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20240928 週末のBloombergより(ペットのヘルスケア市場など)
https://www.cmegroup.com/markets/interest-rates/cme-fedwatch-tool.html www.youtube.com ◆インフレ(コアPCEデフレータ)は非常に落ち着いており、先日の▲50bp利下げを正当化。◆年内▲75bp(11月は25か50か五分五分)、ターミナル金利2.9%あたりで収斂し、金利ボラ大幅低下。◆景気のデータは決して弱くないので、今後は慎重に▲25bp刻みになる可能性もあるが、中立金利への回帰(正常化)を急いでおくべき局面と考えれば11月の▲50bpも十分正当化できる(市場の織り込みはフェア)。◆FEDがこれ以上の雇用軟…
20240928 ドイツ駐在員/ドイツ語学習者 支援ツール(9月28日分)
①【本日の注目点】 (冒頭写真)9月失業者数は約2,806千人と前月比66千人減少。失業率も6.0%へ0.1%低下(③-cに注意書き+詳細データ)。 フォルクスワーゲン、今年の売上高(+5%⇒▲0.7%)、販売台数(約950⇒900万台)、利益率(従来6.5~7%⇒約5.6%)など、業績を下方修正。 トルコ人不法滞在者13500人中とりあえず200人程度を強制送還へ。既存ビザ手続き迅速化の見返り。 ②ドイツのニュース~こちら↓のなかから気になるものをWEB翻訳で。 https://www.deutschlandfunk.de/nachrichten/wochenueberblick 石破新総裁…
【一言総括】経済低迷長期化で失業がじわじわ増え、求人は減っているが、失業者が激増するリスクは小さい。就業者数と賃金は非常に堅調であり、そろそろ個人消費回復の背中を押し始めそうな状況。 https://tradingeconomics.com/germany/unemployment-change ドイツの9月雇用統計では、季調済失業者数が前月比+17千人と、市場予想(+12千人)比やや弱めのヘッドライン。各種景気先行指標の回復が腰折れし始めている中、景気遅行指標としての雇用の軟化が長期化しそうな気配。但し、後述の通り、高水準の賃上げを続けながら就業者数は増え続けているので、雇用環境全体として決…
20240927 ドイツ駐在員/ドイツ語学習者 支援ツール(9月27日分)
①【本日の注目点】 (冒頭写真)GfK消費者信頼感:高賃上げによる実質賃金&可処分所得上昇継続にもかかわらず期待外れに弱い展開が続いている(③-aに詳細)。 官僚主義を削減するための法律が成立。年間約9.4億ユーロのコスト低減。 中国の大型景気刺激策を好感し、DAXが歴史的高値を大幅更新(③-c)。 ②ドイツのニュース~こちら↓のなかから気になるものをWEB翻訳で。 https://www.deutschlandfunk.de/nachrichten/wochenueberblick ③本日の注目データa) GfK消費者信頼感内訳~景気見通し悪化も、強い所得期待を受けて、購買意欲が少しずつ改善…
20240926 ドイツ駐在員/ドイツ語学習者 支援ツール(9月26日分)
OECD Economic Outlook, Interim Report September 2024 OECD ①【本日の注目点】 (冒頭写真)OECD世界経済予測:ドイツのGDPは今年+0.1%/来年+1.0%と5月日各▲0.1%pt下方修正も、やや楽観的(日本は▲0.1%/+1.4%)。 VWとIGメタルの労使交渉開始。IGメタルは雇用維持と+7%の賃上げを要求も、VWは「現実からかけ離れている」として拒否。 郵便料金、来年から平均+10.5%値上げの予定。 Greenの共同党首(下の二人)、最近の選挙結果不振で引責辞任。 ②ドイツのニュース~こちら↓のなかから気になるものをWEB…
●ドイツ経済成長率見通しは今年▲0.1%のマイナス成長(来年は+0.8%、日本は今年ゼロ成長予想)。春の予測から▲0.2%pt下方修正。 https://www.ifo.de/fakten/2024-09-26/gemeinschaftsdiagnose-herbst-2024-deutsche-wirtschaft-im-umbruch-konjunktur-und ●ユーロ圏については今年+0.8%、来年+1.4%と比較的順調な回復軌道を見込む。過度の中国依存のせいでドイツが他国を大きくアンダーパフォームしている。 ●但し、EUにおける極右(薄青)と極左(濃青)のポピュリストの支持拡大(計…
●ドイツ経済成長率見通しはほぼコンセンサス通り(今年ゼロ/来年+0.7%)。但し、リスクは明確に下振れ方向。 https://bankenverband.de/konjunkturprognose/konjunkturprognose-wirtschaftsbelebung-verschiebt-sich-auf-2025/ ●世界経済は今後2年+3.2%成長と、現在とほぼ同じペースを維持する見込み。 中国:不動産バブル崩壊に加えて、誤った経済政策と人口動態の逆風のため、公式統計で見えているよりはずっと弱い経済が長期化する。世界へのデフレ輸出も続くのでドイツにとっては非常に厳しい。 米国:FE…
20240925 ドイツ駐在員/ドイツ語学習者 支援ツール(9月25日分)
https://www.allianz.com/content/dam/onemarketing/azcom/Allianz_com/economic-research/publications/allianz-global-wealth-report/2024/2024-09-24-Allianz-Global-Wealth-Report.pdf 【本日の注目点】 (冒頭写真)昨年の一人当たり個人金融資産(負債控除後)でドイツは世界18位(69千ユーロ、前年比+9.2%)、日本は12位(92千ユーロ、同+6.2%)~アリアンツ「Global Wealth Report 2024」。 明日発表…
https://www.ifo.de/en/facts/2024-09-24/ifo-business-climate-index-has-declined-september-2024 https://tradingeconomics.com/germany/business-confidence 本日発表された、ドイツで最も重要視される景気先行指標:ifo景況指数(9月)のエッセンスは以下の通り: 総合指数は85.4とここ2年で最低水準まで低下。市場予想(86程度)と比べても弱く、ECBの追加利下げの背中を押す内容。 景気サイクル的に見ても、引き続きリセッション領域にどっぷり漬かっており、…
20240924 ドイツ駐在員/ドイツ語学習者 支援ツール(9月24日分)
【本日の注目点】 (冒頭写真)PMI(景気先行指標)は製造業、サービス業ともに弱く、景気回復の兆しが全く見えない。今年通年でマイナス成長に陥るリスク高まる。 月49ユーロで全国公共交通機関乗り放題のドイツチケット、来年から58ユーロに+18%値上げへ。 伊大手ウニクレディト銀はコメルツ銀株の21%まで引き上げた保有比率を今後29.9%まで引き上げたい意向。ドイツ政府は「敵対的だ」と不快感。 ドイツ政府は苦境が続くドイツ自動車業界を支援するため、EVへの買い替え補助金の再導入などを検討。但し、この種の補助制度が短期間のものになると、需要の先食いになったりかえって買い控えが起こるので逆効果。 ①ド…
20240919 ドイツ連銀9月月報経済分析部分のエッセンス
https://publikationen.bundesbank.de/publikationen-de/berichte-studien/monatsberichte/monatsbericht-september-2024-928296?article=kurzberichte-konjunkturlage-und-oeffentliche-finanzen-935768 今回の月報の経済分析のポイントは以下の通り: ●Q3実質GDPは良くて横ばい、若干マイナスの恐れも。しかし(最悪な状態の今でもそんな感じなので)、長期にわたる大幅マイナス成長の可能性は低い。グラフ左は実質GDPの水準推移…
20240918 ドイツ駐在員/ドイツ語学習者 支援ツール(9月18日分)
【本日の注目点】 (冒頭写真)メルツCDU党首、来秋の総選挙での次期首相候補に決定。CDU/CSUは政党支持率ダントツトップ(下添②-c)で、次期首相就任の可能性が高い。 ドイツ経済に回復の兆し未だ見られず(下添②-a)。 フォンデアライエンEU委員長が(伊極右政治家を含む)委員会メンバー案を発表。 EU議会による公聴会が10月に始まる予定。 レバノンでのポケベル型通信機器一斉爆発(イスラエルの関与が疑われている)により、中東情勢劇的悪化のリスク高まる。 ①ドイツのニュース~こちら↓のなかから気になるものをWEB翻訳で。 https://www.deutschlandfunk.de/nachr…
20240917 ドイツ駐在員/ドイツ語学習者 支援ツール(9月17日分)
【本日の注目点】 (冒頭写真)大規模リストラ開始の米インテル、東独マクデブルク工場建設を2年超先送り。ドイツ政府は100億ユーロの補助金の扱いを再検討。 国境での入国検査強化(来年2月末まで)で物流や通勤にかなりの支障が出ており、経済的損失発生が懸念されている。逆に洪水にはうまく対応できている。 ヴストNRW州首相、来秋の総選挙での首相候補として(自身ではなく)メルツ党首支持を表明。CDU次期首相候補は来週にも(メルツ氏で)固まる見込み。 ①ドイツのニュース~こちら↓のなかから気になるものをWEB翻訳で。 https://www.deutschlandfunk.de/nachrichten/w…
20240911 ドイツの気になるデータ5選(企業倒産件数など)
①企業(含む個人事業者)倒産件数(2024年前半)~前年同期比法人+24.9%/個人+6.7%と悪化継続(両方の合計が青線)。但し、先行指標(赤線)は当面上昇一服を示唆。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2024/09/PD24_343_52411.html ②ホテル宿泊件数(7月)~前年同月比+1.0%、1~7月累計でも前年同期比+1.9%と好調維持。約2割を占める外国からの宿泊客が牽引(1~7月:国内客+1.0%/海外客+6.6%)。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressem…
20240910 ドイツの気になるデータ5選(SENTIX景況指数など)
①SENTIX景況指数~ユーロ圏は現況(青)/期待(赤)ともマイナス圏内で下向き。ECB追加利下げを正当化。 (サブスクでなければグラフ/長期データは手に入らないが)ドイツの現況/期待ともfree fall 状態。 https://www.sentix.de/index.php/sentix-Economic-Factsheets/konjunktur-auf-einen-blick.html ②ドイツ連銀週次経済活動指数(WAI)~電力消費やクレカ決済などのリアルタイムデータをベースにする実験的GDPナウキャストである本WAIは引き続き堅調。実質GDP3m/3mモメンタムで前期比+0.7%ペ…
20240906 ドイツの気になるデータ5選(最近の人員削減一覧など)
①最近の人員削減一覧~経営陣が予告したフォルクスワーゲンのリストラの具体的内容はまだ不明(労組との交渉~賃上げ放棄や研究開発費の圧縮など~で工場閉鎖や人切りが避けられる可能性もある)。 https://www.faz.net/aktuell/wirtschaft/thema/stellenabbau ②製造業受注(7月)~前月比+2.9%と2カ月連続で(6月+4.6%の後反落が予想されていた)予想外の堅調。その他輸送機器(恐らく航空機)の大口受注が寄与。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2024/09/PD24_335_…
https://www.ifo.de/en/publications/2024/article-journal/ifo-economic-forecast-autumn-2024-german-economy-stuck-crisis 本日(9/5)発表されたifo経済予測のポイントは以下の通り: ドイツ経済は危機に陥っており、経済的要因と構造的要因の両方がマイナスの影響を与えている。 経済的要因:需要不足に伴う低稼働率、予想以上に慎重で盛り上がらない個人消費など。 構造的要因:脱炭素、デジタル化、人口動態の変化(→人手不足)、コロナ、エネルギー価格ショック、世界経済における中国の役割の変化な…
20240805 キール研ドイツ経済予測(今年もマイナス成長)
https://www.ifw-kiel.de/publications/news/kiel-institute-autumn-forecast/ ポイントをごく簡潔にまとめると以下の通り: 年前半に予想された回復の兆しが全く確認できなかったので、経済成長率を大幅下方修正。 今年は▲0.1%(前回+0.2%)、来年は+0.5%(+1.1%)どまりで、2年連続の小幅マイナス成長に陥る。 四半期の走りは下図の通りで、前期比+0.2%(潜在成長率フラットくらい)しか期待できない。 2026年は+1.1%を見込むが、うち0.3%ptは営業日数が多いことによるもの。 インフレは来年以降2%に収まるので、…
20240902 ドイツの気になるデータ5選(製造業と個人消費の不振長期化など)
①製造業PMI(8月確報)~輸出を含む受注が足元かなり弱い模様(恐らく中国経済の低迷が主因)で、回復の兆しが全く見られない。ユーロ圏(下)でも同様に弱く、ECBの追加利下げを後押し。 https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/deae6d724c93450ca36fab799d9e1ac4 ②ドイツ連銀週次経済活動指数(WAI)~他の景気先行指標類が軒並み弱いのに対し、リアルタイムデータ(電力消費量、物流・人出など)をベースとするWAIは引き続き堅調(実質GDP3m/3mモメンタムで+0.7%)。 https://www.bun…
20240831 週末のBloombergより(米雇用統計への備えなど)
www.youtube.com ◆データはソフトランディング成功の可能性の高まりを示しており、▲50bp刻みの大幅利下げを正当化していない。◆それでも年内利下げ累計▲100bp(FOMCは3回しかない)が織り込まれており、いずれは25bp分剝落するとの見方も多い。◆しかしPCEデフレータは3ヶ月年率換算で見ると既にほぼ年率2%まで低下しており、中立金利が3%強と高めだとしても大幅利下げを妨げない。◆消費者信頼感の中の「Job plentiful」が減り、「Job hard to get」が増えているので、雇用データが今後少なくともある程度は弱く出てくる可能性も高い。◆利下げが迫っているのに短期…
20240828 ドイツの気になるデータ5選(消費者信頼感とGDPナウキャストの低迷など)
①GfK消費者信頼感(9月)~総合指数▲22と市場予想(▲18)比弱目。景気低迷が長期化し、倒産やリストラの報道が相次いでいることもあり、経済や所得への見通しが悪化する一方で、貯蓄性向が上昇。欧州サッカー選手権ホストで押し上げられた分が反落している格好。 www.gfk.com 実質賃金(名目賃金-インフレ)は既に大きなプラスに転じているものの、過去のマイナス分や切り上がった価格水準が生活苦となり、センチメントの低迷が続いている。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2024/05/PD24_211_62321.html ②…
20240827 ドイツの気になるデータ5選(対中直投急増など)
①対中直接投資~今年1~6月の半年だけで72.8億ユーロ(約1.2兆円相当)と昨年比倍増のハイペース。現地ビジネスで上げた利益の再投資が中心ではあるものの、ドイツ政府が企業に呼びかけているデリスキングとは真逆の状況。他国が対中直投を急減させている流れとも逆行している。 (ご興味のある方は上記グラフのソースでもあるこちら↓の記事をWEB翻訳で) https://www.dw.com/en/germanys-investments-in-china-increase-despite-warnings/a-69957810?maca=en-newsletter_en_bulletin-2097-xm…
20240826ドイツの気になるデータ5選(ifo景況指数詳細など)
①ifo景況指数ヘッドライン(8月)~市場が恐れていたほどには悪化しなかったものの、総合(赤)/期待(青)/現況(黒)とも下向き。水準も低く、Q3マイナス成長継続/Q4の回復見込み薄、を示唆。 https://www.ifo.de/en/facts/2024-08-26/ifo-business-climate-index-deteriorates-august-2024 ②ifo景況指数サイクルクロック~リセッション領域(第3象限)にドップリ漬かっており、早期脱出は見込めそうにない。昨年の▲0.2%に続いて、今年通年でもマイナス成長となるリスクが高まっている(コンセンサスはまだ+0.2~0.…
www.bmwk.de ドイツ経済の現状とドイツ経済当局の問題意識を確認する上では、毎月月央から下旬にかけて発表されるドイツ経済省経済月報(本件)と以下ドイツ連銀月報経済分析部分の両方を確認(定点観測)するのがベスト。 dateno.hatenablog.com ドイツ経済省8月経済月報のエッセンスは以下の通り: Q2(4-6月期)実質GDPは前期比▲0.1 %と減少。年前半の景気回復への期待は裏切られている。 世界経済は回復しているが、ドイツの輸出は期待外れに弱い。改善の兆しも今のところ見られない。 PMI、ifo、ZEWなどの景気先行指標はいずれも不振で、当面、景気回復の見通しは立っていな…
20240822 ドイツの気になるデータ5選(PMI軟調継続など)
①総合(製造業+サービス業)PMI(8月)~市場予想を下回る軟調継続。GDPはマイナスペース維持。製造業の低迷継続がサービス業も押し下げ始めている。高賃上げ/インフレ低下に伴う実質所得上昇も、景気に対する不安が大きすぎて、個人消費増加につながって来ない。 https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/3c59ed1870c24259ac3e62cfb7792724 現況指数(足元のGDPの走りと相関大)はZEW(青)、ifo(赤)とも低迷継続。 ②ユーロ建日経平均~ユーロ円(薄緑面)下落のお陰で直近高値をほぼ回復(緑線)。 nikk…
https://publikationen.bundesbank.de/publikationen-de/berichte-studien/monatsberichte/monatsbericht-august-2024-934662 8月のドイツ連銀月報の経済分析のエッセンスは以下の通り: 世界経済は緩やかな成長とマイルドなディスインフレを継続。 米国では景気後退懸念と利下げ期待が急浮上。株価は一時急落したがその後落ち着き。 ECBは6月に利下げを開始したが、将来の利下げ軌道を約束するものではなく、利下げは今後のデータ次第。 ユーロ圏のM3は急回復。 ドイツ経済は4-6月期予想外にマイナス成…
20240819 ドイツの気になるデータ5選(製造業受注残:月商の7.2か月分など)
①製造業受注「残」~月商の7.2か月分とまだまだ高水準(コロナ後の急回復局面での貯金大)ながら、新規受注の低迷長期化を受けて残高減少が続く(特に海外受注:青)。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2024/08/PD24_318_421.html ②ドイツ連銀週次経済活動指数(WAI)~四半期実質GDPモメンタム(3m/3m)換算de +0.6%と破格の好調継続(他の景気先行指標類は軒並み弱い/Q3マイナス成長示唆)。 https://www.bundesbank.de/de/statistiken/konjunktur-…
<Japanese> 毎週末BloombergのYouTubeチャンネルで「Real Yield」(金利・クレジット関連中心、20分程度)と「Wall Street Week」(政治経済のホットイシュー中心、50分程度)を欠かさずチェックするようにしています。半分は活きた英語の勉強、半分は投資情報収集用にと思って数年前から始めたのですが、毎回そのクオリティの高さと得られる学びの量に感動しています。金融界のトッププレーヤーだけでなく経営者、当局者、学者など、特定のトピックの専門家が登場し、非常に密度の濃いinformativeな議論が実にテンポよく展開されています。 1995年から1999年の5…
20240817 週末のBloombergより(ジャクソンホールなど)
youtu.be ◆しっかり目の米経済統計が続き、9月は▲25bpが75%、年内3回プラスアルファまで利下げ期待が後退。株価は急落前の水準にまでほぼ戻した。◆直近雇用統計後に一時高まった迅速な大幅利下げの可能性はかなり遠のき、FEDはデータを見極めながら慎重に利下げを進めることができる環境に戻った。◆来週はいよいよジャクソンホールだが、パウエル議長が大幅利下げを示唆するなどとは期待しない方が良い。◆高金利で回る短期資金に大量の流動性が滞留しており、投資家はちょっと弱いデータでも利回りをより長い期間ロックインしようと慌てて動くので、中長期金利は低下しやすい地合いになっている。◆金利は低下した(1…
20240816 ドイツの気になるデータ5選(インフレ期待下げ渋りなど)
①インフレ期待~今後12カ月でインフレが上昇すると感じている市民(赤・橙)は約4割。期待インフレ率は3%で下げ渋り(コロナ前より高い水準)。物価水準はコロナ前比全体で2割増、うち食品は3割増となっており、今後インフレが低位で推移しても生活への圧迫感はぬぐい切れない。 https://www.bundesbank.de/de/bundesbank/forschung/studie-zu-erwartungen-von-privatpersonen-bop-hh/inflationserwartungen-849084 ②住宅着工許可件数(6月)~17600件/前年同月比▲19%と不振継続。年前半…
20240815 ドイツの気になるデータ5選(リセッション確率など)
①ドイツのリセッションリスク~IMK(労組系シンクタンク)によると、今後3ヶ月の間にドイツ経済がリセッションに陥る確率(赤)は49.2%に上昇(欧州債務危機やコロナ直後は100%を記録している)。今年通年のGDP成長率予想コンセンサスは+0.2~0.3%とそもそも低位ながら、その実現もかなり難しそうな感触。 但し、金融市場のストレスは非常に低い状態。 https://www.imk-boeckler.de/de/imk-konjunkturampel-15362.htm ②住宅価格国際比較(FT)~ドイツは(どの指標で見ても概ね)ピーク比1割くらい下落後、足元は反転上昇に転じている。日本の上昇…
20240813 ドイツの気になるデータ5選(不動産価格下げ止まり、ECB利下げ軌道など)
①vdp不動産価格指数(Q2)~住宅用(青)、商業用(紫)とも前期比上昇に転じ、底打ち鮮明化。ピーク比住宅用は約▲1割、商業用は約▲2割でボトムを付けた格好。は但し、これで急速に上昇に転じるとは考えられていない。 https://www.pfandbrief.de/site/de/vdp/immobilie/finanzierung_und_markt/vdp-immobilienpreisindex.html# ②ZEW景況指数~期待+19.2/現況▲77.3と市場予想以上の大幅悪化。但し、企業担当者の実感であるifoやPMIとは異なり、あくまで市場関係者のアンケート(株安の影響を受けやすい…
20240805 ドイツの気になるデータ5選(欧州時間につけた下値目途など)
①EUR/JPY~本日のパニック的安値:154.40とその後の長い下ヒゲにより、目先の底値目途が154円あたりに形成された可能性が高い。 https://tradingeconomics.com/eurjpy:cur ②日経平均(先物)~本日のパニック的安値:31,156とその後の長い下ヒゲにより、目先の底値目途が31千円あたりに形成された可能性が高い。次に3万円付近を売り切れなければ買えそう。 https://tradingeconomics.com/japan/stock-market ③日経平均ETF(ユーロ建て、ヘッジなし)~64ユーロでいったん底打ち。但し、オファー/ビッドがずっと広…
【一言総括】不況で失業はやや多めながら、就業者数と賃金は非常に堅調であり、そろそろ個人消費回復の背中を押し始めそうな状況。 https://tradingeconomics.com/germany/unemployment-change ドイツの7月雇用統計では、季調済失業者数は前月比+18千人と、市場予想(+15千人)比やや弱めのヘッドライン。各種景気先行指標の回復が腰折れし始めている中、景気遅行指標としての雇用の軟化が長期化しそうな気配。但し、後述の通り、高水準の賃上げを続けながら就業者数は増え続けているので、雇用環境全体として決して弱いわけではない。 ●失業率<国内基準>~6.0%で横ば…
20240726 ドイツの気になるデータ5選(GDPナウキャスト、電車遅延統計など)
①ifoCAST(GDPナウキャスト)~Q2は前期比▲0.17%、Q3同▲0.96%と極めて低調。次回発表は8/7。 https://www.ifo.de/en/ifoCAST ②Indeedオンライン求人数~景気低迷の長期化を素直に反映して、じりじり減少が続いている。中長期的・構造的人手不足は深刻なので、安易に人切りしない一方、高くつく新規採用には慎重化。 https://www.dashboard-deutschland.de/comparative-analysis/pulsmesser_wirtschaft ③ドイツ鉄道の列車遅延度合い~6月は長距離列車は半分くらいしか定刻通りに(6分…
20240725 ドイツの気になるデータ5選(ifo景況指数など)
①ifo景況指数~市場が恐れていた以上の低下。現況指数(黒)も切り下がっており、統計の下駄の大きなマイナスと併せて考えると、今年通年+0.3%成長(コンセンサス)の達成は難しそうな感触。ECB利下げの追い風。 https://www.ifo.de/en/facts/2024-07-25/ifo-business-climate-index-declines-july-2024 ②ifo景況指数景気サイクル図~リセッション領域(第3象限)にドップリ漬かっており、当面ここから脱けだすのは難しそう。回復に向かうにしても秋以降か。 ③ifo業種別ヒートマップ~相対的にマシとされるサービス業も勢いを失い…
20240724 ドイツの気になるデータ5選(総合PMI、GfK消費者センチメントなど)
①総合PMI~50割れで四半期GDPナウキャスト換算でQ3は前期比▲0.4%を示唆。サービス業は小じっかりながら、製造業の不振は秋まで続きそうな感触。通年GDPの+0.2~0.3%というコンセンサス到達も難しくなりつつある。 https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/393e17289afb49f1a30ff530cae08134 ②GfK消費者センチメント(7月)~市場予想以上に大きく改善。製造業の不振を横目に、サービス業は比較的堅調であることを示唆(上記PMIやドイツ連銀7月月報の分析とも整合的)。インフレを大きく上回る賃上…
20240723 ドイツの気になるデータ5選(市場センチメント、輸出期待など)
①ドイツ連銀週次経済活動指数(WAI)〜四半期GDP前期比換算で+0.7%まで上昇。他の各種景気先行指数が不振な中、これだけ好調が目立つ。電力消費、物流量、クレカ利用などのリアルタイム指標(下表)は意外と強い模様。 https://www.bundesbank.de/de/statistiken/konjunktur-und-preise/woechentlicher-aktivitaetsindex ②SENTIX市場センチメント〜株(日米欧とも)は強気/弱気度合い(上)でみると既にかなり弱気に傾いているが、買われ過ぎ/売られ過ぎ度合い(下)でみるとまだまだ売られ過ぎ状態にない⇒続落のリスク…
20240722 ドイツ連銀7月月報経済分析部分のエッセンス
Kurzbericht: Konjunkturlage Deutsche Bundesbank 本日発表されたドイツ連銀7月月報の「Kurzbericht」部分のエッセンスは以下の通り: ドイツ経済回復への期待は最近の統計の弱さで裏切られている。 足元の景気の走りは、6月時点の想定(下添)を下回っている。 dateno.hatenablog.com 製造業の受注(下)と生産(上)は予想外の低迷が続き、期待外れ(但し、車とエネルギー集約型産業は善戦)。 サービスや個人消費についてのQ2のデータはまだほとんど出ていないが、サーベイ類(例えば下添サービス業PMI)を見る限り比較的しっかりしており…
20240718 ドイツの気になるデータ5選(インフル流行、政治家人気ランキングなど)
①インフルエンザ流行度~週あたり新規感染率4.9%(うちコロナ0.6%)と、先週の6%からは低下したものの引き続き高水準。現在の患者数は推計410万人。病欠の高止まりは景気下押しの一因。 https://influenza.rki.de/Wochenberichte/2023_2024/2024-28.pdf ②住宅着工許可件数(5月)~前年比▲24.2%、2022年比▲43.9%と悲惨な状況。住宅金利上昇に伴う需要減に加えて、資材価格・人件費高騰に伴う高価格、環境規制関連の煩雑な許認可手続きなどが強い逆風となっている。但し、ECBが利下げを開始したこともあり、不動産需要はそろそろ底打ちして回…
20240717 ドイツの気になるデータ5選(IMF経済見通し、出生率など)
①IMF世界経済見通しアップデート(7月)~ドイツの実質GDP成長率は今年+0.2%/来年+1.3%と前回4月比変更なし。日本は今年+0.7%(4月比▲0.2%)/来年+1.0%(据置)。サウジの減産に伴う成長率大幅下方修正が目立つ(今年0.9/来年1.3%ptも下方修正) www.imf.org jp.reuters.com ②ZEW景況感指数(7月)~期待(赤)の改善が止まり(41.8:前月比▲5.7)、現状(茶)はやや改善も底這い継続(▲68.9:前月比+4.9)。最近の輸出の頭打ちとフランス政情不安が影響した模様。 https://www.zew.de/presse/pressearc…
20240708 ドイツの気になるデータ5選(不良債権比率など)
①EU銀行国別不良債権比率(2024Q1)~ドイツ(DE)では昨年Q4から上昇、足元1.32%。オーストリア(AT)も最近上昇傾向。水準的にまだ懸念すべき状況ではないが、今後もしばらく上昇が続く見込み。 https://www.scoperatings.com/ScopeRatingsApi/api/downloadstudy?id=9a6589fc-9f35-45cc-aee0-ea60924ea1d9&utm_medium=email&_hsenc=p2ANqtz--5tyQJhojLOCH0XBKHgA9LdU9rlvUdPSq9Gfz3vjv2wM_fv8LK07ibQ2n5Y1x5M…
20240707 ドイツの気になるデータ5選(GDPナウキャスト、EURO2024オッズなど)
①ifoCAST~Q2実質GDP予測は前期比▲0.09%にまで低下。Q3(下)については▲0.58%とさらに悲惨な悪化度合い。 https://www.ifo.de/en/ifoCAST ②ドイツ国内航空~バカンスシーズンに向けて旅客数(青)は絶好調な一方、貨物(赤)はずっと冴えない。 https://www.dashboard-deutschland.de/comparative-analysis/pulsmesser_wirtschaft ③EURO2024オッズ~優勝確率では①スペイン33%、②イングランド27%(但し準決勝でオランダにかなり苦戦しそう)、③フランス25%、④オランダ17…
20240704 ドイツの気になるデータ5選(欧州サッカー選手権の行方など)
①EURO2024優勝確率~オランダが急上昇。フランスも回復。 ●団子状態のトップグループ: ①イングランド(21%)、②スペイン(20%)、 ③フランス・ドイツ(同率18%)●その他下位4チーム: ⑤オランダ(13%)、⑥ポルトガル(10%)、 ⑦スイス(7%)、⑧トルコ(3%) https://www.compare.bet/betting/football/european-championship/winner-odds ②EURO2024準々決勝結果予想~事実上の決勝戦といわれているスペインとドイツの戦いでは、スペインがやや有利とされている。スペイン、フランス、イングランド、オランダ…
20240703 ドイツの気になるデータ5選(GDPナウキャスト、エネルギー価格など)
①ドイツ連銀週次経済活動指数(WAI)~今週も軟調継続。四半期実質GDP前期比換算で+0.2%の着地を示唆。前半の貯金でQ2はプラス着地も、Q3突入のモメンタムの弱さが心配。 https://www.bundesbank.de/de/statistiken/konjunktur-und-preise/woechentlicher-aktivitaetsindex ②ヘッセン州立銀行DAX売買シグナル(BEST)~センチメント/テクニカル/バリューエーションなどに特段偏りなく「ホールド」推奨。DAXは直近の健全な調整でややアク抜けしたイメージ。 https://mailing.helaba.de…
ドイツの6月雇用統計では、季調済失業者数は前月比+19千人と、市場予想(+15~20千人)並み。各種景気先行指標の回復が腰折れし始めている中、景気遅行指標としての雇用の軟化が長期化しそうな気配。但し、後述の通り、高水準の賃上げを続けながら就業者数は増え続けているので、雇用環境全体として決して弱いわけではない。 ●失業率<国内基準>~6.0%と0.1%上昇。2022年以降の失業率上昇の大半は2022年6月からのウクライナ難民カウント開始によるものだが、基調が悪化方向であることは確か。連邦雇用庁は「景気回復がなかなか進まないので雇用も冴えない」とやや苛立っている。 https://tradinge…
20240629 週末のBloombergより(米大統領選TV討論など)
www.youtube.com ◆インフレの落ち着き、景気減速感の高まり、債券/金利ボラ低下継続を確認した一週間。少なくとも利上げのオッズはほぼ無視できる状況になってきた。◆但し、「データ次第」と宣言しているFEDが早期利下げを決断するほどの材料は、インフレ面からも景気面からも確認できていない。◆TV討論でトランプ優勢を確認した後の債券市場の反応を見る限り、財政悪化に伴うベアスティープニングを恐れ始めているように見える。◆金融市場にとってトランプとバイデンの最大の差は規制に対するアプローチ(トランプは規制緩和方向)。◆もしここから長期金利が上昇に向かうとすれば、それは恐らく強い成長と高めのイン…
20240625 ドイツの気になるデータ5選(賃金交渉動向一覧表など)
①賃金交渉動向~今年もマクロ経済全体で+5~6%の名目賃金上昇が見込まれている(インフレは2.5%程度なので実質賃金は+3%ペース)。 これまでの妥結状況 やや遅れて確認できる実際の賃金上昇率は、今年第1四半期時点で前年同期比名目+6.4%(インフレ差し引き後の実質ベースでも+3.8%)とかなりの上昇となっている。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2024/05/PD24_211_62321.html ②建設受注(4月)~前月比▲1.5%(青線)、トレンド(赤線)としても弱い。ECBの利上げで急減速した後、なかなか立ち直…
20240624 ドイツの気になるデータ5選(ifo景況指数詳細など)
①ifo景況指数ヘッドライン(6月)~全体的に市場予想比弱目ながらも、他の景気先行指標の反落傾向と整合的着地。 dateno.hatenablog.com ②ifo景気サイクル~リセッション領域の中で小休止。回復局面への回帰はそう簡単ではなさそう。 ③ifo業種別ヒートマップ~景況感が良好(赤)なのは、芸術・娯楽(90-93)のひとつだけになった。 サービス業(右上)のみしっかり。建設(右下)は指数としては上昇も、水準は深いマイナスで、悪化度合いがやや軽減されただけ。 上記①~③のデータソース https://www.ifo.de/en/facts/2024-06-24/ifo-busines…
①総合PMI(6/21)~製造業の受注不振により、市場予想以上の大幅反落。水準的にはゼロ成長ペース。ドイツ連銀などのマクロ経済分析で広がりつつあった回復期待に水を差した格好。サービス業が積極的に値上げに動いており、ECB追加利下げの背中を押す材料にもなりにくい。 https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/b573096f94924b09bda7189c3356c7dd ユーロ圏全体でも(プラス成長水準は維持しつつも)ドイツ同様の失速が観測されている。 https://www.pmi.spglobal.com/Public/Hom…