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20230528 少なくとも現時点のドイツにクレジットクランチの兆候なし
bankenverband.de ドイツ銀行業界の「企業資金調達レポート」のエッセンスを以下ご紹介します。 ドイツ経済は、この冬の半年で景気後退に陥った。迅速な回復は期待薄。年内に底打ちしたとしても、2023年通年でも小さなマイナス成長に陥るリスクあり。 ドイツ企業の財務は概ね堅調に推移しているが、ビジネスの見通しはやや暗くなっており、投資を手控えている。 冒頭グラフ(ECBの銀行貸出サーベイ)の赤線の通り、ドイツの貸出基準厳格化は非常にマイルド。 米国・スイス発銀行セクター不安は、EUでも一時不安を掻き立てたが、EU金融システムは非常に強固であり、特段貸出への悪影響は見受けられない。 ドイツ…
金融不安が本当に金融危機になりそうな雰囲気があったりします。ファーストリパブリック銀行もJPモルガンに移り、私が購入した1株33ドルも紙クズになってしまいました・・。さらに、米国の地銀のリスクが次々と表に出てきています。米地銀パックウエスト
https://www.bundesbank.de/de/presse/pressenotizen/april-ergebnisse-der-umfrage-zum-kreditgeschaeft-bank-lending-survey-in-deutschland-905900 ドイツ連銀より、四半期 Bank Lending Survey の結果が出たので軽くチェックしておきます。 下図ではいずれも左にドイツ、右にユーロ圏のサーベイ結果がデフュージョン・インデックス(とその寄与度)の形で示されていますが、貸出金額として実際にいくら増減しているのかまでは分からない点にはご注意ください。 また…
20230418 イタリア銀行セクターについてのドイツメディアの報道ぶり
次に欧州債務危機が発生する場合には、イタリアのソブリンか銀行セクターが震源地になる可能性が高いのですが、先月大騒ぎになった米欧銀行不安でイタリア銀行セクターが危うくなっているということはなさそうです。 ドイツの各種メディアのイタリア銀行セクターに関する最近の報道ぶりは以下のような感じ(概ね楽観的)です。 イタリアの銀行は、2022年決算でほぼ軒並み過去最高益を記録している。 経費率は64.2%と、ドイツやフランスの金融機関よりも良好(低水準)。 2023年第1四半期の業績も悪くなさそうな感触。 欧州金融危機以来の問題児であるモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ(MPS、イタリア5位の大手行)は、…
20230317 ECB利上げに対するドイツメディアの報道ぶり
昨日ECBは前回予告通りの50bp利上げを断行しましたが、それに対するドイツ主要メディアの報道ぶりをご紹介します。 利上げ決定直前まで、CSがガダガタしていたのでどうするかが注目されていたが、ECBは以下の二つのメッセージを明確に示した。①予告通り、まずしっかりインフレ退治に取り組む方針であること(インフレはまだあまりにも高く、その放置による弊害~特に貧困層への打撃 ~の方がよほど心配)②万一の銀行危機の際には断固として対応できること(ユーロ圏の銀行には特段預金流出などは発生していない) 市場は「ほっとした」という反応で、株価は反発。但し欧銀株の反応はMIX。(CSと似たスキャンダル多きインベ…