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20240404 ヘッセン州立銀行による独DAXの総合評価:ホールド
私自身がドイツで保有する証券ポートフォリオの中の約1割を占めるDAXのポジション調整の際に参考にしているヘッセン州立銀行の「株式チャートブック」がアップデートされたのでそのエッセンスをご紹介します。 https://mailing.helaba.de/-link2/15466/16757/5/11/8115/R3k1slkG/n1ZZpgmjim/0 ★以下①~④の総合評価:ホールド~連日高値更新中で、ドイツの不景気との対比ではやや違和感のあるDAXですが、ここで大きく利食い売りしてしまうのはもったいない/一部利食うならBEST指数(青線)が過熱領域(上の線:1σ以上)に来るまでは引き付けたい…
ドイツの3月CPI速報値は、総合で前年同月比+2.2%、コアで3.3%とまあ良好な内容となっていました。ウェート7.4%のエネルギー価格が、前年同月比▲2.7%と押し下げに寄与しています。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2024/04/PD24_133_611.html エネルギーと食品を除くコアがまだ高水準かつ低下速度が鈍いものの、フランス、イタリア、スペインのデータも落ち着いた内容だったので、ユーロ圏ベースでは前年同月比+2.4%まで低下し、ECBの利下げの背中を押してくれている感じになっています。 trading…
20240322 ドイツの気になるデータ5選(ifo、PMI、ZEWなど)
①ifo景況指数(3月)~期待(青)と現況(黒)がそろって改善。わずかながらも底打ちを期待させる動き。 <業種別>4業種すべてで上向き。サービス業(右上)では中立レベル回復。 <サイクル図>不況領域(第3象限)からの脱却はそう簡単ではなさそう。 <ヒートマップ>~好調を維持している航空機(30)と旅行関連(79)以外にも、飲料(11)、石油精製(19)、その他製造業(32)で好転(赤色化)。 https://www.ifo.de/en/facts/2024-03-22/ifo-business-climate-index-rises-march-2024 <市場予想対比>~ECBの6月利下げが…
FRB(米連邦準備理事会)とECB(欧州中央銀行)。ともに利下げ開始が焦点となる「ライブ」は6月の会合になる可能性が高まってきました。
https://publikationen.bundesbank.de/publikationen-de/berichte-studien/monatsberichte/monatsbericht-maerz-2024-926690?article=kurzberichte--928232 本日発表されたドイツ連銀月報(3月)の経済分析部分のエッセンスをまとめると以下の通りです。 ドイツ経済の景気回復は遅れており、第1四半期の実質GDPは前期比で再びわずかに低下する可能性がある(これまでの弱気評価に変化なし)。 特に製造業は今後も低迷する可能性が高い。国内外の受注不振が続いている。 製造業の受…
3/21/2024SNBサプライズ利下げ 24時間予想レンジドル円 150.80-151.80ユーロドル 1.0840-1.0940米10年債 4.15-4.35NYダウ 39400-39900 ポジション ドル円ショート 140買いユーロドルロング 1.1200売りケーブルロング 1.3200売りオージーロング 0.7000売り米債ETFロング 長期保有 ターゲット3.00%SNBスイス中央銀行は2022年9月に利上げを開始してからわずか1年半で利下げに踏み切るサ...
本日発表されたドイツ銀行協会の経済見通し(民間銀行のチーフエコノミストらの共同作業の結果)のエッセンスは以下の通りです。 ドイツ経済は依然として顕著な低迷状態にあり、今年の実質成長率はマイナスゼロどまりを予想。 これまでのドイツ経済低迷の主因だったエネルギー危機が完全に終了していることは朗報。来年は+1.2%と強めの成長が期待できる。 世界貿易は昨年わずかに縮小したが、今年は増加に転じる。そのデルタ(変化分)が小さくないため、相応にドイツ経済のサポートになるはず。 インフレ低下+賃上げに伴う購買力増加も景気回復の原動力になる。 ECBは6月から利下げを開始し、年内2回追加(四半期毎)を予想。こ…
https://www.ifo.de/en/facts/2024-03-06/ifo-economic-forecast-spring-2024-german-economy-paralyzed ifo研のドイツ経済見通しのアップデートが発表されましたので、そのエッセンスをご紹介します。 景気回復の兆しが見られず、年前半も不調が続きそうなので、今年のGDP見通しは+0.2%と12月予測比▲0.7%下方修正。 冬の悪天候や病欠(インフルエンザ流行)も悪影響。 インフレは来年+1.6%に低下するが、高めの賃金上昇が続くため、コアは+2.2%と高止まり。 リスクは①地政学的背景などによるエネルギー価…
3/7/2024ECB据置き 24時間予想レンジドル円 147.40-148.40ユーロドル 1.0860-1.0960米10年債 3.95-4.15NYダウ 38400-38900 ポジション ドル円ショート 140買いユーロドルロング 1.1200売りケーブルロング 1.3200売りオージーロング 0.7000売り米債ETFロング 長期保有 ターゲット3.00%今朝のECBは据置きも「インフレは鈍化」「物価見通し下方修正」「2024年成長率引き下げ」などハト、...
3/4/2024日経平均4万円突破、今週の相場見通し週間予想レンジドル円 147.00-152.00ユーロドル 1.0700-1.1000米10年債 4.00-4.40NYダウ 38500-39500ポジション ドル円ショート 140買いユーロドルロング 1.1200売りケーブルロング 1.3200売りオージーロング 0.7000売り米債ETFロング 長期保有 ターゲット3.00%日本株が上昇を続け日経平均はついに4万円台乗せ。米国の景気減速が顕著にな...
20240227 ドイツの気になるデータ5選(GDPナウキャストなど)
①ifoCAST(ifo研が2週間毎に発表しているGDPナウキャスト)~Q1が前期比▲0.27%、Q2が+0.17%と軟調継続。 https://www.ifo.de/en/ifoCAST ②WAI(ドイツ連銀が毎週月曜夕刻に発表しているGDPナウキャスト系指標)~実質GDP換算(3m/3m前期比)で+0.3%とプラス圏ながら、足元モメンタムは下向き(右図)。 https://www.bundesbank.de/de/statistiken/konjunktur-und-preise/woechentlicher-aktivitaetsindex ③ifo輸出期待~低水準ながらも底打ちの気配。…
https://economy-finance.ec.europa.eu/economic-surveillance-eu-economies/germany/economic-forecast-germany_en 先ほどEU委員会から発表された「欧州経済予測(2024冬版)」のドイツ部分のエッセンスは以下の通りです。 今年の実質GDP予想+0.3%と、昨年1月の予測+1.2%から大幅下方修正。2025 年は+1.2%で据え置き。 今年のGDPの弱さは、ドイツ政府(+0.2%へ下方修正見込み)やOECDと同じレベル感(上表)。当局としての共通認識と言ってよい。 昨年▲0.3%とマイナス成長に…
https://www.ifw-kiel.de/publications/news/greix-real-estate-prices-fell-to-an-unprecedented-extent-in-2023/ キール研(IfW)が本日発表した上記リンク先のレポートによると、ドイツの住宅価格(コンドミニアム、一戸建、集合住宅)は上図の通り足元ピーク比1~2割程度の下落となっている模様です。 リーマンショック以降の長期にわたる低金利を背景に、住宅価格は2022年まで上昇を続けてきたが、その後のECB大幅利上げ(インフレ退治)のため大きめの反落を見せています。 キール研所長の評価「価格調整は適…
ドイツの1月HICP速報は前月比▲0.2%/前年同月比+3.1%と、市場予想比良好な内容となっていました。 下図の通り、前月比の基調はマイナスであり、これまでの利上げと足元のドイツ経済不振(PPI低下に顕著)の影響が顕在化した格好になっています。 Germany Harmonised Inflation Rate MoM ①前年同月比で見た1月の発射台が+3.1%と思っていたほど高くなく、②当面は前年の水準が高かったことによるベーシス効果も効いてくることから、今後4月頃までは前月比+0.4%が続いても前年同月比は2%割れに向けて急低下しているように見える(ECB利下げの背中が押される)局面に入…
先ほど1月ifo景況指数が発表され、上図の通りモメンタム下向きかつ予想(下表)をやや下回る弱い内容となっていました。ドイツ経済復活の兆しは全く感じられません。 業種別で見ると、サービス業(右上)だけ何とか現況プラス、総合ゼロ近傍ですが、それ以外の製造業(左上)、建設業(右下)、小売・卸売業(左下)3指数ともすべてマイナス圏内に留まっています。 景気サイクル的<縦軸:期待、横軸:現況>に見ても、リセッション領域(第3象限)からの脱出はまだまだ遠い先といった感じです。 業種別ヒートマップを確認すると、好況(赤)業種が再び減少しており、旅行関連(79)、その他運送機器<航空機、鉄道など>(30)の2…
1/24/2024トランプ氏2勝目24時間予想レンジドル円 146.60-147.60ユーロドル 1.0850-1.0950米10年債 4.05-4.25NYダウ 37700-38200 ポジション ドル円ショート 140買いユーロドルロング 1.1200売りケーブルロング 1.3200売りオージーロング 0.7000売り米債ETFロング 長期保有 ターゲット3.00%ニューハンプシャー州予備選もアイオワ州に続きトランプ氏の勝利。それでも無党派層の多くが...
応援よろしくお願いいたします。 お問い合わせ(平日08:00~17:00)大起証券㈱ Tel:06-6300-5757(代表)谷本 憲彦商品アナリスト・東京商…
1/22/2024ダウ高値更新、 今週の相場見通し週間予想レンジドル円 144.00-149.00ユーロドル 1.0800-1.1100米10年債 3.85-4.25NYダウ 37400-38400ポジション ドル円ショート 140買いユーロドルロング 1.1200売りケーブルロング 1.3200売りオージーロング 0.7000売り米債ETFロング 長期保有 ターゲット3.00%今週は米大統領選共和党候補選挙第2戦ニューハンプシャー州予備選。先週アイオ...
1/17/2024米欧利下げ観測後退24時間予想レンジドル円 147.40-148.40ユーロドル 1.0820-1.0920米10年債 4.00-4.20NYダウ 36900-37400ポジション ドル円ショート 140買いユーロドルロング 1.1200売りケーブルロング 1.3200売りオージーロング 0.7000売り米債ETFロング 長期保有 ターゲット3.00%今朝はまたやけに冷えるなと思ったらマイナス8℃、NY州北部ではスノーストームもありそろそ...
1/9/2024米貿易赤字縮小24時間予想レンジドル円 143.80-144.80ユーロドル 1.0880-1.0980米10年債 3.90-4.10NYダウ 37000-37500ポジション ドル円ショート 140買いユーロドルロング 1.1200売りケーブルロング 1.3200売りオージーロング 0.7000売り米債ETFロング 長期保有 ターゲット3.00%僕が為替トレーダーになりたての頃はNFP雇用統計よりも何よりも米貿易収支が市場では断トツの注...
ECB理事会とFOMC、利下げはどちらが早いかが市場の焦点になってきていますが、現時点の予想では3-4月とあまり変わりません。
●現在交渉中/来年以降交渉開始の主なものを一覧表にしたのがこちらです。 (対象人数は少ないですが)鉄道運転士の労使交渉は、ストを繰り返しつつ前進感なく難航し続けており、年明けの鉄道麻痺リスクが心配されています。 来年注目すべき大口ラウンドは、9月の金属・電機(週休3月制警戒)、12月の公務員となっています。 ●ドイツ連銀は直近経済予想の中で、賃金について以下のようなマクロ予想を提示: 一人当たり賃金(名目)は高水準の上昇が来年まで続き、2025年以降、インフレ目標2%と整合的な3%程度の巡航速度に落ち着く見込み。 2023年 / 2024年 / 2025年 / 2026年 協定上の賃金: +4…
こちらのドイツ経済省の月次レポートの主要グラフを私のコメント付きでご紹介します。 https://www.bmwk.de/Redaktion/DE/Infografiken/Schlaglichter-der-Wirtschaftspolitik/2024/01/grafiken-und-tabellen-download.pdf?__blob=publicationFile&v=6 ドイツ経済の足元の全体感把握のお役に立てれば幸甚です。 ●実質GDP~2022年初あたりからほぼ横ばいが続いている 内外主要機関の予測によると、今年▲0.3%、来年+0.3~+0.8% 業種的には製造業(左、ウェ…
https://www.dbresearch.de/MAIL/RPS_DE-PROD/PROD0000000000531099.pdf?undefined&realload=gpxDjNuqm3/mrg2bF5kv0g8kxpqZ86WayKyDOQuWpAcEZ32EBAAZ1vBvcsdzX9vm ドイツ銀行の経済見通し(ドイツ語版)が公開されていますので、そのエッセンスを私なりに抽出して以下まとめておきます。 2024年は「幻滅の年」か? 海外経済、金利、財政政策は引き続き強い逆風となる可能性が高い。 不況が長引く中で各種構造問題への不満も高まり、景況感が圧迫される。 違憲判決後難航して…
20231224 独経済専門誌(Wiwo)の2024年ドイツ経済展望
ドイツ経済専門誌「Wirtschaftwoche」(ヴィルトシャフト・ヴォッヘ)の2024年経済展望特集部分のエッセンスをご紹介します。 https://www.wiwo.de/my/politik/konjunktur/konjunkturausblick-das-sind-2024-die-groessten-risiken-und-chancen-fuer-die-deutsche-wirtschaft/29569180.html 多くのドイツ企業が、投資をするなら海外でと考え始めている。 高どまるエネルギーコスト、激しく上昇する賃金/人手不足、経済政策迷走、高い金利と税・社保負担、官僚…
こんにちは。昨日12/20の裁量トレードの損益結果です。 損益 2023/12/20 +96,312円 12月合計 +1,015,857円 昨日は11月英CPIの発表があり、前年比+3.9%と前月の4.6%から大幅に改善しました。結果を受けて来年の利下げ思惑からポンド売りが進み、ポンドドルは1.272から1.265まで急落しました。 ユーロ圏、米国に続いて英国もCPIが下落基調にありますね。ユーロポンドが上昇したことからポンド売りユーロ買いが進んだようですが、それでもユーロ圏のCPIは2.4%なので英国よりも低いんですよね。ECBのラガルド総裁は利下げの議論はなかったと言っていますが、英国より…
20231219 ドイツの気になるデータ5選(製造業受注残、ECB利下げ軌道など)
①製造業受注残~10月実質ベースで前月比▲0.6%/前年同月比▲5.9%と急減。コロナ後に積み上がったバックログ貯金は月商の6.9か月分まで低下。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/12/PD23_488_421.html ②ホテル・レストラン売上~10月実質ベースで前月比▲2.5%/前年同月比▲3.8%と軟調。コロナ前の2019年10月比でも▲13.3%と戻りが鈍い。但し、名目ベースでは年初来ホテル+10.9%、レストラン+6.9%としっかり増えている(インフレに食われての実質マイナス)。 https://ww…
12/18/2023日銀会合、今週の相場見通し 週間予想レンジドル円 140.00-145.00ユーロドル 1.0650-1.1150 米10年債 3.80-4.20NYダウ 36000-38000 ポジションドル円フラット 148売りユーロドルロング 1.1200売りケーブルロング 1.3200売りオージーロング 0.7000売り米債ETFロング 長期保有 ターゲット3.00%この週末NYは大雨であちこち停電、水没、アメリカ北東部一帯がウィンターストー...
https://www.bundesbank.de/de/presse/pressenotizen/deutschland-prognose-der-bundesbank-sinkende-inflation-aber-noch-keine-entwarnung-920336 つい先ほど、ドイツ連銀(Bundesbank)から2026年までのドイツ経済見通しが発表されました。2026年までのマクロ計数を発表しているのは、これとIMFの世界経済見通し(10月)くらいだと思います。 現時点でドイツ経済に関して最も権威ある経済予測ですので、来年の予算や計画を策定する際のベース(マクロデータ)としてご…
こんにちは。昨日12/14の裁量トレードの損益結果です。 損益 2023/12/13 +29,574円 12月合計 +711,182円 昨日は東京時間のドル円の下げに買いで入ってマイナス13万円の爆損。しかも損切りを入れた後に反転して、かなり凹みながらBOEとECBを待ちました。昨日書いたように、ユーロドルはECB前に下がると想定していましたがほとんど下がらず・・・ただ、小さい値動きの中ショートのスキャルで回して何とか13万円の損切りを取り返しました。夕方から夜にかけて発表された、BOE、ECBの政策金利は予想通りの据え置きでしたね。 想定外だったのはECBが思いのほかタカ派を維持したことです…
昨日から今日にかけて、ドイツの4つの有力経済研究所(ifo、ベルリン研、キール研、ケルン研)から2025年までの経済見通しが発表になりました(上図はキール研の実質GDP軌道:年次/四半期次)。 今年から3年間のGDPとインフレの予測値を以下の一覧表にまとめてありますが、以下が共通して読み取れます。 今年の実質GDPは▲0.3%、インフレは5.9%の着地で収斂 来年の実質GDPとインフレは、財政違憲判決に伴う財政緊縮で弱目 2025年にはインフレ目標2%達成見込み(来年ECBに利下げ余地) <4件のリンク先> www.ifo.de www.diw.de www.ifw-kiel.de www.i…
12/14/2023FOMC方向転換24時間予想レンジドル円 141.80-142.80ユーロドル 1.0920-1.1020米10年債 3.90-4.10NYダウ 36700-37200 ポジション ドル円フラット 148売りユーロドルロング 1.1200売りケーブルロング 1.3200売りオージーロング 0.7000売り米債ETFロング 長期保有 ターゲット3.00%昨日のFOMCは慎重タカ派姿勢維持との大方の予想を裏切りハト派に大転換という驚きの結果...
応援よろしくお願いいたします。 お問い合わせ(平日08:00~17:00)大起証券㈱ Tel:06-6300-5757(代表)谷本 憲彦商品アナリスト・東京商…
20231213 ドイツの気になるデータ5選(ZEW、ライン川水位、インフル流行など)
①ZEW景況指数(12月)~現況は低水準底這い(茶)ながら、半年後の期待(赤)は改善。 https://www.zew.de/presse/pressearchiv/zew-index-steigt-trotz-haushaltskrise ②ライン川水位~数日後のピークは凌げそうながら、上流地域での雨が続いた場合、次のヤマは要警戒。 https://vorhersage.bafg.de/14-Tage-Vorhersage/Duesseldorf_14Tage.pdf ③インフルエンザ等(呼吸器系疾患/含むコロナ)流行状況~710万人(人口の8.5%)が感染中。会社の人繰り注意。 https…
https://www.boj.or.jp/statistics/tk/gaiyo/2021/tka2312.pdf ●本日発表された12月日銀短観のユーロ円想定為替レートは、通年148.80、下期149.03となっていました(ドル円は同139.35/139.97)。 ●足元のユーロ円は1ユーロ=157円台前半で、一時の16円台からは大きく下落したものの、まだまだユーロ発足以来の高値圏内で推移しています。 今後は日欧金利差縮小⇒ユーロ円反落が強く意識される局面ですが、上記想定為替レートは10円くらい保守的に設定されています。下期分は来年3月までですから、日銀の利上げ/ECBの利下げがそれぞれ切…
12/11/2023「行き過ぎ」、今週の相場見通し 週間予想レンジドル円 143.00-148.00ユーロドル 1.0600-1.1100 米10年債 4.15-4.55NYダウ 35000-37000 ポジションドル円フラット 148売りユーロドルロング 1.1200売りケーブルロング 1.3200売りオージーロング 0.7000売り米債ETFロング 長期保有 ターゲット3.00%今日の日経新聞の記事「円高ひとまず休止、金融政策 行き過ぎ転換観測 修...
①ifoCAST(2週間毎に発表)~四半期実質GDP前期比ベース(年率換算前)で今年Q4▲0.29%、来年Q4は+0.26%となっています。 https://www.ifo.de/en/ifoCAST <過去実績> 時々符号も含めて大きく外れますが、大きな流れはつかんでくれています。上記の結果も今後半年ほぼ横ばい(ゼロ成長)という大きな流れを示唆しているものと受け止めています。 ●2019年まで ●2020年以降 ②ドイツ経済省GDPナウキャスト(毎月下旬発表)~11/13時点で、Q4は前期比▲0.3%、Q1は+0.1%の予測となっています。 https://www.bmwk.de/Redak…
20231207 ドイツの気になるデータ5選(PMI、製造業受注、鉱工業生産など)
①ドイツ総合PMI(11月)~底打ち感あるものの、まだGDP前期比マイナス圏内。 (上記とは別枠)建設セクターは全く下げ止まっていない。 https://www.pmi.spglobal.com/Public/Release/PressReleases ②グローバル総合PMI(11月)~ドイツGDPの50%強の規模があるドイツの輸出を左右する世界景気は、まだまだ回復感なく、イマイチ。 https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/876d109fed764a71a32200c3ce5a7118 ③製造業受注(10月)~海外受注(青)…
20231129 ドイツの気になるデータ5選(OECD、HICP、ガス不足リスクなど)
①OECD経済予測のドイツ部分~違憲判決に伴う財政緊縮リスクをある程度勘案した上で、GDPは今年▲0.1%、来年+0.6%、再来年+1.2%/HICPは今年+6.2%、来年+2.7%、再来年+2.1%の予想。 https://www.oecd-ilibrary.org/sites/7a5f73ce-en/1/3/2/19/index.html?itemId=/content/publication/7a5f73ce-en&_csp_=ff1338015957b6cc89df6710d74ff9f1&itemIGO=oecd&itemContentType=book ②OECDの全体感と金融政策…
20231128 ドイツの気になるデータ5選(環境関連投資、ifo生産計画など)
①製造業環境関連投資(2021年まで)~総額41.5億EUR(現在のユーロ円レートで7千億円弱)。うち半分が再エネ関連(青)。残りは省エネ関連(赤)と、CO2削減関連(黒)。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/11/PD23_N062_32.html ②ifo輸出期待~わずかながらも改善の兆し(ドイツ経済省月報の予言通り) 但しまだまだ多くの業界でマイナス(特に印刷、繊維がひどい)。 https://www.ifo.de/en/facts/2023-11-27/germanys-export-expectatio…
https://www.bis.org/statistics/eer.htm BISが発表(上記リンク)している実質実効為替レート(貿易量や物価水準を勘案した上で通貨の購買力を測る総合的指標)のデータ(対象64カ国のBroadインデックス, 2020=100)から、EUR(赤/橙)、円(青)、ドル(黒)をチャートにしたものが上図です。 ●円については、長期でも短期でも円安が進行中で、ユーロやドルに比べて振れ幅がかなり大きいことが特徴的です。 ●より長期の日銀データをベースに、今夏あたりから「過去最低水準まで低下」と話題になっていました。 ●ユーロについては、ドイツ(赤太線、1998年末まではド…
https://tradingeconomics.com/eurjpy:cur <Japanese> 本稿執筆時点(11/24)で1ユーロ163.30円と、年初来約16%の円安ユーロ高となっています。今年IMFの購買力平価(2023年)は1ユーロ123.29円(今年7月時点のビッグマック平価だと85.23!)ですし、長年ドイツに住んでいる実感としても、ユーロが実力以上に高く評価されている感が否めません。円資金をベースにドイツでの生活を支えている方々は(幸い私はそうではありませんが)、大変苦労されているのではないかと思います。 近年日本の貿易収支は大きく悪化し、本年度の貿易赤字は14兆円くらいに…
https://tradingeconomics.com/germany/business-confidence 先ほど11月ifo景況指数が発表され、上図(+下図赤線)の通り、予想をやや下回るわずかな改善となっていました。 現況(黒)、期待(青)ともわずかに上向きですが、ようやく底は打ったかなという程度であり、ドイツ経済復活の兆しはあまり感じられません。 業種別で見ると、今月は小売・卸売業(左下)の改善が目立ちますが、サービス業(右上)以外の製造業(左上)、建設業(右下)とともにマイナス圏内に留まっています。 景気サイクル的<縦軸:期待、横軸:現況>に見ても、リセッション領域(第3象限)から…
https://www.bundesbank.de/de/aufgaben/themen/finanzstabilitaetsbericht-918354 ドイツ連銀から今年分の金融安定報告書が発表され、有益なデータも見せてくれていましたので、そのエッセンスをまとめておきます。 今局面の特徴は、金利急上昇と不透明性の増大。 ドイツの金融システムはこれまでのところ金利上昇にうまく対処し、財務体質改善にうまく結びつけている。 今のうちに、自己資本と流動性を充実させ、特にサイバーリスクなどへの対応力をしっかり高めていって欲しい。 急速な金利上昇の影響が出てくるのはむしろこれからであり、リスクを過小評…
20231121 欧銀収益回復も株価が冴えない理由(ECBの分析)
https://www.ecb.europa.eu/pub/financial-stability/fsr/focus/2023/html/ecb.fsrbox202311_05~519e436375.en.html ECBから欧銀の財務状況について分析コメントが出ていますので、そのエッセンスをご紹介します。 【私なりの結論】 金利上昇により欧州の銀行収益は大きく改善したが、 ①成長性が乏しい/(課税リスクも含めて)不透明、 ②金利上昇によるディスカウントがきつい、 ③これからは貸倒損失が心配な局面 ということで株価の低迷が続いている。 ●2022年初以来、欧銀株価(青線)はほぼ横ばい。 金利…
20231120 ドイツ連銀/経済省それぞれの月報のエッセンス
毎月この二つを読み合わせておけば、ドイツ経済の変調を見落とすことはないと思って続けているものです。 ①ドイツ連銀月報のエッセンス https://www.bundesbank.de/de/publikationen/berichte/monatsberichte/monatsbericht-november-2023-918674 10月インフレはエネルギー価格の低下(+前年からのベーシス効果)で急低下したが、今後数か月はさほど下がらない見込み(筆者注:一番下のグラフご参照)。 雇用は引き続き堅調、かつ大幅な賃上げ(昇給+インフレボーナス)が進行中で、実質賃金もプラスに転じてきたが、消費者は依…
20231119 ドイツの気になるデータ5選(利下げ期待、名目GDPなど)
①ECB利下げ期待~市場は来年前半から再来年央に向けて計1.25%(25bp×5回)/2.5%までの利下げを織り込み。 https://www.chathamfinancial.com/technology/european-forward-curves ちなみに米FEDの政策金利軌道については、来年5月から年末に向けて1%(4回)の利下げを織り込み(もう利上げはなし)。 https://www.cmegroup.com/markets/interest-rates/cme-fedwatch-tool.html ②資材不足感(ifo)~サプライチェーン障害などによる資材調達に不具合を感じている…
昨日EU委員会から秋の経済予測が発表されていますので、そのドイツ部分のエッセンスをご紹介します。 GDPは、今年▲0.3%(前回9月比+0.1%上方修正)、来年+0.8%(▲0.3%下方修正)、再来年+1.2%。 インフレと高金利により消費が低迷。但し、来年以降はインフレ低下と賃上げによる購買力回復で消費回復へ。 インフレは、今年+6.2%(▲0.2%下方修正)、来年+3.1%(+0.3%上方修正)、再来年+2.2%。 政府債務比率(GDP比)は、60%台前半かつ低下継続の優等生ぶり維持。コロナ対策などの財政出動をしっかり巻き戻している。 足元輸出低迷に苦しんでいるが、経常黒字は、来年以降GD…