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20231226 ドイツの気になるデータ5選(潜在成長率、経済予測一覧など)
①ドイツの潜在成長率+0.4%~労働投入マイナス寄与で、日本と同レベルの低水準にまで低下。四半期ベースでは前期比マイナス頻発。 ②内外主要機関のドイツ経済予測一覧~来年は小幅プラス成長に回帰見込みながら、ドイツ銀は▲0.2%、コメルツ銀は▲0.3%と悲観的。 ③ユーロ圏経済におけるドイツのウェート~GDPでもHICP/個人消費でも3割。 ④人口動態~今後は年30万人くらいの移民受入れが続き、人口はほぼ横ばいを維持できる見込み。 ⑤サッカー男子代表チームの世界ランキング~今や日独ほぼレベル。 <ドイツ関連ネタをたくさんアップしています。よろしければ。> www.youtube.com
ドイツではホワイトクリスマスどころではなく、長雨(一部では暴風雨)の日が続いており、ドイツの一部地域で洪水の被害が出始めています。 ライン川は幅が広いのでまだ大丈夫そうなのですが、NRW州東の小さな川 ヴェーザー川 - Wikipedia などでは警戒水位を突破して警報が発せられています。 ドイツ全体で見ると、下図の赤点地域で要警戒です。 www.hochwasserzentralen.de なお、デュッセルドルフ総領事館からは以下のような注意喚起が出ていますので、是非頭の片隅に。 >在留邦人、旅行者の皆さまにおかれましては、以下の点にご注意下さい。●増水した河川や水害発生地域には近寄らない。…
20231224 独経済専門誌(Wiwo)の2024年ドイツ経済展望
ドイツ経済専門誌「Wirtschaftwoche」(ヴィルトシャフト・ヴォッヘ)の2024年経済展望特集部分のエッセンスをご紹介します。 https://www.wiwo.de/my/politik/konjunktur/konjunkturausblick-das-sind-2024-die-groessten-risiken-und-chancen-fuer-die-deutsche-wirtschaft/29569180.html 多くのドイツ企業が、投資をするなら海外でと考え始めている。 高どまるエネルギーコスト、激しく上昇する賃金/人手不足、経済政策迷走、高い金利と税・社保負担、官僚…
note.com <Japanse> ドイツでは去年の今頃、天然ガスの価格が高騰しただけでなく、そもそも手に入らなくなって、冬が越せないのではないかという不安でいっぱいでした。その後、ショルツ政権の奮闘でエネルギー危機は何とか乗り切れたものの、国民生活をまんべんなく圧迫するインフレと先進国唯一のマイナス成長によって、ドイツにとっては散々な一年となりました。今年の流行語大賞には「Krisenmodus~危機モード」が選ばれましたが、今後もこの危機がずっと続いてしまい、来年も「Krisenmodus 2.0」が大賞受賞なんてことにもなりかねません。あくまで私見ですが、ドイツは他のどの先進国よりも健…
https://www.iwkoeln.de/presse/iw-nachrichten/christoph-schroeder-jan-wendt-weihnachtsessen-kostet-47-prozent-mehr.html つい先ほど、ドイツ経営者団体系シンクタンクIW(ケルン研)からなかなかユニークなデータが発表されたのでご紹介します。 その名も「ポテトサラダ指数」。クリスマス料理の定番の一角である写真のようなポテサラ4人分を作る際に、その材料(じゃがいも、マヨネーズなど)のスーパー小売価格(REWE)が合計どれだけになるかを追跡したものです。 今年のポテサラ4人前コストは6.…
20231222 ドイツの気になるデータ5選(住宅価格、建設受注など)
①住宅価格指数~7-9月期は前期比▲1.4%/前年同期比▲10.4%と下落が続いています。但し、低所得者層向けを中心とする構造的住宅不足は深刻で、金利上昇で供給が滞っている分、新規賃貸契約家賃は上がり続けています。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/12/PD23_498_61262.html ②建設受注~10月実質ベースで前月比▲6.3%と急反落していますが(青線)、トレンドとしては既に比較的しっかりとした回復基調にあります(赤線)。前年同月比は実質ベースで+2.1%、名目ベースでは+8.2%と悪くありません。…
20231220 ドイツの気になるデータ5選(企業の値上げ意欲、生産計画など)
①ifo輸出期待~ドイツ経済頼みの綱である輸出の回復も、当面期待薄の模様。 比較的好調なのは食品、革製品。一方、印刷、衣料が不振。 https://www.ifo.de/fakten/2023-12-19/ifo-exporterwartungen-gefallen-dezember-2023 ②生産者物価~前月比▲0.5%/前年同月比▲7.9%と市場予想より低め。但し、景気低迷のせいというよりは、ベーシス効果とエネルギー価格下落で押し下げている感じ(③と整合的)。 青:全体前年同月比(▲7.9%)、赤:除くエネルギー(+0.3%) https://www.destatis.de/DE/Pre…
フランクフルト国際空港のお土産検索ランキング2023|免税店情報やばらまきチョコ、ターミナル情報や現地在住の厳選情報を良質検索7選!
限られた時間でお土産を見つけたい! フランクフルト国際空港に滞在出来るのは限られた時間。 ひと手間かけたお土産を見つけたい 買い忘れやバラマキ土産をサクッ解決したい おすすめのお土産は? そこで、 定番のお土産 チョコレート 現地ブロガーの
20231219 ドイツの気になるデータ5選(製造業受注残、ECB利下げ軌道など)
①製造業受注残~10月実質ベースで前月比▲0.6%/前年同月比▲5.9%と急減。コロナ後に積み上がったバックログ貯金は月商の6.9か月分まで低下。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/12/PD23_488_421.html ②ホテル・レストラン売上~10月実質ベースで前月比▲2.5%/前年同月比▲3.8%と軟調。コロナ前の2019年10月比でも▲13.3%と戻りが鈍い。但し、名目ベースでは年初来ホテル+10.9%、レストラン+6.9%としっかり増えている(インフレに食われての実質マイナス)。 https://ww…
20231219 独Focus/英Economist誌「2024年の世界」のエッセンス
https://pdf.focus.de/Die-Welt-in-2024/Die-Welt-in-2024-01-2023 毎年この時期になると、このシリーズをしっかり読んだ上で、来る年に備えることにしているのですが、今回号の中から来年のドイツにとって私なりに最も重要と思った5つのポイントを以下ご紹介します。 ①来年ドイツで最も注目を集めそうな人物~極左ポピュリズム新党BSWを立ち上げたこちらのヴーゲンクネヒト氏。国内的には極左かつ反難民/反EU/親ロシアで、来年のドイツ政局の台風の目になりそうです。 <ヴァーゲンクネヒト新党関連投稿> dateno.hatenablog.com daten…
20231218 ドイツの気になるデータ5選(GDPナウキャスト、政党別支持率など)
①ifoCAST(GDPナウキャストの一種)~今年Q4の四半期実質GDP前期比▲0.53%(上)、来年Q1+0.12%(下)。 次のWAIよりはもっともらしそうな予測。 https://www.ifo.de/en/ifoCAST ②ドイツ連銀週次経済活動指数(WAI)~足元実質GDP前期比+0.4%ペースを示唆(他の景気先行指標が軒並み弱い中、これだけ例外的に強い)。 https://www.bundesbank.de/de/statistiken/konjunktur-und-preise/woechentlicher-aktivitaetsindex ③住宅着工許可件数~10月単月では前年…
https://www.bundesbank.de/resource/blob/920564/3a4da07c9388556019fb8e296fcde7bb/mL/2023-12-ertragslage-data.pdf 本日発表されたドイツ連銀月12月報に、2022年のドイツ企業(除く金融)の財務状況についてのマクロ分析が掲載されていましたので、そのエッセンスをごくごく簡潔にまとめてご紹介します。 <ポイント> 2022年は、企業がエネルギー危機とインフレへの対応に追われた年 企業は価格転嫁に成功(売上増加)し、利益率はあまり低下せず エネルギー危機(コスト高)の影響は化学・製薬で顕著(そ…
https://www.ifo.de/fakten/2023-12-18/ifo-geschaeftsklimaindex-gefallen-dezember-2023 先ほど12月ifo景況指数が発表され、上図の通りモメンタム下向きかつ予想(下表)をやや下回る弱い内容となっていました。ドイツ経済復活の兆しは全く感じられません。 業種別で見ると、サービス業(右上)だけ何とか現況プラス、総合ゼロを保っていますが、それ以外の製造業(左上)、建設業(右下)、小売・卸売業(左下)3指数ともすべてマイナス圏内に留まっています。 小売の年末商戦は期待外れ、建設不況は底なし沼、という感じです。 景気サイクル…
https://www.bundesbank.de/de/presse/pressenotizen/deutschland-prognose-der-bundesbank-sinkende-inflation-aber-noch-keine-entwarnung-920336 つい先ほど、ドイツ連銀(Bundesbank)から2026年までのドイツ経済見通しが発表されました。2026年までのマクロ計数を発表しているのは、これとIMFの世界経済見通し(10月)くらいだと思います。 現時点でドイツ経済に関して最も権威ある経済予測ですので、来年の予算や計画を策定する際のベース(マクロデータ)としてご…
昨日から今日にかけて、ドイツの4つの有力経済研究所(ifo、ベルリン研、キール研、ケルン研)から2025年までの経済見通しが発表になりました(上図はキール研の実質GDP軌道:年次/四半期次)。 今年から3年間のGDPとインフレの予測値を以下の一覧表にまとめてありますが、以下が共通して読み取れます。 今年の実質GDPは▲0.3%、インフレは5.9%の着地で収斂 来年の実質GDPとインフレは、財政違憲判決に伴う財政緊縮で弱目 2025年にはインフレ目標2%達成見込み(来年ECBに利下げ余地) <4件のリンク先> www.ifo.de www.diw.de www.ifw-kiel.de www.i…
上表はメッセ会場の展示面積世界ランキングですが、トップはハノーファー、4位フランクフルト、9位ケルン、10位デュッセルドルフとなっており、ドイツがメッセ大国であることがわかります。関連する重要なポイントをまとめると以下の通りです。 ドイツでの見本市の歴史は850年にも及び、1つの産業として確立されている(年間売上約40億EUR)。 世界トップクラスの国際専門見本市のうち約3分の2がドイツ国内で開催され、年間約10百万人の来訪者を集めている。 多数の日本企業が、出展企業または訪問者としてドイツの見本市を利用している。 展示に対する集客力が相応に高いため、欧州ビジネスにおける効率的B2Bマーケティ…
20231213 ドイツの気になるデータ5選(ZEW、ライン川水位、インフル流行など)
①ZEW景況指数(12月)~現況は低水準底這い(茶)ながら、半年後の期待(赤)は改善。 https://www.zew.de/presse/pressearchiv/zew-index-steigt-trotz-haushaltskrise ②ライン川水位~数日後のピークは凌げそうながら、上流地域での雨が続いた場合、次のヤマは要警戒。 https://vorhersage.bafg.de/14-Tage-Vorhersage/Duesseldorf_14Tage.pdf ③インフルエンザ等(呼吸器系疾患/含むコロナ)流行状況~710万人(人口の8.5%)が感染中。会社の人繰り注意。 https…
20231210 雑誌の表紙で振り返る今年(2023年)のドイツ
https://www.ikiosk.de/shop?lang=de 私は日本にいた頃から、ドイツの世相をざっくり掴むために、上記のiKioskの新聞や雑誌の表紙を毎日ざっとチェックするようにしています(特にドイツ語学習者にはオススメの方法です)。 今週になって以下のような「今年を振り返る特集」的なものがいくつか出始めているので(これらを買う代わりに)、ドイツの有力雑誌の表紙を使って今年のドイツを私なりに振り返ってみたいと思います。 ●昨冬のガス危機は、LNG調達(ハーベック経済相が奔走)+節約+暖冬のおかげで、何とか凌ぎました。 ⚫️ドイツの最新鋭戦車レオパルト2をウクライナに出す出さない(…
いずれも、長期間/段階的賃上げ/(インフレ対応免税)一時金の複雑な組み合わせであり、「年●%の賃上げ」と簡単に表現できるものではありませんが、マクロベースで概ね、今年/来年と5%前後の賃上げが続く仕上がりとなっています。 なお、昨日24時間警告ストを強行して顰蹙を買っているGDL(上表網掛け部分)については、ドイツメディアも以下のように厳しい報道をしています。 XMAS時期に顧客に大きな迷惑をかけているだけでなく、ただでさえ低迷しているドイツ経済にもダメージを与えている。 車より環境に優しい鉄道が、見苦しいほどの規則性で麻痺している。こんな状態で交通機関のエコシフトなど成功できるのか? 気候変…
①ifoCAST(2週間毎に発表)~四半期実質GDP前期比ベース(年率換算前)で今年Q4▲0.29%、来年Q4は+0.26%となっています。 https://www.ifo.de/en/ifoCAST <過去実績> 時々符号も含めて大きく外れますが、大きな流れはつかんでくれています。上記の結果も今後半年ほぼ横ばい(ゼロ成長)という大きな流れを示唆しているものと受け止めています。 ●2019年まで ●2020年以降 ②ドイツ経済省GDPナウキャスト(毎月下旬発表)~11/13時点で、Q4は前期比▲0.3%、Q1は+0.1%の予測となっています。 https://www.bmwk.de/Redak…
20231207 ドイツの気になるデータ5選(PMI、製造業受注、鉱工業生産など)
①ドイツ総合PMI(11月)~底打ち感あるものの、まだGDP前期比マイナス圏内。 (上記とは別枠)建設セクターは全く下げ止まっていない。 https://www.pmi.spglobal.com/Public/Release/PressReleases ②グローバル総合PMI(11月)~ドイツGDPの50%強の規模があるドイツの輸出を左右する世界景気は、まだまだ回復感なく、イマイチ。 https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/876d109fed764a71a32200c3ce5a7118 ③製造業受注(10月)~海外受注(青)…
20231205 ドイツの気になるデータ5選(SENTIX、日本人ブンデスリーガなど)
①SENTIX(市場参加者の景況感)~ユーロ圏の期待(赤線)はやや回復も、現状(青線)は低迷継続。景気回復の兆しとしてはまだかなり弱い。 ドイツは現況(中)も期待(下)も低迷継続(上:総合)。 ②ドイツ連銀週次経済活動指数(WAI)~引き続き四半期実質GDP換算で前期比+0.5%ペースと堅調(GDPナウキャスト系ではこれだけ突出して強い)。 https://www.bundesbank.de/de/statistiken/konjunktur-und-preise/woechentlicher-aktivitaetsindex ③自動車事故統計(2022年)~計309千件、うち57%が運転手の…
20231204 ドイツ駐在ビジネスパーソンのお悩み解決3選
①ドイツ語ができなくてもドイツ語のニュースを自力でチェックしたい ~「ビジネス塾」を連載しています www.newsdigest.de ②片言のドイツ語で同僚との心の距離を縮めたい ~本格的勉強抜き、丸暗記、カタコトで十分です dateno.hatenablog.com ③ドイツ経済について短時間でざっと理解したい ~常時アップデートしています note.com その他ドイツ関連情報満載(毎日更新)です。日々のリスク管理にもご活用頂けると思いますので、よろしければ併せてご活用ください。 note.com
20231201 ドイツの気になるデータ5選(インフル流行、エネルギーMIXなど)
①インフルエンザ/コロナ/風邪の流行度合い~人口10万人当たりの1週間の新規感染者数が8,800人(赤)、患者残高740万人(就業者数4,610万人の16%)とかなり増えてきています。 https://influenza.rki.de/Wochenberichte.aspx ②エネルギーMIX(2023年1~9月)~原油37%/ガス24%/再エネ19%/石炭+褐炭17%/原子力1%(今年4月まで稼働していた)。 https://ag-energiebilanzen.de/hohe-preise-und-schwache-konjunktur-senken-energieverbrauch-2/…
20231130 ドイツの気になるデータ5選(小売、雇用など)
①小売売上(10月)~前月比実質+1.1%(市場予想+0.4%)/名目+0.7%と久々の上昇。強かったのは衣料品(前月比実質+6.6%)。実質賃金がプラスに転じた効果が出始めているのかも知れないが、前月までの不振の反動もありそうで、年末商戦(11月+12月)に注目。HDE(ドイツ小売業協会)は前年比名目+1.5%/実質▲5.5%予想とあまり多くを期待していない。 ②就業者数(10月)~前月比+14千人と増加継続。不況といいながらも、4,610万人という歴史的高水準まで増加。下図グラフでは線が前月比(プラスゼロ%)、棒が前年同月比(+0.6%)。この安定的雇用者数+実質賃金の増加が、今後の個人消…
20231129 ドイツの気になるデータ5選(OECD、HICP、ガス不足リスクなど)
①OECD経済予測のドイツ部分~違憲判決に伴う財政緊縮リスクをある程度勘案した上で、GDPは今年▲0.1%、来年+0.6%、再来年+1.2%/HICPは今年+6.2%、来年+2.7%、再来年+2.1%の予想。 https://www.oecd-ilibrary.org/sites/7a5f73ce-en/1/3/2/19/index.html?itemId=/content/publication/7a5f73ce-en&_csp_=ff1338015957b6cc89df6710d74ff9f1&itemIGO=oecd&itemContentType=book ②OECDの全体感と金融政策…
20231129 ドイツの気になるデータ5選(賃金、消費者信頼感、雇用など)
①実質賃金(Q3)~前年比+0.6%とQ2の+0.1%から上昇。但しこの程度ではまだ個人消費復活には弱い。名目賃金(赤)+6.3%と強いが、インフレ(黒)+5.7%にほとんど食われてしまっている。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/11/PD23_456_62321.html ②消費者信頼感~2大指標:GfK(青)、HDE(赤)ともまだ軟調。 https://www.dashboard-deutschland.de/comparative-analysis/pulsmesser_wirtschaft ③雇用先行指…
20231128 ドイツの気になるデータ5選(環境関連投資、ifo生産計画など)
①製造業環境関連投資(2021年まで)~総額41.5億EUR(現在のユーロ円レートで7千億円弱)。うち半分が再エネ関連(青)。残りは省エネ関連(赤)と、CO2削減関連(黒)。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/11/PD23_N062_32.html ②ifo輸出期待~わずかながらも改善の兆し(ドイツ経済省月報の予言通り) 但しまだまだ多くの業界でマイナス(特に印刷、繊維がひどい)。 https://www.ifo.de/en/facts/2023-11-27/germanys-export-expectatio…
20231127 ドイツの気になるデータ5選(GDPナウキャスト類、ドイツ企業のAI活用度など)
①ドイツ経済省GDPナウキャスト~今年Q4(青)は前期比▲0.3%、来年Q1(赤)は同+0.1%。 https://www.bmwk.de/Redaktion/DE/Publikationen/Schlaglichter-der-Wirtschaftspolitik/schlaglichter-der-wirtschaftspolitik-12-2023.pdf?__blob=publicationFile&v=9 ②ifoCAST(ifo研のGDPナウキャスト)~今年Q4(上)は前期比+0.05%、来年Q1(下)は同+0.09%。 https://www.ifo.de/en/ifoCAST …
20231126 ドイツの気になるデータ5選(銀行貸出、再エネ整備進捗状況など)
①ドイツの銀行貸出(前年比%)~ECBの急激な利上げにより、企業向け(緑)、家計向け(橙)とも急減速中。 https://www.bundesbank.de/de/publikationen/berichte/finanzstabilitaetsberichte/finanzstabilitaetsbericht-2023-918766 ②再エネインフラ整備進捗状況~太陽光(黄)は+12.1GWと目標(+9GW)超過達成も、風力(青)は+2.6GWで+3.9GWの年次目標達成がかなり厳しそうな感触。 https://www.zeit.de/wirtschaft/energiemonitor-s…
https://tradingeconomics.com/germany/business-confidence 先ほど11月ifo景況指数が発表され、上図(+下図赤線)の通り、予想をやや下回るわずかな改善となっていました。 現況(黒)、期待(青)ともわずかに上向きですが、ようやく底は打ったかなという程度であり、ドイツ経済復活の兆しはあまり感じられません。 業種別で見ると、今月は小売・卸売業(左下)の改善が目立ちますが、サービス業(右上)以外の製造業(左上)、建設業(右下)とともにマイナス圏内に留まっています。 景気サイクル的<縦軸:期待、横軸:現況>に見ても、リセッション領域(第3象限)から…
20231124 ドイツの気になるデータ5選(GDP、不動産価格など)
①Q3GDP(確報)~速報から変動なし。2015年=100とするインデックスベースで、2002年通年:108.03、2023年Q1:107.86(前期比-0.0%)、Q2:108.01(+0.1%)、Q3:107.87(-0.1%)とほぼ横ばい/低迷が続いています。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/11/PD23_451_811.html ②ドル建て名目GDP国際比較(IMF)~米国、中国、日本、ドイツ、インド(右図は下位3か国を拡大したもの)の2000年から2028年までのIMFデータをグラフ化してあります。…
https://www.bundesbank.de/de/aufgaben/themen/finanzstabilitaetsbericht-918354 ドイツ連銀から今年分の金融安定報告書が発表され、有益なデータも見せてくれていましたので、そのエッセンスをまとめておきます。 今局面の特徴は、金利急上昇と不透明性の増大。 ドイツの金融システムはこれまでのところ金利上昇にうまく対処し、財務体質改善にうまく結びつけている。 今のうちに、自己資本と流動性を充実させ、特にサイバーリスクなどへの対応力をしっかり高めていって欲しい。 急速な金利上昇の影響が出てくるのはむしろこれからであり、リスクを過小評…
20231123 ドイツの気になるデータ5選(PMI、インフルエンザなど)
①ドイツ総合PMI(11月)~超低水準からのわずかな反発に留まっており、第4四半期実質GDP前期比▲0.7%(左図)を示唆しているとのことです(市場予想は▲0.2~▲0.3%あたり)。明日発表のifoも同様の感じ(低水準からわずかな上昇)で出てくることになりそうです。 https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/4b17e45241094fa3b97a9f55e81b7e74 ②PMIドイツ製造業輸出センチメント(11月)~欧州が不振でかなり落ち込んでいます。①と併せ見てもドイツ経済に復活の兆しはまだ見えてきません。 https:…
日独米3か国を代表する株価指数の比較一覧表を作成しました(お手元ご参考用)。 https://www.boerse.de/marktkapitalisierung/Nikkei-225-Aktien/JP9010C00002 https://www.finanzen.net/index/nikkei_225/volatilitaet-rendite/ytd ●DAXのPERは足元は12倍程度で、ヒストリカルでも対日米比でもやや割安感あります(日経平均15倍、ダウ23倍)。 https://www.boerse.de/kgvs/KGV-Dax ●ウェート(右端列)トップ10はこちらです。 (全4…
20231121 欧銀収益回復も株価が冴えない理由(ECBの分析)
https://www.ecb.europa.eu/pub/financial-stability/fsr/focus/2023/html/ecb.fsrbox202311_05~519e436375.en.html ECBから欧銀の財務状況について分析コメントが出ていますので、そのエッセンスをご紹介します。 【私なりの結論】 金利上昇により欧州の銀行収益は大きく改善したが、 ①成長性が乏しい/(課税リスクも含めて)不透明、 ②金利上昇によるディスカウントがきつい、 ③これからは貸倒損失が心配な局面 ということで株価の低迷が続いている。 ●2022年初以来、欧銀株価(青線)はほぼ横ばい。 金利…
20231120 ドイツ連銀/経済省それぞれの月報のエッセンス
毎月この二つを読み合わせておけば、ドイツ経済の変調を見落とすことはないと思って続けているものです。 ①ドイツ連銀月報のエッセンス https://www.bundesbank.de/de/publikationen/berichte/monatsberichte/monatsbericht-november-2023-918674 10月インフレはエネルギー価格の低下(+前年からのベーシス効果)で急低下したが、今後数か月はさほど下がらない見込み(筆者注:一番下のグラフご参照)。 雇用は引き続き堅調、かつ大幅な賃上げ(昇給+インフレボーナス)が進行中で、実質賃金もプラスに転じてきたが、消費者は依…
20231119 ドイツの気になるデータ5選(利下げ期待、名目GDPなど)
①ECB利下げ期待~市場は来年前半から再来年央に向けて計1.25%(25bp×5回)/2.5%までの利下げを織り込み。 https://www.chathamfinancial.com/technology/european-forward-curves ちなみに米FEDの政策金利軌道については、来年5月から年末に向けて1%(4回)の利下げを織り込み(もう利上げはなし)。 https://www.cmegroup.com/markets/interest-rates/cme-fedwatch-tool.html ②資材不足感(ifo)~サプライチェーン障害などによる資材調達に不具合を感じている…
20231117 ドイツの気になるデータ5選(製造業受注残、ホテル・レストラン売上など)
①製造業受注残高(9月、実質ベース)~前月比▲0.8%/前年同月比▲5.4%と減少続くも、減少の7.0か月分と高水準は維持されている(大幅な生産調整はされにくい)。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/11/PD23_446_421.html ②住宅着工許可件数(9月)~建築コスト増と金利上昇のダブルパンチで、前年同月比▲28.3%と低調継続。1~9月累計でも19.5千件(前年同期比▲38.4%)。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/…
昨日EU委員会から秋の経済予測が発表されていますので、そのドイツ部分のエッセンスをご紹介します。 GDPは、今年▲0.3%(前回9月比+0.1%上方修正)、来年+0.8%(▲0.3%下方修正)、再来年+1.2%。 インフレと高金利により消費が低迷。但し、来年以降はインフレ低下と賃上げによる購買力回復で消費回復へ。 インフレは、今年+6.2%(▲0.2%下方修正)、来年+3.1%(+0.3%上方修正)、再来年+2.2%。 政府債務比率(GDP比)は、60%台前半かつ低下継続の優等生ぶり維持。コロナ対策などの財政出動をしっかり巻き戻している。 足元輸出低迷に苦しんでいるが、経常黒字は、来年以降GD…
20231114 ドイツの気になるデータ5選(年末商戦、企業倒産など)
①ドイツ連銀週次経済活動指数(WAI)~改善継続。実質GDP四半期前期比で+0.6%ペース。ドイツの数ある統計の中で足元唯一の明るい指標。 https://www.bundesbank.de/de/statistiken/konjunktur-und-preise/woechentlicher-aktivitaetsindex ②ドイツ小売業協会(HDE)年末商戦予想~11+12月小売売上は名目+1.5%/実質▲5.5%と低迷予想。インフレ/不景気に加えて中東危機もマインド悪化に寄与。 https://einzelhandel.de/presse/aktuellemeldungen/14324…
20231113 ドイツの気になるデータ5選(ECB金融政策、購買力平価など)
①投資家の景況感(ZEWとSentix)~中東戦争勃発にもかかわらず「そろそろ底打ちしてくれるかも」という、そこはかとない期待のこもった動き。 https://www.sentix.de/ https://www.zew.de/ ②ECB金融政策軌道(1mEURIBORフォワード金利)~利上げは打ち止めで、来年前半(FEDよりは早め)に利下げが始まり、2025年末に向けて累計1%強利下げする、という市場織り込み。 https://www.chathamfinancial.com/technology/european-forward-curves ③OECD購買力平価~現在の市場実勢よりは、か…
20231110 ドイツ新経済対策に対するドイツメディアの報道ぶり
ショルツ政権が昨日打ち出した新経済対策(2028年まで総額280億ユーロ/来年最大120億ユーロ、産業用電力税のEU許容限度いっぱいまでの大幅引き下げがメイン)についてのドイツメディアの報道ぶりは以下の通りです。 他にも補助金や負担金などが複雑に絡むので、厳密な国際比較は難しいが、ドイツの産業用電力料金は、米国、中国、カナダの3倍近く、日本より3割高く、ほぼEU平均並みとなっている(上図)。 ドイツの国際競争力回復のため、企業からの電力料金引き下げ要求は以前から根強かったが、今般の景気低迷長期化で(数か月にわたる議論迷走の後)政府も動かざるを得なくなった。 特定業種だけで手続きにも手間のかかる…
20231110 ドイツの気になるデータ5選(住宅価格、宿泊件数、対中貿易など)
①住宅価格~Q3(7~9月期)前期比▲1.5%/前年同期比▲10.5%。 ピーク比の下落率は、それまでの上昇率が大きかったデュッセルドルフで大きく、その逆のケルンでは小さい。 https://www.ifw-kiel.de/de/publikationen/aktuelles/greix-immobilienpreise-in-deutschland-fallen-wieder-staerker/ ②宿泊件数(9月)~4,960万泊(うち770万泊:16%が外国人)、前年同月比+5.0%、コロナ前(2019年9月)比+3.8%となかなか健闘。 https://www.destatis.de/D…
20231109 ドイツの気になるデータ5選(潜在成長率、路上生活者数、インフル流行など)
①潜在成長率~労働投入(橙)低下が大きすぎて、まもなく0.4%程度に低下。 既にゼロ近傍の日本に大分近づいてきた格好。 ②住居がない人の数~60.7万人(うちドイツ人19.6万人、外国人41.1万人)。路上生活者は推計5万人。それ以外の56万人は、親族、友人、公的シェルターなどに住んでいる。 https://www.bagw.de/fileadmin/bagw/media/Doc/PRM/PRM_PM_BAG_W_Pressemappe_Hochrechnung_Zahl_der_wohnungslosen_Menschen.pdf ③インフルエンザ+コロナ流行度合い~今年の人口10万人当たり…
https://www.sachverstaendigenrat-wirtschaft.de/fileadmin/dateiablage/gutachten/jg202324/JG202324_Gesamtausgabe.pdf 先ほどドイツ5賢人会(経済諮問委員会)から年次経済予測が発表されました。現時点で最も権威ある(予算や計画などの拠り所とするのに最適)報告書ですので、そのエッセンスをまとめておきます。 ●今年の実質GDPは▲0.4%(と市場コンセンサス並み)で着地見込み。来年は個人消費が回復に向かうものの+0.7%どまり(ユーロ圏は+0.6%/+1.1%)。 ●他のEURO圏主要国と比…
20231108 ドイツの気になるデータ5選(CPI、世論調査など)
①消費者物価指数(10月)~前年比+3.8%まで下がってきたが、ベーシス効果でエネルギーが前年比▲3.2%と押し下げていてくれたおかげ(今後この効果は激減)。コア+4.3%、食品+6.1%と生活実感としてはまだまだ厳しい。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/11/PD23_429_611.html ②建設PMI(10月)~水準が低い上に下げ止まりの気配もない。特に住宅が悲惨。 https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/e5a64ea6dda14e6…
20231107 ドイツの気になるデータ5選(ifoCAST、鉱工業生産、SENTIXなど)
①ifoCAST(ifoのGDPナウキャスト)~Q4は前期比▲0.02%(市場は結構なマイナスが不可避と思っている)。 https://www.ifo.de/en/ifoCAST ちなみにこのifoCASTが当たれば、通年▲0.12%と市場予想(▲0.4~▲0.5%)よりマシな着地に。 ②ドイツ連銀週次経済活動指数(WAI)~他の指標と異なり、結構好調。四半期GDP換算で前期比+0.3%ペースまで急回復。 https://www.bundesbank.de/de/statistiken/konjunktur-und-preise/woechentlicher-aktivitaetsindex …
20231106 ドイツの気になるデータ5選(住宅受注キャンセル増、天然ガス備蓄100%など)
①ifo住宅業者アンケート~回答企業の48.7%が受注不足、22.2%が受注のキャンセルを報告(受注額の2割がキャンセルされているわけではない点には注意)。 https://www.ifo.de/en/facts/2023-11-06/order-cancellations-german-residential-construction-reach-new-high ②製造業受注(9月)~海外分(青)堅調/国内分(黒)不調⇒全体(赤)としては前月比+0.2%と市場予想(▲1%)比やや強め。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen…
https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/11/PD23_425_51.html ●先ほどドイツ連邦統計局(Destatis)から、9月のドイツ貿易統計の発表があり、 輸出(上図青線)1,265億ユーロ 前月比▲2.4% 前年同月比▲7.5% 輸入(赤線)1,100億ユーロ 前月比 ▲1.7% 前年同月比 ▲16.6% 貿易黒字(黒棒)+165億ユーロ となっていました。 ●エネルギーや労働コスト上昇に伴う国際競争力低下+世界経済低迷⇒輸出不振 ドイツ国内景気低迷⇒輸入不振 という不吉な組み合わせで、ドイツ経済の不調を象…