宗谷本線の冬その2 C55流線型改造
寒風をついて北へ北へとひた走るC55の中には流線型改造機も居たのでした。 屋根が深く、前妻板がフラット、出入り口ドア周りの斜めのラインなどが流線型改造機の特徴のひとつでした。昭和10年代の流行に合わせて登場した流線型C55は、通常の機関車にカバーを被せたような異様な姿でしたが、太平洋戦争に突入すると、整備に不便なカバーは次々に取り外され、終戦後、ご覧いただく姿に改装されました。流行を追った流線型という発想に、蒸気鉄道が時代の最先端輸送手段であった事が偲ばれます。 C55の特徴のひとつ、直径1750ミリのスポーク動輪です。大正時代の傑作機・C51の発展型として開発されたC55では、C51型で発生…
2023/08/19 18:17