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胃がんと誤診で「正常な胃をすべて摘出」 検査の医師に約1250万円の賠償命令 熊本市の女性が、正常な胃をすべて摘出されたのは、検査で「胃がん」と誤診した医師に責任があるとして、熊本地方裁判所が、賠償を命じました。 熊本市の女性は2015年、
スマホで今日の天気を確認したら、気温が10度と表示されており目を疑った。昨日は夕方からとても強い風が吹いていて寒く感じていたが、そうでもなかったようだ。昨夜、鶴岡八幡宮を通ったら、左義長の準備ができていて、その時に撮った写真を見るとあれは南風だったことがわかる。仕事のためお焚き上げを見ることができないのは残念だが、心の中で今年一年の無病息災を願う。長年、病理医をやっているとこれまでに大抵の病気は見てきたような気になるが、そんなことはない、見たことのない病気というのは山ほどあり、それらを生きているうちに全ての病気を見ることは絶対にできない。そもそも、同じ病気に括られていても、人それぞれで症状が異なるのと同じで、顕微鏡所見も異なる。この人はこの病気だから、この診断名をつけ、程度とかステージをつけ、それに応じた...同じ疾患でも病理所見はそれぞれの人毎少しずつ違う
今朝も気温は1度で、外に出たら頭が痛くなった。能登半島の被災地もますます寒くなり、雪も多くなるということを考えるとこちらの気も沈んでしまう。この辺りだって、いつ被災するとも限らず、十分な備えが必要なのは日本国中変わらない。この間の日曜美術館はレンブラントの特集だった。”夜警”を中心とした話で、登場人物のこと、細かなディテールにはさまざまな伏線が張り巡らされているということを知ることができて興味深かった。先月から読んでいる、村上春樹の”街とその不確かな壁”も、伏線だらけの序盤を乗り越え中盤に差し掛かってきて、読むスピードも少しずつ上がってきた。優れた文章を読んでいると、優れた絵画と、優れた小説というものの共通項が見える。レンブラントにしても村上春樹にしても、とてつもない画力、文章力があり、さらには十分な取材...病理診断とレンブラントと村上春樹
今日も気温は1度、連日寒い日が続く。今年初めてメールのやり取りをする人への挨拶も寒中お見舞い仕様に変えて、寒さが厳しくなってきましたが、という書き出しにするようになった。村上春樹は小説の中に夢を多用する。夢というのはなんでもありの、小説にとっては飛び道具ともいえるようなもので、使うのは簡単だが、それを読者が納得する形で収めるのは難しい。それができるのが村上春樹だが、それを使ってしまうためにノーベル賞文学賞が取れないのではないかとも思う。それでも、夢というのはその人の人格に直結しているし、荒唐無稽な設定の中に放り込まれたとしても、覚醒時の行動パターンが崩れるわけではない。それは、意識下での意識、というようなもので、覚醒時の意識から連続しているのではないだろうか。病理診断の仕事をしているとしばしば難しい症例に...夢と現と病理診断
ある方のブログに冬のバラは長持ちする、ということが写真とともに載っていたが、なるほどわがやの玄関のバラもずいぶん頑張っている。大晦日に、薔薇の好きだった義父のために園芸店で3本1束で売っていたものを買ったもので、1本を妻へのお土産にした。それ以来だからもう3週間近くになるが、2、3日前に連れてきたような姿を保っている。できたら今月いっぱいは楽しませて欲しい。今夜からテレビ朝日で病理医が主人公のドラマがスタートするというのでちょっとワクワクしている。反町隆史が主演というのも話題になりそうで、長瀬智也主演で、視聴率も高く、続編も期待していた、「フラジャイル」が共演女優さんの妊娠でそれが叶わなかったので、こんどこそ日陰の病理医が表舞台に立てたらと期待している。そんなこともあって、アクセス数が激減するのも厭わず、...顕微鏡は見るのではなく覗くもの
今日は講演で福岡に遠征。この間小倉まで行って、新幹線では辛いと悟ったので飛行機。(国際線ターミナル越しに富士山)飛行機は満席で、パニックになるかとちょっと心配したが、発表スライド作りに専念して、小一時間をなんとかやり過ごした。とはいうものの、飛行機の中で散々唸っても、さらには会場に着くまで粘っても、結局いいアイディアは降ってこなかった。そんなわけで焦りは募るばかりだったのだが、会場に着き旧知の臨床医や病理医と立ち話をするうち話が見え始め、ストンと腑に落ちるところがありスライドを少し手直ししただけでそのまま話した。司会の手際もよく、多くの人が発言してディスカッションは盛り上がって。全セッションが終わって外に出たら、空には残照。それにしても参加者のみなさん、一日中、熱心に聴講、発表、ディスカッションをしていた...結局そのまま講演へ突入
半日仕事のあと、職場を出たら、アプローチの横にシロツメクサが群生していた。ふと、四葉のクローバーを探す名人という人がいたのをテレビで見たことを思い出した。そういえば、私は病理医なんだから、四葉のクローバーを認識しようと思ったら、案外簡単にできるのではないかと思って、少し顔を近づけてみたらあっさり見つかった。コツはわからないが、病理医の目、というかそんなものがあって、どこかで普段の顕微鏡仕事で腫瘍細胞を見つけることと共通することを無意識にやっているのだろう。昨日はその後、都内で病理学教室の同窓会があった。私(コロ健)は某医科大学の出身で、そことは別の大学の病理学教室に入った。学生時代に病理学の薫陶を受けた素晴らしい先生がいて、その先生の弟子になりたかったのだが、当時は助教授(今でいう准教授、その後他所の大学...アイ・オブ・ザ・病理医
昨晩は小さな学会の症例検討会がWEBであり、そこでプレゼン&進行をつとめへとへとになった。この秋の大仕事、第1号。診断の取りまとめというのを参加者の意見を聞きながら行うというのはずいぶん大変だ。私よりもっとふさわしい人がいるのに、しばらくこのお役が続く。先が思いやられるが、任せられた以上は責任を果たすように努力する以外に道はない。毎日毎日何例も診断していると、難解な症例、手の掛かる症例があって手を抜きたくなることがある。不思議なのはそんなふうに、時には絶望的な気持ちになりながらも標本と格闘し、診断に辿り着こうとする。診断が無理そうなら誰かに相談(コンサルト)する。ちなみにこれができるか出来ないか(わからないことがわかるかどうか)が、病理専門医かどうかの境目になる。プロなのだから頑張るのは当たり前なのだが、...病理診断をしているとき、急に頭をよぎること
日が昇るとあっという間に暑くなるうえ、今日は少し蒸し暑い。起きがけに寝違えて、背中が少し痛むが、これは早晩おさまるだろう。なんとなく肩身の狭い思いがする。何がどうというわけではないのだが、いろいろ面倒と思うことがある。これも早晩おさまってくれるだろうが、職場でのことが原因の一つであることは間違いない。そんな仕事なら放り出してしまえばいいのだが、何より生活もあるし、職場では自分が必要とされている(と思う)ので、いなくなったら困るだろうからそうもいかない。まあ、代わりなんていくらかはいるだろうから病院はなんとかするだろう。それはさておき、私はなんのために働いているのかと言われたら迷いなく、医療のため、と答える。医療とは何かと、10年ちかく前にいろいろ考えたことがあり、『医療とは人の願いの実現』とか『医療とは国...医療者としての病理医である自分の存在意義
大型連休が始まった。この土日は完全オフ、このところの忙しさと気温の変動で疲れ切っていた体を休めるにはちょうどいい。庭の花木の手入れと掃除、アイロンがけなどしてゆったり過ごした。先日の日本病理学会総会でのある講演で、ある大学の病理の教授が、日本の病理医はどんな臓器の診断もこなすことができて優秀ですが、それは病理医の数が少なくて仕方なくやっていることなんです。米国では、病理医の数は豊富で、いずれかの臓器の専門家として(スペシャリティーをもって)診断しています。と話していた。そう、日本では病理医の数が少なくて、ほとんどの病理医が”何でも屋”となっている。それぞれの病理医の力量はそこそこ高いものの、専門的に何かの臓器に特化し、深化することはできない。その教授は、IT技術を使って、病理医をオールジャパンとして、コン...日本の病理医の器用貧乏と日米格差
昨日、病理診断科の検査技師さんにFISH法による検査の指示出したら、来週の予定がよくわからないので、(手のかかるFISH法の検査を)お引き受けできるかどうか・・・と応じられた。シフトが厳しいのかと思ってカレンダーを見直したら、なんと来週は4月、私はまだ先週のつもりで話をしていた。3月も今日明日でおしまい。この春の異動で、わが病理診断科はスタッフが2名入れ替わる。たしかに来週の状況はわからないので、手のかかる仕事を頼んだのは良くなかった。日付の勘違いを含め、あれこれを詫びて、来週あらためて予定を組んでもらうことにした。3月ももう終わり。時間は確実に流れている。若い頃には、この歳になればもう少し仕事は楽になっているだろうと、思っていたが、そんなことはない相変わらずの自転車操業。以前いた大学病院よりは全体の量が...仕事は探せばいくらでも出てくるもの
今日はCPC(Clinico-pathologicalconference;臨床病理検討会)がある。CPCについてはこれまでにも何度も書いてきたので、詳細は割愛するが、私の中では院内で最も重要なカンファレンスだと考えている。院内で亡くなられた方について、関係した全科が集って死に至るまでの全ての経過を検討するのだから、当然のことである。そんなわけで、今日はネクタイを持ってきた。CPCの終わりに病理医が、症例の死に至る総括を行うのだが、その時がCPCのハイライトとなる。臨床医が、疾患の発症から、診断、治療を行い、最終的に救命し得なかったのはなぜかを病理医が解剖(剖検)所見から解説するのだから、途中居眠りしていたものであっても、最後だけは聴かなくては意味がない。病理医に注目が集まるその時にだらしのない格好という...居住まいを正してCPC(臨床病理検討会)に臨む
昨晩帰った時に東の空からの顔を出し始めていた月が、今朝起き出してみると西の空に沈むところだった。時間というものが流れていることに気がつく。おもわず身構えてしまう様な寒さだったが、明日からの数日は少し暖かくなるということで、今朝だけの辛抱と、せいぜい暖かくして出てきた。昨日のCPC(臨床病理検討会)はプレゼンテーターの先生たちに、(出席者のためになるような)教育的な内容にすることを心がけて下さいとあらかじめハッパをかけておいたおかげか、どの先生もよく練られたスライドを準備してくれた。画像診断、遺伝子診断についてもわかりやすく、私自身にとってもとても勉強になる内容で、こういうレベルを維持できたら、この先も続けることができるだろうと思えた。もともとポテンシャルの高い医師の集まるレベルの高い病院なので、この程度の...よく勉強しよく考えられたものだけが優れたプレゼン
今日もいい天気。横須賀線が西に向きを変える大船駅手前の大きなカーブから見える富士山が、少し前より黒っぽく見えるのは一度積もった雪が溶けてしまったのだろうか。などと今日も前振りから書き出してしまうと、ついいつものペースになってしまう。大体は天気から始めて、本題にはいる。本題といっても折々に思いついたこと、仕事のこと、普段から関心を持っていることについてのニュース、重大事故事件について考えたことを書いているうちにあっという間に3、40分経ってしまう。普段考えることというのは、漠然とした塊のようになっていて、それを文字化するのは病理医という仕事に通じるものがある。病理診断の診断文というのは、所見を病理医でない医師が読んでもわかるように”書かれていなくてはならない”。したがって使うのは総論的な用語までにとどめ、あ...病理医の仕事を言い換えてみると
風のほとんどない穏やかな朝。こんな日は花の写真でも並べて気楽なエントリーを書きたいところだが、昼から幹部との面接があり、そこでのプレゼンテーションのことを考えなくてはならない。私は病理診断科に所属する病理医だが、こういう外来患者を診ない部門は、中央部門とか中央診療部門とかいわれ病院のバックヤードというか屋台骨・背骨のような存在だ。病理診断科は検査科に含まれることもあるが、病理診断は医者がおこなわなくてはいけない“医行為”であるため、私の勤務先のように臨床部門に配置されていたり、半分臨床のような位置付けだったりする。中央部門としては、臨床検査、放射線科、薬剤科、栄養科などコメディカルの人が主体となっている部門が一般的だったが、最近では診療部門の垣根を超えてICU、化学療法部、臨床研究部、DMAT等々ある。こ...病院に対してわたしになにができるかを考える日
厚労省選定の専門家16名の方々が公表されています。病理医がワクチン接種後の死亡の因果関係を認めた薬害についても、全て評価できないと判定された方々です。Twitter記事より
Twitter記事よりこの方達が、ワクチン接種後の死亡の因果関係を不明とされてきた方々のようです。病理医がワクチン接種後の死亡の因果関係を認めた薬害についても、全て評価できないと判定されたようです。なんかすごい画像頂いたから、拡散しちゃダメですよ☺️手が滑るとかダメですからね〜🤤 pic.twitter.com/LNozJyWlME— び遊人 (@IMCzukiman) December 2, 2022...
雨続き、今日も肌寒い。気温は平年並み(10月は13度から20度)かそれより少し低い程度のようだが、お日様がないので、感覚的には11月ぐらいの気分で、どうも元気が出ない。インフレ、円安、ウクライナ侵攻、北朝鮮のミサイル、中国共産党の話などで社会は日々刻々目まぐるしく変化している。それぞれの時間を切り取り、あとで詳細に観察するとどう見えるだろうかと思った。これはちょうど、病理組織の標本を顕微鏡で観察することに似ている。患者さんから切除された組織を顕微鏡で観察して診断、すなわち病理診断を行うとき一番大事なのはその肉眼所見だ。(日本病理学会病理コア画像)この写真は胃ガンの写真で、大きな噴火口のようなくぼみがあるところが、ガンによって生じた病変。こうしてみると、世の中にとんでもないガンができて、周囲の正常な社会まで...マクロの視点とミクロの視点
病理医がPPI(Patient and Public Involvement)に参加した
昨晩はひどい大雨だったが、朝はまずまずの青空。花には水滴が残っていて、みんな元気そうにしているが、クリスマスローズにはちょっと多すぎて重かったようだ。夕方からオンラインで会議があったので、昼間のうちに家のことだの、買い物をした。車に乗っているときに、壁から煙が出ているのを目撃して消防に通報したなんてことがあったが、まさしく犬も歩けば棒に当たるだ。消防車が出動してことなきを得たとの連絡をあとで受け取った。火事にならず、本当に良かった。それはさておき、夕方からは私がメンバーに入れてもらっている班会議でおこなっている医学研究・臨床試験における患者・市民参画(PPI:PatientandPublicInvolvement)という活動に私も参加させてもらった。これは患者会とはちょっと異なるものであるのだが、患者さんやその...病理医がPPI(PatientandPublicInvolvement)に参加した