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リービ英雄「模範郷」(集英社文庫) 「天路」で思い出したリービ英雄を続けて読んでいます。今回の案内は「模範郷」(集英社文庫)という作品集です。目次 「模範郷」 7 「宣教師学
本が好きですが紙の本だとどんどん増えてしまうので8割くらいが電子書籍。田舎に住む母好きの母図書館はロクな蔵書がなく(予算少ないのかな。。)街の本屋さんも廃れるばかりだそうで残り2割の紙の本は、読んだ後定期的に母に送っています。三千円の使い方
春に 和合亮一 きみに 贈りたい風景がある ある建物の 階段の踊り場に 大きな窓があって 青い空に 雲が浮かんでいてよく晴れ渡っていて そこに立
和合亮一「詩の礫 起承転転」(徳間書店) 和合亮一という詩人がいます。この詩集は震災直後の福島からツイッターで発信された「詩の礫」、詩の言葉のつぶて、の続刊です。内容は、たとえばこんな
満足度:★★★★☆ 初めて大人の小説を読んだ気分、と表現したら良いのかなと。 歳上や目上の人に紹介したり、何読んだって聞かれて答えると恥ずかしくない様な感じ。 わたくしが今まで何を読んでたんだって話ですが、これはオススメです。 内容的には終始イギリスの執事の独り言です。その中で所々に面白い、というか成程と唸らされる言動。 読み終わると、街中で車のジャガーを見ると「紳士たれ」って脳内で呟きます笑 執事がご主人様に長期休暇を貰い、以前働いていた淑女に会いに行く道中の出来事。たいした事件もハプニングも無く、淡々と進みますが、執事とはなんぞや、の感じです。 おそらく、わたくしの様な新参者読者が1度や2…
「メタバースと経済の未来」井上智洋著、文春新書、2022年12月メタバースと経済の未来(文春新書)井上智洋文藝春秋メタバース内の経済とはどのようなものか、メタバースの普及によって資本主義がどのように変容するかを解説・予測した本。メタバースという言葉が最近メディアでよく取り上げられているので、1冊くらいは読んでおこうと思い本書を手に取りました。メタバースとは「コミュニケーションできる仮想空間」。他にWeb3.0、NFTなど周辺技術・概念も取り上げられており、用語の理解は深まりました。ただ、自分のメタバースに対する懐疑的な見方は変わらず。10数年前一時期話題になった「セカンドライフ」とサービスは同じ気がします。当時よりネットワークの制約は少なくなっているはずなので、コミュニケーションツールの1つとして存続する...メタバースと経済の未来
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【本】村上春樹の新作長編小説が4月13日に刊行されます!!祭りじゃ!!祭りじゃ!!絶対に当たらない内容とタイトルの予想がもはや妄想!!
☆てぇへんだ、てぇへんだ!!村上春樹の新作長編小説が発売するわ!!☆ 今日から2月。 なんか2月って、寒いし短いし、あんま好きじゃないんすよね~。 気持ちが落ちるっていうか。 寒いし、短いし・・・。 ってな感じで目覚めたヒロ氏。 お布団の中でスマホイジイジからのツィッターオープン。 するとBIGニュースが!! な、な、なんと・・・。 村上春樹の新作長編小説が4月13日に発売決定しました!! いやー、こいつぁ春(冬だけど)から縁起がいいや!! そろそろかなとは思ってましたが、嬉しいっすね!! 春がめちゃくちゃ待ち遠しいですね!! 春よ来い!! しかも原稿用紙1200枚で、めっちゃ長い感じっすね!…
前回の記事↓ tenkinzumadabe.hatenablog.com 1月ラストに読んだ本。「静かな人の戦略書」 ジル・チャン著書。 書店でとってもいい位置に! いつものように気になって購入(^^) 内容、思っていたのとちょっと違ったー!!! ガーン!!!! でも勉強になった! 書店で見つけた際に、こういうジャンルの本を読んで「静かで控えめ」な人間になりたい。 少し賢くなりたい。と思ったわけです。 そして、いざ勉強しようと思って開いたら、自分の性格が書いてあった・・・みたいな。 ※決して賢くはありません。静かで控えめ、ともちょっと違うけど。 これを読んでみて、自分自身が内向的な性格というこ…
渡辺京二「未踏の野を過ぎても」(玄書房) 2022年12月25日に渡辺京二が亡くなったというニュースをネットで知りました。「苦海浄土」以来、半世紀以上にもわたって、石牟礼道子のお仕事を支え続けてこられたこ
鶴谷香央理「メタモルフォーゼの縁側(1~2)」(角川書店) ええ、なんと申しましょうか、また、はまってしまいました。ハイ、ヤサイクンの「マンガ宅急便」の紙袋の隅に転がってたんです。 「メタ
1、作品の概要 2015年に刊行された宮下奈都の小説。 キノベス2016の1位に選ばれ、翌年本屋大賞に選ばれる。 2018年、山崎賢人主演で映画化された。 2、あらすじ 主人公の 外村は高校生の時に調律師の板鳥に出会い、調律師を目指すことを決意する。 ピアノを弾いたこともなく、音楽に興味があったわけではなかった外村だったが、専門学校を卒業し、板鳥がいる江藤楽器に就職することができた。 今まで、こだわりや、譲れないものなどを持ったことがない外村だったが、調律師の仕事を通して悩みながらも自分にとって大事なものを見つけていく。 先輩の柳、秋野にも影響を受けながら、真摯な姿勢で調律とは何かを考え努力し…
鶴見俊輔 「詩と自由」 (思潮社) 黒川創の「鶴見俊輔伝」をこのブログで案内していますが、じつは鶴見俊輔その人は、文句なしに信用している「哲学者」、「思想家」、いや「人間」というのが一番ぴたり
橋本 治「知性の転覆」(朝日新書) 今、生きている社会に「なんか釈然としねーな」という人は、実は、たくさんいると思う。ぼくもそうだけれど、まあ、そっぽを向いていればいいかというのが実感だ。
橋本治「勉強が出来なくても恥ずかしくない①~③」(ちくま新書)
橋本治「勉強が出来なくても恥ずかしくない①~③」(ちくま新書) 入学したての中学生や、高校生にとって、一学期の中間テストは結構緊張を感じる出来事であるかもしれませんね。高校なんかでは、結果が順位と
ディーノ・ブツァーティ 「神を見た犬」(光文社古典新訳文庫)
ディーノ・ブツァーティ 「神を見た犬」(光文社古典新訳文庫) 今回は翻訳文学。イタリアの作家、ディーノ・ブツァーティ。多くの方が初めて聞く名前でしょうね。じつは僕自身も今年のお正月に、初めて
前回記事↓ 今年もいい感じに読みすすめられている感。読書の時間ってなんでこんなに幸せなんでしょう。 自分一人だけでいられて、脳内にインプットしていくこの時間が大好きです。 私の場合、読書中はBGMは一切ナシです。どうしても周りがうるさい状況で、仕方なしにBGMをかける時は、葉加瀬太郎or宮本笑里のバイオリン。 またはカーペンターズ。バイオリンは一番耳なじみが良いです。 ピアノだと眠くなっちゃうんだよなあ。 言葉がある歌は気がそっちに向いてしまって、どうしてもだめ。 歌系なら、唯一カーペンターズだけがOKという。 多分幼少期から聴いているから、ある意味バイオリンのような感じ方なのかもしれないです…
週刊 読書案内 チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ「半分のぼった黄色い太陽」(くぼたのぞみ訳 河出書房新社)
100days100bookcovers no88 88日目 チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ「半分のぼった黄色い太陽」(くぼたのぞみ訳 河出書房新社) KOBAYASIさんが、岸本佐知子の翻訳したルシア・ベルリンの作品集『掃
2023年1冊目は「フーガとユーガ」伊坂幸太郎好きな作家の1人、伊坂幸太郎です。年に一度、お誕生日にだけ瞬間移動するという双子の話。双子ってそれだけで何だ...
満足度:★★★★☆ 面白かったです。土曜日の夕方から読み出して、火曜日の夜には読み終えました。読むスピードが早いのは面白くて続きが気になるって内容と、読みやすい文章です。 主要人物は女子高生3人で、その1人が転校して来て、神様の見張り番をしてると主人公の女の子に言います。ファンタジー要素を最初に持ってきます。 そして最後に神様の見張り番の意味がわかるのですが、主人公の女の子は普通の女子高生。2人と友達になれたものの、内に秘めてる何かを感じ、普通ではないと劣等感を持ちます。 敢えて主人公を普通の女子高生にし、友達に普通ではない何かを持たせますが、それが実は本人達には劣等感でしかない部分。それを上…
諏訪哲史「アサッテの人」(講談社文庫) 『あちらこちらに未だ田畑を残す町並みを、バスはのろのろと寝ぼけたようにすすんでいった。と、書いたところで不意にポンパときた。― 虚を衝かれた拍子につづく言葉を
小川糸「サーカスの夜」(新潮文庫) 「食堂かたつむり」(ポプラ文庫)が評判で、柴咲コウ主演で映画にまでなったころ、高校の図書館の仕事をしていて、棚に並べるために購入した記憶はありますが、内容は全く
先日、杉山龍丸という人物を案内しましたが、そこで中村哲という人物の名前が出てきました。 西日本新聞(2018/02/28)朝刊にこんな記事があります。 《アフガニスタンへの支援を行う福岡市の非政府組
週刊 読書案内 大江健三郎「静かな生活」(「自選短編」岩波文庫)
大江健三郎「静かな生活」(「自選短編」岩波文庫) 大江健三郎の「自選短編」という文庫本が、まだ食卓のテーブルの上にあります。市民図書館の本ですが、2022年の秋から、何度か借りだしを更新してここに
「クジラアタマの王様」伊坂幸太郎著、新潮文庫、2022年7月クジラアタマの王様(新潮文庫)伊坂幸太郎新潮社製菓会社広報部社員が、風評被害、サーカスの熊・虎、パンデミックと闘い、更にパラレルワールドでも闘う、伊坂幸太郎の長編小説。タイトルの「クジラアタマの王様」は、ハシビロコウという鳥の学名だそうです。本書ではパラレルワールドに登場します。製菓会社広報部社員は、一人ではなく、人気ダンスグループメンバー、政治家と共に闘いに挑みます。自分が読んだ伊坂幸太郎の小説の中では、比較的一件落着した感のあるストーリー。闘ってますが全体的に明るく、社会への皮肉・風刺が効いてます。多めにある挿絵は、はじめは何か分かりませんでしたが、読み進めると文章と繋がっていることが分かります。登場人物名の岸、ヒジリは、プロ野球楽天の選手名...クジラアタマの王様
前回記事↓ tenkinzumadabe.hatenablog.com 今回は3冊目の本(^^) バカに見える人の習慣 ~知識を疑われる60のこと~著者:樋口 裕一さん タイトルでグッときて読みました。 というのも、昨年数々の本を読んでみて、過去の自分を振り返って悔やむことが多かったのです。結構慎重に生きてきたつもりですが、幼い言動(バカっぽいなって思うような言動)があったかもしれない、とか思ったりして。 そんな過去を供養?成仏?させる気持ちで一冊を手に取りました。 あとは、今後の私がこんな言動をしないように、という教訓と、今後こんな人に会った時の対応を・・・と。 結構ページ数は多く感じたけど…
増崎英明・最相葉月「胎児のはなし」(ミシマ社) 「超」おもしろい本に出くわしました。産婦人科の先生、増崎英明さんに最相葉月さんがインタビューした「胎児のはなし」(ミシマ社)です。 増崎さん
町田尚子「ねことねこ」こぐま社 「バカ猫百態」と題したアホ・ブログの主人公、「ゆかいな仲間たち」のヤサイクン家の黒と白の猫くんたち、ジジ君とキキちゃんの絵本が出来ました。 というのは、もち
大沢真幸・橋爪大三郎「ふしぎなキリスト教」(講談社・現代新書)
大沢真幸・橋爪大三郎「ふしぎなキリスト教」(講談社・現代新書) 12月に入ってしばらくしたころかな、バスで星陵台を通過して、垂水駅に向かっていると、「高校前」のバス停から、まだ、昼過ぎなのにおおぜ
1、作品の概要 2010年に刊行された辻村深月の連作長編小説。 依頼者を、死んだ人間に一度だけ会わせることができる能力を持つ使者(ツナグ)をめぐる物語。 第32回吉川英治新人賞受賞作。 2012年に映画化した。 続編『ツナグー想い人の心得ーも出ている。 2、あらすじ(ネタバレありまくり) ①アイドルの心得 自分に自信が持てず親からも疎まれている平瀬愛美は、大ファンだった水城サヲリの突然の死にショックを受ける。彼女に会って話がしてみたいの一心で、死者と引き合わせてくれる使者に依頼をする。ダメ元の依頼だったが、水城は、ただの一ファンでしかない平瀬に会ってくれることになった。平瀬は、水城に叱咤激励さ…
満足度:★☆☆☆☆☆ 読み終えて何も残らない内容でした。 よく映画観た後の感想で「時間を返せ」ってのを耳にしますが、まさにそれでしょう。図書館で借りたので金銭は発生してないのですが、これを読んでた1週間が無駄になった。ただそれだけの感想です。 勿論、わたくしの独断の偏見的感想ですので、あまりも偏った意見は取り入れなくて良いと思います。が、わたくしには合っていませんでした。おそらく、山陽新聞のお勧めなんかで見つけて図書館で予約したのだと思います。大抵はそうやってランダムに見つけて読み、面白かったらその作者の別の作品を予約したりします。ですが今回は大ハズレでしたね。 去年読んでタイトル忘れましたが…
週刊 読書案内 ルシア・ベルリン「掃除婦のための手引書 ルシア・ベルリン作品集」(岸本佐知子訳 講談社文庫)
100days100bookcovers no87 87日目 ルシア・ベルリン「掃除婦のための手引書 ルシア・ベルリン作品集」(岸本佐知子訳 講談社文庫) 遅くなりました。SODEOKAさんが採り上げた川端康成『雪国』からどう接続し
佐野洋子「ぼくの鳥あげる」が幻戯書房という本屋さんから復刊されました。 小さい男の子はお母さんのお腹から出てきたとき、ひたいにぺったりと切手をはりつけていました。 時々は、首にへその緒を
週刊 読書案内 トーン・テレヘン「おじいさんに聞いた話」(訳長山さき・新潮クレストブック)
トーン・テレヘン「おじいさんに聞いた話」(訳:長山さき・新潮クレストブック) その1 市民図書館の新刊の棚にあったのですが、新潮クレストブックのシリーズで出版されたのは2017年のようです。著者のト
1、作品の概要 村上春樹初の短編小説集。 1980年~82年に掲載された7編の短編小説が、1983年に刊行されたもの。 時期的には、「羊をめぐる冒険」と「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」の間に刊行された。 hiro0706chang.hatenablog.com 2、あらすじ ①中国行きのスロウ・ボート 主人公の「僕」は、港街に住んでいたせいか中国人と知り合う機会が多かった。1人目は小学校時代の学力テストを受けに行った試験官、2人目はアルバイト先で知り合った女の子、3人目は高校時代の同級生で28歳の時に再会する。 「僕」は、3人との一瞬の関わりを叙情的に振り返り、遠い中国のことを思…
E・サイード「戦争とプロパガンダ」(みすず書房) 「今」になって振り返れば、この「読書案内」を配布した人たちがぼく自身にとって最後に出会った高校生だったことに気付くのですが、内容は単なる
《2004書物の旅 その16》 「水曜日は狐の書評」(ちくま文庫) 今から20年ほども前に、「日刊ゲンダイ」という夕刊紙に、毎週水曜日、「新刊読みどころ」という評判の書評コラムが載っていました
方方「武漢日記」(河出書房新社) 市民図書館の返却の棚にありました。武漢という地名が気になって手に取りました。2020年の1月、中国、湖北省の武漢という都市の封鎖、ロック・ダウンが発表されて驚いた記憶
【本】宮下奈都『太陽のパスタ、豆のスープ』~どこまでも優しくて美味しそうな、喪失と再生の物語~
1、作品の概要 2010年1月に刊行された、宮下奈都3作目の長編小説。 「青春と読書」に2008/6~2009年に連載。 2、あらすじ 結婚式直前に婚約者の譲から、突然婚約解消を言い渡されてしまった明日羽。 叔母の六花より「ドリフターズリスト」なるやりたいことリストの作成を勧められて、自分がしたいこと、やりたいことと向き合うようになる。 幼馴染で男の娘の京や、同僚の郁ちゃん、エステサロンのオーナーの桜井恵、家族に影響されたり支えられたりしながら試行錯誤を重ねる明日羽。 彼女は、リストを作ることでこれからの自分のことを考え、やがてリストに頼らなくても自分が進んでいくべき道を見つける。 太陽のパス…
【本】中村 文則『最後の命』~悪を為し、悪を超えていくのか?それとも世界から消えていくのか?~
1、作品の概要 中村文則5作目の長編作品。 土の中の子供から1年以上のブランクが空いて、2007年に刊行された作品。 芥川賞受賞後に発表された作品となった。 2014年に柳楽優弥主演で映画化された。 2、あらすじ 主人公の「私」が散歩から帰ると、いつも呼んでいるデリヘル嬢のエリコが自分のベッドで乱暴されて殺されているのを発見する。 警察に連行されて疑われる「私」だったが、犯人が最近数年ぶりに再会した幼馴染の冴木だとわかり釈放される。 冴木と「私」には、小学2年生の頃大勢のホームレスの男に同じホームレスの「やっちり」がレイプされるのを偶然目撃し、翌日殺されたことを知る衝撃的な体験をしていた。 そ…
もう1月も半分近く過ぎて今さらではありますが、2022年に読んで「面白かった~!!」と強烈に記憶に残った4冊について書いておこうと思います。今までも何度か(毎年ではないものの)、年間で読んだ本のまとめ的な記事を書いたことがありますが。2017年↓ 2018年↓2019年↓
【本】西 加奈子『おまじない』~傷ついている人たちを抱きしめるような8つの物語~
1、作品の概要 『おまじない』は西加奈子の8篇の短編小説集。 2018年に筑摩書房より刊行された。 PR誌「ちくま」2016年1月号~2017年9月号に掲載された。 表紙を含めてそれぞれの作品のイラストを作者の西加奈子が手がけた。 2、あらすじ ①燃やす 綺麗で女性らしくいることを好むおばあちゃんと、がさつで鷹揚な母親の価値観の間で揺れ動く「私」。 母親の意に背いてスカートを履くようになった私は周囲から「可愛い」と言われるが、ある事件に巻き込まれてしまう・・・。 ②いちご 遠い親戚の浮ちゃんは、いちごに異常な愛情を寄せながら九州の田舎の村で1人で暮らしていた。 芸能界や、浮世の世事にとんと興味…
【本】川上 未映子『ヘヴン』~自我の形成と生き方の選択。受け入れるか?それとも我を通すか?~
1、作品の概要 川上未映子3作目の小説で、初の長編小説。 芸術選奨新人賞、紫式部文学賞を受賞。 中学2年生の思春期の時期のいじめを通して、生き方、倫理観の問題を説いた。 2、あらすじ 斜視をからかわれて、二ノ宮たちクラスメイトにいじめを受ける「僕」。 ある日、机の中に「わたしたちは仲間です」と書かれた手紙を見つけ、差し出し主と公園で会うことになる。 手紙の出し主は、同じようにいじめられているクラスの女子、コジマで2人は手紙をやり取りするようになり、次第に距離を縮めていく。 夏休みに2人で出かけて「ヘヴン」の絵を観に行ったり、階段で話すことでコジマは自分たちの弱さの意味を知り、何をされても受け入…
今日から読書の、記録を書こうと思います。 全部読んでまとめて書くのではなく、日々その日読んだ内容で気になったことを記録していくスタイルでいきます。 やりたいことを全部やる 石田淳 ・自分株式会社という考え ・セルフサバイバル能力 1.会社の給料以外に最低一つの収入源をもつ 2.体と心の健康を維持するために積極的かつ具体的に行動する 3.仕事以外の人間関係や趣味の場を新しく構築する ・緊急度と重要度のマトリクスで考える ・排除、交換、結合、簡素化で無駄な業務の洗い出し。 ・やりたくないことをリストアップする。 ・アウトプットを、他人と共有する。アウトプットとインプットの交換。 ・インプットよりア…
突然の発熱!まさかコロナ!と思ったら扁桃腺炎。思いがけず時間ができたので読書をしました。読書は作家と自分とに出会う行為だと思います。
1、作品の概要 1998年に出版された森絵都の6作目の小説。 第46回産経児童出版文学賞 受賞。 2000年に実写映画化。 2010年にアニメ映画化している。 2、あらすじ 「ぼく」は死んであの世に行く途中、天使のプラプラに半ば無理やり誰か別の体に魂を移され生き直し(ホームステイ)させられることになる。 本来、生前犯した罪で輪廻から外されるところだったたが、ボス(神様)の意向で再挑戦のチャンスが与えられるとのこと。 自殺した中学3年生の小林真の身体にホームステイした「ぼく」は、自殺の原因になった母親の不倫、父親の下劣な人間性の露呈、片想いしていたひろかがおじさんとラブホテルに入る場面を目撃を知…