『恋の骨折り損』ウィリアム・シェイクスピア 感想
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 十六世紀後半、カトリック国のフランスではルターの思想を契機に勢いづいた新教派(カルヴァン派)が、フランスの商工業者層を中心に活動を強めて勢力を拡大していました。国教に背く行為であるとして、フランスは新教派に対して厳しい弾圧を与えましたが、商工業者たちが繋がっている各貴族たちをも取り込み、王権の強化に対する反発と相まって、カトリック(旧教派)との激しい対立の構図が生まれます。カトリックは新教徒を「ユグノー(乞食者)」と蔑み、反対にカルヴァン派はカトリック教徒を「パピスト(教皇の犬)」と読んで、対立は一触即発の緊張感を帯びていました。そのようなな…
2024/12/29 19:36