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『Pygmalion』(G.B.Shaw, Drawings=Feliks Topolski、PenguinBooks)
『ピグマリオン』(G.B.ショー)タイトルに続いて「A Romance in Five Acts」とあり、そのあとには作者名とフェリクス・トポルスキによる...
シェイクスピアは豊かで多様な作品を数多く遺しました。彼の戯曲は、さまざまな人間関係や文化を交えて、数多の解釈を生み出し、現代でも熱心に研究が進められています。さらには、現代の科学技術を用いて、新たな発見が次々に認められています。そして、彼の戯曲は現在の舞台や映画でも、色褪せない存在感と感動を放ち続けています。ここでは、シェイクスピア作品の感想をまとめました。ぜひ、お楽しみください。 「美しく、優しく、真実の」がわが主題のすべてであり、「美しく、優しく、真実の」をべつの言葉に変えて用いる。私の着想はこの変化を考えるのに使いはたされるのだ、三つの主題が一体となれば実に多様な世界がひらかれるから。美…
おはようございます! キャリアコンサルタントの江藤セツ子です。自分らしい生き方や働き方を見つけていきましょう。 先日、『欲望という名の電車』の観劇に新国立劇…
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 サー・トマス・モア(1478-1535)は十六世紀に法律家として活躍した思想家です。ロンドンの法律家のもとで生まれ、裕福な環境のなかで育てられました。オックスフォード大学で古典の哲学や文学を学びましたが、家業に倣って法律家を目指すため、法律学校へと移ります。法学を修めると、その才覚はすぐに芽生え、多くの人々の支持を得ます。その後、二十代にして下院議員に当選し、政治家としてもその手腕が認められていきました。四十代に至ると国王ヘンリー八世の寵愛を受け、幾つもの外交政治における要職を任され、その活躍も認められて、官職の最高位である大法官の地位を与え…
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 本作『お気に召すまま』の種本は、トマス・ロッジ『ロザリンド』(1590)と、作者不詳の物語詩『ギャミリン物語』(1400)が用いられています。両作品に描かれる残虐な死の場面や、淫蕩で不幸な場面などはシェイクスピアによって姿を消され、おかしみや機知に富んだ会話に溢れた作品へと変化されています。シェイクスピア作品のなかで、最も甘美で、最も幸福な物語と言われています。 フレデリック公爵は兄である先代の公爵を策略によって追い出し、地位、名誉、財産の全てを簒奪しました。しかし、先代の娘ロザリンドは、自身の娘シーリアの願いにより、その側へ置くことになりま…
『アントニーとクレオパトラ』ウィリアム・シェイクスピア 感想
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 本作『アントニーとクレオパトラ』は、『ジュリアス・シーザー』の後の舞台を描いており、これらを二部作と括る場合もあります。シェイクスピアは『ジュリアス・シーザー』を転換点として、その作風に強く深い悲劇性を帯びさせていき、『ハムレット』『オセロー』『マクベス』『リア王』の四大悲劇を生み出します。その後、『ジュリアス・シーザー』に呼応させるように、この悲劇時代の終わりを飾る最も光景な悲劇『アントニーとクレオパトラ』を執筆しました。実に四十二場面に及ぶ舞台の目紛しさ、それに伴う多くの使者や伝令の登場は、劇そのものの公的な慌ただしさと、当時の不安定な政…
こんにちは。RIYOです。今回の作品はこちらです。 クリスマスイヴ、貧しい木こりの子チルチルとミチルの部屋に醜い年寄の妖女が訪れた。「これからわたしの欲しい青い鳥を探しに行ってもらうよ」ダイヤモンドのついた魔法の帽子をもらった二人は、光や犬や猫やパンや砂糖や火や水たちとにぎやかで不思議な旅に出る。<思い出の国><幸福の花園><未来の王国>──本当の青い鳥は一体どこに?世界中の人々に親しまれた不滅の夢幻童話劇。 モーリス・メーテルリンク(1862-1949)は、ベルギーのガン(ヘント)でワロン・フラマン人(フランス語を話すゲルマン民族)のカトリック家庭に生まれました。母親は裕福な家柄で、父親は公…
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 旅回り一座の座長・宗介は、ずっと籍を入れないままの女房レイ子と一座の若い男とをくっつける。そして、駆け落ちに破れて戻って来るレイ子をやさしく受け入れることで夫婦愛を確認していた。寝取られ亭主のマゾヒズムに快感を感じていた宗介だったが、死期を迎えた父親のため、家族、親戚、友人一同の前で、ついにレイ子と式を挙げることを決意する。しかし、その直前またしてもレイ子は駆け落ちを宣言。「もう帰って来ないよ」と言い捨て出て行ってしまう……という一座の舞台裏と呼応した劇中劇(若き日の徳川家宣と青砥芸者お志摩の許されぬ恋)が進行する。つかこうへいが、24歳当時…
【これは読む、あるいは該当の劇を見ないと…】井上ひさし『夢の泪』
この作品の感想は仔細には書かないでおきましょう。一切読む意味がなくなります。大事なある言葉だけは、ちゃんとよく見てほしいんだ。
1997年公開の映画の紹介です監督は、ジェリー・ザックス。重いけど、暖かくなるヒューマン・ドラマ映画です。主演・出演は、メリル・ストリープ、ダイアン・キートン、レオナルド・ディカプリオ、ロバート・デ・ニーロ。(あらすじ)フロリダに住む未婚のベッシーは、内科で検査に訪れます。ビタミン不足と思っていた調子の悪さは、白血病と診断されました。寝たきりの父の看病と、伯母の介護をしているベッシーは、途方に暮れてしまいます。-------------------------------------------美容師の免許取得目前のリーは、仕事中に息子・ハンクの事で電話を受けます。ハンクは家に火をつけて全焼させてしまい、リーと次男のチャーリーは教会に間借りすることになります。そこで電話を受けたリーは、姉のベッシーから骨髄...「マイ・ルーム」
韓国ミュージカル創作初演「燃ゆる暗闇にて」名作戯曲初ミュージカル化!뮤지컬 타오르는 어둠 속에서
よろぶん あにょはせよ〜韓国ミュージカル「燃ゆる暗闇にて」뮤지컬 타오르는 어둠 속에서を観て来ました。【シアター】ミュージカル 燃ゆる暗闇にて大学路 リンクアートホール ベイコホール(地下)2023.08.26 ~2023.11.26リンクアートセンターへの行き方다시 돌아온 걸
1968年公開の映画の紹介です監督は、テレンス・ヤング。フレデリック・ノットの戯曲が元になっている、サスペンス映画です。主演・出演は、オードリー・ヘプバーン、アラン・アーキン、リチャード・クレンナ、エフレム・ジンバリスト・Jr、ジュリー・ハーロッド。(あらすじ)仕掛けを施した人形を手に持つリサは、到着したNYで監視する男に気づき通りがかりの男性に人形を渡します。その後、仲間のマイクとカルリーノがリサに呼ばれた家に付きますが、家の様子がおかしいと気付きリサの死体を発見するのです。直後、侵入した男・ロートは、リサが接触した男性の家と話し人形を探すよう強要するのです。間もなく夫人・スージーが帰宅し、3人はあちこちに隠れますが目が見えないことを知り出ていきます。その後帰宅した写真家の夫・サムを翌日送り出した後、何...「暗くなるまで待って」
今年3月公開の映画の紹介です監督は、フローリアン・ゼレール。監督自身の戯曲『LeFils息子』の映画化、ドラマ映画です。主演・出演は、ヒュー・ジャックマン、ローラ・ダーン、ヴァネッサ・カービー、ゼン・マクグラス、アンソニー・ホプキンス。(あらすじ)ニューヨーク。弁護士として活躍するピーターは、再婚したベスとの間に生まれたばかりの男児・セスを育てます。ある夜ピーターの前妻・ケイトがドアをたたき、外に出たピーターに取り乱して話します。2人の息子・高校生のニコラスが1か月も学校に通っておらず、理由がわからないどころかケイトはニコラスが怖いというのです。翌日ピーターはケイトの自宅に行き、ニコラスと話します。ニコラスは自分でもどうしたいのかわからないと話し、母親と住んでいるとダメになる、父と暮らしたいと涙を流します...「TheSon/息子」
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 プルターク英雄伝を概ねの種本として描かれた本作『ジュリアス・シーザー』は、シェイクスピアにとって絶頂期に差し掛かろうとする成長著しい時期に執筆されました。『空騒ぎ』『十二夜』などの喜劇、『ヘンリー四世』『ヘンリー五世』といった史劇を生み出していたなか、浮かび上がるこの悲劇は特徴的な立ち位置と言えます。喜劇でありながら強く浮かび上がった悲劇性を持つ『ヴェニスの商人』以来、シェイクスピアは悲劇の舞台を探し続けていました。彼はどこまでも歴史を遡り、古代ローマ史劇へと辿り着きます。公人たちによる政治と戦争が綴られた英雄伝の悲劇を、シェイクスピアの芸術…
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 あらゆる権謀術数を駆使して王位を狙う魔性の君主リチャード──薔薇戦争を背景に偽善と偽悪をこえた近代的悪人像を確立した史劇。 1339〜1453年まで続いたプランタジネット家(イギリス)とヴァロワ家(フランス)によるフランス王位をめぐる実質的な領地争い「百年戦争」。この両諸侯による長い争いは、両国において封建領主の没落をもたらし、結果的に王権が強化されることになりました。国王のもとで統一的な国家機構(絶対王政)を構築し、主権国家となって領地と国民が紐付けられました。ここから封建社会は衰退し、近代主権国家へと移行していきます。この「百年戦争」を終…
『間違いの喜劇』(間違いつづき)ウィリアム・シェイクスピア 感想
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 本作『間違いの喜劇』(間違いつづき)はシェイクスピア作品の中でも初期に執筆された喜劇で、最も短い作品として知られています。古代ローマの喜劇作家プラウトゥスの「メナエクムス兄弟』という双子の人違いが引き起こす作品を種本として書かれ、これに双子をもう一組増やしてスラップスティックな印象を強めています。また中心となる双子アンティフォラス兄弟の父イージオン、修道女院院主エミリアのドラマ性を追加して、単純な笑劇に終わらせない喜劇を作り上げています。また、フランス古典劇で厳格に守られる「三一致の法則」が用いられ、舞台はエフェサスから動かず、時間は一日のあ…
起きると天気予報通り雨が降っていました。少し出発時間をずらせば乗れないこともなかったのでしょうが、路面も濡れていたし、今日は時より通り雨も予想されたのでいっそ乗らない日にしました。朝はたまごかけご飯を食べた後で田中慎弥の長編を読み進めます。いや~難解やな~。この作家を好きと言っている自分がとても物好きに感じます(田中さんすみません)。昼飯時になったので行きつけのカフェに立ち寄ります。月替わりの珈...
別役実「台詞の風景」(白水Uブックス) 今でも、この本が新刊書店の棚にあるのかどうか、いささか心もとないのですが、面白いものは面白いということで案内しましょう。劇作家の別役実さんの演劇コラム集
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 シチリア王レオンティーズは妻のハーマイオニと親友のボヘミア王ポリクシニーズの不義を疑い嫉妬に狂う。しかし侍女のポーライナから王妃の死の知らせが届き、後悔と悲嘆にくれる。時は移り、十六年後一同は再会、驚くべき真実が明かされる。人間の再生と和解をテーマにしたシェイクスピア晩年の代表的ロマンス劇。 本作『冬物語』は、シェイクスピアが後期に生み出した「ロマンス劇」四作のうちの一つです。絶え間ない悲劇の三つの幕と、それらを修復する喜劇の二幕で構成されています。メタシアター的に綴られる舞台には、展開される愛憎だけではなく、「観客の信じる力」などを求める挑…
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 『十二夜』(Twelfth Night, or What You Will 十二夜、もしくはお望みのもの)は1600-1601年ごろに執筆されたと見られており、『ハムレット』の前、つまり「悲劇時代」の直前であり、「喜劇時代」の締め括りの作品となっています。また、『空騒ぎ』『お気に召すまま』と並んで三大喜劇と言われることもあります。 題名に付けられた「十二夜」とはカトリックにおける公現祭(エピファニー)を示します。12月25日の降誕祭(クリスマス)から12日目にあたる1月6日、または1月2日から8日の間の日曜日に行われ、すべてのキリスト教会で共…
こんにちは。RIYOです。今回の作品はこちらです。 青年貴族クローディオーと知事の娘ヒーローのめでたい婚礼の前夜、彼女に横恋慕するドン・ジョンの奸計から大騒動がまきおこる『空騒ぎ』。 貴族レオナートーは美しき娘ヒーローと、才気煥発な姪ベアトリス、そしてその父であり自身の兄であるアントーニオーと、メッシーナに在る城に住んでいました。彼の親友ドン・ペドローが、二人の若き貴族クローディオーとベネディックを引き連れて戦争より帰ってくるため、迎えの準備をします。その一行にはドン・ペドローの腹違いの弟ドン・ジョンもいました。ベアトリスとベネディックは見知りの口喧嘩仲間で、早速話に花が咲きますが、その傍らで…
昨日2月14日から加藤健一事務所公演「グッドラック、ハリウッド」のお稽古が開始されました。良い感じの集合写真がバックステージレポにUPされています。 稽古初日には翻訳者の小田島恒志さんの戯曲の言葉の解説があったそうです。 外国ならでは表現や時代背景などでその言葉の持つ意味って変わってきますよね。原作者のリーカルチャムさんとも交流のある小田島恒志さんの解説ってお芝居を創っていくのにとても大切だろうなぁと思います。 ジェネレーションギャップや世代交代の悲哀をコメディ仕立てにしたお芝居だそうです。日本で上演されたこともあるけれど、私は観たことがなく戯曲も読んでないので、どんなお芝居なのかわからないけれど、加藤健一事務所のお芝居は苦みだけでなく、温かさも感じさせてもらえると確信しています。 チケットが発売になって、お稽古が始まると、いよいよ動きだしてる!って実感できます。とても楽し..
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 美人だが、手におえないじゃじゃ馬むすめカタリーナが、男らしいペトルーキオーの機知と勇気にかかって、ついに可愛い世話女房に変身ーー。陽気な恋のかけひきを展開する『じゃじゃ馬ならし』。 執筆時期は修行時代末期に該当する1590年頃、ロンドンにおいてエリザベス朝演劇が隆盛する時期で、演劇の大きな波が押し寄せ、多くの劇団が組織され、多くの劇場が建てられていました。ウィリアム・シェイクスピアはこの波の中にあり、俳優として活動する傍らで演劇台本の執筆も多く書き上げていました。『ヘンリー六世三部作』を始めとして、悲劇も喜劇も書き上げる才は、すでに同業者に煙…
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 Two households, both alike in dignity,In fair Verona, where we lay our scene,From ancient grudge break to new mutiny,Where civil blood makes civil hands unclean.From forth the fatal loins of these two foesA pair of star-cross'd lovers take their life;Whose misadventured pit…
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 ヴェニスの若き商人アントーニオーは、恋に悩む友人のために自分の胸の肉一ポンドを担保に悪徳高利貸しシャイロックから借金してしまう。ところが、彼の商船は嵐でことごとく遭難し、財産の全てを失ってしまった。借金返済の当てのなくなった彼はいよいよ胸の肉を切りとらねばならなくなるのだがーー。機知に富んだ胸のすく大逆転劇が時代を越えてさわやかな感動をよぶ名作喜劇。 種本として中世イタリアの物語集『イル・ペコローネ』(阿呆)の一つから取られており、借金、貿易、ユダヤ人、人肉担保、法学博士、求婚など、大筋の設定が活かされています。 当時のユダヤ人は、イギリス内…
こんにちは。RIYOです。今回の作品はこちらです。 古代ギリシアを舞台に、従兄弟同士の騎士が王女の愛を競い決闘する。新たにシェイクスピアの作品と認定された傑作戯曲!人間の運命がもたらす悲哀を謳い上げた五幕の悲喜劇。 近年の研究により、ウィリアム・シェイクスピア(1564-1616)の執筆と認められる作品が増えています。シェイクスピアは国王一座の作家であったことから、演劇台本を書くことが仕事であり、役者が演じるために用意するものであったことから、署名の無い作品が多数存在していました。本作『二人の貴公子』も同様に正規作品と見做されていませんでしたが、初版のタイトルページに名前があったこと、そして文…
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 百年戦争の最中、美女の誉れ高い伯爵夫人に恋い焦がれるエドワード三世の様と騎士道の美徳を称えた歴史劇。 ウィリアム・シェイクスピア(1564-1616)は、エリザベス女王一世の統治下における宮内長官による劇団一座にて演劇台本の執筆を手掛け、数多くの作品を生み出しました。統治がジェイムズ一世となると、劇団はそのまま国王一座として受け継がれ、過去に書き上げられた作品も引き取られました。宮廷用の演劇台本として書かれた作品は匿名の状態で後世に継がれたため、現在において、幾人か存在したお抱えの作家のいずれが執筆したかが不明となっている作品が多くあります。…
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 奸悪な弟に領地を奪われ、娘ミランダと共に絶海の孤島に漂着したミラノ公プロスペローは、魔法の力を究め弟の船を難破させたが……シェイクスピア最後の傑作。 野心溢れる実弟アントーニオーとナポリ王アロンゾーの陰謀により国外へ娘と共に追放された元大公プロスペローは、漂い流れ着いた孤島にて恨み辛みを抱きながら、それでも大切な我が子を生かそうと懸命に育てました。追放の際に忠実で親切な臣下ゴンザーローから手渡された僅かな生活必需品と大切な魔法の研究書を手に、十二年間も生きながらえます。その間、島に住んでいた魔女の子供キャリバンに言葉や知恵を与えて服従させて、…
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 妖しい美しさで王エロドの心を奪ってはなさぬ王女サロメ。月光のもとでの宴の席上、七つのヴェイルの踊りとひきかえに、彼女は預言者ヨカナーンの生首を所望する。幻想の怪奇と文章の豊麗さによって知られる世紀末文学の傑作。ビアズレーの挿絵をすべて収録。 オスカー・ワイルド(1854-1900)は十九世紀末に隆盛を始めた耽美主義を率いる代表者の一人です。アイルランドのダブリンに住む、イギリス系の敬虔なプロテスタントの父と詩人の母の元に生まれました。彼の秀でた能力は多言語の習得だけでなく、古語と詩作を中心に才能を開花させ、オックスフォード大学を優秀な成績で卒…
🎵😍📚📚スクラップブック📚📚😅💦(14頁目) [大弦小弦]世界日報の謎 /行政文書は公共の財産 政治の私物化防ぐ役割も 沖縄対外問題研究会代表の我部政明氏に聞く
★2022年11月28日 13:02 [大弦小弦]世界日報の謎 大弦小弦 沖縄タイムス 世界日報は、東京と沖縄でのみ宅配している。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)によると、創設者の文鮮明氏が発刊した。教団と関係が深い新聞だ▼本社がある東京はともかく、沖縄は人口が...
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 妖精の王とその后の喧嘩に巻き込まれ、さらに茶目な小妖精パックが惚れ草を誤用したために、思いがけない食い違いの生じた恋人たち。妖精と人間が展開する詩情豊かな幻想喜劇。 本作『夏の夜の夢』の一つの特徴として種本が無いということが挙げられます。婚礼式典の余興として描かれていることから、貴族の結婚式で披露する目的でシェイクスピアが自ら書き上げたと考えられています。 Midsummer-dayは「夏至」を指します。キリスト教文化圏においては、この日に洗礼者聖ヨハネの誕生を祝う日として催しが行われます。それに関わる「ヨハネの聖水」という風習があり、夏至前…
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 著者の下宿の裏通りには街娼がよく出没した。その中の54歳の娼婦が実は男だと知り、作った表題作は都内中のゲイバーのママが総出演し、アンダーグラウンド・カルチャーの仇花となった。〝ワイ雑で、野放図で、ぶちこわし型で、その中に人間存在の根源をさがし求めてゆく〟やり方は、新劇の啓蒙的近代主義へのアンチ・テーゼとなった。1960年安保闘争を描いた処女戯曲「血は立ったまま眠っている」他、戯曲と同時代のすれちがいを提示しつつ、現代寺山演劇の萌芽を内包する初期傑作戯曲集。 寺山修司(1935-1983)は、母方の叔父が経営していた青森の映画館「歌舞伎座」で少…
こんにちは。RIYOです。今回の作品はこちらです。 映画『月の輝く夜に』でアカデミー脚本賞を受賞したジョン・パトリック・シャンリィ、初の戯曲集。ニューヨークを舞台にして、人間同士の心のかよいあいを中心にくりひろげられる現代のメルヘン。 南北戦争、第一次世界大戦争を経たアメリカ合衆国は、ヨーロッパ諸国からの移民に溢れます。イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、アイルランドなどから先住民たちを数で凌ぐほどの勢いで移り住みます。軍需だけでなく、イギリスに起こった産業革命の影響として、科学や工業製品の流入を伴いながらやってきました。現代のアメリカ人口の九割がこれらの移民の末裔であるという説もあります。…
こんにちは。RIYOです。今回の作品はこちらです。 食べ物からパラソルに蓄音機まで用意された素敵なピクニックの場に通りがかった他人同士。不在の主に遠慮していたはずが、ついひとつまみから大宴会へ。無責任な集団心理を衝いて笑いを誘う快作。 1930年の日本では、数年前の関東大震災から復興しきれぬ中、畳み掛けられるように世界恐慌の煽りを受け、経済は壊滅的な状況に陥ります。震災手形は支払不能となり、多くの企業が倒産して、国内は失業者で溢れます。日本は自国内での経済回復は困難と見て、大陸へ進出して領土を拡大し、そこを植民地とすることで利潤を得て、大規模な不景気から脱却しようと試みます。侵略対象は日露戦争…
こんにちは。RIYOです。今回の作品はこちらです。 かねてから、心の底では王位を望んでいたスコットランドの武将マクベスは、荒野で出会った三人の魔女の奇怪な予言と激しく意志的な夫人の教唆により野心を実行に移していく。王ダンカンを自分の城で暗殺し王位を奪ったマクベスは、その王位を失うことへの不安から次々と血に染まった手で罪を重ねていく……。シェイクスピア四大悲劇中でも最も密度の高い凝集力をもつ作品である。 デンマーク王子として「自身はどうあるべきなのか」と悩み続けるハムレットと比較すると、マクベスの小心性は顕著に見られます。大きな性格、性質の違いとしては、「宿命」に生きた前者は生まれ落ちたその日か…
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 老王リアは退位にあたり、三人の娘に領土を分配する決意を固め、三人のうちでもっとも孝心のあついものに最大の恩恵を与えることにした。二人の姉は巧みな甘言で父王を喜ばせるが、末娘コーディーリアの真実率直な言葉にリアは激怒し、コーディーリアを勘当の身として二人の姉にすべての権力、財産を譲ってしまう。老王リアの悲劇はこのとき始まった。四大悲劇のうちの一つ。 エリザベス女王一世の死後に『リア王』は発表されました。ジェームズ一世がイングランド王を継ぎ、スチュアート朝となってもシェイクスピアへの寵遇は変わりませんでした。シェイクスピアはこの変化を契機に絶対王…
「戯曲」とは演劇のために書かれた脚本であり、またその形式で書かれた文学作品のことです。 シェイクスピアの作品が有名ですが(「ハムレット」とか「リア王」とか)、ですがもちろん戯曲は...
こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 ムーア人の勇敢な将軍オセローは、サイプラス島の行政を任され、同島に赴く。副官に任命されなかったことを不満とする旗手イアーゴーは、策謀を巡らせて副官を失脚させた上、オセローの妻デズデモーナの不義をでっちあげる。シェイクスピアの後期の傑作で、四大悲劇の一つ。 十五世紀に始まった大航海時代は、インド航路開拓を皮切りに新しい土地へヨーロッパ諸国が次々と足を踏み入れることになりました。そこで出会う土地、産物、人々は商業的な見方をされ、やがて壮絶な植民地支配合戦へと変貌していきます。この時代のきっかけとなった航海術の飛躍的な向上(羅針盤・快速帆船・緯度…
こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 現代の演劇に革命的な影響を及ぼしたベルトルト・ブレヒト。その代表作とも言える異化演劇の源として関心が寄せられる名作『三文オペラ』です。 ドイツの劇作家ブレヒト(1898-1956)が音楽家クルト・ワイルと組んで、オペラの革新、戯曲と音楽との新しい結合を試みた作品。ロンドンの警視総監と結んだ盗賊のマクヒィスが、多くの冒険ののち、絞首台に上るかわりに爵位と褒賞を授けられるという皮肉なテーマを展開、「裕福に暮す奴だけが安楽に生きられる」社会を徹底的に批判した。 この脚本はイギリスのジョン・ゲイ(1685-1732)が執筆した『乞食オペラ』を改作し…
こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 演劇企画制作会社NODA・MAPの創立者にして、演出・劇作家、そして俳優として活躍する野田秀樹。なかでも、海外公演をバンコク・ロンドン・ソウルで展開し、各地の俳優とそれぞれの文化を融合させてグローバルな活躍を続ける代表作『赤鬼』です。 イギリス人の役者を連れてきて、コミュニケーションをとることが難しいということの面白さをやってみようと思った。コミュニケーションをとることの喜びじゃなくて、理解しあえないことが面白かったり、理解しあえないことが文化であったりすること、そういうことをやってみたらどうかなと。ただ、そういうものを日本人だけでやると理…
こんにちは。RIYOです。 今回は演劇台本です。 劇団青年団の主催者である劇作家・演出家の平田オリザは、現代口語演劇理論を提唱し、「組織と個人」を問題提起する多数の作品を生み出しています。今回はその中における傑作のひとつ、『ヤルタ会談』です。 第二次世界大戦の戦後処理を巡って、チャーチル、ルーズベルト、スターリンの三者によって行われた「ヤルタ会談」を元に描いた、ブラックユーモア満載のコメディ。大国のエゴイズムがむき出しになる中、滑稽で恐ろしい会話が続いていく。 「ヤルタ会談」とは、第二次世界大戦の末期に差し掛かった1945年2月に開催されたアメリカ・イギリス・ソ連の三国首脳による会談で、主にポ…
こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 映画『クワイエットルームにようこそ』の原作、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』脚本などに加え、自身の手掛ける演劇で時代を問わず幅広く魅了し続けている松尾スズキ。その戯曲『マシーン日記』です。 8月14日・金曜日 東京・不快指数100 今日もパチンコ屋の駐車場で子供が蒸れて死んだ そして私はミチオのマシーンになった(マシーン日記)。ある者は苦渋の色を浮かべある者はお世辞を浮かべつつ臆病者は接吻によりて勇者は剣によりて愛するものを殺す(悪霊)。性愛を軸とした男女の四角関係が渦を巻き、いびつな「家族の肖像」を描き出してゆく二作品、一挙収…
こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 十六世紀のイギリスで無一文から、俳優、国王一座専属作家、劇団株主、詩篇献呈の報奨金など、誰よりも演劇で成功した劇作家シェイクスピア。彼が書き上げた数多くある代表作品の一つ『ハムレット』です。 城に現われた父王の亡霊から、その死因が叔父と母の計略によるものであるという事実を告げられたデンマークの王子ハムレットは、固い復讐を誓う。道徳的で内向的な彼は、日夜狂気を装い懐疑の憂悶に悩みつつ、ついに復讐を遂げるが自らも毒刃に倒れるーー。恋人の変貌に狂死するオフィーリアとの悲恋を織りこみ、数々の名セリフを残したシェイクスピア悲劇の最高傑作である。 本国…
こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 劇団「秘法零番館」や、佐野史郎との演劇ユニット「JIS企画」、そして最後の演劇団体とする「キノG-7」と活躍を続ける傍ら、後進の育成にも力を注ぐ劇作家の竹内銃一郎。彼の代表作のひとつ、岸田國士戯曲賞受賞作品『あの大鴉、さえも』です。 マルセル・デュシャンの「大ガラス」、ポーの詩集「大がらす」の二つをテコに、不条理な世界のなかへあえて踏み込んでいく三人の男の心情を、秘法零番館旗揚げへの思いと重ね合わせて描く竹内銃一郎の代表作(岸戯曲賞受賞作)。他に、「劇薬」を収めた。 1960年代に激化した学生運動をはじめとする安保闘争は、国政により鎮静化さ…
こんにちは。RIYOです。 今回の作品はこちらです。 浅利慶太さんが劇団四季の運営を離れ「浅利演出事務所」として始動した初めの作品、現代フランス演劇を代表する劇作家ジャン・ジロドゥ(1882-1944)の『オンディーヌ』です。 舞台は遠い世の昔から神秘な伝説を秘めるドイツの森林地帯。近くに幽邃な湖をひかえた老漁夫オーギュストと老妻ユウジェニイの住む小屋。彼らの養女オンディーヌは水の精霊である。そこへ人間界から一人の訪問者、騎士ハンスが訪れる。彼はこの世に《陳腐でないもの、日常的でないもの、すり減っていないもの》を探し求めているが、オンディーヌに会って、遂にそれを探しあてたと思う。 十九世紀末よ…
こんにちは。RIYOです。 今回はこちらの作品です。 オイディプスが先王殺害犯人の探索を烈しい呪いの言葉とともに命ずる発端から恐るべき真相発見の破局へとすべてを集中させてゆく緊密な劇的構成。発端の自信に満ちた誇り高い王オイディプスと運命の逆転に打ちひしがれた弱い人間オイディプスとの鮮やかな対比。数多いギリシア悲劇中でも、古来傑作の誉れ高い作品である。 紀元前五世紀、ギリシャのアテネでは毎年ディオニュソス神を祝う大ディオニュシア祭が行われ、ギリシャ神話を元にした演目を神に捧げるため、民衆参加で悲劇の競演が繰り広げられていました。 現代まで伝えられる当時に活躍した三大悲劇詩人と呼ばれる人物がいます…