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20240717 ドイツの気になるデータ5選(IMF経済見通し、出生率など)
①IMF世界経済見通しアップデート(7月)~ドイツの実質GDP成長率は今年+0.2%/来年+1.3%と前回4月比変更なし。日本は今年+0.7%(4月比▲0.2%)/来年+1.0%(据置)。サウジの減産に伴う成長率大幅下方修正が目立つ(今年0.9/来年1.3%ptも下方修正) www.imf.org jp.reuters.com ②ZEW景況感指数(7月)~期待(赤)の改善が止まり(41.8:前月比▲5.7)、現状(茶)はやや改善も底這い継続(▲68.9:前月比+4.9)。最近の輸出の頭打ちとフランス政情不安が影響した模様。 https://www.zew.de/presse/pressearc…
www.ifo.de 先ほどリリースされたifo研の最新ドイツ経済予測のエッセンスは以下の通り: ヘッドラインは他機関比やや良好(成長強め+インフレ低め)。今年の成長率は前回(3月)比+0.2%pt上方修正。 エネルギーコストは2020年並みに低下しており、製造業は高水準の受注残を消化できる状態になりつつある。 欧州サッカー選手権(EURO2024)の経済効果はクラウドアウトの(関連支出が他の支出の節約で賄われる)ためほとんど期待できない。 デフレギャップが残存するため、インフレリスクは乏しく、ECBは年内2回追加利下げできる(但しコアインフレ率は今年2.7%/来年2.2%)。 労働市場は景気…
20240522 ドイツの気になるデータ5選(受注残、ライン川水位など)
①製造業受注残(3月)~新規受注の不振を反映して、実質ベースで前月比▲0.4%/前年同月比▲5.8%と急速に減少しているものの、それでも月商の7.2か月分と高水準維持。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2024/05/PD24_198_421.html ②ホテル・レストラン売上(3月)~名目(薄青)でも実質(青)で横ばい推移継続。但しコロナ前の水準を実質ベースで▲13.3%下回っている。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2024/05/PD24_1…
20240402 ドイツの気になるデータ5選(ドイツ連銀HPより)
今回はこちら(ドイツ連銀HPの統計サイト)から重要なデータ(インデックス/水準の推移をチェックできる)を5つピックアップしてご紹介します。 www.bundesbank.de ①(経営サイドから見た時給ベースでの)労働コスト(2023Q4)~前期比+1.2%/前年同期比+2.5%と上昇トレンド継続。今年もこの程度の上昇が継続する見込み(リスクは上振れ方向)。 <EU全体のデータはこちら> https://ec.europa.eu/eurostat/statistics-explained/index.php?title=Labour_cost_index_-_recent_trends ②製造…
20240320 ドイツの気になるデータ5選(受注残、PPI、幸福度など)
①製造業受注残(1月)~新規受注の不調が続いているので、じりじり減ってはいるものの、まだ月商の6.9か月分と高水準(資本財メーカーでは9.2か月分)。景気落ち込みを避けるためのクッションになっている。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2024/03/PD24_112_421.html ②生産者物価(2月)~前月比▲0.4%/前年同月比▲4.1%(除くエネルギー/下図赤でも▲0.8%)と、国内景気の低迷を素直に反映して低迷(川上のディスインフレ圧力)継続。 https://www.destatis.de/DE/Presse…
20240313 ドイツの気になるデータ5選(GDPナウキャスト、CPIなど)
①ドイツ連銀週次経済活動指数(WAI)~足元の実質GDPモメンタム(3m/3m)は▲0.3%まで急低下。ちなみに、ドイツ経済省の2024/Q1のGDPナウキャストは前期比+0.1%。ifoCASTは同▲0.52%。ドイツ銀行の予想は同▲0.2%、総合PMIはかなりの大幅マイナス示唆となっている。2024/Q1GDP速報は4/30発表予定。 https://www.bundesbank.de/de/statistiken/konjunktur-und-preise/woechentlicher-aktivitaetsindex ②インフレ2月確報~2020年平均(ほぼコロナ前の水準と考えてよい)…
ドイツの鉱工業生産(上図黒線、実質ベースインデックス)は、2023年前年比▲1.2%(2022年▲0.2%)と減少しました。2018年頃から既に長期低下傾向にあり、コロナからの回復後もその低下トレンドが再開しているように見えます。 水準としては2018年のピークから9%も切り下がっている上、昨年後半のマイナスが今年は負の統計上のゲタになるので、今年も▲2%程度のマイナスが予想されます。 鉱工業生産不振の背景には、輸出の不振(特に中国向け)、人手不足(特に熟練者)、資材不足/サプライチェーン障害(コロナ後)、エネルギー価格高騰(ウクライナ戦争後)、高金利、投資不足(不透明な政策への不安、海外移転…
20231219 ドイツの気になるデータ5選(製造業受注残、ECB利下げ軌道など)
①製造業受注残~10月実質ベースで前月比▲0.6%/前年同月比▲5.9%と急減。コロナ後に積み上がったバックログ貯金は月商の6.9か月分まで低下。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/12/PD23_488_421.html ②ホテル・レストラン売上~10月実質ベースで前月比▲2.5%/前年同月比▲3.8%と軟調。コロナ前の2019年10月比でも▲13.3%と戻りが鈍い。但し、名目ベースでは年初来ホテル+10.9%、レストラン+6.9%としっかり増えている(インフレに食われての実質マイナス)。 https://ww…
20231207 ドイツの気になるデータ5選(PMI、製造業受注、鉱工業生産など)
①ドイツ総合PMI(11月)~底打ち感あるものの、まだGDP前期比マイナス圏内。 (上記とは別枠)建設セクターは全く下げ止まっていない。 https://www.pmi.spglobal.com/Public/Release/PressReleases ②グローバル総合PMI(11月)~ドイツGDPの50%強の規模があるドイツの輸出を左右する世界景気は、まだまだ回復感なく、イマイチ。 https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/876d109fed764a71a32200c3ce5a7118 ③製造業受注(10月)~海外受注(青)…
20231119 ドイツの気になるデータ5選(利下げ期待、名目GDPなど)
①ECB利下げ期待~市場は来年前半から再来年央に向けて計1.25%(25bp×5回)/2.5%までの利下げを織り込み。 https://www.chathamfinancial.com/technology/european-forward-curves ちなみに米FEDの政策金利軌道については、来年5月から年末に向けて1%(4回)の利下げを織り込み(もう利上げはなし)。 https://www.cmegroup.com/markets/interest-rates/cme-fedwatch-tool.html ②資材不足感(ifo)~サプライチェーン障害などによる資材調達に不具合を感じている…
20231117 ドイツの気になるデータ5選(製造業受注残、ホテル・レストラン売上など)
①製造業受注残高(9月、実質ベース)~前月比▲0.8%/前年同月比▲5.4%と減少続くも、減少の7.0か月分と高水準は維持されている(大幅な生産調整はされにくい)。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/11/PD23_446_421.html ②住宅着工許可件数(9月)~建築コスト増と金利上昇のダブルパンチで、前年同月比▲28.3%と低調継続。1~9月累計でも19.5千件(前年同期比▲38.4%)。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/…
20231107 ドイツの気になるデータ5選(ifoCAST、鉱工業生産、SENTIXなど)
①ifoCAST(ifoのGDPナウキャスト)~Q4は前期比▲0.02%(市場は結構なマイナスが不可避と思っている)。 https://www.ifo.de/en/ifoCAST ちなみにこのifoCASTが当たれば、通年▲0.12%と市場予想(▲0.4~▲0.5%)よりマシな着地に。 ②ドイツ連銀週次経済活動指数(WAI)~他の指標と異なり、結構好調。四半期GDP換算で前期比+0.3%ペースまで急回復。 https://www.bundesbank.de/de/statistiken/konjunktur-und-preise/woechentlicher-aktivitaetsindex …
①7大都市のオフィス利用面積(2023年1~9月)~在宅勤務普及で前年比▲36.3%。 ②製造業受注残~やや減少も、月商の7.1か月分とまだまだ高水準維持。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/10/PD23_413_421.html ③住宅着工許可件数~8月18千件と下げ止まる気配なし。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/10/PD23_412_3111.html ④市場コンセンサス(ZEW集計)~今年のドイツマイナス成長は不可避。…
https://www.bmwk.de/Redaktion/DE/Pressemitteilungen/Wirtschaftliche-Lage/2023/20230714-die-wirtschaftliche-lage-in-deutschland-im-oktober-2023.html 第3四半期GDPは前期比小幅マイナスを見込む(筆者注:市場予想は▲0.1~▲0.3%、10/31発表)。 PMI(緑)、ifo(赤)、ZEW(青)などの最近のセンチメント指標は、低水準ながらも景気低迷のペース鈍化。来年には緩やかな回復が始まりそう。 足元の受注(青、大口/航空機で上下動)、生産(赤)は引…
ドイツのリセッション懸念が高まっている折しも、7月(第3四半期の最初の月)の製造業受注が前月比▲11.7%、鉱工業生産が前月比▲0.8%と立て続けに市場予想比弱く出たため、不安が一層掻き立てられています。 生産、新規受注、受注残の水準(インデックス)をグラフにしても、このようにややわかりづらい(特に新規受注は航空機の大口受注でブレている)のですが。。。 短期トレンドを炙り出すために、3か月移動平均ベースでグラフにしてみると、 新規受注(青):横ばい(下向きではない) 生産(緑) :やや弱含み推移 受注残(赤) :減少しつつもかなりの高水準(月商の約7か月分)を維持 ということが判ります。 冒頭…
https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/08/PD23_327_421.html 先ほど発表された6月のドイツ製造業受注「残高」は、前年同月比では▲3.1%と冴えないながらも、6月新規受注が大口受注(車以外のその他運送機器)で大きく押し上げられたため、受注残の前月比は+0.8%とかなり持ち直しました。 冒頭のグラフの赤線が全体、黒線が国内分、青線が海外分の受注残水準(インデックス)ですが、いずれもコロナ前と比べてかなりの高水準となっています。 コロナ後の需要回復局面で、サプライチェーン障害や人手・資材不足などを理由に生…
https://tradingeconomics.com/germany/industrial-production-mom 先ほどドイツ連邦統計局より5月鉱工業生産データの発表があり、前月比▲0.2%/前年同月比+0.7%と市場予想(前月比フラット)比やや弱めの内容となっていました。 5月は特に医薬品(前月比▲13.1%)とエネルギー(▲7.0%)が軟調でした。 一方、自動車および自動車部品は、前月比+4.9%と好調で、5月の自動車受注好調と整合的内容となっています。 ドイツの鉱工業生産データを、季節・カレンダー調整後のインデックスで見ると、下図の通り昨年来ずっとほぼ横ばいが続いています。 …
https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/07/PD23_266_421.html 先ほどドイツ連邦統計局から5月製造業受注データの発表があり、上図の通り、総合(赤)、国内(黒)、海外(青)揃って3~4月の低迷から大幅に反発する格好となっていました。 5月総合実質(価格調整後)前月比+6.4%と市場予想(+1%強)比大幅上振れ 4月も前月比▲0.4⇒+0.2%へと結構な幅で上方修正 特に自動車/自動車部品(前月比 +8.6%)、その他の車両<航空機、鉄道、船など>(同+137.1%)が強い(大型受注あり)。 一方、電気機…
https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/06/PD23_237_421.html 本日ドイツ連邦統計局から4月製造業受注残高(上図赤線:総合、黒線:国内、青線:海外)の発表があり、実質ベースで前月比▲0.8%、前年同月比▲2.3%、売上の7.3か月分、となっていました。 4月の落ち込みは、主に自動車業界(前月比▲1.5%)によるもので、世界経済の低迷が輸出依存型産業の逆風になっていると解説されています。 受注残の水準自体はまだまだかなり高く、生産活動を下押しするほどには下がっていませんが、貯金がどんどん食いつぶされてい…
https://tradingeconomics.com/germany/factory-orders 先ほどドイツ連邦統計局から3月製造業受注(実質ベース)の発表があり、前月比▲10.7%(市場予想▲2.2%)と過去にあまり例のない大幅減少を記録していました。 主因は、その他運輸機械受注(ウェート4%:船、鉄道、航空機、宇宙船、軍用車両など)の減少で、2月の+55%から▲47.4%と大きく反落しています。自動車関連受注(ウェート28%)も▲12.2%と低調です。 財別にみると、資本財▲14.1%、中間財▲7.5%、消費財+1.2%となっています。 国内(黒)は▲6.8%、海外(青)は▲13.…
20230320 ドイツ製造業受注残、月商の7.4か月分と高水準維持
今朝のドイツ連邦統計局発表によると、今年1月の製造業受注残(実質/インフレ勘案後)は 前月比▲0.5%、前年同月比+1.2%(赤:総合、黒:国内、青:海外) 月商(直近12ケ月平均)の7.4ヶ月分(投資財10.7、中間財3.8、消費財3.4ヶ月分) と引き続き高水準が維持されていました。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/03/PD23_111_421.html 製造業受注(青)は下図の通り最近非常に冴えない状況が続いているのですが、生産(赤)がほとんど落ちないのは、受注残がこのように積み上がっているためです。 …