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今回は『どのような症状が出たのか』について書いてみようと思います。パニック障害とかうつ病と言ってもその人の症状は色々違いがあります、睡眠障害であったり、自殺衝動であったりです。私に出た症状は、兄が家に帰ってきたGWに爆発して出ました、怯え(恐怖心)、ソワソワする不安、喉の半分が詰まったような異物感、息を吸っても肺のふくらみが足りないように感じてしまう胸の圧迫感、呼吸できているのに酸素が足りないように感じてしまうなどの症状ですね、これにより「呼吸ができなくなって死んでしまう‼」と思いパニックを起こしてしまったのです(命の危険を感じた)。ここからが大変な日々でした、病院に検査には行ったのですが「原因なし」と言われます、精神の病気だと理解しましたが無職であったため精神科には行きませんでした、(この時まだ精神治療...パニック障害を耐え抜いた4
2からの続きです。以前まではテレビの中の出来事でした、ですが自分自身が精神病になったのです、精神を患った病人に対し「怠けているからなるんだ」とよく聞きます、確かに私もそう思っていました、でも自分がなってみて始めた分かりました、「これは凄まじい病気なんだ」と。脳が傷つくと脳内の伝達物質であるノルアドレナリンやドーパミンやセレトニンなどのバランスが崩れます、そうなると上手に睡眠を取れなくなったり、呼吸をしているはずなのにできていないように感じたり、些細な事でイライラして怒鳴り声を上げたり、天井がぐるぐるまわるめまいやふらつきが出たり、不安や恐怖心により外に出られなくなったりします、人間は・・・いや生物全てにですが、脳のバランスにより生かされているのです、そして恐ろしい事に行きつく先は自ら自身の命を絶つ自殺なの...精神病とは自律神経失調症3
1からの続きです。GWに兄が帰って来て2泊ほどしたのかな、私は部屋に閉じこもりできるだけ会わないようにしました、外側の意識では兄は怒りの対象でしかなかったのですが脳は兄を恐れていたのです。その日の晩にみるみる症状が現れました、ソワソワして不安や恐怖を感じるのです、胸は圧迫されたように肺が膨らみません、喉の右側半分に異物感を感じ喉が詰まっているように感じるのです、呼吸が苦しく初めて知る大きな症状に「呼吸ができなくなって死ぬ!!!」とパニックを起こしてしまいました、そうすると恐怖心と混ざりあい怖くて深みへ(スパイラル)とはまっていきました。『お父さんやお母さんに知らせたい!』『病院へ行って助けて欲しい!』、一人部屋で苦しんでいました、ですが兄が帰って来ているので親に心配かけたくないとの思いと、GWなので病院も...パニック障害の始まり2
私は精神の病気になる前は病気の事を分かっていませんでした、テレビで精神病の患者が沢山の薬を飲み生きる事を辛そうにしているのです、私は「怠けているからおかしくなるんだ!」とその人が悪いように言っていました。しかし2008年秋に酔っぱらった兄に階段から突き落とされました、一番上から飛ぶように下まで落ち一瞬だけど意識が消えました、背中から太ももまで大きくうっ血しました、右の手首は鋭く痛みもしかしたら骨に少しヒビが入っていたかも知れません、この時は何も症状は出ていませんでした、しかし12月の終わりごろに異変が起きました、いつものように座椅子に座ってプログラミングをしていました(遊び程度です)、すると座っていられないくらい呼吸が苦しくなりしんどくなるのです、突然起きた異変に重大さがわからず『休めば治る』と思い、しん...初めての精神障害はパニック障害でした1
なんとまあ、早いこと早いこと もう2024年は1ヶ月が経過してしまいました 年々加速してような時間の速さですが、 同時に体の衰えも加速度的に進んでいます もうね、 『あー今、筋肉落ちてるわー』 って体感できる感じ メンタル面もなんかしんどい毎日が続いております というのも、サンルームというバイク小屋兼物置きの作製で週末は全て埋まり、 大好きなラーメンも食べに行けず、 そもそもバイクに乗る間も無いという本末転倒振りでございます しかも設計段階から、 そこそこなデカさのサイズになってしまい、 お隣りさんに迷惑がかからないか不安で悶々とする毎日なのです(¯―¯٥) 勿論、事前にしっかりお断りをいれ、…
2023年も残すところあと数時間となりました 毎年いろいろあるのですが、 今年は特に激動の年となったよう思います ログの意味も含め、ちょい振り返りたいと思います 1月 家の外壁工事が始まる 大雪が振り養生シートが飛ばされ、 家もメンタルも大ダメージ 打ち合わせもうまく行かず頓服の日々 2月 工事は相変わらず遅延状態、病む 親知らず(水平埋没歯)の抜歯 抜糸までの1週間が地獄の痛み ロキソニンとカロナールの連打 3月 ようやく工事が完了する ひと息ついて、資格が欲しいと思い、 危険物乙4種を勉強し始める ちょっとメンタルも安定してくる 4月 ほぼ穏やかに過ごせていたが GW前にエコキュートが壊れ…
やっぱりおかしい、僕の中で何かが起こっている。 研修というイベントに昔からあまり参加意欲がなかった。 参加したくないのではなく、僕の会社で行われる研修は対外的に「自社はこんなに社員教育してますよ」と会社のイメージアップをアピールしているだけにしか見えなかったからだ。 なぜ研修に対してそんな考え方になったのか理由はある。 死ぬほど忙しく、少しの時間でも欲しい時に研修で時間を取られるのは、どうしてもポジティブに考えることができなかった。 研修に参加することで溜まった仕事は、帰社してから行うか翌日に持ち越されるか。もしくは休日出勤して行うのが基本だった。もちろんサービス残業で。 こういった研修形態や…
何度か襲ってくる強烈な嘔気に耐えながら研修を受けるが、全く集中出来るはずもなく、ただただゆっくりと進む時計の針を見ていた。 8時半から始まった研修は10時半となりやっと休憩時間を迎えた。 顔をうつ伏せて仮眠をとる人や、知り合いと話し始める人がいる中、僕は重い足取りで外の空気を吸うために研修室から廊下へ、そして正面玄関へと向かった。 正面玄関に行く理由がないため誰もわざわざ貴重な休憩時間に行こうとはしない。そこを目的地としているのは僕だけだ。あと少しで外の新鮮な空気が吸えると思った瞬間、聞き覚えのある声が聞こえた。 この研修会場である支店は以前に勤務していたことから、顔なじみの社員はたくさんいる…
【パニック障害 体験記 #4 】それはパニック障害との戦いの幕開けに過ぎなかった
新鮮な外の空気をたっぷり吸えたことでかなりスッキリしたし、そのお陰で普段通りに戻ったような気がしていた。だけど気づけば手が震えてる。 休憩時間も終わりに近づき研修室に戻ろうとしている他の社員は、ドアノブを握ったまま部屋に入ろうとしない僕のことを、怪訝そうな目で後ろから見ている。 「・・・開けるのが怖い」 その時、中からドアが開き僕は前のめりになるように中へ転がり込んだ。研修室から外に出ようとしていた社員がドアを開けたのだ。 「あっ、すいません」 僕はとっさに引きつった顔で会釈して自分の席へと向かう。 それと同時に僕のせいで中に入れなかった他の社員も、各自座っている席へと散らばって行った。 10…
【パニック障害 体験記 #5 】終わることのないパニック発作
駐車場へ到着し車に乗り一旦家に戻る。この支店から割と近くにあることからお昼を食べてから職場へ向かうことにした。 ずっと考えながら運転をした。今日起こったことを細かく自分なりに。 しかし、今日の出来事は全く予想してなかったことなので、まず何が起こったのか思い起こすことにした。 まず、朝から生あくびが頻繁にあった。研修が始まると同時にフワフワする感じや、動悸、めまい、嘔気があった。しかも我慢すれば耐えられるといったレベルではなく、今すぐ研修室から出たいという何か恐怖から逃げ出すような感覚だった。 その後も何度か同じことが起こるも、休憩時間に外へ出たことで息をふきかえす。大丈夫だと思っていたが休憩時…
あっという間に30分が経過し、天井の模様がぼんやりと見えてきた。 「はぁ〜」 深いため息とともに何で寝ているのか分からなかった。 事務室から聞こえる音で僕が隣の部屋で寝ていたことを思い出した。この部屋は畳が敷いてあることから、ほのかに畳の匂いがする。いつもなら気にしないが畳の匂いがやけに強く感じ心地よく無い。 だる重い体に気合を入れ起き上がろうとするが、まためまいが起きるんじゃ無いかと恐怖がよみがえってくる。 「うん、大丈夫だ」 大きく息を吸い深呼吸をする。こんなに深呼吸を意識したことは無い。 体いっぱいに新鮮な空気を取り入れた僕の頭は、通常運転とまではいかないが午前中のような重苦しい感じはし…
あまりに強烈過ぎた1日だったため仕事が捗らず帰ることにした。 社員専用駐車場には僕の車しか残っていない。都会とは違い田舎にある会社なので車通勤が一般的だ。会社帰りに一杯やっていくようなことはほとんどなく、ただ家と会社を往復するだけだ。 今思えば賛否はあるだろうがノミニケーション的なことがあれば、少しはストレス発散できてたんじゃないかと思うことがある。あまりにも僕はストレスをため過ぎていた。 会社と家は車で片道20分ぐらいで、いつもはラジオや音楽を流しているが今日は聞く気にはなれなかった。どうしても今日起きた出来事を思い返してしまう。あれは何だったんだ? あれこれ考えながら家へ向かうこと20分、…
【パニック障害 体験記 #8 】パニック障害は静かにそして着実に体を蝕んでいた
翌朝いつも通り6時30分に起き、寝ている脳と体を目覚めさせるために日課のシャワーを浴びた。最近は朝のシャワー時に必ず吐き気がする。 去年の9月ぐらいから朝にシャワーをする時は吐き気がしていて、一体何なのか不思議に思っていたが、4月に行われた健康診断の胃カメラで理由が判明していた。 「軽めの逆流性食道炎ですね、気をつけて生活してください」 対処法は?と思ったが健康診断ぐらいでは詳しく教えてもらえるわけでもなく、それ以上聞きたければ当病院を受診してくださいという、どこかテレビCMで聞いたことのある展開になっていた。 しかし、仕事が忙しく受診できない状態が半年も続いていたことから、この軽い逆流性食道…
電話がかかってきたという声で楽園から現実に引き戻された。 いったいこの謎の体調不良はいつまで続くんだろうか?ましてや、めまい何てほとんど経験したことがなかっただけに脳の病気かもしれないという新しい恐怖も感じていた。 電話がかかってきているのでモタモタできない。この楽園とも言える『屋外』から、いつ体調不良になるかも分からない部屋に戻らなくてはならない恐怖が包み込んでくるが、先方がある以上は仕方がない。 意を決して事務室へ戻り電話口に出た。 相手は会社は違えど同じ業種で飲みに行ったりもしている、信頼できる知り合いからだった。 「すぐに電話に出れないほど忙しいみたいですね」 そう言ってきたのはM社の…
珍しく早めに退勤したはずなのに何だか悪い気がするのは、このブラック化してしまった職場環境に慣れてしまったからだろうか。 18時すぎに退勤するのは久しぶりだ。まだ6月とはいえ明るい時間帯に見る職場周辺の景色も西に傾いている夕陽を見ると、夕方ってこんなに明るかったんだとしみじみ感じた。 不思議なめまいや吐き気など昨日に引き続き起こったが、理由も分からず回復していく。回復しているからまだいいが、何で体調が悪くなるのか相変わらず分からないでいる。いったい何をしたら吐き気やめまいがやってくるのだろう。原因が分かれば対処できるが、原因が分からない今は恐怖でしかない。 いつもは19時以降に帰ることが多いが今…
【パニック障害 体験記 #11 】パニック発作はゆっくりと待ち構えていた
謎の体調不良(まだこの時はパニック発作のことは知らない)と思われる経験をしてからしばらく憂鬱だったが、それ以来ちょっとした体調不良はあったものの、何とか日常生活に支障なく毎日を送っていた。 地獄のような苦しみを初めて味わってから、約1ヶ月後の7月上旬。今日は予定になかった会議に参加しないといけない日だった。本来は先輩社員のNさんが出席する予定だったが、その日を代休で休むことになり、その役目が僕にスライドしてきた感じだ。 そもそも、その会議に参加すること自体に疑問があり、僕たちの会社が参加する必要のない会議だった。その会議の内容は伏せておくが、要するに先輩のNさんが参加しなくてもいい会議に「ぜひ…
会議室を出てすぐに座り込んでしまった僕は、ヨロヨロと新鮮な空気を求めて階段近くの踊り場へと向かった。 この踊り場は駐車場から上がってくる階段に直結しているため、踊り場に窓はなく1メートルほどの高さの壁の上は風通りの良い空間になっている。 踊り場にたどり着いた僕は、壁に覆いかぶさるようにしながら、1階を見下ろすような形で呼吸をしていた。 先月の研修時に起こった謎の体調不良と似ているが、今回は以前にも増して体が悲鳴を上げているように感じた。 「何だ、何なんだ!絶対おかしい」 新鮮な空気を吸っていると徐々に動悸も落ち着いてきて、さっきまでの激しい嘔気やめまいは収まってきた。動悸は落ち着いてきてはいる…
気候の良い7月ではあるが、節電のため照明がついていないエレベーターホールは意外なほどに暗く、そこに置いてあるソファーに倒れこんでいる僕を見つけるのは容易ではない。 倒れこみ仰向けになっている僕は目を閉じても目が回っているのが分かる。 「一体なんなんだ?」 こんなに目が回った経験は今までない。 先月、研修中に起こっためまいは、もしかしたら人生で初めてかもしれない。それほどにめまいの経験が僕にはなかったからだ。それから一ヶ月後の今日、また激しいめまいに襲われている。立っておくことがこんなにも難しいとは… しばらく目を閉じているが、眼球が高速で動いているような感覚だ。呼吸も荒くなっていて、相変わらず…
鏡に映った自分はまるで他人のようだった。 吐き気とめまい、そして平衡感覚がなくなったようなふらつき。恐怖と絶望を感じた顔は、げっそりと頰を削っているかのようだった。 このままでは絶対にあの会議室に戻れない。 「じゃあぁ、どうすればいい?」 どこかへ行ってしまおうか… どこか遠くへ行けば楽になれるんじゃないだろうか?この苦しい場から逃れられたらそれでいい…。そんな思いが頭をよぎった僕は、未知なるどこか遠くはどこにあるかを考えた。その時、最悪な結末が頭をよぎった。ここは二階とは言え高い場所だ。もし、飛び降りたら… そんなことを本気で考えた。 しかし、すぐに奥さんのことが頭をよぎり、何てバカなことを…
車に乗り込もうとドアを開けると、車内からムワッとする重い空気が流れ出てきた。季節は七月の初旬ではあるが、爽やかな天気とは裏腹に炎天下に駐車していた車内には不快な温もった空気が充満していた。 車内に乗り込んだ僕は、この温められた空気に耐えられず、すぐに窓を全開にした。 キーを回すと、わずかに感じる振動とともに勢い良くエンジンが回り始めた。少しでも早くこの場から離れたい僕は、すぐさまシフトをバックに入れ駐車スペースからその場を離れ道路へと向かった。 右ウインカーを出して早く帰路につきたかったが、こういった急いでいる時ほど車の流れが止まらない。ルームミラーに会議室がある建物が映ると急に動悸が激しくな…
重い足取りで会社に戻った僕は、会議室で起こったあの妙な体験を話して信じてもらえるのか不安だった。 なぜなら、今は全くもって体調は普通だし、強いて言うならば上司に報告することの方が心配で、さっきの会議室で起こった動悸とは違った緊張感に包まれていたからだった。 そうは言っても、会社の事務室へはすぐに到着してしまうもので、意を決して事務室の扉を開けることにした。 「帰りました、迷惑かけ…」 そこまで言うも事務室には事務員と、あと1人の社員がいるだけだった。 上司は別の会議に参加するため不在と知り、他の社員は外回りに出ていた。内心ホッとした。帰ってくるまでにあのできごとを信じてもらえるために頭の中でま…
うっすらと天井の模様が気になり始め、それと同時に深い眠りについていたことに気づいた。うまく説明できないが、体がふわふわしているようで気持ちが悪い。体はふわふわしているが、頭の中はズーンと重い感じだ。 ふと時計の針を見ると14時近くを指している。 11時頃に休憩に入ったから、軽く3時間近く寝ていたことになる。急いで飛び起き、扉で隔てられている事務室へと向かった。 勢いよく扉を開けるも、相変わらず事務室内は閑散としており事務員のUさんとN先輩、そしてあと1人部署違いの先輩がデスクでパソコンを扱いながら電話をしている。 N先輩の元へ急いで行き 「すいません、寝過ごしてしまいました」 と、大幅に休憩時…
帰り支度を終え、関係者出入り口に向かうと丁度外回りから帰ってきた後輩のM君と出くわした。こっちに気づいたM君は開口一番 「お疲れ様です、珍しく今日は早いんですね」 M君は年下だが真面目で仕事ができ、誰からも好かれるいわゆる「いい奴」だ。そんなM君とは飲みに行ったり公私ともに相談に乗るなどして、個人的に可愛がっている後輩の1人だ。 「ちょっと用事があってね。しかも明日は泊まり(宿直)だし、準備しないと」 「泊まりですか?大変ですね。この間泊まりだった気がしますけど」 基本的に泊まりは1週間に1度の間隔で回って来るが、家庭の事情などで交代することが頻繁にあり、ひどい場合だと週に2回ほど回ってくる。…
「だれでも起こり得るパニック障害」 パニック障害という言葉は聞いたことがあったが、このような形で目にするとは思いもしなかった。パニック障害かどうかを調べることができる、簡易検査に進むバナーが目に入り躊躇はしたが、そこから先へ進む決心をした。 バナーをクリックすると、セルフチェック項目が出てきた。 質問数は全部で13あり、はい・いいえで進めて行き、どれだけの「はい」があるかでパニック障害の可能性を示すものだった。 動悸を感じる 発汗がある 身震いを感じる 息切れ・息苦しさを感じる 喉が詰まる感じがする 胸部の不快感を感じる 腹部の不快感や嘔気を感じる めまい・ふらつきがある 周りが現実でない感じ…
音がない世界というのは、きっとこんな世界なんだろう。 部屋に入ってきた奥さんは、突然僕から告げられた聞いたこともない単語に戸惑っていると同時に、きっと良くないことが起こったと認識するには、十分な時間でもあった。 僕の言った言葉の意味は分からないが、僕の顔を見れば普通じゃないことが起きていることはすぐに分かる。絶望に打ちひしがれた僕の顔は血の気が引いており、この静かな世界は僕たち夫婦にとって永遠に時間が止まっているようにも思えた。 張り詰めた空気の中、置き時計の秒針が動く音だけが部屋に聞こえ、その音がよりお互いの緊張を高めていた。しかし、間も無くしてその張り詰めた空気を牽制するように僕は声を発し…
パニック障害になったかもしれないと告白した僕は、未だそのことが受けいられない自分と、奥さんに打ち明け理解してもらえた安堵感が入り混じり少し混乱していた。 「とりあえずご飯を食べよう」 声をかけてくれた奥さんは笑顔で僕にそう伝え、テキパキと夕食の準備に取り掛かっていた。いつも二人で夕食の準備をするので、僕も自然と体が動き台所に向かっていた。 台所ではいつも役割分担が決まっており、基本的には奥さんが食材を切ったりして、僕がコンロ前で火を使うことになっている。次はアレして、その次にはコレを焼いてと奥さんが僕に伝える中で不意に、 「明日、病院に行ってみない?」 そう僕に言ってきた。 僕は、今まで自身に…
思ったよりも早く目が覚めた僕はスマホの時計を見てみた。 5時半、普段でも起きるのは6時半なので1時間も早い。しかも、僕は朝が弱くなかなか起きれないタイプにもかかわらず、自然に目が覚めるとは…緊張しているのだろうか? 病院の外来受付は8時半からで再診は8時からだ。 早めに病院に行って、9時から始まる診療の早い時間帯の順番を確保したいと思っていた僕は、まだ眠れる時間ではあるがシャワーを浴びるために起きることにした。 台所ではすでに起きていた奥さんが、朝食の準備をしたり洗濯物をたたんだりしていた。リビングに出てきた僕に気づいた奥さんは 「おはよっ、早いね。眠れた?」 朝から元気な奥さんは完全に朝型で…
番号が呼ばれるまでは吐き気との戦いだった。 パニック障害を経験したことのない人は分からないと思うが、パニック障害にとって”自分の意思で外に出られない環境”は恐怖でしかない。 飲食店・会議室・電車・飛行機・美容院… これらに共通しているのは、自分の意思でその場を離れることが難しいこと。 会議ではそう簡単に外へ出るのは難しく、電車や飛行機も乗ってしまうと降りれない。美容院もカットが始まると簡単には出られない。 人によって飲食店は大丈夫と言う人もいるが、実際お店で注文をしてしまうと食べ終わるまで外に出るのは難しい。そう考えると飲食店で気分が悪くなってしまったらどうしよう?という不安が付きまとうことに…
進む廊下は長く左右に色々な診療科がある。 精神保健福祉士の女性の後をついて歩いていると、それぞれの診療科の前で座っている人たちが僕を見ているような気がする。初めて向かっている精神科は他の病院では分からないが、一番奥の突き当りにあった。 その精神科に行くためには隣にある耳鼻科の前を通らないといけない。 耳鼻科の前には結構な人数の人が座って待っていることから、その人たちの視線も気になる。正直言って、どんな人が精神科に行くのか気になるのは仕方がないと思うし、僕が逆の立場だったら気になるだろう。 僕が初めて精神科を訪れるからそのように思ってしまうのかもしれないが、もし耳鼻科に知り合いがいたら…。そんな…
緊張した僕は部屋の中をキョロキョロ見ていたが、いざ質問が始まると精神保健福祉士(以下、PSWと呼ぶ)からの質問に答えるべく質問内容をゆっくりと飲み込み、記憶をさかのぼりながら返答していった。 PSWから発せられる優しくて柔らかい言葉は、僕から緊張を取り除いてくれると言う不思議な効果も兼ねそろえていた。 質問の内容はこうだった。 パニック発作が起きた状況とその後の様子 出身地 家族構成 独身か既婚か、また既婚の場合は子供はいるのか 兄弟がいる場合は兄弟の家族構成(姉がいたので、姉家族の構成) 趣味 好きな食べ物、嫌いな食べ物 睡眠時間 高校卒業以降の学歴 今までの就職状況(転職や今まで就職した会…
モーニング・デプレッション|朝の沈んだ気分への対処法(体験談)
モーニング・デプレッションの体験談 モーニング・デプレッションと称される朝の沈んだ気分、その現れ方は様々だと思います。 私の場合、うつ病の最中にあっては終日沈んだ気分であり、特に朝が重苦しいといった感じでした。一日の中で強弱はありながらも低
過去の話となりますが、2020年3月末、自宅で夜、突然落ち着かなくなる原因不明のパニック発作があり、久々にワイパックスを服用して何とか落ち着かせて寝たということがありました。 その後しばらくは、特に気持ちが落ちることも無く過ごせましたが、も
【電車恐怖】Googleマップを見ながら乗ると落ち着きました
電車が緊急停止した時にGoogleマップで自己位置確認 先日、乗っていた電車が緊急停止しました。首都圏で電車に乗っている以上、緊急停止が高頻度で起こることは避けられないのでしょうが、パニック障害を抱えた者にとっては本当に恐怖です。 緊急停止
不安障害・パニック障害と生活をともにして 早、8年目となっています このブログに書いたように 発症当時は本当に地獄の毎日でした それから時間の経過とともに症状は少しずつ和らぎ、平常とも思える日々を送っています もちろんメンタルクリニックに通っていますし、1種1錠の服用はしていますがね〜 とはいえ、人生はけして平坦ではなく、 この間も苦しい時期はあったものです 同じように闘病している方はよくわかると思いますがね… ストレスが多い社会です 精神疾患予備軍の方も多いことでしょう 私もその時に対処していれば… なんて今なら思えますけど(TдT) 自律神経の乱れが不調の原因 天気、季節、日々のストレス……
減薬のきっかけ 私はパニック障害と双極性障害(躁うつ病)の治癒を目指してメンタルクリニックに通院しています。 双極性障害用の常用薬としてリーマスとデパケンR、パニック障害に伴う予期不安及び発作用としてメイラックスとワイパックスを処方されてい
【認知行動療法】ツボ押しも呼吸法同様に効果的でした(2020年8月)
8月1日 カウンセリング 今月の認知行動療法の目標は、カウンセリングで作成した不安階層表の第2階層である、「普通電車(駅間10分)」の反復練習。 この際、呼吸法以外の手段も試すこと(五感の全てを使ってリラックスするため、ツボ押しなどを実施)
【認知行動療法】不安階層表を作成し、段階的トレーニングを開始(2012年6月)
今まで日常生活に支障が無いレベルまでの回復で足踏みしてきたが、仕事の出張というイベントは立場が進んでいくとますます回避しにくくなり、いずれ乗り物に乗るか、退職するかの決断を迫られること間違いないので、先生に申し出て乗り物トレーニング専門のカ
実は、このブログ、パニック障害 仕事 クビで、検索も、ちょこちょこありまして…たぶん、コロナ禍でパニック障害発症してクビなりかけたパワハラで体調崩したときとは…
乗り物回避の生活も経済的に限界、少しずつ電車に乗ってみよう(2006年1月)
パキシルを服用し続けることによって、日常生活・徒歩通勤・デスクワークの日々は落ち着いてきたが、出張・帰省はできないままだった。そしてついに、徒歩通勤を可能としてきた都心部の高額ボロアパートの家賃を払い続けるのが苦しくなってきた。しかもこのボ
病院選びは重要。大学病院に行ったが医師と会話できなかった(2005年6月)
乗り物のみならず、日常生活の中でも起こるようになってきたパニック発作と予期不安。そして不安のない時間帯の方が稀になってきた。事ここに至り、妻の勧めで病院に行くことになった。 待合室、なんか精神病院みたいだった。いやもちろん精神科を受診しに来
【パニック障害で狭まる行動範囲】普通電車も乗れなくなりました(2004年9月)
通勤では普通電車に乗っている。駅間5分程度、短い区間ならば2分くらいだ。もし不安になっても、すぐに停車駅に到着できる安心感があった。それに毎日乗り慣れているという自信もある。 その日は、とある駅で電車の乗り換え待ちをしていた。もちろん、いつ
青函トンネルが怖くなり、北斗星を降りてしまった(2004年5月)
東京での新生活が始まり、初めてのGW。昨年末に生まれた第一子のお披露目で札幌の実家に帰省することにした。通常であれば飛行機一択なのだが、今の私には無理だ。精神科を受診したことがあるとか薬を飲んだことがあるとかは妻にも言えずにいたが、飛行機に
【パニック障害】人から見れば、自分の中では、(2004年3月)
年の暮れから明けにかけては、大きなライフイベントが続いた。まず待望の第一子が誕生し、里帰りを終えて妻子との新生活が始まった。妻には本当に感謝。親族や友人を始め、ほんとうに多くの方々が祝福してくださった。そして大学から博士号を授与された。研究
【パニック障害】初めての精神科受診はとても勇気が必要でした(2003年11月)
妻が里帰り出産することとなり、久々の一人暮らし。博士論文査読の時期であったため、私は大阪に残っていた。慣れた一人暮らしのはずだが、先日の飛行機搭乗失敗以来、全くおかしくなってしまった私には、孤独の恐怖の始まりだった。 あの飛行機搭乗失敗の前
【パニック障害の始まり】パニック発作のため飛行機から降りてしまった(2003年10月)
友人の結婚式に参加するため、前日に大阪から東京へ飛行機で移動した。その日は高校時代の仲間と麻雀などして過ごした。麻雀なんてものは、勝ったり負けたりで、普段はそんなこと気にもしないのだが、その日はなぜか負けるとイライラが募ってきた。終わった後
【認知行動療法】呼吸法を使って普通電車に再挑戦(2020年7月)
普通電車:駅間5分の反復練習 7月4日 カウンセリング 今月の認知行動療法の目標は、カウンセリングで作成した不安階層表の1階層と2階層である、「普通電車(駅間5分)」の反復練習と「普通電車(駅間10分)」への挑戦と決まった。 7月6日 普通
【パニック障害の予兆】初めて国際線に搭乗した時に感じた違和感(2002年6月)
飛行機は好きだった。座ってゆっくりできるし、何より速かったから。 当時は、移動時間=無駄、と考えていたので、少々料金が高くても、好んで飛行機を選択していた。28歳になるまでに、ゆうに100回はフライトしていた。不安といえば、大好きなコンソメ
【認知行動療法】快速電車の乗車トレーニング(2012年8月)
久々のトレーニング。何となく延び延びになっていて、今日も暑いし多少疲れているし面倒ではあるし、妻も別に今日でなくてもいいんじゃないと言ってくれたから、またまた延期しようと思っていた。しかし、間隔が空いたせいか、これまでのトレーニングで完全克
【認知行動療法】新幹線こだまの乗車トレーニング(2012年9月)
今日のトレーニングメニューは、新幹線(こだま)での新大阪行き。カウンセリングで作った不安階層表に従い段階的トレーニングをしており、前回は快速電車の乗車トレーニングを実施したので、こだまレベルであれば同等の駅間時間をクリアしている。不安のハー
【認知行動療法】小田急快速急行の乗車トレーニング(2012年9月)
今日はカウンセリングの日。その帰り、翌週予定だった快速急行電車のトレーニングメニューを前倒しで行うことにした。来週のトレーニングを気にしながら一週間過ごすのも嫌だし、新幹線こだまの成功体験がより強く残っている今のうちにと思った。 今回挑戦す