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youtu.be ◆消費者センチメントとインフレ期待双方の悪化は米経済にとって非常に悩ましい。足元の低下している金利がもう一度上昇に転じてから、更なる景気悪化で利下げが始まるという難しい展開もありそう。◆利下げ開始にインフレがきっちり2%まで押し下げられる確信が必要とは誰も考えていないが、最低でも数か月連続でインフレ指標の下振れは必要(水曜の米CPIは重要)。◆家賃の先行指標はとっくに低下に転じているが、インフレ指標ではなかなか下がらないのが不思議。賃金も+4~5%で伸びている。インフレ指標はかなり長い間2.5~3%で推移しそうな感触。◆堅調な景気とStickyなインフレの主因は金融政策ではな…
20240509 ドイツ経営者団体シンクタンクは今年ゼロ成長予測
https://www.iwkoeln.de/studien/michael-groemling-stagnation-im-sechsten-jahr.html 昨日ドイツ経営者団体のシンクタンクIW(@ケルン)が発表したドイツ経済分析(上リンク)のエッセンスは以下の通り: 他国は今年しっかり成長しそうなのに、ドイツだけそれができそうもない。 ドイツの対外貿易は2022年秋から減少しており、2019年の水準を下回っている。 世界の貿易量は今年+1%増加(昨年は▲1.7%縮小)し、輸出依存度の高いドイツ経済を助ける見込みだが、現時点でその恩恵はまだ感じられていない。 ドイツの輸出の中核である資…
https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/84d0a2b4bc544d97aa38735c4ec17996 本日発表されたドイツ建設業PMI(景気先行指標の一種)は4月一段と低下し、建設アウトプット/建設業全体の低迷継続を示唆(左)。 住宅用(右薄青)が29と特に悪く、商業用(茶)43、公需(黒)41とも冴えない。 金利がなかなか下がらないことも逆風。 担当者は「全般的に回復の兆しなし」「回復は、早くても年末か2025年初頭」 と悲観的コメント。 但し下記の株価が示唆する通り、ドイツ建設業の将来の見通しは幾分好転している模様。 …
20240506 ドイツの気になるデータ5選(消費者センチメント詳細など)
①HDE消費者センチメント~比較的しっかりとした回復基調にあり、予想比後ずれしていた個人消費の回復に期待できそうな感じになってきている。 景況感(橙)の回復と共に所得(緑)に対する自信も高まり。。。。 貯蓄性向(橙)が緩む一方で、購買意欲(緑)が高まりつつある。 https://einzelhandel.de/images/HDE_Konsumbarometer_Mai_2024.pdf ②再エネ発電キャパ拡充状況~風力(左)は年間計画比やや遅れ気味(それでも年初来176基もの風車が設置されているのは立派)。太陽光(右)は昨年と同様、計画比順調な進捗が継続。 https://www.zeit.…
日本、GDP世界4位へ転落!一人あたりのGDPは世界◯◯位!ヤバいよ〜
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youtu.be ◆今週の一連の米経済データで、景気の減速感がやや強まったが、将来の見通しの不透明さはほぼ不変。◆年内利下げがほとんど必要ないくらいのソフトランディングがメインシナリオながら、ひょっとすると経済が急減速するかもしれない、というリスクを相応に意識すべき状況。◆GDPは2%前後でリセッションには程遠く、インフレの2%への低下の道筋はまだ見えない。◆パウエル議長は「利上げまでは考えていない」というトーンで、マーケットに大きな安心感を与え、9月利下げ開始の可能性が復活し、10年金利は4.5%まで大きく低下。◆しかし、中立金利が実はかなり上がってしまっており、現状の金融政策が思ったほどr…
20240503 ドイツの気になるデータ5選(GDP軌道、IAB雇用バロメータなど)
①ドイツGDP軌道イメージ(ドイツ銀)~この先前期比プラス成長が続くも、今年通年では前年比+0.3%どまり、中長期的にもトレンドラインを大きく下回る見込み。 但し、OECDの予測によると、来年の成長率は英国を上回り、G7最下位を脱出できる見込み。 www.bloomberg.co.jp ②製造業が生み出す付加価値~近年は鉱工業生産(薄青)で見えているよりははるかに大きな付加価値(黒、GDP)を生み出している。原料の節約と生産効率を向上しつつつ、高付加価値化を進めてきたため。 ③IAB雇用バロメータ(4月)~雇用(黄)はプラス水準維持、失業(赤)は顕著に改善中。 https://iab.de/d…
20240502 OECD経済見通しのドイツ部分のエッセンス
<全体> https://www.oecd.org/economic-outlook/may-2024/ https://read.oecd-ilibrary.org/view/?ref=1265_1265108-ee6rdghes4&title=oecd-economic-outlook-presentation-may-2024 以下がこちらのドイツ部分のエッセンス: https://www.oecd-ilibrary.org/sites/69a0c310-en/1/3/2/19/index.html?itemId=/content/publication/69a0c310-en&_csp…
20240430 ドイツの気になるデータ5選(GDP、雇用統計など)
①実質GDP(2024Q1速報)~前期比+0.2%と一見強めに見えるが、Q4が▲0.5%と0.2%下方修正されており、ほぼ市場予想通り。この2年くらいはほぼ横ばいが続いている(但し、インフレのため名目ベースでは高成長)。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2024/04/PD24_173_811.html ②雇用統計(4月)~操短労働者数の20万人突破がやや気がかり。景気低迷長期化の悪影響が、遅行指標としての雇用にも少し出始めている模様。但し、構造的人手不足のため、失業者の大幅増加は予想されていない。 https://st…
【アメリカ経済の危機】インフレが収まらずスタグフレーションが発生し、米国株の下落が懸念される
こんにちは、くろいずです。 毎週土曜日に更新する、投資に関わる経済ニュースをお届けします。1週間内に発表された
20240426 ドイツの気になるデータ5選(税負担、インフル流行など)
①税・社保負担(OECD、2023年)~ドイツでは総労働コスト(賃金+所得税+労使が負担する社会保険料等)のほぼ半分(47.9%)が租税/保険料でベルギーに次ぐ世界2位の高負担。OECD平均は34.8%。日本は33%と低い方。 https://www.oecd.org/newsroom/labour-taxes-rise-across-oecd-countries-amid-persistent-inflation.htm ②インフルエンザ流行度~患者数490万人、新規感染率5.9%(最近コロナはほとんどなし)と、例年比やや高めながらも減少傾向(下図赤線)。 https://influenza…
https://www.gfk.com/de/presse/konsumklima-zwei-jahres-hoch-auf-niedrigem-niveau ドイツ経済復活のカギを個人消費(実質所得上昇の帰結)が握っているものの、今のところその回復は予想以上に遅れている。今局面では個人消費や所得周りのデータを特に注視しておく価値があるので、今月のGfKデータのエッセンスを以下の通りまとめておく。 ドイツの消費者心理は回復を続けているが、水準はまだかなり低い(冒頭図)。 所得期待(下表2行目)は顕著に改善、経済期待(1行目)と購買性向(3行目)は緩やかに増加。貯蓄性向(下から2行目)は高水準維…
20240425 ドイツの気になるデータ5選(GDPナウキャスト、労働コスト、ECB経済月報など)
①ifoCAST(GDPナウキャストの一種)~Q1実質GDP(4/30速報発表)前期比▲0.43%と弱目の予想。但し、Q2予想が+0.97%まで切り上がっており、イリクリなどで高めに出る可能性あり。ちなみに市場予想はゼロ近傍でプラスマイナス0.3%程度に割れている模様。 ifoCAST Facts ifo Institute <構成要素> https://www.ifo.de/en/ifoCAST ②時間当たり労働コスト(全産業、2023年、社会保険料などの労働副次コスト等含む)~ドイツは41.30EUR/時でEU平均の31.80EUR比で3割高。うち製造業は46EUR(EU平均32E…
https://www.bmwk.de/Redaktion/DE/Pressemitteilungen/2024/04/20240424-fruehjahrsprojektion-2024.html ドイツ政府が昨日発表した春季経済見通しのエッセンスは以下の通り: 概ねコンセンサス通り(上表ご参照)の予測値ながら、今年の成長率0.1%上方修正(0.2⇒0.3%)がニュースのヘッドラインとなっている。 まもなくドイツ経済が好転する兆候が増えてきている。 エネルギー価格が予想よりも早く/大きく下落した結果、エネルギー集約型産業が(まだ低水準ながらも)年初から生産を拡大し始めている。 エネルギー価格…
20240424 ドイツの気になるデータ5選(ifo、週次食品売上など)
①ifo景況指数~市場予想比やや強めの改善。現況指数(黒)、期待指数(青)とも上昇傾向鮮明で、底打ち感が強く出ている。但し、水準が低いので、ECBの6月利下げ開始に疑問を抱かせるにはほど遠い。 総合PMIの回復基調とも整合的。 ②ifoサイクル図~いい方向への動きではあるが、「不況領域(第3象限)」にまだどっぷりとハマっている。 ③ifo業種別景況感~全体に改善方向ながら、総合指数(赤線)がゼロを上回っている(拡大基調にある)のはサービスだけ。 (ifo業種別ヒートマップは更新データ発表次第掲載) 上記①~③のソース: https://www.ifo.de/en/facts/2024-04-2…
20240423 ドイツの気になるデータ5選(ドイツ車の中国シェアなど)
①中国市場におけるドイツ車のシェア~年々減少が続く。中国車の台頭と共に、中国経済低迷に伴う高級車需要の減退が背景。 ちなみに各メーカーの売上に占める中国シェア(2022年)は、VW:40.0%、ベンツ:36.8%、BMW:33.0%、テスラ:33.5%、トヨタ:17.1% ②総合PMI~製造業はまだまだ駄目ダメながらも、サービス業(新規採用にも価格設定にも強気化)を含めた「総合」ではGDPで前期比横ばいくらいまで回復。 https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/1d090f0c23304ee1acefc402e99a56aa ③…
20240422 独Scopeによるドイツ信用格付けコメントのエッセンス
https://scoperatings.com/ratings-and-research/research/EN/176796 ドイツの格付機関スコープ社(@ベルリン)が本日発表したドイツのソブリン格付についてのコメントのエッセンスは以下の通り(経済低迷長期化でも財政が極めて健全なのでAAAは当面安泰という結論): 短期的に経済停滞や財政運営上の問題はあるものの、ドイツの格付け(AAA/安定的)に懸念なし。 コロナ以降の5年間、累積ベースでほぼゼロ成長というドイツ経済の停滞は、歴史上前例がない。 GDP(2019年末=100)の回復力の面で、ドイツ(赤線)は他のヨーロッパ諸国やAAA諸国に比…
20240421 世界幸福度ランキング2024:日本はG7中最下位だが。。。
worldhappiness.report <Japanese> 3月20日の世界幸福デーに発表された2024年版「World Happiness Report」の「世界幸福度ランキング」を見ると、143カ国中日本は51位でG7中最下位という寂しい結果になっていました(ドイツは24位)。当該ランキングは、①「一人あたりGDP(購買力平価ベース)」と②「健康寿命」の2つの客観要因に加えて、調査機関Gallupが各国の約1,000人から集めた幸福度に関する多数の質問に対する自己評価結果から、③「社会的支援(困ったときに助けてくれる友達・親族はいるか)」、④「人生選択の自由」、⑤「寛大さ(先月どれく…
20240418 ドイツの気になるデータ5選(受注残、投資計画など)
①製造業受注残(2月)~前月比▲0.2/前年同月比▲5.8%とかなり減少してきたものの、月商の7.0か月分と依然高水準。低調な新規受注のバッファとなっている。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2024/04/PD24_159_421.html ②ホテル・レストラン売上(2月)~名目ベース(薄青)では前月比+1.2%/前年同月比+1.8%とかなり健闘しているものの、実質ベース(濃青)では前年同月比▲1.1%、コロナ前比▲14%とまだまだ凹んでいる。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pre…
https://publikationen.bundesbank.de/publikationen-de/berichte-studien/monatsberichte/monatsbericht-april-2024-928516?article=kurzberichte-928518 本日発表されたドイツ連銀月報(今回からWEB上で見やすくなっている/ドイツ連銀がどの指標をどんなグラフで見ているかがわかる)の経済分析部分(Kurzberichte)のエッセンスを以下紹介する。 ●鉱工業生産、建設生産、輸出が思ったより強かったため、実質国内総生産 (GDP)は第 1 四半期にわずかに増加した…
20240416 IMF世界経済見通しのエッセンス(ドイツ視点)
www.imf.org www.imf.org ●全体感としては、GDP上方修正/インフレ下方修正という概ね良好な内容。リスクも上(AI、利下げなど)/下(地政学、中国など)バランス。 ●グローバル総括表~日本は今年+0.9%、来年+1.0%と潜在ペースを上回る成長継続でインフレ2%強が定着する見込み(暦年ベース)。 ●昨年+0.3%と低迷したグローバル貿易量は、今年+3.0%、来年+3.3%としっかり回復する見込み。 ●前提とする政策金利着地点:米3.5%、英3.0%、ユーロ圏2.5%、日:0.5%。 ●【ユーロ圏に対する総評】ユーロ圏の成長率は回復するものの、過去のショックと金融引き締めが…
①少子高齢化の深刻さ度合いを、労働力人口(15~64歳)に占める65歳以上の高齢者の割合でみると、ドイツ(赤)はイタリア(緑)に続いて日本(灰)に急速に追いつこうとしている。 ②20歳と65歳の人口差は、足元の27万人から、10年後には62万人に拡大見込み。 ③ドイツは移民(含む難民)を年平均29万人程度受け入れる見込みなので、総人口はほぼ横ばいを維持できる見込み(赤線)。 ④但し、移民(含む難民)のうちで、労働力として戦力化できるのはせいぜい6割程度。 ⑤加えて、ドイツの労働時間は極端に短い上。。。 ⑥病欠も多い(有給を使うことなく遠慮なく休む)。 ⑦その結果が深刻な人手不足の恒常化。 ⑧労…
https://www.zew.de/publikationen/zew-gutachten-und-forschungsberichte/forschungsberichte/konjunktur/zew-finanzmarktreport 4月ZEW景況指数のヘッドライン(期待指数:上図赤線および下図)は42.9と市場予想(30台)を大きく上回る改善。調査対象となったアナリストの半数が、輸出増やユーロ安などを背景に、ドイツ経済が今後6カ月で改善すると予想している模様。 但し、現況指数(上図茶線:足元のGDPの走りに近い)は低迷継続。 (同指数は金融アナリスト約300人に対する月次アンケート…
20240415 ドイツの気になるデータ5選(ジニ係数、住宅用不動産市況など)
①ジニ係数(数字が大きいほど所得格差大)~所得格差問題はひと頃より大きく改善していたが、最近再び拡大傾向(各種資産効果のため)。ドイツは欧州の中でも格差がかなり大きい方。 https://publikationen.bundesbank.de/publikationen-de/berichte-studien/monatsberichte/monatsbericht-april-2024-928516?article=distributional-wealth-accounts-zeitnahe-daten-zur-vermoegensverteilung-der-privaten-haush…
www.bmwk.de 先週末リリースされたドイツ経済省4月月報のエッセンスは以下の通り。 輸出の改善と、鉱工業・建設の生産増(もともと受注残が大きい上、好天と高水準の病欠正常化が追い風)にわずかながらも明るい兆しが見え始めている。 グローバルベースで鉱工業生産と貿易量が回復し始めており、ドイツの輸出へのサポートが期待できる。 消費者が慎重で小売が弱い中、可処分所得増加で期待されている個人消費の回復の手応えはまだない。 インフレは3月+2.2%とかなり低下。特に食品価格(下図ピンク線)があまり上昇しなくなってきていることはポジティブ。但し、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格の上昇はリスク。 …
にほんブログ村 先日、ユニクロの柳井会長が円安について「日本にとって良いわけがない円安を喜ぶのはおかしい」と話したそうで私も同感です円安の恩恵を受けている方も…
youtu.be ◆強めのCPIでディスインフレ傾向への自信が揺らぎ、米金利急騰。FED年内利下げ期待は1~2回に後退。10年金利は4.5%強まで上昇。中東リスクの高まりもあり株価も軟調。◆企業収益については弱めの景気をベースに慎重目に置いた以前の予想がまだ残っているため、上方修正方向。◆株にも債券にもリーズナブルなバリューがあるので、地政学リスク(タイミングが計りづらい)を少し金や原油でヘッジしつつ、広く分散して持っておくべき局面か。◆最近のインドの経済成長は、インフレの苦しみをうまく回避できている上、中国経済がヘタっている中でのものだけに、価値がある。来週19日開始(6/4開票)の総選挙で…
20240411 ドイツの気になるデータ5選(GDPナウキャスト、ECB利下げ織込みなど)
①欧州議会選(6/9)での政党別支持率~連邦議会選と概ね同様の分布。 https://dawum.de/Bundestag/ ②ifoCAST(GDPナウキャスト)~2024年第1四半期(4/30発表予定)前期比▲0.45%、第2四半期同+0.85%。 https://www.ifo.de/en/ifoCAST ③宿泊件数(2月)~2,820万人泊:前年同月比+6.9%と好調継続(国内+7.3%増:2,310万人泊/海外+5.1%増の510万人泊)。 ドイツで観光業は数少ない好況業種。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2…
https://www.cmegroup.com/markets/interest-rates/cme-fedwatch-tool.html www.youtube.com ◆強めの製造業PMIと雇用統計でFED利下げ軌道がさらに後倒しされ、年内利下げも3回以下に。◆次に市場センチメントを変えうるのは、この強い景気が賃金/インフレの再加速につながる可能性。これまでは強い景気とインフレ低下が共存していたが、そのバランスが崩れると危うい。◆但し、今のところインフレが再加速するという兆しはないし、大統領選前に「次は利上げ」となるまでのハードルはかなり高い。これまで3回分利下げを吐き出したが、さらに追…
主要株価指数が長期的に見て右肩上がりに上昇し続けている現象は、多くの投資家や経済学者によって観察されてきました。なぜ株価指数がこのように上昇し続けるのかを簡単に解説します。
20240405 ドイツの気になるデータ5選(製造業受注、HICPなど)
①ドイツ連銀週次経済活動指数(WAI)~2024年第一四半期実質GDP換算(統計発表は4/30)で前期比+0.2%まで急回復!実際の着地がプラスかマイナスか微妙な情勢。 https://www.bundesbank.de/de/statistiken/konjunktur-und-preise/woechentlicher-aktivitaetsindex ②製造業受注(2月)~前月比+0.2%と、1月の▲11.4%からの反動としてはかなり弱め。除く大口受注ベース(下図薄赤)でも減少トレンド継続。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilu…
20240404 ヘッセン州立銀行による独DAXの総合評価:ホールド
私自身がドイツで保有する証券ポートフォリオの中の約1割を占めるDAXのポジション調整の際に参考にしているヘッセン州立銀行の「株式チャートブック」がアップデートされたのでそのエッセンスをご紹介します。 https://mailing.helaba.de/-link2/15466/16757/5/11/8115/R3k1slkG/n1ZZpgmjim/0 ★以下①~④の総合評価:ホールド~連日高値更新中で、ドイツの不景気との対比ではやや違和感のあるDAXですが、ここで大きく利食い売りしてしまうのはもったいない/一部利食うならBEST指数(青線)が過熱領域(上の線:1σ以上)に来るまでは引き付けたい…
20240402 ドイツの気になるデータ5選(ドイツ連銀HPより)
今回はこちら(ドイツ連銀HPの統計サイト)から重要なデータ(インデックス/水準の推移をチェックできる)を5つピックアップしてご紹介します。 www.bundesbank.de ①(経営サイドから見た時給ベースでの)労働コスト(2023Q4)~前期比+1.2%/前年同期比+2.5%と上昇トレンド継続。今年もこの程度の上昇が継続する見込み(リスクは上振れ方向)。 <EU全体のデータはこちら> https://ec.europa.eu/eurostat/statistics-explained/index.php?title=Labour_cost_index_-_recent_trends ②製造…
<Japanese> 日銀のマイナス金利廃止により日本のデフレ脱却が大きな節目を通過し、日経平均が年初来+21%(DAXは+10%)も上昇していることを、自国経済の長期低迷を嘆くドイツ人も意識し始めているようです。今週号の独経済専門誌ヴィルトシャフツボッヘ(Wirtschaftswoche)は「日本の秘密の力」と題し、日本から何を学べるか、という特集記事を掲載していました。早速電子版をポチって読んでみたのですが、ドイツで人員削減を急ぐボッシュが日本では拠点強化に動いていることや、日本が非常に慎重に進めている構造改革や移民活用が功を奏していること、在日ドイツ人がこれまでの日本とは違うと感じ始めて…
youtu.be ◆医療テクノロジーの飛躍的進歩(がんや肥満の治療薬など)で長寿リスク(年金生活入りで貧困に陥るなど)が恐ろしく急速に高まっている。◆米国を含む多くの国では、昔の人口動態や平均寿命をべースとする古い年金制度が維持されており、このままでは財政がとても持たない。◆より長く働くようにする、退職後に備えて自分でしっかり投資する、新たな時代に適応するためのインフラ(デジタル化、脱炭素など)を整備する、などについて、今すぐ国民的議論が必要。◆すでに米政府債務は危険なくらいに膨れ上がっており、このまま利払い負担で雪だるま式に増え続ければ、民間資本をクラウドアウトして金利高止まりが定着し、さら…
20240329 ドイツの気になるデータ5選(GDPナウキャスト、IMFブログの分析データなど)
①経済省GDPナウキャスト~実質GDP2024Q1:前期比▲0.2%。ifoCAST、ドイツ連銀WAI、市場予想などとも整合的。 https://www.bmwk.de/Redaktion/DE/Schlaglichter-der-Wirtschaftspolitik/2024/04/09-konjunktur-bip-nowcast.html ②時間当たり労働コスト(2023年)~ドイツは41.3ユーロ(前年39.4ユーロ、前年比+4.8%。ユーロ圏全体では34.0⇒35.6ユーロで+4.7%。ユーロ圏の中では高い部類。 (社会保険料などを含む雇用者側から見た1時間当たりの総労働コスト) h…
先ほどドイツの3月雇用統計が発表され、季調済失業者数は前月比+4千人と、市場予想(+10~20千人)より気持ち強めの内容となっていました。 ちなみに米雇用統計からの連想で、これがヘッドラインであるかのように誤解しがちですが、ドイツでは全く重視されていませんのでご注意ください(日曜祝祭日に経済活動がほぼ止まるため、季節調整が難しい欧州では前年同期比が重視される)。 ●失業率<国内基準>~5.9%で横ばい。2022年以降の失業率上昇の大半は2022年6月からのウクライナ難民カウント開始によるもの。連邦雇用庁は「経済低迷の割にしっかり」との評価継続。 <以下◆3つはドイツ連邦雇用庁月報より抽出したも…
20230328 ドイツの気になるデータ5選(5大研予測、インフルエンザなど)
①雇用増分に占める外人の割合~最近の雇用増加分はほぼ全て外人によるもの(水色:移民、灰色:難民、黒:ウクライナ)。 ②アウトプットギャップ~ディスインフレ圧力は当面健在(青棒)。設備稼働率(黒線)も低め。 ④OECDの製造業の対GDPシェア~このような低下傾向はドイツに限ったことではない(経済のサービス化がじわじわと進んでいる)。 ④対米、対中貿易の推移~対米:輸出(黒)も輸入(青)も順調に増加。ドイツの貿易黒字は国別で最大(トランプが問題視する可能性大)。対中:輸出はすでにじり貧、輸入は急増後反落(デリスキングが強く意識されたため)。ドイツの貿易赤字は国別で最大。 上記①~④のソース:htt…
https://www.ifo.de/fakten/2024-03-27/gemeinschaftsdiagnose-fruehling-2024 先ほど発表されたドイツ5大研究所の春季合同経済予測のエッセンスは以下の通りです。 ドイツ経済の低迷が続いている。まもなく回復が始まると思われるが、全体としての勢いはそれほど強くないだろう。 GDPはコロナ前をかろうじて上回る水準にとどまっている。 今年の実質GDP成長率予測は、昨秋の+1.3%から+0.1%に大幅下方修正。 就業者は増え続けているが、労働時間は縮み(病欠増加も一因)、生産性も伸び悩んでいる。 予想以上に個人消費の回復が遅れ、輸出が低…
https://www.gfk.com/de/presse/konsumklima-erholung-kommt-nur-muehsam-voran 先ほどGfK(消費者市場調査会社@ニュルンベルク)の消費者センチメントが発表されましたが、▲28.8と前月(▲29.6)比わずかに上昇はしたものの、相変わらずの低水準横ばいで、ドイツ個人消費回復の兆しは見つかりませんでした。 内訳を見ると引き続き、自分の所得に対してはさほど悲観的でないのに、購買意欲は低く、貯蓄にいそしんでいる、という構図になっています。 なお、実質賃金(名目賃金-インフレ)は昨年後半から既にプラスに転じており、多くのエコノミスト…
20240325 ドイツの気になるデータ5選(GDPナウキャスト、田中碧の市場価値など)
①建設受注(1月)~前年同月比ベースで実質+1.3%/名目+4.3%。前月比実質▲7.4%が一見悲惨に見えるが、トレンド(下図赤線)としての低位横ばい推移を見るべき。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2024/03/PD24_119_441.html ②ドイツ連銀週次経済活動指数(WAI)~四半期実質GDP前期比換算で▲0.2%と、Q1期末に向けてマイナス圏での推移継続。ifoCASTの▲0.21%やドイツ銀行の予想▲0.2%とも整合的。Q1GDP速報は4/30発表予定。 https://www.bundesbank.d…
youtu.be ◆ややハト的だったパウエル議長発言で、市場は7月までスタートで年内計3.4回の利下げを織り込み。◆株式市場は利下げが2回か3回かにはあまり拘っておらず、AIにサポートされた企業業績改善への期待で堅調を維持している。◆GDPとインフレ予想が上方修正、失業率が下方修正されているが、足元の金利水準がかなり引き締め的であることが確実な中、インフレが遅行指標であること、金融政策が効き始めるのに1〜2年はかかること、さらには大統領選挙年であることを考えると早めに利下げに動くことは十分に正当化されうる。◆株は上昇トレンドの中でしっかり、金利は相応に魅力的(実質金利が2%確保できる)、かつ両…
20240322 ドイツの気になるデータ5選(ifo、PMI、ZEWなど)
①ifo景況指数(3月)~期待(青)と現況(黒)がそろって改善。わずかながらも底打ちを期待させる動き。 <業種別>4業種すべてで上向き。サービス業(右上)では中立レベル回復。 <サイクル図>不況領域(第3象限)からの脱却はそう簡単ではなさそう。 <ヒートマップ>~好調を維持している航空機(30)と旅行関連(79)以外にも、飲料(11)、石油精製(19)、その他製造業(32)で好転(赤色化)。 https://www.ifo.de/en/facts/2024-03-22/ifo-business-climate-index-rises-march-2024 <市場予想対比>~ECBの6月利下げが…
https://publikationen.bundesbank.de/publikationen-de/berichte-studien/monatsberichte/monatsbericht-maerz-2024-926690?article=kurzberichte--928232 本日発表されたドイツ連銀月報(3月)の経済分析部分のエッセンスをまとめると以下の通りです。 ドイツ経済の景気回復は遅れており、第1四半期の実質GDPは前期比で再びわずかに低下する可能性がある(これまでの弱気評価に変化なし)。 特に製造業は今後も低迷する可能性が高い。国内外の受注不振が続いている。 製造業の受…
本日発表されたドイツ銀行協会の経済見通し(民間銀行のチーフエコノミストらの共同作業の結果)のエッセンスは以下の通りです。 ドイツ経済は依然として顕著な低迷状態にあり、今年の実質成長率はマイナスゼロどまりを予想。 これまでのドイツ経済低迷の主因だったエネルギー危機が完全に終了していることは朗報。来年は+1.2%と強めの成長が期待できる。 世界貿易は昨年わずかに縮小したが、今年は増加に転じる。そのデルタ(変化分)が小さくないため、相応にドイツ経済のサポートになるはず。 インフレ低下+賃上げに伴う購買力増加も景気回復の原動力になる。 ECBは6月から利下げを開始し、年内2回追加(四半期毎)を予想。こ…
本日連邦雇用庁のシンクタンクIABと労組系シンクタンクIMKが揃ってドイツ経済予測をアップデートしていましたのでそのエッセンスを簡単にご紹介します。 ①IAB(今年の雇用関連計数の予測が中心で、インフレや2025年の計数の予測はない) ドイツ経済は低迷局面に陥っているが、その回復はさらに遅れ、今年通年での実質GDP成長率はわずか0.1%にとどまる見込み。 2024年前半は全く冴えないが、年が進むにつれて回復に転じるはず。 労働市場は、景気低迷の割にはよく持ちこたえている。 就業者数は今年19万人増の4,612万人に達する見込み。 しかし、失業者数も273万人に増加見込み。長期失業率はコロナ前の…
https://www.bmwk.de/Redaktion/DE/Pressemitteilungen/Wirtschaftliche-Lage/2024/20240214-die-wirtschaftliche-lage-in-deutschland-im-maerz-2024.html ドイツ経済省の3月経済月報(まもなく出るドイツ連銀月報と併せてみることをお勧め)のエッセンスは以下の通りです。 1月は鉱工業生産(含む建設)と輸出がやや大きめの前月比プラスで明るい兆し。 しかし小売売上は続落、各種先行指標も底打ちの気配あるものの低水準横ばい。 紅海での船舶攻撃や国内でのストライキの影響で、…
マイナス金利解除になったら、日本株、ドル円はどんな動きをする?
マイナス金利政策は、経済に対する政府や中央銀行の一般的なツールの一つです。これは、銀行が預金者に金利を支払わず