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20240417 ショルツ首相訪中についてのドイツメディアの報道ぶり
今回のショルツ首相2回目の訪中についてのドイツメディアの報道ぶりは以下の通り。 今回の訪中の主な目的は、①【最重要】ウクライナ問題への協力要請/ロシア支援阻止、②補助金で支援された輸出ダンピング(特にEVや再エネ関連)の阻止、③中国市場へのアクセス改善、④その他経済協力の可能性模索、⑤地政学的野心の牽制、⑥人権尊重要請など。 ショルツ首相は中国行きの政府専用機の中でイランによるイスラエル攻撃を知った。上記に中東和平への協力要請/イラン支援阻止が加わり、もともと複雑だった今回の訪中がさらに難しいものになった。 独中両首脳の会談は3時間20分にもわたったが、ウクライナ問題(平和会議への参加要請)や…
https://www.iwkoeln.de/fileadmin/user_upload/Studien/Report/PDF/2024/IW-Report_2024-Importabh%C3%A4ngigkeiten-China.pdf ドイツ経営者団体のシンクタンクIW(@ケルン)から「2023年対中輸入におけるデリスキング」というタイトルの興味深いレポートが出ていましたので、そのエッセンスを簡潔にご紹介します。 昨年(2023年)中国からドイツへの輸入は▲19%減少した。 対中依存度を引き下げようという努力は一部に認められるものの、全体としてみれば、対中デリスキングはあまり進捗していない…
<Japanese> 在日ドイツ商工会議所が最近発表した、在日ドイツ企業164社(うち機械22%、自動車10%、電機9%、大半が販売機能中心)に対するアンケート調査を私なりにチェックしてみました。 日本のビジネス環境に関する評価は、全体として概ねポジティブなものとなっています。特に、①2022年は93%、2023年は92%の企業が税引き前収支が黒字②今年は60%、来年は72%が利益増加を見込む③日独間協力の有望分野として1)環境保護、2)科学技術、3)エネルギーが注目されている④38%が生産拠点の/23%がアジア統括機能の「中国→日本シフト」を意識しているといったあたりは、注目すべき価値がある…
どうやら米中冷戦に突入したようです。米国は、ハード・ソフト両面でデカップリングを開始しました。最先端機器だけでなく、ソフトウエアもC国産は排除して、他国との補完関係を構築するようです。既に半導体は台湾、日本での製造を開始しています。それと同時に同盟国に対してC国への最先端機器の輸出を制限するように圧力を強めています。これに対してC国はWTO提訴などの用意をしているようです。さんざんWTOルールを破ってきた...
20240214 ドイツの貿易相手国トップ、米国が中国に肉薄
<2023年 ドイツ貿易相手国 ランキング> https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2024/02/PD24_056_51.html 今朝ドイツ連邦統計局から発表された2023年国別貿易統計速報(上リンク)を集計したところ、ドイツと中国の間の貿易額(輸出+輸入)は前年比▲15.5%と激減し、米国がほぼ同額(前年比+1.1%)でトップに肉薄していることが判明しました。 中国は8年連続でドイツの貿易相手国トップの座を守りましたが、今年は米国に抜かれる可能性が高くなっています。 トップ10の顔ぶれはほぼ同じですが、昨年11位の英国が…
20240209 ドイツの対中対米貿易額が肉薄!米国が首位になる可能性高まる
上表は2022年のドイツの貿易パートナーランキング表で、貿易額(輸出入合計)と貿易赤字額で中国がトップとなっています(貿易相手国として中国は8年連続首位)。米国は貿易量で2位、貿易黒字でトップです。 こちらは2021年のデータですが、オランダが貿易額で2位で米国を上回っているものの、ドイツの貿易における米国と中国の立ち位置はほぼ同様でした。 ところが最近、ドイツの中国と貿易額がかなり落ち込んできています(青:対中輸出、赤:対中輸入)。 一方で、ドイツと米国の貿易額は比較的しっかり持ち堪えています(青:対米輸出、赤:対米輸入)。 その結果、2023年の貿易額は対中2,530億ユーロ(前年比▲16…
https://www.ifw-kiel.de/de/publikationen/aktuelles/deutsche-exporte-ausgebremst-china-ersetzt-made-in-germany/ 本日キール研(IfW)が発表した報告書によると、ドイツの中国向け輸出の重要性はかなり低下している模様です。エッセンスは以下の通り: ドイツから中国への輸出は2002年以降急激に増加していたが、ここ数年は価格効果調整後の数量ベースでは減少に転じており、見かけよりもはるかに弱い。 数量ベースでドイツから中国への輸出は2002年から2018年の間に4倍に増加した。 しかしその後20…
20230713 ドイツ新対中戦略閣議決定についてのドイツメディアの報道ぶり
https://www.tagesschau.de/china-strategie-bundesregierung-102.pdf ドイツ政府が本日閣議決定/発表した独自の対中戦略(①独中2国間関係、②ドイツとEUの連携強化、③国際協調の3つの観点から、約60ページで構成)についてのドイツメディアの報道ぶりは(今のところ)以下の通りです。 ショルツ首相:「この戦略は中国との協力の新たな枠組み。経済と気候変動に関する協力は継続する。但し過度の対中依存は要修正。」 ベアボック外相:「中国は変わった。私たちの対中政策も変えざるを得ない。」 中国がインド太平洋地域において人権を軽視し、国際法の原則に背…
20230621 独中政府間協議についてのドイツメディアの報道ぶり
ベルリンで開催された独中政府間協議(2011年来7回目)についてのドイツメディアの報道ぶりは以下の通りです。 ドイツとヨーロッパは、結局中国との強力な通商関係を必要としている。中国も経済面でヨーロッパを必要としている。最大のリスクは協力の欠如だ。 ドイツはさまざまなレベルで中国との協力関係を強化し、一緒に世界的課題の解決に取り組みたいと考えている。 基本的価値観の問題とはある程度切り離してでも、協力できるところは協力すべきである。 主要なCO2排出国としてドイツも中国も、特に気候変動問題では特別な責任を負っている。 SPD(筆頭与党)としては、中国といたずらに対立することを避けるため、敬意を払…
https://www.iwkoeln.de/presse/pressemitteilungen/juergen-matthes-bei-welchen-produkten-die-abhaengigkeit-besonders-gross-ist.html 本日、ケルン研(IW、経営者団体系)が最近のドイツの対中貿易を分析したレポートを発表していますので、以下そのエッセンスを抽出しておきます。 ●2022年のドイツの対中貿易:中国向け輸出(青)は3%しか増加しなかったが、輸入(赤)は34%も増加。その結果対中貿易赤字は凄まじく拡大。 dateno.hatenablog.com ●2023年第…
おはようございます。今朝は、どんよりとした気候でしたね。ワンコとの散歩は、天気が快晴だとポコポコと歩くんですけど、雨が降りそうな天気だと、あちこちクンクン臭いをかいでいて、なかなか進めませんでした。いよいよ「梅雨入り」間近な雰囲気が漂ってい