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20250321 国防とインフラ投資へのドイツの大規模財政出動
<Japanese> 改選後のドイツ下院(連邦議会)は3月25日に発足するので、ドイツ新政権はまだ生まれてすらいないのですが、メルツ次期首相は早くも大仕事をやってのけました。①米国がもはや欧州安全保障の頼りにならない、②平凡な政策ではドイツ経済を長期低迷から救い出せない、という強い危機感から、上・下院で憲法改正に必要な2/3以上の賛成を得て、国防とインフラ投資への大規模財政出動(ドイツ版「マーシャルプラン」)を可能にしたのです。 5,000億ユーロ(GDPの約12%相当)のインフラ特別基金設置に加えて、国防支出への制約解除でもほぼ同規模の財政出動余地が生まれそうですので、今後10年間は現在より…
<Japanese> ドイツ議会選挙直前の政党別支持率は、①CDU/CSU(中道右派)約30%、②AfD(極右)約20%、③SPD(中道左派)約15%、④緑の党(環境重視)約13%、⑤左派党(極左)約7%で、BSW(極左ポピュリズム新党)、FDP(経済重視)は5%条項クリアが微妙な状況となっています。メルツCDU党首が新首相となり、CDU/CSUとSPDの大連立政権を発足させることになるでしょう。2月23日(日)18時過ぎ(日本時間24日深夜2時)に出る出口調査の速報に注目です。 ドイツに対する私のWISHリストは以下の通りです:a) 政治空白は一日でも早く終わらせるべきとの強い危機感から、メ…
https://www.handelsblatt.com/politik/deutschland/zukunftsplan-deutschland-60-ideen-fuer-unser-land/100063968.html 解説動画 youtu.be <Japanese> 今週のハンデルスブラット週末特別号は、ドイツ再生のための「未来プラン」というタイトルの実に興味深いものだったので、早速チェックしてみました。政府、企業、個人それぞれが、その気にさえなれば今からでもできることについて合計60個ものアイデアが紹介されています。例えば、ドイツは世界も羨む技術水準と研究開発体制を誇っているのだか…
<Japanese> ドイツと日本の両方でかなり長く暮らしていますが、かねてからドイツと日本の最大の違いは、「ドイツで日曜祭日にお店が閉まっていること」だと思っています。日曜日を安息日とする宗教上の理由もあるのでしょうが、年間労働時間の国際比較(2022年OECDデータ)でみると、ドイツの1,347時間は、OECD平均の1,746時間、日本の1,607時間などと比べて突出して短いので、日曜は皆お休みにすることにより労働時間を縮めている、と言うこともできると思います。このため、ドイツはライフワークバランスの世界チャンピオンとも言われています。もう一つドイツと日本で大きく違うのは、財政規律でしょう…