メインカテゴリーを選択しなおす
今も鉄道は除雪作業をして運行を確保していますが、蒸気機関車時代の鉄道は沿線地域をつなぐ唯一の輸送手段でしたから、豪雪と戦い列車を運行する取り組みは鉄道関係者の総力を上げた戦いとなりました。 南岸低気圧の豪雪の後、遅れに遅れた列車を従えて矢立峠に挑むC61。谷間狭しと噴煙を吹き上げ、排気音を雪山に轟かせて走る姿には、電化による廃車が間近に迫った悲哀は欠片もありません。撒き砂とドレンを線路に叩きつけ、生命尽きるまで輸送に励んだ姿は忘れられない鉄路の歴史です。 降雪は峠の後押し補機にとっても厄介なものでした。D51型は幹線の峠越えにあちこちで使われた機関車ですが、石炭を焚べる機関助士の足場は機関車の…