ウィリアム・シェイクスピア『ヘンリー六世 第三部』感想
こんにちは。RIYOです。続いて第三部です。 第二部最終幕で映し出されたイギリス内乱の様相は、ヨーク家とランカスター家の争いが次々に生み出す互いの憎悪を、どこまでも激しく連鎖させて血に塗れた戦闘を繰り広げていきます。 ヨークが強引に手に入れた玉座に腰を掛けると、ウォリックは王位を表明することを進言します。そこにマーガレットとランカスター側の貴族たちを率いたヘンリー六世が現れます。互いに王位を主張するなか、ヘンリー六世はヨーク公に対して、「自分の生命がある限りは王として統治させてほしい、そしてその後はヨーク公の思うようにして構わない」という身勝手な提案を出しました。これを受け入れたヨーク公とは反…
2025/05/04 20:44