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横道誠『なぜスナフキンは旅をし、ミイは他人を気にせず、ムーミン一家は水辺を好むのか』
たったひとつの正解、というものは用意されておらず、読者の数だけの答えがある。というのが、時代を越えて読み継がれる名作、と称されるような作品の多くに当てはまる要素のひとつだと私は思う。 「これだ!」と正解を突き付けてくるような作品も私は好きだけれども、実際のところこれってどういうことなんですかねーという読者の問いに「さあね」とはぐらかすような作品が、私は大好きだ。 すでに時代を越えて読み継がれているムーミン小説はこの「さあね系小説」に分類されると思う。 大切なことを描かずに描き、重要なことをさらりと語る。想像力を働かせるために用意されているような余白が、ムーミン小説には溢れている。 思い込みの激…
こんばんは。警備員のおっさん、やぶりんです(´・ω・`) 今日は「ムーミンの日」ということで、Casa BRUTUSのムーミン検定を受験しました( ゚Д゚)無…
私はそのキャラクターがムーミンだということは知っていた。ムーミンパパ、ムーミンママのことも知っていたし、スナフキン、ミイのことも知っていた。 知っていたといっても、そういうキャラクターがいるなーぐらいの認識であり、ムーミンが実際はムーミントロールという名前だとは知らなかったし、アニメも観たことがなかった。原作小説の存在も知らなかった。 私がムーミン小説の存在を知ったのは、『ムーミン公式ファンブック 2020』という雑誌のおかげである。妻が読んでいた。部屋の中の目に付く位置にあったので、私もときどきその雑誌を手に取ったりしていた。 『ムーミン公式ファンブック 2020』では原作小説の特集が組まれ…
コストコの帰りに時々寄っている公園です。 埼玉県飯能市にあります。 元祖ムーミン村と私は呼んでいます。 以前にも紹介したことあるかも?? 12月と3月の写真を織り交ぜてご紹介します。 きのこの家 コロナ禍では入れませんでしたが、きのこの家というしせつがあり、入れます。 土足厳禁なので、人前で履いてもいい靴下にしましょう。 木の床で滑るので、気をつけてください。 年月が経って年季は入っていますが曲線美が素敵です。 私が幼稚園生くらいの時からあり、火事で2回くらい燃えていますが復刻されています。 窓も可愛い。 室内の装飾も凝ってます。 ミニチュアが飾ってあったりします。 本当はモランを連れてきたい…
誰に頼まれたわけでもなく記事書いてます、 ついでにアフィリエイト広告貼ってます、 ゆっくり見ていってね! SONY・VAIOストア限定 「MOOMIN コラボレーションモデル VAIO F16・VAIO F14 ムービンモデ
イカパーティのYouTubeショート作りました、もう春の食卓です。作品個々解説できた〜〜〜〜〜やっぱり8時間くらいかかっちゃうなあ今回残念ながら見に来れなかった方、会場はこんな感じです。会場風景のyoutube ⬅︎クリックしてくださいiPadケースARTをザクザク日常にのコンセプトのもとに作ったARTグッズの一環のうちのひとつ。これなら満足してもらえるかな?ご購入はこちらからBASEワクを打った人も打たない人も症状の緩和と予...
『ムーミン谷の冬』(トーベ・ヤンソン、訳=山室静、講談社青い鳥文庫)
『Troll vinter』(Tove Jansson,1957)物語は次のようにはじまる。空はほとんど真っ黒でした。でも、月の光を浴びて、雪がきれいな青...
8月9日はムーミンの日らしい。 ムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソンの誕生日が8月9日だったからだそうで。 なので東京スカイツリーのソラマチにある、ムーミンカフェでお食事したお話でも。 MOOMIN Cafe ムーミンパパ&ママが仲睦まじくお出迎え。 改めて調べてみたら……潰れてるやないかい! ラクーアもソラマチどちらもだとお? ムーミンのライセンス契約が2023年2月いっぱいで切れるため閉店したそうで。 ということでもうありません😭こんなだったと感じていただければ。 優しい色合いのステキな店内。 フィンランドみを感じる(適当) ♥ムーミンとフローレン♥ フローレンて原作だと名前ないのか…(に…
優しくきらめき、ちょっと不思議なこの短編は、戦時下に書かれたものだということが、「序文」で作者自身によって述べられている。 当時すでに風刺画家として作者の名は知られていたという。鋭い筆鋒で風刺画を描く一方で、『小さなトロールと大きな洪水』という物語を書いていた(途中まで)。 登場人物たちが置かれた環境には、戦時下の世相が反映されているのだろう。しかしこの物語で描かれているのは、風刺ではなく祈りである、と私は思う。 浜辺のあちこちでは、たくさんの生きものが火をおこして、体をあたため、食事を作っています。たいていは、家をなくしたものたちです。(p.86) 家を失くしたものたちによる、家探しの物語。…
トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の十一月』鈴木徹郎訳、翻訳編集:畑中麻紀
ホムサ・トフトには、まるっきり今までとちがったママが見えて、それがいかにもママらしく、自然に思えました。ホムサはふと、ママはなぜかなしくなったのだろう、どうしたらなぐさめてあげられるのだろうと思いました。(p.258) 1. 昨年、初めて読んだ『ムーミン谷の十一月』が面白すぎて、半年くらいずっと繰り返し読んでいた。今年に入って初めて読み返してみたけれど、やはりとてつもなく面白く、忘れていた箇所や、読み落としていた箇所などもたくさんあり、新鮮な気持ちで読めた。 そして今回、私がとても気になったのは、『ムーミン谷の十一月』と『ムーミンパパ海へいく』が似ているということである。 両作品とも、移動から…
トーベ・ヤンソン『ムーミンパパ海へいく』小野寺百合子訳、翻訳編集:畑中麻紀
「わたしはいつだって海が好きだったよ。うちはみんな、海が好きだろ。だからこそ、ここに来たんじゃないかね」(p.269) ムーミン一家が、灯台のある島で暮らし始める。『ムーミンパパ海へ行く』とはそういう物語なのだけれど、でも、なぜ彼らは、住み慣れたムーミン谷を離れなければならないのだろうか。 かんじんなのは、みんながまるきりあたらしい生活を始めることなんです。ムーミンパパがみんなの必要なものはなにもかもととのえてやり、みんなを食べさせたり、守ったりすべきだというのです。今までは、みんなのくらしがあまりにも、うまくいきすぎたのにちがいありません。(p.34-35) パパのこの考え方は健全とは言えな…
『ムーミン谷の十一月』(トーベ・ヤンソン、訳=鈴木徹郎、講談社文庫)
『SENTI NOVEMBER』(Tove Jansson, 1971)物語は11月始めの雨の日に始まり、11月末の雪雲の垂れ込める日で終わる。その間にム...
トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の仲間たち』山室静訳、翻訳編集:畑中麻紀
ふと、自分の青ざめた鼻が鏡のかけらにうつっているのを、フィリフヨンカはちらと見たのです。そして思わず窓のところまで走っていくと、外へ飛び出しました。 (p.78「この世のおわりにおびえるフィリフヨンカ」より) ムーミン小説の中で唯一の短篇集が本作である。 九つの作品が収められている。 これまでに五作の長編が書かれている。『ムーミン谷の彗星』、『たのしいムーミン一家』、『ムーミンパパの思い出』、『ムーミン谷の夏まつり』、『ムーミン谷の冬』。 これらの作品では、多くの場合、序盤で登場人物たちがのっぴきならない状況に陥る。 でもなんか意外に平然としているようにも見えたり。むしろ破滅を楽しみにしている…
商品を見る→ムーミン谷のしあわせレシピ 2860円 大学では第一外国語はフィンランド語だった。 フィンランド語を生かした仕事をしたいという漠然とした夢もあった。 しかし、現実は甘くない。 今の職場でも、私
トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の冬』山室静訳、翻訳編集:畑中麻紀
トゥーティッキは、肩をすくめました。 「どんなことでも、自分で見つけださなきゃいけないものよ。そうして自分ひとりで、それを乗りこえるんだわ」 お日さまは、いよいよ燃えるように輝きはじめました。(p.170) ムーミンたちは冬眠をする。十一月から四月まで。そういう種族なのである。したがって、彼らにとって冬とは、空白の季節だった。これまでは。 新年を迎えて間もない、ある晩のこと。冬眠中のムーミントロールの顔に、 月明かりが静かに差し込む。その時、彼の目が開いた。彼は冬眠から目覚めてしまったのである。先祖代々、誰も経験したことがないという目覚めを経験したムーミントロール。家族の皆は平常通り冬眠してい…
トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の夏まつり』下村隆一訳、翻訳編集:畑中麻紀
ミーサは赤いベルベットのドレスを着て、舞台の上をしずしずと進みました。しばらくの間、両手を目の上にあててじっと立ったまま、プリマドンナになるとどんな気持ちがするものか、味わいました。それは、すばらしいものでした。(p.165-166) 彼女の名前はミーサ。いつも悲しんでいる。悲しみを悲しむために生きている、そんな自分がとても悲しい。そしてそんな自分のことを誰も分かってくれない。そのことがなおさら悲しい。このように、悲しみのどん底で悪循環にはまっている人、私にはそう見える。 そんなミーサの暮らすムーミン谷が、大洪水で水没してしまった。もちろん彼女は悲しみまくる。 「だれかが、わたしのことを考えて…
2021年公開の映画の紹介です監督は、ザイダ・バリルート。フィンランド&スウェーデン合作、『ムーミン』の原作者トーベ・ヤンソンの半生を描く、伝記・ドラマ映画です。主演・出演は、アルマ・ポウスティ、クリスタ・コソネン、シャンティ・ローニー。(あらすじ)1944年、ヘルシンキ。第2次世界大戦下。「8月終わりの夕方に近いころ、ムーミントロールは…」芸術一家に育つトーベ・ヤンソンは、ノートに鉛筆で絵を描いています。それを目にした彫刻家の父は「これが芸術か」と一瞥します。トーベは自分だけのアトリエを持とうと考え、空襲で崩壊寸前の部屋をみつけ移ります。ある日友人のパーティーに参加したトーベは、その場で妻の浮気を見ている男性・アトスに話しかけサウナに誘います。個展を開いたトーベは、トーベの絵を真剣に魅入る女性・ヴィヴィ...「TOVE/トーベ」
トーベ・ヤンソン『ムーミンパパの思い出』小野寺百合子訳、翻訳編集:畑中麻紀
わたしはたのしくてたまらず、この時間がすぎていってしまわないかと心配する気持ちさえ起きませんでした。 「たのしんでる?」 わたしは聞きました。 「たのしんでるさ」 フレドリクソンは口の中でいって、とてもはずかしそうな顔をしました。(p.106) 上記は、若かりしムーミンパパが、とある場所で、友人のフレドリクソンと会話を交わす場面である。 あまりにも瑞々しいやりとり。 言葉にした瞬間に損なわれてしまうような、ふたりのあいだに通う優しい何かと、ムーミンパパの見ていて心配になるほどの繊細さ、それらがさらりと表現されているとても素敵な文章だと私は思うのですが、みさなんは、どう思われましたか。 前作『た…
トーベ・ヤンソン『たのしいムーミン一家』山室静訳、翻訳編集:畑中麻紀
「ねえ、スナフキン。ぼくがパパにもママにも話せないひみつを持ったのは、これが初めてなんだ」 ムーミントロールは、真剣な顔でいいました。 それからスナフキンがぼうしを抱えて、ふたりは川ぞいを歩きだしました。(p.60) 前作(『ムーミン谷の彗星』)があれだけ面白かったのだから、今作もきっと面白いに違いない、でも、前作の面白さを超えることは難しいだろうな、だって『彗星』はあれだけ面白かったのだもの。そんな浅はかな予断を軽やかに蹴とばしてくれる傑作が『たのしいムーミン一家』である。 冒険あり、笑いあり、友情あり、バカンスあり、ターザンごっこあり、恋愛あり、笑いあり、涙あり、ニョロニョロあり、モランあ…
トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の彗星』下村隆一訳、翻訳編集:畑中麻紀
岩山全体がぐらぐらゆれて、あたり一面がふるえ、彗星が恐怖のさけび声をあげました。それとも、悲鳴をあげたのは地球のほうだったのでしょうか。(p.208) ムーミン小説の第一作目(『小さなトロールと大きな洪水』はとりあえず置いておいて)の『ムーミン谷の彗星』では、冒頭から、ムーミン谷の美しくおだやかな風景が描かれている。ムーミン谷、よさげなところだなあ。自然がきらきらしていて、まばゆいなあ。そんな牧歌的な思いを抱いて読み進めた矢先に、ムーミン谷の様相は一変してしまう。 すべてが、灰色なのです。空や川ばかりではありません。木々も、地面も、家も。あたり一面が灰色で、この世のものと思えないほど、気味わる…
前回のブログ春のムーミンバレーパークへ行ってきた①のつづきです▼▽前回の記事はこちらから春のムーミンバレーパークKOKEMUSの新企画展「ムーミン谷のしあわせなくらしのかたち展」こちらを今回楽しみにしていました。もともとコケムスは、ムーミンの物語を体感できるフ
頭の中にはいろんなトピックスがグルグルしているのですが、ブログに記そうとすると文章がなかなかまとまりません。自分の考えがそもそもふら〜んとしているので「反応」はできても「意見」にまとまらないのね。ましてや文章にしようとすると....。なので
良い天気。今日は、埼玉県飯能市にあるトーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園に行きました。とても素敵な公園でした。(*^-^*)夕飯はちょっと贅沢に丼×2です。サーモンとイクラの親子丼昨夜から仕込んでおいた自家製イクラが良い感じ。美味しく出来て嬉しい。桜えびとしら
とにかく、これはわたしがはじめて書いた、ハッピーエンドのお話なのです!(「序文」より) ムーミン小説の第一作目にあたる『小さなトロールと大きな洪水』はきらめきにみちている。ちょっぴり不気味で、どこか不思議な物語空間を、ムーミントロールとママが冒険する。もちろん読者の私もいっしょに冒険。楽しいよ。個人的には、本作のムーミントロールが一番かわいらしいと思った。 本作以降に発表された8冊の小説を読み終えている私は、彼らとの冒険を楽しみつつも、「あ、このイメージはあの作品のあそこに出てくるやつだ」的な箇所を見つけてはひそかに興奮していた。 たとえば、「百歳近くになってメガネをなくしたコウノトリのおじい…
ボエル・ヴェスティン『トーベ・ヤンソン 人生、芸術、言葉』畑中麻紀+森下圭子訳
ムーミン小説を読み進めていくうちに、私は次第に、 こんな面白い小説を書くトーベ・ヤンソンとはどんな人なのだろうか、 と思うようになっていた。 各作品、比類なく独創的であり、かつ、毎回ちがった面白さがある。 シリーズを重ねていながら、それぞれの作品がお互い、どれとも似ていない。 マンネリズムの付け入る余地がないというか。いわゆる「お約束」的な展開はない。「お馴染み」なんて言葉も無縁だ。なんて格好いいんだろう。 物語はどれも面白い。ときおり笑わせられる。というか、けっこう笑わせられる。 しんみりする場面もある。もちろん、興奮する場面も。 とにかく感情を揺さぶられる。 なかでも『ムーミン谷の十一月』…
埼玉県飯能市のテーマパーク、メッツァビレッジで買ってきたものをご紹介しますね。過去記事はこちら ↓マリメッコ、イッタラ、アルテック…北欧デザインが並んでいるショップで陶然となったわたし。素敵な器が欲しいのはやまやまですが、我が家の食器棚はパンパンでし
トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の十一月』鈴木徹郎訳、翻訳編集:畑中麻紀
(大きくなりすぎちゃったんだ) と、ホムサは思いました。 (あんまり大きくなりすぎて、ひとりでうまくやっていくことができないんだ)(p.216) 目次 ■さようなら、ムーミン谷 ■雨音に誘われて ■ムーミナイズされる屈託 ■森を抜けるホムサ ■鏡、そしてガラス玉 ■屋根裏の夢 ■消えるムーミン谷 ■ふしぎなかみなり ■ホムサ、フィリフヨンカ、ちびちび虫 ■異常事態と、眠れるこうもり ■Sent I November ■ネコ ■影絵、絶叫、最後の雨 ■お別れ ■ほら ■さようなら、ムーミン谷 ムーミン小説もこれで最後か、寂しくなるよなあ、と軽くしんみりしながらも、いやしかし、どんな結末が待ってい…
【埼玉】ムーミンバレーパーク&メッツァビレッジ 〜トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園
昨年から俄然ハマってしまったのがリトルミイ ムーミン谷の住人さん なんだかいろいろグッズが身の回りに増えちまった😅 フィンランドのムーミン村には行ったことあるけれど 日本にもあるのよね・・・
いよいよGWに突入したけれど、我が家は一足お先に、先週末ムーミンバレーパークに行ってきた。昨年の秋以来なので7ヶ月ぶりになる。立川から車で1時間15分くらいで行けるので、定番のお出かけ先になっている。同じ埼玉の川越も定番と言えるが、昨今はあまりに人気が出てしまい、人混みの中をぶらつくのはコロナ禍で気を遣うし、なにより空きの駐車場が見つかるかどうかから心配しなくてはならない。そこへいくと、埼玉県飯能…
こんにちは。 週末皆様いかがお過ごしでしょうか? 秋風が気持ちよくて散歩日和だなあと。 さんぽBGMも兼ねて休日プレイリスト作った。 うふふ。 青葉家のテーブル、作品も好きですけどサントラがドストライクで大好き。 あとYUKI、きっと私の年代で聴くアーティストではないのかな? でもお父さんの車でよく聴いてたから今も大好き。可愛い。憧れ。 そしてここに紛れ込む ベニー・グッドマン「Sing,Sing,Sing」 グレン・ミラーの「In the Mood」 こちらは先日鑑賞した「TOVE/トーベ」という作品の影響です。 私ムーミンが大好きでして。 ムーミン誕生とトーベ・ヤンソンさんの生き様が見れる…
パパは地面を見つめて立ちつくしました。しかめた鼻づらは、しわだらけでした。それからきゅうにからだをのばすと、はればれとした顔になっていいました。 「じゃあ、わしは理解する必要がないぞ! 海ってやつは、すこしたちがわるいよ」(p.280) 理解されないことの悲しみ、みたいなものをなぜ人は感じるのだろうか。 自分の発言や行動が誰からも分かってもらえない時、なぜ寂しさが生じるのか。 これはたぶん、理解されない=認めてもらえないから、だと思う。 つまり、人は常に誰かから認めてもらいたいものなのだろう。 しかし、誰かを理解する、わかってあげる、ということはそう簡単ではない。 私なんかもよく、「何がしたい…
こんばんは! デアゴのムーミンキルト、店頭で定期講読申し込んできました✨また、ムーミンかよって感じですが、少し語ります。(大した話ではない)ムーミン、実は本を読んだこともなければ、アニメもちゃんと見たことがありません。アニメはYouTubeの違法…ごにょごにょをちらっと見たのですが、主題歌があの「ねぇ、ムーミン🎵」じゃないことにビックリしました。スナフキンの声優さんが子安武人さんで、私の知ってる子安さんと声が違うのでビックリしました。もっと言えば、スナフキンは私のイメージでは全然話さない、みんなと距離を置いてるイメージだったのが、にこやかに遊んでいる…。そう、全然知らないのです😓何故好きなのか…
「いけない。ぼくはいったいどうなるんだ? ぼくはニョロニョロじゃない、ムーミンパパなんだ。……なにをこんなところでしているんだ?」(p.224) 昔はもっと色んなことにくよくよしていた気がする。 それは臆病だったからでもあるし、おそらく繊細でもあったのだろう。 ひるがえって今の自分はどうかというと、なんかけっこうどうでもいいというか。 それは、ある意味では強くなったともいえるし、がさつになったとも言える。 いずれにせよ、感性が摩耗していることはたしかだと思う。良くも悪くも。 しかし、ムーミン童話を読んでいると、廃墟の庭先に転がっている朽ち果てた枯れ枝にうるおいが戻り、あまつさえそこから可憐な花…
悪気なく明るい、そういう人が世の中に一定数は存在している。 暴力的にほがらかで、情け容赦なく親切で、うんざりするほど優しい人たち。 彼らにうしろめたさを抱くようなナイーブな時期もかつての私にはあったが、きっと、ムーミントロールがヘムレンさんに覚えた気持ちも、私と同じようなものではないかと思った。 舞台は冬のムーミン谷。 いつも冬眠して春を迎えるムーミン一家だが、とある夜に、ムーミントロールだけが冬眠から目覚めてしまう。 皆が寝静まる家の中でムーミンは孤独を感じる。 厚い雪に覆われている外を歩きまわる。 誰もいないように思われたけど、「おしゃまさん」という女性と出会う。 含蓄に富みまくった彼女の…
「ぼく、スニフをさがしにいかなくちゃ。まにあうように、とけいをかしてね」 「いけない。この人を外へやらないで!」 と、スノークのおじょうさんはさけびましたが、ムーミンママはいいました。 「これは、しなくちゃならないことよ。いそいで、できるだけ早く」 (p,227-228) この地球のどこかに、ムーミン谷という美しい場所があって、そこでは、ちょっと変わった色んな人たちが暮らしている。 そしてそこ目がけて、地球をほろぼす巨大な彗星が迫って来ていた…。 第1章では、ムーミン谷の自然の美しさがたくさん描かれている。 川、野原、森、そして海。 ムーミントロールが海にもぐる場面なんて、挿絵の効果も相まって…
「ねえ、スナフキン。ぼくらがパパにもママにも話せないひみつをもったのは、これがはじめてだねえ」 と、ムーミントロールはしんけんな顔でいいました。 (p.75) 「はじめに」と題された短い文章で、ムーミントロールたちが冬眠に入る日のことが描かれている。 ムーミンたちって冬眠するんだ! と私は驚いた。 たしかに言われてみると、なんだか冬眠しそうな生き物っぽさがある。 彼らは長い眠りにつく。 そして春が来て、物語が始まる。 ムーミントロールとスナフキンとスニフは、山のてっぺんで黒いシルクハットを見つける。 この帽子が魔法の帽子で、この帽子のせいでムーミントロールたちは様々な騒動に見舞われる。 船に乗…
あのころは、世界はとっても大きくて、小さなものは、いまよりもっとかわいらしく、小さかったのです。わたしはそのほうがよっぽどすきです。わたしのいう意味がわかりますか。(p.117) このように、ムーミンパパはしばしば、読者に語りかける。 ここで想定されている読者とは、ムーミントロール、スニフ、スナフキンの3人。 本書は、ムーミンパパが子どもたちのために書いた「思い出の記」=自伝である。 ムーミンパパの孤独な出自から、ムーミンママとの劇的な出会いまでを描いた、愛と勇気の冒険譚。 ほがらかで、どこかドライな語り口は、なんともいえないユーモアがあり、また、かわいらしくもある。 このように一見するとほん…
「あたい、もう、またねむくなっちゃったわ。いつも、ポケットの中が、いちばんよくねむれるの」 「そうかい。たいせつなのは、じぶんのしたいことを、じぶんで知ってるってことだよ」 スナフキンは、そういって、ちびのミイをポケットの中へいれてやりました。(p.119) 舞台は6月のムーミン谷。 ムーミンママとミムラが、玄関先に腰掛けている場面から物語は始まる。 ムーミンママは船のミニチュアのようなものを作っている。ムーミントロールにプレゼントするのだ。 ムーミントロールはというと、池のほとりで水の中をのぞきこんでいた。 そこに、ムーミンママが小型の船をもってやって来る。 ムーミントロールとムーミンママは…