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もうすぐ「母の日」みなさんは何色のカーネーションを差し上げますか(たいですか) 母が亡くなって今年で20年目になりますが白いカーネーションなんて……との思い…
高1国語読書宿題と春の珍事話 g3です。 ひとり設計事務所を営みます。 韓国旅行記をお届けしていますが また 高校生娘たちの旬をはさみます。 高1になった次女 先日 春休みの国語宿題の話を以前かきました。 ⤵ g3archi.com それに つづいて 入学早々の国語 読書感想課題をかいてみます。 推薦図書120冊から8冊を 選択感想提出 だとか・・・ またもや g3蔵書にお声がかかりました。 ・日本文学 ・海外文学 ・新書 計120冊の推薦図書 古いものも多く 蔵書でようやく かき集めました。⤴ 海外文学は 手元にはなかなか置いていない上に 半数以上読んでいない・・・( ;∀;) 海外文学推薦…
三浦佑之の『浦島太郎の文学史――恋愛小説の発生』(五柳書院)を読んでの気付き。これは、日本文学者で共立女子短期大学助教授(執筆時)の三浦(小説家の三浦しをんの父でもある)が、浦島太郎に関する様々な文献を狩猟し、浦島の物語は時代ごとにどのように語られてきたか、どのようなバリエーションがあるのか、他の神話や昔話との共通点・相違点は何かなど、昔話『浦島太郎』の歴史を深く掘り下げた一冊である。三浦はこの中の第二章二節「丹後国風土記の浦島子」で、浦島太郎以外の異境を訪問する神話や説話では、異境(仙境)と地上(人間界)の時間の流れが異なっているのは珍しく、竜宮城の3年が地上の300年に当たるような〈超時間〉が描かれるのは例外的であると指摘したうえで、次のように述べている。浦島子物語の「玉匣」は、こうした仙境と地上との...玉手箱の煙の謎
森鴎外『阿部一族』で遊ぶ 当時を知る古老、阿部一族事件の顛末を語るの事。
会談は肥後藩某藩士邸に於いて行われたふむ、阿部一族の物語についてのお話を御所望か。しからば語って聞かせようかの、あの不埒なる一族の物語を・・・。時は寛永18年の春の始め、従四位下左近衛少将兼越中守細川忠利殿が病を得られたことから始まるのじゃ
私はおん教えを捨てました芥川龍之介の小説には「切支丹もの」と呼ばれる、キリスト教を信仰する人々を描いた作品群があるようです。「宗教」と聞けば「胡散臭い」という木霊を返すことの多い私たち日本人ですが、本当に私たちは「宗教」と無縁の存在なのでし
「雑記ブログ」への覚悟 本作は晩年の夏目漱石が連載したエッセイ集であり、漱石がこもる書斎を仕切る硝子戸の中で起こった事々、そして硝子戸越しに眺める世間との関わりに関する事々を徒然なるままに綴った「雑記ブログ」のような内容です。しかし本文が掲
夏目漱石『吾輩は猫である』で遊ぶ 我が家の”吾輩”の言うことにゃ・・・
『吾輩は猫である』の魅力本作は明治の文豪として知られる夏目漱石の代表作とされ、自由気ままな猫の目線で人間世界のあれこれを面白おかしく描写した風刺作品として知られています。今回は本作の魅力について語ろうと思っていますが、これがなかなか難しい。
芥川龍之介「奉教人の死」考察 お前の苦しみは、私がいちばんよく知っている・・・
聖書を愛読する非キリスト者芥川龍之介は新約聖書を愛読していたそうです。彼のキリスト教観には様々な意見があるようですが、少なくともキリスト教に入信していたわけではなく、先進文化としての西洋文明・思想の源流としての興味、そして批判の対象としてい
鬼神たちの物語本作は実に対照的な二人の人物を主人公としています。一人は公卿として栄耀栄華を極め人並外れた器量の持ち主として名を馳せた「堀川の大殿」。もう一人は当代一の絵師として名声を得ながら救い難い奇人としても悪名を馳せた「良秀」。この二人
芥川龍之介「きりしとほろ上人伝」&「往生絵巻」考察 「心貧しき者」と「悪人」
ふたつの発心集今回取り上げる二つの作品はともにごく短い短編小説であり、ともに一人の男の「宗教への目覚め」を描いた物語であります。「きりしとほろ上人伝」はキリスト教の聖人クリストフォロスとして知られる男の生き様を、「往生絵巻」は五位の入道と呼
私はかつて、聖書を愛読しているにもかかわらず信仰心は持っていなかったという芥川龍之介のキリスト教観を不可解なものだと思っていましたが、今ではこの両者は矛盾することなく両立しうるものであると確信しています。神を信じない者がそれでも宗教に関心を
「あまりにも我慢し過ぎた屁は毛穴から臭う」という俗諺を聞いたことがある。それが事実かどうかは知る由もないし、今の今に至るまでわざわざ調べようとも思わないけれど、精神衛生上の洞察に対する例え話だというなら大いに言い得て妙と言うしかない。「周り
沖縄旅行の前に読みたい♪ 向田邦子「沖縄胃袋旅行」と よしもとばなな「なんくるない」
旅行へ行くことが決まったら、まずどんな準備をしますか? 私は、まず、その土地が舞台となった小説やエッセイを探して読みます。 ガイドブックには決して載ることのなかった歴史や雑学、情報を知り 「なるほどー」と納得してみたり、 その土地が持つ魅力を、今までとは全く違った視点から気づくことができたり。 何より、その地を訪れることへの期待感が、 どんどん膨らんでいくのです。 旅行中も、ふと作品のことを思い出し ああ、あの人はこの景色を見てこう感じたんだな・・・とか あの作品の登場人物は、こんな気持ちだったんだろうか・・・と 思いを巡らせています。 その地を訪れることで、作品への理解が深まったり 逆に作品…
日本の現代文学作品の優れた翻訳家を発掘・育成することを目的に文化庁が開催するJLPP翻訳コンクール。応募受付は令和5年6月1日から30日です。
主人公の「私」は、雨田具彦のアトリエに住む内に、小さな物音に気付いた。 そして、天井裏で、「私」は、「騎士団長殺し」という、タイトルが、書かれた、雨田具彦の…
評価:90点/作者:村上春樹/ジャンル:文学/出版:2017年 『騎士団長殺し』は、村上春樹の長編小説の第十四作。 2023年時点において、村上春樹の最新の…
評価:85点/作者:村上春樹/ジャンル:文学/出版:2002年 『海辺のカフカ』は、村上春樹の長編小説の第十作。 村上春樹の作品としては、珍しく、十五歳の…
主人公の「僕」にとって、綿谷昇は、異次元の世界に住む、理解の出来ない、憎むべき、相手であったが、クミコは、仲が良かったわけではないが、兄と時々、連絡を取って…
評価:90点/作者:村上春樹/ジャンル:文学/出版:1985年 『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』は、村上春樹の長編小説の第四作。 『風の歌…
1、作品の概要 小川洋子、8作目の中編。 1994年10月に刊行された。 表題の『薬指の標本』と『六角形の小部屋』の2編の中編が収録されている。 『薬指の標本』は2005年にフランスで映画化された。 2、あらすじ 『薬指の標本』 工場でサイダーを作る仕事をしていた「わたし」は、左手の薬指の先を機械に挟まれて失ってしまい、標本室で働くようになった。そこは様々な品物が持ち込まれて瓶詰めの標本にされる不思議な場所だった。 「わたし」は標本室の主の弟子丸氏に靴をプレゼントをされて、恋人のような奇妙な関係になっていくが・・・。 『六角形の小部屋』 スポーツクラブで偶然出会ったミドリさんのあとを追いかけて…
評価:85点/作者:村上春樹/ジャンル:文学/出版:1988年 『ダンス・ダンス・ダンス』は、村上春樹の長編小説第六作。 1979年の『風の歌を聴け』、1…
【本】川端康成『眠れる美女』~眠れる美女達の身体を通して浮かび立つ夢幻と破滅。魔界への誘い~
1、作品の概要 1961年に刊行された後期の中編作品。 第16回毎日出版文化賞を受賞。 日本で2度、海外で3度映画化された。 「男でなくなった」老人限定で、薬で深く眠らされた娘と添い寝できる秘密の家の物語。 川端康成のフェティシズムや、耽美、夢想などが感じられる。 2、あらすじ 木賀老人から、「男でなくなった老人」に限定薬で深く眠らされた全裸の若い女性と1夜添い寝をできる秘密の家を紹介される江口。 他の老人たちと違って男としての機能を失っていない江口だったが、「眠れる美女」と過ごす一夜に魅了されて足繁く通いつめるようになる。 5夜で6人の美女の匂いや、肌触り、体の美しさを愛でるうちにかなしさや…
◆第761位 『春の雪~豊穣の海(一)』評価:065点/著者:三島由紀夫/巻数:全1巻/ジャンル:日本文学/1965年 ◆第762位 『天人五衰~豊穣の海(四…
評価:80点/作者:村上春樹/ジャンル:文学/出版:1982年 『羊をめぐる冒険』は、デビュー作の『風の歌を聴け』、『1973年のピンボール』に続く、村上春…
◆第751位 『人名の世界史~由来を知れば文化がわかる』評価:070点/著者:辻原康夫/巻数:全1巻/ジャンル:人類史/2005年 ◆第752位 『さざなみ軍…
評価:55点/作者:村上春樹/ジャンル:文学/出版:1980年 『1973年のピンボール』は、『風の歌を聴け』に続く、村上春樹の長編第二作目である。 19…
サーキュラーエコノミー 京都から 2022.11.19 土 京都新聞夕刊
八方良菓 の シュトレン サーキュラーエコノミー 京都から 2022.11.19 土 京都新聞夕刊 内容要約 京都市内で サーキュラーエコノミー 循環型経済 の定着を目指した取り組みが動き出している。たとえば古着の回収と必要な人...
北朝鮮「火星17発射」報道 2022.11.19 「核には核で」。北朝鮮は日米韓の軍事的圧力に対抗して核開発を続け、使用も辞さない構えなそうな。(2022.11.19 土 京都新聞夕刊) もう北朝鮮は被害妄想になっているようだ。逆に言えば、そこまで追い込ま...
昔のひとも今と変わらぬことで悩んだり、日記を綴っている・・・『日本人なら知っておきたい日本文学』
日本人の知らない日本語 なるほど~×爆笑!の日本語“再発見”コミックエッセイ 価格:1045円(税込、送料無料) (2022/11/16時点)楽天で購入「日本人の知らない日本語」シリーズを書かれているお二人の「日本文学」についての本です。(
「行きませう。上野にしますか。芋坂へ行って団子を食ひませうか。先生あすこの団子を食つた事がありますか。奥さん一返行つて食つて御覧。柔らかくて安いです。酒も飲ませます。」⦅「吾輩は猫である(五)」夏目漱石『ホトトギス』第八巻第十号 明治38年7月1日⦆ 夏目漱石の通称「猫伝」こと「吾輩は猫である」に登場する、猫のご主人と多々良君の会話にでてくるお団子。それがこの「羽二重団子」です。 店名もズバリ『羽二重団子』は、江戸時代文政2年の創業。 東京は根岸、芋坂の脇にあるお団子屋さんです。 開業当初は『藤の木茶屋』と称していたそうですが、供する団子が絹の「羽二重(柔らかく光沢のある絹織物の一種)」のよう…
わたしは、ブログ村で、俳句や短歌も書かせてもらっているが、これはまったくの趣味の域を出ないもので、わたしが、一番読んでもらいたいと思っているのは、現代詩なのであるが。さて、自分の書くものの中で、何が一番出来が良いのだろうかとかんがえると、自分自身、分からなくなるのが、哀しい...
国籍は違えど、芥川龍之介(1892~1927)とオスカー・ワイルド(1854~1900)には共通する特殊性を感じる。 ▶芥川代表作 蜘蛛の糸・杜子春 (新潮文庫) 作者:芥川 龍之介 新潮社 Amazon 羅生門・鼻 (新潮文庫) 作者:芥川 龍之介 新潮社 Amazon ▶ワイルド代表作 サロメ (岩波文庫) 作者:ワイルド 岩波書店 Amazon 幸福な王子―ワイルド童話全集 (新潮文庫) 作者:オスカー ワイルド 新潮社 Amazon 以下、両者の共通する特殊性に関し考察してみる。 ①芥川龍之介とオスカー・ワイルドの人生 両者の人生は芥川35年、ワイルド46年と短命である。また芥川は神経…
台東区根岸二丁目。山手線の鶯谷駅を北口から出て、五分ほど歩いたところに、正岡子規(慶応3.9.17(陰暦)~明治35.9.19 俳人・歌人)の居住跡である「子規庵」があります。 四国は愛媛県松山の出身である正岡子規は、明治16年に上京したあと、都内で数回転居していますが、この根岸の子規庵が終の棲家となりました。 子規といえばわずか21歳で、当時まだ不治の病であった結核にかかり喀血。病は高じて結核菌は背骨まで侵し脊椎カリエスとなり、明治32年32歳以降は、この小さな庵で寝たきりの暮らしになります。 「病床六尺、これが我世界である。しかもこの六尺の病床が余には広すぎるのである。」(『病床六尺』19…
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 文学における第一次戦後派は、戦争時代の体験によって起こった精神変化、情勢変化、生活変化を文学に収め、観念や倫理を社会に映し出そうとした作家たちです。野間宏、武田泰淳、埴谷雄高、梅崎春生などが挙げられ、椎名麟三(1911-1973)も代表者作家のひとりです。彼は貧窮の少年時代を過ごします。ともに愛人を持つ両親は、二人ともが自殺、拠り所を無くした彼は文字通りに世界を失います。生きるために至るところで雑役に就き、命を繋ぐようにして過ごしました。私鉄の車掌となった彼は、カール・マルクスに強く影響を受けて共産党に入党し、労働運動に没入します。世界を失っ…
東京都北区、山手線の田端駅北口を出てすぐのところに、「田端文士村記念館」があります。 かつて田端に住んでいた芸術家や文学者たちの、作品や原稿、書簡などを展示し、その業績や、田端での暮らしぶりを紹介する区立の施設です。 田端は明治中頃までは閑静な農村でしたが、明治33年に画家で歌人の小杉放菴(明治14.12.29~昭和39.4.16)が移り住んだのを皮切りに、数々の芸術家・文学者が住むようになりました。 放菴のあとには、明治36年に陶芸家の板谷波山(明治5.3.3~昭和38.10.10)が、40年に彫刻家の吉田三郎(明治22.5.25~昭和37.3.16)が、42年に鋳金家で歌人の香取秀真(明治…
「夕有風立秋」読み方は・・・? 金田一春彦著 『ことばの歳時記』より
父が亡くなって間もなく九年になりますが書斎の机も本棚もそのままにしてあります。並んでいる本の中に先日みつけた一冊。金田一春彦著 「ことばの歳時記」あとがき...
プチ毒親育ちプチ生きづらさを抱えたと最近気づいた私、なぜ「かめれおん日記」が好きなのか、心に刺さる文章が多いのかを書きました。どこか現実感がない、いつも最悪の未来を想定してはいつしか期待せず希望を持たず、自分の精神を押し殺したような生き方をしていた。
上野広小路にある「うさぎや」。 大正2年創業の和菓子屋さんです。 「どらやき」が有名な、現在でも行列の絶えない人気店です。 創業者は谷口喜作(明治35.6.16~昭和23.5.25)。 俳人でもあり、河東碧梧桐(明治6.2.26~昭和12.2.1)主宰の俳句雑誌『海紅』(創刊大正4.3)や、『三昧』(創刊大正14.3)などに、句やエッセイを掲載したこともある、文人趣味のある店主でした。 文化人との交流も多く、滝井考作(明治27.4.4~昭和59.11.21)の随筆集『風物誌』(砂子屋書房 昭和13.8.25)や、短編集『積雪』(改造社 昭和13.12.18)などの装丁にも関わっている人物です。…
学生時代、よく文学散歩をしていました。 友達と先生と、ときにはひとりで。 5、6人の少人数でまわることもあれば、学部と大学院のゼミ合同で、大人数でまわることも。 途中で裏道に入って変なものを見つけたり、男子は、ちょっと休憩といいながら、昼間からもう飲みだしたり・・・。 真面目に文学の話をしながらも、珍道中のおかしさもあって、楽しい思い出いっぱいの文学散歩でした。 そんな文学散歩ですが、結婚して子どもが生まれ、家庭のことにかまけているうち、すっかりご無沙汰に・・・。 今やっと、ようやく子どもの手もずいぶん離れるようになり、自分の時間が取れるようになってきました。 そこで、楽しかったあの文学散歩。…
NHK100分de名著 6月「砂の女」安部公房来月の100分de名著が何と安部公房の「砂の女」。しかも解説がヤマザキマリさんとは。書店でテキストを見て知った。…
1908年10月に森鴎外宅に泥棒が入り、「妻の金剛石を嵌めたる金指輪、金時計、予の銀時計及金70円許を奪ひて去る」その後、妻の指輪だけが小包で戻されたとのこと。(以下、前の記事と重複がありますが)この年の初めには、弟篤次郎、次男不律が相次いて亡くな
漱石(1905-1906)『吾輩は猫である』 あらすじ 九、十 + ノート
漱石(1905-1906)『吾輩は猫である』 あらすじ 九、十 + ノート あらすじ 九 主人のあばた面の話。主人はあばたが目立たないように長髪にし、いつも鏡であばたが目立たないように気を付けている。加々美はうぬぼれの醸造器あると同時に自慢の消毒器である。 女中のお...
11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち若松孝二監督作品を鑑賞しました。三島由紀夫の小説は仮面の告白と豊穣の海を随分昔によんでいて豊穣の海は全4巻でとにかく長…
私は電車を乗り過ごすほど読書が好きだ。 ジャンルも時代小説・歴史小説・ミステリーなどの大衆小説から、自分の病気のことを知るための医学書・心理学の本、雅楽や和菓子・宇宙の図鑑など幅広く読んでいるほうだと思う。ところが、どうも「文学」方面には弱い。