『尺には尺を』ウィリアム・シェイクスピア 感想
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 公爵の代理に任命された貴族アンジェロは、世の風紀を正すべく法を厳格に適用し、結婚前に恋人を妊娠させた若者に淫行の罪で死刑を宣告する。しかし兄の助命嘆願に修道院から駆けつけた貞淑なイザベラに心奪われると……。性、倫理、欲望、信仰、偽善。矛盾だらけの脆い人間たちを描き、さまざまな解釈を生んできた、シェイクスピア異色のシリアス・コメディ。 本作『尺には尺を』は一般的に「喜劇」として扱われています。結末を婚姻の成就で締めくくり、道化的なやり取りを据えていることからも、「シェイクスピア喜劇」の枠内に収められる要素は多くあります。しかしながら本作は、作中…
2024/12/30 20:55