失業者増減~前月比+11千人と、先月同様ほぼ市場予想どおりながら、コロナ後の回復が一巡した2023年1月以降、ずっと増加が続いている。来月さらに加速する見込み(+15千人)。 https://tradingeconomics.com/ge…
20240830 ドイツの気になるデータ5選(弱い雇用統計など)
①雇用統計ヘッドライン(8月)~連邦雇用庁:「経済の停滞相応に労働市場も弱い」 https://statistik.arbeitsagentur.de/Statistikdaten/Detail/202408/arbeitsmarktberichte/monatsbericht-monatsbericht/monatsbericht-d-0-202408-pdf.pdf?__blob=publicationFile&v=1 ●失業率(ドイツ国内基準)~3ヶ月連続6.0%で横ばい。 州別にみると北(ブレーメン、ベルリン、ハンブルク)で高く南(バイエルン、BW)で低い傾向が鮮明。 但しILO基準で…
20240503 ドイツの気になるデータ5選(GDP軌道、IAB雇用バロメータなど)
①ドイツGDP軌道イメージ(ドイツ銀)~この先前期比プラス成長が続くも、今年通年では前年比+0.3%どまり、中長期的にもトレンドラインを大きく下回る見込み。 但し、OECDの予測によると、来年の成長率は英国を上回り、G7最下位を脱出できる見込み。 www.bloomberg.co.jp ②製造業が生み出す付加価値~近年は鉱工業生産(薄青)で見えているよりははるかに大きな付加価値(黒、GDP)を生み出している。原料の節約と生産効率を向上しつつつ、高付加価値化を進めてきたため。 ③IAB雇用バロメータ(4月)~雇用(黄)はプラス水準維持、失業(赤)は顕著に改善中。 https://iab.de/d…
●IAB(連邦雇用庁のシンクタンク)が毎月発表している「人手不足指数」は、3月も高止まり。少子高齢化の進捗に伴う労働力人口減少(移民・難民では補いきれない)がその背景。 https://iab.de/daten/arbeitskraefteknappheits-index-3/ ●単純に現在の求人(未充足ポスト)の数で見ると、①その他サービス460千人、②企業向けサービス425千人、③製造業204千人、④商業204千人、⑤建設業168千人の順。 https://iab.de/das-iab/befragungen/iab-stellenerhebung/aktuelle-ergebnisse/…
先ほどドイツの3月雇用統計が発表され、季調済失業者数は前月比+4千人と、市場予想(+10~20千人)より気持ち強めの内容となっていました。 ちなみに米雇用統計からの連想で、これがヘッドラインであるかのように誤解しがちですが、ドイツでは全く重視されていませんのでご注意ください(日曜祝祭日に経済活動がほぼ止まるため、季節調整が難しい欧州では前年同期比が重視される)。 ●失業率<国内基準>~5.9%で横ばい。2022年以降の失業率上昇の大半は2022年6月からのウクライナ難民カウント開始によるもの。連邦雇用庁は「経済低迷の割にしっかり」との評価継続。 <以下◆3つはドイツ連邦雇用庁月報より抽出したも…
先ほどドイツの2月雇用統計が発表され、季調済失業者数は前月比+11千人と、市場予想(+7千人)より気持ち弱めの内容となっていました。 ちなみに米雇用統計からの連想で、市場の一部ではこちらがヘッドラインであるかのように勘違いされていますが、ドイツでは全く重視されていませんのでご注意ください(日曜祝祭日に経済活動がほぼ止まるため、季節調整が難しい欧州では前年同期比が重視される)。 ●失業率~5.9%で横ばい。2022年以降の失業率上昇の大半は2022年6月からのウクライナ難民カウント開始によるもの。連邦雇用庁は「経済低迷の爪痕あるももの、しっかり」との評価。 国際労働機関(ILO)ベースでは3.1…
先週金曜にドイツ連邦雇用庁から9月のドイツ雇用統計が発表されていますので(著変なく小じっかりしているのでやや簡潔に)ポイントを整理しておきます。 ●市場が最も注目する季節調整後失業者数前月比増減は、10千人とほぼ市場予想(+15千人)沿った内容でした。 ●失業率は5.7%と(引き続き低水準で)横ばい。 ●就業者数(1か月遅れなので8月分まで)は、コンスタントな上昇が続いており、6月前月比+2千人、7月+17千人、8月+35千人(現在45.92百万人)と極めて堅調かつ加速気味です。 ●しかし、雇用の先行指標ハードデータである求人数(残高:上線)はじりじりと減少が続いています。求人の新規流入(下線…