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20230830 経営者系シンクタンクIWによるドイツ経済診断
www.iwkoeln.de ドイツ経済の見通し発表は、3/6/9/12月や4/10月となっていることが多いので、8月はとかく品薄になりがちです。 そんな中、昨日経営者系シンクタンクのケルン研(IW)がドイツ経済の分析コメント(予測値を一覧表にしたような経済予測ではありません)を発表しましたので、そのエッセンスを簡単にご紹介します。 ドイツ経済は各種のショック(地経学的(特に対中露)軋み+持続的なコスト上昇+世界需要の低迷など)に苦しめられている。これらのショックの中にはこれからもずっと続く部分もある。 特に(エネルギーの)コスト上昇は、ドイツ製造業の国際競争力を著しく低下させている。 今年の…
本日ドイツ第2四半期GDP確報値が発表されましたが、速報から修正はなく(前期比プラスゼロ)で軌道は上図の通り弱含み横ばい継続となっていました。 しかしドイツ経済省のGDPナウキャスト(直近8/14時点)は前期比▲0.4%となっており、足元の軌道は非常に軟調のようです。 https://www.bmwk.de/Redaktion/DE/Schlaglichter-der-Wirtschaftspolitik/2023/09/14-konjunktur-BIP-nowcast.html 総合PMIも、前期比▲0.5%(年率▲2%)あたりを示唆しています。 https://www.pmi.spglo…
ハンガリーGDPは4四半期連続で縮小 ハンガリーフォリントのスワップ成績(8月13日週)
ハンガリーフォリントの推移 みなさんこんにちは。高金利通貨の長期保有でスワップ狙いの運用をしています。8月16日発表のハンガリーの第2四半期のGDPは前年比で-2.4となり、前の期の-0.9%からさらに縮小しています。これで4四半期連続の縮
https://www.bundesbank.de/de/aufgaben/themen/monatsbericht-deutsche-wirtschaft-weiter-in-schwaechephase-856150 先ほど発表されたドイツ連銀月報のドイツ経済分析部分のエッセンスは以下の通りです。 2023年第3四半期の実質GDPは、おそらく再び前期比ほぼ横ばいにとどまる。 インフレ率のさらなる低下+安定した雇用/力強い賃金上昇⇒今後は個人消費が景気下支え役となる(但し、さほど力強いものにはならない)。 しかし、海外からの需要の弱さが引き続き鉱工業生産の重しとなっている(直近の製造業受注急…
https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/08/PD23_327_421.html 先ほど発表された6月のドイツ製造業受注「残高」は、前年同月比では▲3.1%と冴えないながらも、6月新規受注が大口受注(車以外のその他運送機器)で大きく押し上げられたため、受注残の前月比は+0.8%とかなり持ち直しました。 冒頭のグラフの赤線が全体、黒線が国内分、青線が海外分の受注残水準(インデックス)ですが、いずれもコロナ前と比べてかなりの高水準となっています。 コロナ後の需要回復局面で、サプライチェーン障害や人手・資材不足などを理由に生…
https://www.bmwk.de/Redaktion/DE/Pressemitteilungen/Wirtschaftliche-Lage/2023/20230814-die-wirtschaftliche-lage-in-deutschland-im-august-2023.html 本日ドイツ経済省から発表された8月経済月報のエッセンスは以下の通りです。 低迷するドイツ経済が持続的に好転しそうは兆しは内外ともにまだ見えない。 製造業では、生産・受注ともおおむね横ばいが続いている。 6月受注の急増(前月比+7%)は、航空機・宇宙船製造における大型受注による一時的なもの。 小売は食品を中…
https://tradingeconomics.com/germany/bankruptcies ドイツの企業倒産件数は、上図の通り、長期的に大きな減少トレンドにありますが、最近は①コロナ支援効果の減衰、②昨年後半以降の不景気(スタグフレーション)を背景に、やや増加に転じでいます。 ドイツ5大研の一角であるハレ研(IWH)が8月10日に発表した「倒産トレンド」データ www.iwh-halle.de によると、7月の企業倒産件数(法人+個人事業者)は1,025件で、前月比では▲2%とやや減少したものの、前年同月比で+44%、コロナ前比で+6%と水準が切り上がっています。(橙棒:今年、青棒:昨…
「平均気温が高くなると貧しくなる」なんてことが、起きるわけがない
グラフの見方を見事に間違って、誤った結論を出している、面白い例が出ていた。 gendai.media 「日本の平均気温が上がると、日本の1人当たりGDPが下がる」というもので、その根拠になっているグラフが、「世界各国の年間平均気温と、1人当たりのGDP(国内総生産)」である。 平均気温を横軸に、1人当たりのGDPを縦軸に取ると、右肩下がりになる。 従って、平均気温が上がることにより、GDP(以下、1人当たりのGDPを言う)が下がって行くため、日本はもっと貧しくなるというのである。 ちょっと考えると、おかしいことは明らかだ。 もし、どこかある国の平均気温が上がるに従って、GDPが下がっているのな…
20230808 ドイツ経済ピックアップの兆し、まだ見られず
●直近(今年6月分)のドイツ製造業受注は、前月比+7.0%と車以外の輸送機器の大口受注で妙に強かった一方、鉱工業生産は前月比▲1.5%と非常に弱く、全体感が判りにくくなっていますが、 冒頭の図の通り「新規受注(青)は均せば横ばいまで一時的に持ち直し、受注残(黒)は引き続き高水準ながらも、生産(赤:GDPに直結)は軟調が続いている」という状況と整理できます。 ●先行きについては、製造業企業の生産計画(ifo調査)は下図の通り軟調であり。。。。 ●頼みの輸出も急回復は期待薄で。。。。 https://www.ifo.de/fakten/2023-07-26/ifo-exporterwartunge…
https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/07/PD23_299_811.html 今朝発表されたドイツ第2四半期GDPは前期比フラットと市場予想の+0.1~0.3%より弱目ではあったものの、第1四半期分が前期比▲0.3%から▲0.1%に0.2%上方修正されていましたので、全体としてみれば概ね市場予想通りの結果となりました。 水準で見ると冒頭の図の通り、昨年以降ほぼ横ばいが続いている状況ですが、3期連続の前期比マイナスは何とかギリギリ回避された格好です。 但し、このようにGDPが低迷して見えるのはあくまでインフレ(デフレ…
20230726 ドイツ経済省のGDPナウキャスト、悲惨な内容
ドイツの潜在成長率は、コロナ後、年+0.8%程度に低下しつつあります。主因は日本と同様に労働投入のマイナス転換で、四半期ベースのGDP成長率も日本と同様に前期比マイナスが出やすくなっています。 実際、昨年第4四半期と今年第1四半期は二期連続でマイナス、直近12四半期中5回のマイナスは日本と同じです。 7月28日朝発表予定のドイツ第2四半期実質GDPは、ドイツ連銀が直近月報で「小さなプラスになった可能性が高い」と言っていることもあり、市場予想も前期比+0.1~0.3%となっています。 ★しかし、昨夕ドイツ経済省から発表されたGDPナウキャストを見ると 第2四半期:前期比▲0.4% 第3四半期:前…
https://tradingeconomics.com/germany/business-confidence 先ほど7月ifo景況指数が発表され、上表・下図の通り、現況指数(下図では黒線~その時点でのGDP/生産活動と強い相関)主導で予想以上の低下となっていました。 昨日のPMIの弱さと併せて考えると、第3四半期(7-9月期)のドイツ実質GDPは前期比マイナスとなるリスクを警戒する必要がありそうです(まもなくドイツ経済省から発表されるGDPナウキャストに注目しています)。 製造業(左上)と小売・卸売業(左下)では引き続き全指数が下向きかつマイナス圏。サービス業(右上)でも年初の回復の勢いが…
20230724 好対照のドイツ景気先行指数2件(PMI、WAI)
https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/c23ef113fdfb4d149593c3b3d2840fe9 7月のドイツ総合PMIは48.3と、6月の50.6から低下し、予想の50.3を大きく下回りました。 上図の通り製造業(青)、サービス業(黒)ともに低下しているのですが、特に製造業の悪化継続度合いと水準の低さはかなり悲惨です。製造業主導の景気低迷を、サービス業がカバーしきれなくなりつつあるという構図です。 ドイツの航空旅客(青)が回復しているのに対し、航空貨物(赤)が冴えないという状況も最近定着しています。 第2四半期(4-…
note.com <Japanese> 今年6月に日本を訪れた外国人数は207万人と、コロナ前(2019年同月)の288万人の7割強まで回復しました。ドイツ人は4~6月の3ヶ月累計6万人と、コロナ前の水準をほぼ回復しています。最近のドイツ経済はマイナス成長で非常に厳しいと言われていますが、リベンジ消費で潤う観光産業は数少ない好況業種となっています。さらに、IMFの購買力平価(1ユーロ124.08円)やビッグマック平価(1ユーロ84.36円)を大きく上回る、足元1ユーロ157.80円)の円安ユーロ高や、ミュンヘン~羽田間の増便など日本向け直行便の増加が日本に目を向ける理由になっている模様です。 …
https://www.bundesbank.de/de/aufgaben/themen/monatsbericht-deutsche-wirtschaft-beginnt-sich-zu-erholen-856142 ドイツ連銀の7月月報が発表されましたので、経済分析部分(Kurzberichte)のエッセンスを以下ご紹介します。 ドイツの2023年第2四半期実質GDPはわずかながらも前期比プラスになる可能性が高い(市場予想:前期比+0.3%、7/31発表予定)。 但し、最近の景況感悪化を勘案すると、6月時点での予測より景気回復が後ズレする惧れがある。<6月ドイツ連銀予測解説> dateno…
Germany: 2023 Article IV Consultation-Press Release; Staff Report; and Statement by the Executive Director for Germany 昨日発表されたドイツのIMF4条協議結果報告(IMFのエコノミストチームが当該国を訪問して経済と金融に関する情報を収集し、政府や 中央銀行 のスタッフと経済政策について議論した結果の報告。中長期的構造問題や金融システムリスクの把握に便利)のエッセンスは以下の通りです。 昨夏のロシアのガス供給停止後、ドイツ経済は抵抗力を発揮し、エネルギー危機をうまく回避した。 …
https://www.bmwk.de/Redaktion/DE/Pressemitteilungen/Wirtschaftliche-Lage/2023/20230714-die-wirtschaftliche-lage-in-deutschland-im-juli-2023.html 本日ドイツ経済省が発表した経済月報のエッセンスは以下の通りです。現在のコンセンサスに沿った穏当な見方(慎重な楽観)と思います。 夏場に向けてドイツ経済が上向くというはっきりとした感触はまだない。 第2四半期(4-6月期)も成長が抑制された状況継続。 世界経済が顕著に回復し、インフレ率低下と賃上げの結果購買力が…
私が定点観測している以下4つのリスクについてのクイックチェック結果をご報告します。いずれも今のところ低リスク(但し今後も引き続き要注視)と判断しています。 ●ドイツ鉄道がストでマヒするリスク ドイツ鉄道(DB)での労使交渉がまだ決着しておらず、これまで何度もストライキが繰り返されてきましたし、今後のストリスクが完全に消えたわけではありません。 しかし現在は「調停」(交渉は7月17~31日)プロセスの中にあり、元連邦内務大臣デメジエール(CDU)という大物政治家が調停役を務めることもあり、今回こそ何とかなるのではないかという期待は高まっています。 万一決裂しても、スト断行に踏み切る手続きにも時間…
note.com <Japanese> ドイツ単体で経済を分析した日本語資料が世の中にあまり見当たらないので、今回は現時点での私なりの分析をごく簡単にご紹介したいと思います(後ほどグラフやデータをつけた動画で少し詳しく解説しますので、よろしければ併せてご覧ください)。 www.youtube.com ドイツの人口は約84百万人と日本の3分の2くらいで、GDPの規模でもまだ日本の方が少し大きいとされています。しかし、購買力平価に比べて大きく円安サイドに振れている実勢レート:1ユーロ157円で換算すると、昨年のドイツの名目GDPは607兆円と、日本の557兆円をはるかに上回っています。ドイツ経済最…
https://tradingeconomics.com/germany/industrial-production-mom 先ほどドイツ連邦統計局より5月鉱工業生産データの発表があり、前月比▲0.2%/前年同月比+0.7%と市場予想(前月比フラット)比やや弱めの内容となっていました。 5月は特に医薬品(前月比▲13.1%)とエネルギー(▲7.0%)が軟調でした。 一方、自動車および自動車部品は、前月比+4.9%と好調で、5月の自動車受注好調と整合的内容となっています。 ドイツの鉱工業生産データを、季節・カレンダー調整後のインデックスで見ると、下図の通り昨年来ずっとほぼ横ばいが続いています。 …
https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/07/PD23_266_421.html 先ほどドイツ連邦統計局から5月製造業受注データの発表があり、上図の通り、総合(赤)、国内(黒)、海外(青)揃って3~4月の低迷から大幅に反発する格好となっていました。 5月総合実質(価格調整後)前月比+6.4%と市場予想(+1%強)比大幅上振れ 4月も前月比▲0.4⇒+0.2%へと結構な幅で上方修正 特に自動車/自動車部品(前月比 +8.6%)、その他の車両<航空機、鉄道、船など>(同+137.1%)が強い(大型受注あり)。 一方、電気機…
https://einzelhandel.de/index.php?option=com_attachments&task=download&id=10681 冒頭のグラフは、ドイツの小売売上はGDPの2割弱、個人消費の約1/3であることを示しています。 ドイツ経済は今年通年でマイナス成長(平均で前年比▲0.3%程度)に陥るという予測が足元圧倒的に優勢ですが。。。。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/06/PD23_258_45212.html その主因はインフレで可処分所得が大きくマイナスとなる(左)ことによる…
https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/072aebeb82e74d10ba03d798f2dbb63c 昨日発表されたドイツ6月PMI改定値は40.6と、前月の43.2からさらに大きく低下し、約3年ぶりの低水準となりました。 5カ月連続の低下で、製造業が持続的な需要減少を受けて、生産水準を引き下げていると解説されています。但し、企業はまだ人員削減には踏み切っていない模様です。 dateno.hatenablog.com 製造業受注残(下図黒線)は、統計発表済の4月時点で月商の7.3か月分とまだかなりの高水準で、これまでは生産…
最近続々と発表されているドイツ景気先行指標類を以下まとめてご紹介します。 ●ドイツで最も重要視される景気先行指標である、ifo景況指数(6月分)は、本日市場予想(91前後)を大きく下回る88.5と出ました。 景気サイクルとしても「リセッション領域」内で一段とバランスが悪化する方向に進んでいます。 業種別では特に製造業(左上)の期待指数(青線)の低下が顕著になっています。サービス業(右上)は比較的しっかり持ち堪えており、PMIと整合的です。 ●先日(6/23)発表されたドイツ総合PMIでは、Q2後半に向けて成長モメンタムが急減速した格好となっており(左)、その主因は製造業景況感の一段の悪化(右)…
https://www.iwh-halle.de/presse/pressemitteilungen/detail/konjunktur-aktuell-belebung-in-dienstleistungsbranchen-aber-zunaechst-weiter-schwache-industriekonj/ 昨日ライプニツ経済研究所ハレ(IWH)より最新マクロ経済予測が発表され、今年のドイツ実質GDP成長率は▲0.3%とマイナス成長予想となっていました。 上図の通り、これで6月に入ってから10機関連続でマイナス成長予想が発表されており、単純平均で▲0.3%となっています。 ポイントは以…
本日また2件(ifoとIMKから)ドイツマイナス成長予想が出ました(上表緑枠)ので、これで今月発表された9つの予測すべてがマイナスということになりました。 ①ifo研 ドイツ経済の景気後退からの脱却はゆっくりとしか進んでいない。 就業者数の増加は、2022年約59万2,000人とハイペースだったが、2023年には37万7,000人、2024年には12万1,000人へと減速する(減るわけではない)。 今年の財政はインフレ対策関連支出のおかげでまだ拡張的ながら、措置のほとんどが来年に期限切れとなるので、その後は緊縮的(景気抑制的)となる。 ECBは7月の理事会で25bp利上げした後、しばらくこの水…
https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/06/PD23_237_421.html 本日ドイツ連邦統計局から4月製造業受注残高(上図赤線:総合、黒線:国内、青線:海外)の発表があり、実質ベースで前月比▲0.8%、前年同月比▲2.3%、売上の7.3か月分、となっていました。 4月の落ち込みは、主に自動車業界(前月比▲1.5%)によるもので、世界経済の低迷が輸出依存型産業の逆風になっていると解説されています。 受注残の水準自体はまだまだかなり高く、生産活動を下押しするほどには下がっていませんが、貯金がどんどん食いつぶされてい…
20230620 マイナス成長下の希望の星:ドイツ連銀GDPナウキャスト
6月に入ってから、7つの内外主要機関がドイツマクロ経済予測を発表してきましたが、ドイツ連銀(Buba)の今年▲0.3%予想を始めとして、全てが今年通年での実質マイナス成長予想となっていました。連日このように悲観的な予想が報道されているので、当然ながら、ドイツ経済界の雰囲気は悪化しています。 マイナス成長とはいっても、名目GDPは+5%前後(下表IMF予測では+4.8%)と高く、決して経済が縮小しているわけではありません。雇用も非常にタイトで、賃金は足元+5~6%くらいの勢いで増えています。 それでもドイツがマイナス成長になってしまうのは、ひとえに突出して高いインフレのせいです。高い名目成長が、…
note.com <Japanese> 今週は日経平均が前週比+4.5%(1年前比+29.8%)と急上昇しました。米S&Pの同+2.6%(+20.0%)や独DAXの+2.6%(+24.6%)も十分強いのですが、それらを大きく上回るパフォーマンスでした。このところ急激に進んだ円安(ドル円:141.82、ユーロ円:155.22)のせいで、外国人から円株が割安に見えているという側面が強いのかもしれません。しかし、それだけではなく日本の経済成長が比較的しっかりしている割に(IMF世界経済見通し 2023年暦年ベース:実質+1.3%/名目+5.2%)、インフレリスクが乏しく低金利が結構長く続きそうだ(株…
四半期GDPは+4.0% ブラジルレアルのスワップ成績(5月28日週)
ブラジルレアルの推移 みなさんこんにちは。高金利通貨を長期保有することでスワップポイント狙いの運用をしています。ブラジルは13.75%の高金利で、ブラジルレアル/円も高スワポとなっていますが、政策金利は据え置きが続いています。6月1日発表の
~~引用ここから~~日本は32年連続「世界最大の対外純資産国」を維持。海外から「戻ってこない円」の増加が気になるが…日本が32年連続「世界最大の対外純資産国」のステータスを維持したことが判明しましたが、それは国内投資の機会が乏しく、海外資産に投資せざるを得ない現状の裏返しでもあり...BUSINESSINSIDERJAPAN財務省は5月26日、『本邦対外資産負債残高(2022年末時点)』を公表した。筆者が継続的にウォッチしてきた年1回の統計だ。この統計を通じて確認される、日本の「世界最大の対外純資産国」というステータスが、「安全資産としての円」の拠りどころになってきたことはある程度間違いない。しかし、そのように日本の企業や個人、政府が海外に巨額の資産を保有する現状は、裏を返せば、国内における「投資機会の乏...世界最大の対外純資産國というのは必ずしも喜べない
先ほどベルリン研(DIW)からも最新景気予測の発表があり、ドイツ経済は今年▲0.2%のマイナス成長、来年も+1.5%とやや悲観的な内容となっていました。 明日発表予定のエッセン研(RWI)もGDPのヘッドラインだけ既に漏れ聞こえてきており、今年▲0.3%、来年+2.0%(冒頭図左から二列目)となっています。 これで本日はドイツ有力経済研究所が3つ揃って今年のマイナス成長を打ち出してきたことになります。 <ベルリン研予測のポイント> 実質GDP:今年▲0.2%/来年+1.5%、CPI:今年5.9%/来年2.5% 今年通年では小幅マイナス成長となるが、これは冬のリセッション(統計のゲタの)とインフ…
20230616 ドイツ連銀とヘッセン研もドイツ今年マイナス成長予想
https://www.bundesbank.de/resource/blob/911516/4cdeeb7ada7e0e6e190b0aeb6c44efab/mL/2023-06-prognose-data.pdf ①先ほどドイツ連銀(Buba)の最新経済予測が発表されました。 昨日ECBが利上げと同時に発表しているスタッフプロジェクションの一部を構成するものなので、2025年までカバーしています。そのエッセンスは以下の通りです。 実質GDPは、今年▲0.3%/来年+1.2%/再来年+1.3%今年は消費と投資がとにかく弱い HICPは、今年+6.0%/来年+3.1%/再来年+2.7%コアHI…
https://www.ifw-kiel.de/de/publikationen/medieninformationen/2023/schwacher-winter-drueckt-wirtschaftsleistung-2023-ins-minus/ 先ほどドイツ5大経済研究所の一角であるキール研(IfW)からドイツ経済予測のアップデートが発表されましたのでそのエッセンスをご紹介します。 ●今年の実質GDPは▲0.3%とマイナス予想(3月の+0.5%から大幅下方修正)。来年は+1.8%と気持ち強め(+1.4%から上方修正)。CPI予想は今年5.8%、来年2.1%と来年がかなり低め(→来年の実…
BMWK - Die wirtschaftliche Lage in Deutschland im Juni 20231 2022/23年冬半期は2四半期連続でマイナス成長(テクニカルリセッション)となったが、足元第2四半期もまだ鈍い。 エネルギー価格上昇、世界経済の低迷、資金調達環境悪化、などが重荷となり、期待されていた景気回復が遅れている。 鉱工業生産は3月に前月比▲2.0%と予想外に大幅に落ち込んだ後、4月は期待された反動なくほぼ横ばい(+0.1%)にとどまった。 製造業受注は3月前月比▲10.9%という大幅低下の後、4月も▲0.4%と続落した。 受注残がまだ高水準とはいえ、製造業のQ2…
20230609 ハンデルスブラット経済研、今年ドイツ▲0.7%成長予想
https://www.handelsblatt.com/politik/konjunktur/nachrichten/hri-konjunkturprognose-deutsche-wirtschaft-waechst-erst-2024-wieder-inflation-bremst-investitionen-und-konsum/29192756.html?share=mail 本日またドイツは今年マイナス成長になるという悲観的な予測が出てきましたのでご紹介します。ドイツ経済専門紙、ハンデルスブラット紙系列のHRIの景気予測です。 特段金融危機や戦争拡大やエネルギー不足がなくてもドイツ…
今朝ドイツ連邦統計局より、5月トラック運送指数が発表され、前月比+1.6%となっていました。 ドイツ第1四半期の実質GDPは前期比▲0.3%と不振でしたが、その後陸運は底堅く持ち堪えていることが判ります。 (トラック運送指数:青、鉱工業生産:赤) https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/06/PD23_221_421.html 国際フライト数/空運は(コロナ終息後の)しっかりとした増加基調が続いています。 https://www.dashboard-deutschland.de/pulsmesser_wirtschaf…
本日今年ドイツがマイナス成長に終わるという予想が二つ(上図緑枠)出てきましたので、その内容をざっとご紹介します。 ①ハンブルク世界経済研究所(HWWI) 今年のドイツGDPが▲0.5%ものマイナス成長になるという悲観的な予測を繰り出しています。 今年第1四半期が前期比▲0.3%と予想以上に低調だった上、ECBが高どまるインフレと今後の賃金大幅上昇のため追加利上げが必要なので、景気はかなり悪くなりそうだという見立てです。 https://www.hwwi.org/index.php?id=7199&tx_hwwinews_news%5Bnews%5D=8977&tx_hwwinews_news%…
ドイツ経済基礎知識的なスライド(とお役立ちリンク)を集めて貼っておきます。タイトルだけざっと見て頂ければイメージがわくと思います。特にドイツ駐在ビジネスパーソン用お手元資料として少しでもお役に立つようなら幸甚です。 ★ドイツ経済の最近の状況(随時更新中)についてはこちらをご覧ください。 note.com <ドイツ駐在ビジネスマン向けコラム> www.newsdigest.de <日本語WIKI> ja.wikipedia.org <各種経済統計一覧> tradingeconomics.com こちらはドイツ連邦統計局のダッシュボード(ドイツ語) https://www.dashboard-de…
20230528 少なくとも現時点のドイツにクレジットクランチの兆候なし
bankenverband.de ドイツ銀行業界の「企業資金調達レポート」のエッセンスを以下ご紹介します。 ドイツ経済は、この冬の半年で景気後退に陥った。迅速な回復は期待薄。年内に底打ちしたとしても、2023年通年でも小さなマイナス成長に陥るリスクあり。 ドイツ企業の財務は概ね堅調に推移しているが、ビジネスの見通しはやや暗くなっており、投資を手控えている。 冒頭グラフ(ECBの銀行貸出サーベイ)の赤線の通り、ドイツの貸出基準厳格化は非常にマイルド。 米国・スイス発銀行セクター不安は、EUでも一時不安を掻き立てたが、EU金融システムは非常に強固であり、特段貸出への悪影響は見受けられない。 ドイツ…
20230526 ドイツリセッション入りに関するドイツメディアの報道ぶり
第1四半期GDP確報の下方修正(前期比ゼロ⇒▲0.3%)で、ドイツ経済が2期連続のマイナス成長に陥ったことについてのドイツメディアの報道ぶりは以下の通りです。 インフレで個人消費が凹み、金利急騰と建設コスト高で建設業が凹み、頼みの輸出も冴えない展開(下添グラフご参照)。 大元をたどれば、切り上がったエネルギー価格により冬場のドイツ経済がなぎ倒された格好。 しかし、真の景気後退とは、企業の稼働率が低下し、短時間労働や失業率が増え、価格が停滞/下落するような状況であるはず。高水準の受注残、人手不足でタイトな労働市場、高どまるインフレ、いうドイツの現状はいずれにも当てはまらない。 ドイツ政府は今年+…
20230525 ドイツQ1GDP下方修正でリセッション入り
https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/05/PD23_203_811.html 先ほどドイツ連邦統計局から第1四半期(1~3月)実質GDP確報の発表があり、前期比▲0.3%と、速報のプラスゼロから0.3%も下方修正されていました。 速報発表後に集計された3月鉱工業生産の大幅マイナス(前月比▲3.4%)が影響した模様です。 上図の通り、昨年Q4も▲0.5%とマイナス成長でしたので、事後的に2四半期連続の毎セス成長:テクニカルリセッションといういことになりました。 前年同期比でも▲0.2%とマイナスに転じ、これは2021…
https://www.bundesbank.de/resource/blob/799628/f54d342ec77d4bca09bde31421a3832d/mL/2023-05-monatsbericht-data.pdf 本日ドイツ連銀月報がリリースされましたので、そのエッセンスを以下ご紹介します。 高インフレが引き続き個人消費(財・サービスとも)の逆風。多少の賃上げでは実質所得の目減りは解消しない。 EV関連補助金縮小も自動車販売を押し下げ。車はリース用投資需要も減退。 一方、供給ボトルネックの緩和、高水準の受注残、エネルギー価格低下が製造業を、穏やかな天候が建設業をサポート。 Q1G…
https://www.ifo.de/fakten/2023-05-24/ifo-geschaeftsklimaindex-faellt-mai-20 先ほど5月ifo景況指数が発表され、期待指数(青)が予想以上に大きく低下し、総合指数(赤)が市場予想を下回る結果となっていました。夏場に向けてのドイツ経済のモメンタムは少し下振れリスクを警戒する必要がありそうです。 今回 前回 市場予想 サービス業(右上)は持ち堪えている(現況はさらに改善)ものの、製造業(左上)と小売・卸売業(左下)の悪化が顕著になっています(PMIと整合的)。 景気サイクル的<縦軸:期待、横軸:現況>にはリセッション領域(第…
20230524 ドイツ経済省GDPナウキャスト大幅マイナス
ドイツの第2四半期(4-6月)GDPの発表は7月末頃なので、まだまだ市場予想は出回っていませんが、今年コンセンサス並みの+0.3%成長を実現するためには、Q2前期比+0.2~0.3%、Q3以降は+0.4%が必要です(上図最下段)。 ところが、昨日発表されたドイツ経済省のGDPナウキャストによると、Q2は前期比▲0.4%と非常に低い予想になっています。 https://www.bmwk.de/Redaktion/DE/Schlaglichter-der-Wirtschaftspolitik/2023/06/13-konjunktur-BIP-nowcast.html 一方、毎週月曜夕刻にアップデ…
20230523 ドイツ商工会議所(DIHK)中小企業景気調査結果
https://www.dihk.de/de/themen-und-positionen/wirtschaftspolitik/konjunktur-und-wachstum/konjunkturumfrage-fruehsommer-2023 年3回実施されているドイツ商工会議所(DIHK)の景気調査結果(対象:ドイツ国内中小企業21千社)が発表されましたので、使えそうなデータを一通りピックアップしておきます。 ●総合的景況感:昨年のボトムから反発継続も、長期平均水準(水色)以下 ●景況感DI(黄:製造業、黒:建設業、橙:小売・卸売業(商業)、青:サービス業) 現状は、サービスで上向き、建設…
20230520 ドイツでも日本でも株価が実にいい感じで上がってきています
<Japanese> ドイツのDAX40が、金曜の日中一時的にではありますが、昨年11月に記録した16,290ポイントの過去最高値を上回り、明るいニュースとしてドイツでも大きく採り上げられました。終値は16,275ポイントで年初来+16%、昨年秋の安値からだと+37%も上昇しています。その背景としては、エネルギー危機克服、サプライチェーン障害緩和、インフレピークアウト⇒利上げ終了が近いという期待、好調な企業業績などが挙げられています。 日経225だって負けていません。金曜の終値で30,308ポイントと、バブル末期の1990年8月以来、32年9か月ぶりの高値をつけました。投資の神様ウォーレン・バ…
ECBから、2021年12月以降の一連の金融政策正常化のマクロ経済に対する影響の分析結果が発表されています。ECBがイメージしている利上げインパクトの規模感をつかむのに使えるので、そのエッセンスを簡単にまとめておきます。 www.ecb.europa.eu これまで実施されてきたECBの金融政策の正常化は、2023年から2025年にかけて実質GDPを大きく減速させ、インフレ率を相応に押し下げる。 今回の一連の金融政策正常化の影響はまだ十分に現れ切っておらず、今後の人々のインフレ期待の変化などにも左右される。 金融政策変更⇒イールドカーブ変化⇒マクロ経済への影響、というステップでモデルを使って分…