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現代においても小説家の才能は文学より軽いのか?『骨狩りのとき』エドヴィージ・ダンティカ
歴史の勝者が書き上げてきたものの裏側にある本質や私的な物語による祈りというモチーフを文学は好きだ。 個人的に
『百年の孤独』の後に書かれた『純真なエレンディラと邪悪な祖母の信じがたくも痛ましい物語』G・ガルシア・マルケス
一九八二年のノーベル文学賞がガブリエル・ガルシア=マルケスに決まった時、当時五十四才の現役でしかも世界的人気
文芸への信頼と彼の文学が目指すもの『ラ・カテドラルでの対話』マリオ・バルガス・リョサ
めちゃくちゃ面白かった。しょっぱなから2025年の個人的ベストなのではと思うくらいの衝撃。 それもそのはず、
水声社「フィクションのエル・ドラード」の一覧表/揃えたくなるカラフルな装丁、寺尾隆吉さん監修のラテンアメリカ文学叢書
水声社「フィクションのエル・ドラード」の一覧 作品名作家名翻訳者名国発売日僕の目で君自身を見ることができたならカルロス・フランス富田広樹チリ,スペイン2024/04/18閉ざされた扉ホセ・ドノソ寺尾隆吉チリ2023/09/08証人フアン・ビ
【本】ガブリエル・ガルシア=マルケス『百年の孤独』~ある一族の愛と孤絶の百年。マコンドの栄枯盛衰~
1、作品の概要 『百年の孤独』は、ガブリエル・ガルシア=マルケスの長編小説。 1967年に刊行された。 今作を主な功績として1982年にノーベル文学賞を受賞した。 日本では1972年に単行本が刊行された、文庫版は2024年6月に刊行された。 世界46言語に翻訳され、5000万部を売り上げた。 宿命的に孤独の翳を背負ったブエンディア一族と、マコンド村の栄枯盛衰の100年の物語。 2、あらすじ ホセ・アルカディオ・ブエンディアと、ウルスラ・イグアランは近親者でありながら結婚をし他の若者と連れ立って2年の放浪の後に、ホセ・アルカディオ・ブエンディアが夢に見た地に辿り着き、マコンドと名付けた。 ホセ・…
今日の書籍紹介:『百年の孤独』 by ガブリエル・ガルシア=マルケス
『百年の孤独』は、ノーベル文学賞受賞作家ガブリエル・ガルシア=マルケスによるラテンアメリカ文学の傑作です。架空の町マコンドを舞台に、ブエンディア家の七世代にわたる運命を描き、現実と幻想が織り交ぜられた壮大な物語が展開されます。
【本】ポール・オースター『幻影の書』~人は追いつめられて初めて本当に生きはじめる~
1、作品の概要 『幻影の書』はアメリカの作家ポール・オースターの長編小説。 訳者は、柴田元幸。 2002年にアメリカで刊行され、2008年に日本語訳版が新潮社より単行本が刊行された。 単行本で329ページ。 2011年に新潮文庫より文庫化されている。 飛行機事故で妻子を亡くした男が、失踪した無声映画界のカルト・スターであるヘクター・マンの作品に魅了され本を書き上げることで、ヘクターの失踪の謎とその数奇な物語に巻き込まれていく。 2、あらすじ 飛行機事故で妻子を亡くした大学教授のディヴィッドは、深い悲しみの中でヘクター・マンの無声コメディ映画で久しぶりに笑顔になることができた。 彼は世界中に散ら…
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 ペドロ・パラモという名の、顔も知らぬ父親を探して「おれ」はコマラに辿りつく。しかしそこは、ひそかなささめきに包まれた死者ばかりの町だった……。生者と死者が混交し、現在と過去が交錯する前衛的な手法によって、紛れもないメキシコの現実を描出し、ラテンアメリカ文学ブームの先駆けとなった古典的名作。 1846年にアメリカの領土侵略によって、アメリカ=メキシコ戦争が勃発しました。当時のメキシコの約半分の土地を奪ったアメリカは、その後、南北戦争を引き起こします。メキシコの州知事であったベニート=フアレスは、この領土割譲を批判すると、政府より知事の任を解かれ…
こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 蜃気楼の村マコンド。その草創、隆盛、衰退、ついには廃墟と化すまでのめくるめく百年を通じて、村の開拓者一族ブエンディア家の、一人からまた一人へと受け継がれる運命にあった底なしの孤独は、絶望と野望、苦悶と悦楽、現実と幻想、死と生、すなわち人間であることの葛藤をことごとく呑み尽しながら……。20世紀が生んだ、物語の豊潤な奇蹟。1967年発表。 1930年に世界恐慌の煽りを受けたコロンビア経済の安定を図るため、貧困に苦しむ労働者の支持により自由党が政権を握りました。コロンビア・ペルー戦争を経て、土地の改革を行った自由党は政権継続と思われましたが、政…
こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 ラテンアメリカ文学を牽引し続けるペルー出身のマリオ・バルガス=リョサ。民話と現実を行き来する文体で魂の在り方を訴える大作『密林の語り部』です。 都会を捨て、アマゾンの密林の中で未開部族の<語り部>として転生する一人のユダヤ人青年の魂の移住ーー。インディオの生活や信条、文明が侵すことのできない未開の人々の心の内奥を描きながら、「物語る」という行為の最も始原的なかたちである語り部の姿を通して、現代における「物語」の意味を問う傑作。 バルガス=リョサは1936年、ペルーの南端アレキーパにて生まれましたが、両親の離婚により幼少期はボリビアの祖父母の…