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【一言総括】経済低迷長期化で失業がじわじわ増え、求人は減っているが、失業者が激増するリスクは小さい。就業者数と賃金は非常に堅調であり、そろそろ個人消費回復の背中を押し始めそうな状況。 https://tradingeconomics.com/germany/unemployment-change ドイツの9月雇用統計では、季調済失業者数が前月比+17千人と、市場予想(+12千人)比やや弱めのヘッドライン。各種景気先行指標の回復が腰折れし始めている中、景気遅行指標としての雇用の軟化が長期化しそうな気配。但し、後述の通り、高水準の賃上げを続けながら就業者数は増え続けているので、雇用環境全体として決…
20240830 ドイツの気になるデータ5選(弱い雇用統計など)
①雇用統計ヘッドライン(8月)~連邦雇用庁:「経済の停滞相応に労働市場も弱い」 https://statistik.arbeitsagentur.de/Statistikdaten/Detail/202408/arbeitsmarktberichte/monatsbericht-monatsbericht/monatsbericht-d-0-202408-pdf.pdf?__blob=publicationFile&v=1 ●失業率(ドイツ国内基準)~3ヶ月連続6.0%で横ばい。 州別にみると北(ブレーメン、ベルリン、ハンブルク)で高く南(バイエルン、BW)で低い傾向が鮮明。 但しILO基準で…
ドイツの6月雇用統計では、季調済失業者数は前月比+19千人と、市場予想(+15~20千人)並み。各種景気先行指標の回復が腰折れし始めている中、景気遅行指標としての雇用の軟化が長期化しそうな気配。但し、後述の通り、高水準の賃上げを続けながら就業者数は増え続けているので、雇用環境全体として決して弱いわけではない。 ●失業率<国内基準>~6.0%と0.1%上昇。2022年以降の失業率上昇の大半は2022年6月からのウクライナ難民カウント開始によるものだが、基調が悪化方向であることは確か。連邦雇用庁は「景気回復がなかなか進まないので雇用も冴えない」とやや苛立っている。 https://tradinge…
先ほどドイツの5月雇用統計が発表され、季調済失業者数は前月比+25千人と、市場予想(+9~10千人)より弱め。景気の先行き好転の兆しが出始めているものの、景気遅行指標としての雇用は年末年始の景気低迷を反映して軟化しているイメージ。但し、後述の通り、就業者数は増え続けているので、雇用全体として決して弱いわけではない。 ●失業率<国内基準>~5.9%で横ばい。2022年以降の失業率上昇の大半は2022年6月からのウクライナ難民カウント開始によるもの。連邦雇用庁は「経済低迷の割にしっかり」との評価継続。 https://tradingeconomics.com/germany/unemploymen…
20240430 ドイツの気になるデータ5選(GDP、雇用統計など)
①実質GDP(2024Q1速報)~前期比+0.2%と一見強めに見えるが、Q4が▲0.5%と0.2%下方修正されており、ほぼ市場予想通り。この2年くらいはほぼ横ばいが続いている(但し、インフレのため名目ベースでは高成長)。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2024/04/PD24_173_811.html ②雇用統計(4月)~操短労働者数の20万人突破がやや気がかり。景気低迷長期化の悪影響が、遅行指標としての雇用にも少し出始めている模様。但し、構造的人手不足のため、失業者の大幅増加は予想されていない。 https://st…
先ほどドイツの2月雇用統計が発表され、季調済失業者数は前月比+11千人と、市場予想(+7千人)より気持ち弱めの内容となっていました。 ちなみに米雇用統計からの連想で、市場の一部ではこちらがヘッドラインであるかのように勘違いされていますが、ドイツでは全く重視されていませんのでご注意ください(日曜祝祭日に経済活動がほぼ止まるため、季節調整が難しい欧州では前年同期比が重視される)。 ●失業率~5.9%で横ばい。2022年以降の失業率上昇の大半は2022年6月からのウクライナ難民カウント開始によるもの。連邦雇用庁は「経済低迷の爪痕あるももの、しっかり」との評価。 国際労働機関(ILO)ベースでは3.1…
先ほどドイツの1月雇用統計が発表され、季調済失業者数は前月比▲2千人と、市場予想(+10千人強)よりややや強い内容となっていました。 ちなみに米雇用統計からの連想で、市場の一部ではこちらがヘッドラインであるかのように勘違いされていますが、ドイツでは全く重視されていませんのでご注意ください(季節調整が難しい欧州では前年同期比が重視される)。 ●失業率~失業率上昇の大半は2022年6月からのウクライナ難民カウント開始によるもの。連邦雇用庁は「経済低迷の割に良好」との評価。 国際労働機関(ILO)ベースでは3.1%と超定位安定推移。他国比でもかなりの優等生ぶり(EU内で下から4番目)。 https:…
tradingeconomics.com 先ほどドイツの12月雇用統計が発表され、季調済失業者数は前月比+5千人と、市場予想(20千人前後)よりややや強い内容となっていました。ちなみに米雇用統計からの連想で、市場の一部ではこちらがヘッドラインであるかのように勘違いされていますが、ドイツでは全く重視されていませんのでご注意ください。 ●失業率~スタグフレーション真っ只中の割に失業率の上昇はわずか(大半は2022年6月からのウクライナ難民カウント開始によるもの)。 国際労働機関(ILO)ベースでは超定位安定推移。他国比でもかなりの優等生ぶり(後述)。 https://tradingeconomic…
20231130 ドイツの気になるデータ5選(小売、雇用など)
①小売売上(10月)~前月比実質+1.1%(市場予想+0.4%)/名目+0.7%と久々の上昇。強かったのは衣料品(前月比実質+6.6%)。実質賃金がプラスに転じた効果が出始めているのかも知れないが、前月までの不振の反動もありそうで、年末商戦(11月+12月)に注目。HDE(ドイツ小売業協会)は前年比名目+1.5%/実質▲5.5%予想とあまり多くを期待していない。 ②就業者数(10月)~前月比+14千人と増加継続。不況といいながらも、4,610万人という歴史的高水準まで増加。下図グラフでは線が前月比(プラスゼロ%)、棒が前年同月比(+0.6%)。この安定的雇用者数+実質賃金の増加が、今後の個人消…
先週金曜にドイツ連邦雇用庁から9月のドイツ雇用統計が発表されていますので(著変なく小じっかりしているのでやや簡潔に)ポイントを整理しておきます。 ●市場が最も注目する季節調整後失業者数前月比増減は、10千人とほぼ市場予想(+15千人)沿った内容でした。 ●失業率は5.7%と(引き続き低水準で)横ばい。 ●就業者数(1か月遅れなので8月分まで)は、コンスタントな上昇が続いており、6月前月比+2千人、7月+17千人、8月+35千人(現在45.92百万人)と極めて堅調かつ加速気味です。 ●しかし、雇用の先行指標ハードデータである求人数(残高:上線)はじりじりと減少が続いています。求人の新規流入(下線…
先ほどドイツ連邦雇用庁から8月のドイツ雇用統計が発表されました(米雇用統計と違って賃金データは含まれていないので、インフレに対する直接的影響は読み取れないという点についてはご了承ください)。 ●市場が最も注目する季節調整後失業者数前月比増減は18千人と市場予想(+10~15千人)より気持ち弱め(失業者数多目)の内容でした。 ●連邦雇用庁は「景気低迷で雇用も足踏み」とややネガティブ目に総括しています。 景気悪化が続く中、人手不足のため積極的人減らしには慎重で、就業者の減少は起こりにくいものの、失業者数に上昇圧力がかかり続けているという微妙な状態が続いています。 ●失業率は5.7%と、前月の予想外…
20230702 ドイツ6月雇用統計、景気低迷を受けてさすがに軟化
6月30日にドイツ連邦雇用庁から6月のドイツ雇用統計が発表されました(米国の雇用統計と違って、賃金データは含まれていないので、インフレに対する直接的影響は読み取れないという点についてはご了承ください)。 ●市場が最も注目する季節調整後失業者数前月比増減は+28千人と市場予想(+13千人)より弱め(失業者数多め)の内容でした。 ●連邦統計局は「景気低迷が雇用にも明確に悪影響。」と久々にネガティブ気味に総括しています。 ●ウクライナ難民失業者カウントによる特殊要因を除いても、失業者数は増加。6月時点でウクライナ難民の労働力人口は50万人、うち19万人が失業者となっています。 ●失業率もわずか(+0…
20230531 ドイツ5月雇用統計、引き続き堅調も求人軟化の兆し
つい先ほどドイツ連邦雇用庁から5月分のドイツ雇用統計が発表されました(米国の雇用統計と違って、賃金データは含まれていないので、インフレに対する直接的影響は読み取れないという点についてはご了承ください)。 ●市場が最も注目する季節調整後失業者数前月比増減は+9千人と市場予想(+15千人)より気持ち強めの内容でした。 ●連邦統計局は「冬場にリセッションに陥った割に雇用は強い」と総括しています。 ●昨年6月以来、失業率が0.6%上昇していますが、これはウクライナ難民を失業者カウントの対象としたことによるもので、ドイツの景気悪化の影響はほとんどありません。 ●5月時点でウクライナ難民の労働力人口は50…
つい先ほどドイツ連邦雇用庁から4月分のドイツ雇用統計が発表されました。 ●市場が最も注目する季節調整後失業者数前月比増減は、+24千人と市場予想(微増)比やや弱め(失業者多め)の内容でした。 https://tradingeconomics.com/germany/unemployment-change ●連邦統計局は「景気がイマイチな割に雇用は底堅い」「ウクライナ難民以外でも失業増」などとコメントしています。 ●昨年6月からウクライナ難民を失業者カウント対象としたため0.4%程度押し上げられていた失業率はしばらく上昇が止まっていたのですが、先月以降、ウクライナ難民要因以外の失業が少し出てきて…