こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 ロマン主義の先駆けとして知られるウィリアム・ブレイク(1757-1827)は、靴下商を営む父親のもとに生まれ、幼い頃から溢れる詩才を垣間見せていました。窓から覗き見る神の姿、庭の木に舞い降りる天使たちなど、幻視を訴えるブレイクを見て、父親は画家の道を歩ませました。ブレイク家はイギリス国教徒に属していましたが、その思想はマルキオン主義に傾倒していました。真の至高の存在である神と対を成す悪の創造神デミウルゴスによる対立が、ブレイクの価値観の根底に刻まれました。父親の商才により労働者階級にありながら比較的裕福な暮らしのなかで育ち、少年時代にはデッサ…