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万城目さんにかかれば、京都では何が起こっても不思議ではありません。たとえそれが過去の人々との遭遇であろうとも。 『鴨川モルホー』、『モルホー六景』以来、久しぶりの京都を舞台にした青春小説。果たして今回はどんな不思議が京都で起こるのでしょうか
『ポスストオフィスマニア』は森井ユカさんが海外の郵便デザインを取材しまとめたデザインブック。ポストカードや切手などの他、ポストや郵便配達車まで、あらゆる郵便デザインを紹介しています。 ポストオフィスマニアAmazonKindle楽天楽天Ko
こんにちは!最近一段と冷えてきましたが、 12月のテーマ”ナゾ かいけつ?”で最初にご紹介するのはこの本です。 『ニレの木広場のモモモ館』 高楼 方子 作 千葉 史子 絵 作者の本とのはじめての出会いは、以前このブログでも紹介をした 『グドーさんのおさんぽびより』でした。 なかよし3人組のちょっと照れくさくて可笑しい日々 - おでん文庫の本棚 佐々木 マキさんの描く、性別も年齢も関係なくつるむ3人組の絵にひかれて手に取ったのですが、物語もとても好ましかったです。 勘違い、物忘れ、疑り、などなど、誰しもがやったことのある(自分はやりがちです)ちょっと恥ずかしい経験を笑い話として描いている、一見マ…
こんにちは!本日、本棚の中身を12月テーマに入れ替えました。 12月のテーマは ”ナゾ かいけつ?” です。今年最後に紹介するのはナゾを持ち込む本たちです。 【本リスト】 ※12/3現在 『トガリ山のぼうけん① 風の草原』 『ニレの木広場のモモモ館』 『夜の小学校で』 『ファージョン作品集 5 ヒナギク野のマーティン・ピピン』 『トガリ山のぼうけん① 風の草原』 いわむら かずお 作 www.rironsha.com 『ニレの木広場のモモモ館』 高楼 方子 作 千葉 史子 絵 www.poplar.co.jp 『夜の小学校で』 岡田 淳 作・絵 www.kaiseisha.co.jp 『ファー…
こんにちは!おでん文庫の12月の本棚のPOPを作成しました。 12月のテーマは【ナゾ かいけつ?】です。 探偵もの?と、想像されるかもしれませんが、少しひねった切り口で、読み応えのある本を揃えました。ナゾのある本は、この先にどんな展開が待っているのか、本のページをめくる手が止まらなくなることがあります。年末の冬休み、大掃除がおろそかになってしまう危険のある本たちにゆっくり浸って楽しんでもらえたらと思います。 そして、おでん文庫を始めたのが今年の2月のこと。おでん文庫の看板を抱えて年末まで迎えられそうでほっとしています。ブログを読んでくださっている方がいることが、とても励みになっています。ありが…
廃墟を建築する…?そんな、ありえない世界を描き出すのが、三崎亜記さんの『廃墟建築士』です。廃墟のイメージ廃墟を建築する世界むかし建築事務所でアルバイトをしていたせいか、今でも図面や建築物を見るのが好きです。だから、まず単行本の方眼紙とイラス
梅佳代さんと国語辞典とのコラボレート『うめ版―新明解国語辞典×梅佳代』。なんてことのない辞書の【言葉】も、梅佳代さんの写真が添えられると妙に可笑しく、時にブラックな意味に変換されています。写真集「うめめ」も、眺めているとセリフやキャッチコピ
萩原浩さんの『ママの狙撃銃』では、ママが狙撃銃で標的を狙撃をしたり、いじめ相手をやっつけるという、痛快でちょっと切ないお話です。一見、意外な組み合わせな「主婦スナイパー」という職業。だけど、読んでいうくうちにってなんだか「ありえそう」って思
死にカタログとは、なんとインパクトのある言葉なんでしょうか。「大人たばこ養成講座」など、ユーモラスなイラストレーター寄藤文平さんが描く『死にカタログ』。死亡原因の統計や世界の「死後の世界」について、ユーモラスなイラストで紹介しています。人間
【著者】室積 光都立水商!に続く、奇想天外な室積ワールド、今回も炸裂してます。引退した力士の再就職先としてつくられた警備会社、「ドスコイ警備保障」をめぐる元力士と会社設立に携わるメンバーの物語。ドスコイ警備保障設立水商売専門の商業高校を描い
偏愛マップ―キラいな人がいなくなる コミュニケーション・メソッド
【著者】齋藤孝・寄藤 文平偏愛マップとは 自分の「大好きなもの」を書き込んだマップのこと。自分の好きなモノを書き出し、それを他人に見せる。だだそれだけです。しかし、共通の話題が見つけやすくなります。また、相手が自分の偏愛を知らなくても、「こ
【著】前田敬子 岡優太郎なんとも不思議な顔をした猫、まこの、なんとも言えない可愛らしさがつまった写真集です。初めて『まこという名の不思議顔の猫』を見たとき、まるできょうの猫村さんが漫画から抜け出してきたのかと思いました。不思議な魅力の猫・ま
こんにちは!めずらしく朝の更新です。昨日、SNSで早起きが苦手だとつぶやいたのですが、やることが詰まっているときと、図書館で借りた本の返却日が迫っているときは、なんとか起き上がります。今日の天気は晴れやかで、ほどよい冷気が肌に気持ちいいです。 ではでは、本日紹介するのはこちらの本です。 『ふくろうくん』 アーノルド・ローベル 作 三木 卓 訳 がまくんとかえるくんシリーズの作者であるアーノルド・ローベルの味わい深い一冊です。作者の絵を見たことがある人は、表紙を見た瞬間に、ピンとくるのではないでしょうか。色の明暗を柔らかく表現していて、優しいですよね。それでいて、ふくろうくんの佇まいはなんだかユ…
瀬尾まいこさんの本を読むと、いつも優しい気持ちになれます。『優しい音楽』はどこにでもいそうな恋人達の、愛しくてせつなくて、ちょっと笑える物語。 「恋人達」の話と見せかけて実は「家族」を描いているのが、瀬尾まいこさんらしいですね。 優しい音楽
Franny and Zooey – J. D. Salinger
ライ麦畑でつかまえてを書いたJ. D. Salingerのもう1つの代表作であり名著とのこと。また、Zooey Deschanelの名前はこの本に出てくるZooeyかららしいです!
こんにちは!最近、おでん文庫の本棚テーマの「舞い込む」という言葉を、日常の中で意識して過ごしているのですが、仕事が舞い込む、チャンスが舞い込む、手紙が舞い込む…来るという言葉を使うよりも、なんだが日常に躍動感が出てくることに気が付きました。言葉選び一つで楽しい気持ちになれるのは、ちょっと嬉しい発見です。 ということで、本日紹介するのはこちらの絵本です。 『ゆきのプレゼント』 ベアトリス・シェンク・ド・レーニエ 文 ライナー・チムニク 絵 矢川 澄子 訳 この本は4月の本棚テーマ【友だち】のときに取り上げた『ともだちつれて よろしいですか』と同じ作者になります。 『ともだちつれて よろしいですか…
戦前、最も身近な外国だった上海。当時の上海には芥川龍之介などの数々の著名人が訪れました。文豪の谷崎潤一郎もその一人で、大正7年と15年に上海を訪れています。 谷崎潤一郎が上海での出来事や出会った人々、旅のトラブルについてまとめたのが『上海交
漫画の続きをエッセイで読んだ。「なんで?」とお思いでしょうが、実際に私が読書で体験したことなのです。 現代の漫画に登場した逸話の続きを、大正時代のエッセイ(随筆)の中で見つけました。なぜ、そうなったかというと… とある中国茶器の逸話 この話
文豪と現代のイラストレーターがコラボした「乙女の本棚シリーズ」。今回は太宰治の『待つ』を読んでみました。美麗で儚げな少女が「待つ」のは一体誰なのでしょう…?『待つ』あらすじ毎日、駅のベンチに佇んで「誰か」を待つ少女。彼女自身、待ち人が誰かわ
「山岳小説を読む時のブックカバー」最近山岳小説を読む時のブックカバーは、かなり昔軍用品店で購入したものを使用。気合いが入る。読む本の内容によりカバーを変えるの…
三重県四日市を舞台に、学校に迷い込んだ犬と、高校生たちの10年にわたる物語『犬がいた季節』。物語は昭和の終わりから平成の半ばまで、高校で飼われることになった犬・コーシローと、歴代の高校生たちの交流、彼らの恋や友情、将来が描かれます。『犬がい
コミカルで、ちょっとブラックな絵本『その本は』。ヨシタケシンスケさんの絵と又吉直樹さんの文章で、面白くも珍しい本について紹介しています。『その本は』とは『その本は』、王様の願いによって生まれました。本好きの瀕死の王様が二人の男に依頼します。
久々にゴーストハントを読み返したおかげで、ホラーが読みたくなりました。阿部智里さんの『発現』は、和風ファンタジー八咫烏シリーズとは違う切り口で描かれたホラーミステリです。戦争中に起こったある事件と、現代の家族が遭遇する怪奇が、時を越えて発現
『後宮の烏』は、これまで後宮の中での出来事でしたが、女神・烏連娘娘にまつわる謎が一部解明され、物語は少しずつ世界を広げていきます。そして、これまでのように寿雪が高峻、夜明宮の人々との気軽なお茶の時間が少なくなりました。それだけ、事態は深刻に
瀬尾まいこさんの『春、戻る』は、主人公のもとへ突然、「兄」と名乗る年下の男性が現れるという、突飛な展開からはじまります。 果たして彼の正体は何なのか、目的は? 日月 知らない人から突然、兄って言われたら、私なら通報するな。 『春、戻る』あら
日常におこる、ささいな、でも本人たちにとっては重大な事件に翻弄される人々を描いた短編集『ちょいな人々』。人ってバカだなぁ。でも面白いなぁと思える作品です。登場人物たちは自分に降りかかる事件に一生懸命に対処するんですが、時に裏目にでたり、予想
父親と彼氏と私との奇妙な同居生活を描いた『お父さんと伊藤さん』を読みました。『お父さんと伊藤さん』あらすじ彩はアルバイトで生計を立てている34歳。同棲中の彼氏の伊藤さんとは歳が20歳が離れている。世間からみたら負け組なふたりだけれど、本人た
誰もみな、葬りたくなる気持ちを持っている。そんな気持ちを埋葬する不思議な棺桶のお話です。『ビオレタ』あらすじ婚約者に突然別れを告げられ、雨の中泣いていた妙は、ドーベルマンのような印象の女性・菫さんに「道端で泣くのはやめなさい」と、半ば強引に
日本ファンタジーノベル大賞、大賞受賞作である『僕僕先生』。そんなことはつゆ知らず、可愛い表紙絵に魅かれて読んでみたら大当たり。挿絵は畠中恵さんの「つくもがみ貸します」も担当された三木健次さん。貧相な馬を引く青年と、かわいらしい少女が綺麗な色
京大卒の芸人・ロザン宇治原さん。高学歴芸人としてクイズ番組で圧倒的な回答力を誇っています。そんな宇治原さんを主役に相方・菅広文さんが書いた小説が「京大芸人」です。宇治原さん主役といっても、宇治原さんを観察している菅さん視点で話は進みます。二
万城目学さんの描くエッセイは、なんとも不思議な出来事ばかり。現実と虚像が日常と非日常が入り混じっています。 不思議で面白い小説を書く人は、やはりエッセイも不思議で面白いのです。 一言感想 エッセイというより、もはやショートショート 風が吹け
千円で贅沢な気持ちになれる買い物。雑貨や食器、キッチン小物など、日々の暮らしを丁寧にしたい人向きのエッセイです。『群ようこの雑貨カタログ』に続き、日常の小物をモチーフにしたエッセイを読んでみました。作者の中野翠さんは着物や手芸にも詳しく、フ
納豆マガジン一号「NEVER NEVER (未開の) 納豆」
『納豆マガジン』とは、納豆の魅力をあらゆる角度から紹介する、納豆への(ある意味変態的な)愛に満ちあふれた雑誌です。まさに、「納豆好きの、納豆好きによる、納豆好きのための雑誌」と言えるでしょう。一度目を通してしまうと、まるで「糸が引くように」
絵本『小さなピスケのはじめての旅』は、ジブリのアニメーター、二木真希子さんがお話です。私、絵本はほとんど読まないのですが、読んだらいっぺんで好きになってしまいました。『小さなピスケのはじめての旅』あらすじねずみに似たジュムというの女の子・ピ
『金魚生活』は中国の一般女性の恋と家族関係を描いた小説です。主人公が日本を訪れた際に感じたカルチャーギャップを交えながら描かれています。表紙の写真は蜷川実花さん。「金魚生活」 あらすじ主人公の玉玲はレストランで働いている。仕事は金魚の世話。
宮下奈都さんの「誰かが足りない 」。レストランと食べ物にちなんだほっこりとした話かとおもいきや、意外な視点で物語が綴られます。様々な人がレストランに予約を入れるまでの、オムニバスになっているのです。古くからの老舗で、人気のレストラン・ハライ
「パンとスープとネコ日和」は、「かもめ食堂」のスタッフが制作したWOWOWドラマ。その原作にあたる「パンとスープとネコ日和」を読みました。こちらも「かもめ食堂」と同じく、群ようこさんが原作を手掛けています。「パンとスープとネコ日和」あらすじ
いしいしんじさんの、切なくて不思議な物語『麦踏みクーツェ』麦ふみクーツェ あらすじ港町でそだった「僕」は、ねこそっくりな声を出すことができる。おじいちゃんは町の吹奏楽のリーダーで音楽のこととなると人が変わったように厳しくなる。父さんは数学の
『くうねるところすむところ』は、工務店を舞台に、建設業界で働く女性たちの挫折と成長を描いたお仕事小説です。『くうねるところすむところ』あらすじ転職雑誌の副編集長である梨央は、やりがいのない仕事と出口の見えない不倫(編集長と)に嫌気がさし、酒
面白い本を見つけました。『本を読む人のための書体入門 (星海社新書)』は、を読むだけでなく、書体(フォント)そのものが楽しめる本です。たくさんの書体を認識することで、はじめて「ああ、こんなに書体って違うのか」と実感できます。水曜どうでしょう
「それからはスープのことばかり考えて暮らした」は「つむじ風食堂の夜」と同じく、舞台はどこか懐かしい雰囲気の町・月舟町。町のサンドイッチ屋さんを舞台にしたおはなしです。会社を辞めて月舟町に引っ越してきた大里くん。彼がマダムと呼ぶ大家さんから「
『つむじ風食堂の夜』は、『それからはスープのことばかり考えて暮らした』と同じ、懐かしさの残る架空の街・月舟町を舞台とした物語。わたしは食いしんぼなので、物語のなかに食堂がでてくるお話が好きです。本なら『グアテマラの弟』『かもめ食堂』など、肩
「臣」は、目を潰され、生贄にされた民。「取」は、討ち取った敵の「耳」を着る様子。冒頭からおそろしい解釈が続きますが、これは最初の漢字・甲骨文字が伝える漢字本来の姿なのです。漢文学者・白川静さんの『神様がくれた漢字たち』は、こうした怖さも含め
瀬尾まいこさんの『図書館の神様』は、傷ついて落ち込んで、うだうだと日々を過ごしたことのある人に読んでほしい本です。 成長も回復も、そう簡単にはいきません。そんなじれったさと、ほんの少しの前向きな気持ちがこの本には込められています。 『図書館
文豪の娘が描くグルメエッセイは、レトロで美味しいものばかり。 日本を代表する文豪・森鴎外の娘・森茉莉は小説やエッセイストとして活躍しました。 茉莉さんは、お嬢様育ちで家事全般苦手だったそうですが、食に関してだけは、食べるのも作るのも大好きだ
瀬尾まいこさんのエッセイ『見えない誰かと』は日々の楽しさを綴ったエッセイです。私の学生時代にも瀬尾さんのような先生がいたら楽しかっただろうな。 エッセイは、当時現役の中学生教師だった瀬尾さんの教師生活についてやご家族やいとこたちの話、友達に
田辺聖子さんの『朝ごはんぬき?』は、女流作家とその家族の様子を、秘書である主人公の視点で描いたコメディタッチの小説です。 女流作家とその家族の一風変わった生活がユーモアたっぷりに描かれていて、読んでいると思わずニヤリとしてしまいます。 『朝
行動経済学とは簡単に言うと「お金の使い方って、気持ちで変わっちゃうよね」ということです。 「なんだか難しそう…」、「私には関係ない」と思ったそこのあなた! 行動経済学は日常での買い物でも応用できる、実用性の高い学問です。そんな行動経済学のし
『おしまいのデート』は、普通の人々の、よくあるようなお話です。けれど、瀬尾まいこさんが描くと、どのお話もいとおしく、切なくなります。 瀬尾まいこさんは、私たちが邪険に扱ってしまう普通の日常を、丹念に拾い集めて磨き上げ、私たちの前に見せてくれ
こんにちは!最近、秋晴れが気持ちいいですね。元気よく半袖で出かけたら、外で半袖の人を一人も見かけなくて、日傘を深めに差して歩きましたとさ。 さて、おでん文庫の10月の本棚テーマ”おくりもの”の本紹介は、今回でラストになります。 『きんいろのとき』 アルビン・トレッセルト 文 ロジャー・デュボアザン 絵 江國 香織 訳 アルビン・トレッセルトとロジャー・デュボアザンのふたりの絵本『きりのなかのかくれんぼ』が好きで、ふたりの作品を辿っていたときに出会ったのがこちらの絵本でした。訳は江國 香織さんということで、読む前から期待も高まってしまいます。 『きりのなかのかくれんぼ』では、訳を片山 令子さんが…