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大津・宇治”をかし”の旅(宇治編) @2024/12 名古屋
バスツアー後半は大津から宇治へ大津から京都方面に進むと、百人一首などにも出てくる”逢坂の関”を通りました。歴史や古文で聞いたことがあるような場所が身近にあ...
【光る君へ】#42 道長は、やはりのんびりな三郎のままズタボロになっていた。まひろと道長、互いへの誓いが生きる源
最近アクセス数が増えていたのは、伊周 NHK大河ドラマ「光る君へ」第42回「川辺の誓い」が11/3に放送された。ラスト2カ月に突入だ。今回も、中年以降の生きる意味を見出すのが難しい世代の悩みをうまくすくい上げたような、心に深く響く素晴らしい回だった。 いや、中年以降に限らないかな。若い人たちも、小学生でも、生きる意味について悩む場合もあるもんね。まひろ&道長のように、相手が生きていてくれるだけで自分も生きていけるという、深い絆が持てる人に出会える人生は幸福だ。 ところで、このブログでこれまで最もアクセス数が多かったのは、過去の大河ドラマ「黄金の日日」で石川五右衛門を演じた故・根津甚八を私の中で…
■『宇治平等院鳳凰堂』平成の大修繕を終え美しく生まれ変わった世界遺産を堪能(京都府宇治市)
目次 1 平成の大修理後初の『平等院鳳凰堂』訪問 2 JR宇治駅から『お茶』と源氏物語『宇治十帖』の町 3 屋根に鳳凰羽ばたく世界遺産『宇治・平等院』 4 10円玉硬貨にも描かれる日本を代表する建築 5 数々の国宝級の品々を収める『鳳翔館』 1 平成の大
宇治駅の近くにある東屋観音に「東屋」の古蹟があります。浮船の母は今は常陸介の後妻になっていた。浮舟には左近少将という求婚者がいたが、少将は、浮舟が介の実子でないと知ると、財力めあてで浮舟の義妹と結婚してしまう。この破談に浮舟を不憫に思った母は、縁を頼って二条院にいる中君に預けることにした。ある夕暮、ふと匂宮は、西対にいる浮舟を見て、その美しさに早速言い寄った。驚いた母は、娘の行く末を案じ、三条あた...
彼方神社の脇に「椎本」の古蹟があります。春、花の頃、匂宮は、初瀬詣の帰路、宇治の夕霧の山荘に中宿りし、お迎えの薫君やお供の貴族たちと音楽に興じた。楽の音は対岸の八宮の邸にもよく通い、八宮は都にいられた昔を偲ばせた。薫君から二人の姫君のことを聞き、ゆかしく思っていた匂宮は、宇治に消息を送ったが、返事はいつも妹の中君がなさるのだった。薫君は八宮を仏道の師と仰いで、宇治を訪れ、姉の大君に強く心をひかれて...
京都翔英高等学校の近くに「蜻蛉」の古蹟があります。源氏物語宇治十帖(五) 宇治の山荘は、浮舟の失踪で大騒ぎとなった。事情をよく知る女房達は、入水を推察して、世間体を繕うため母を説得し、遺骸の無いまま泣く泣く葬儀を行った。薫君も匂宮も悲嘆の涙に暮れたが、思いはそれぞれ違っていた。 実情を知った薫君は、自らの志の不運を嘆きながらも、手厚く四十九日の法要を営んだ。 六条院では、明石中宮が光源氏や紫上のため...
早蕨の古蹟からさわらびの道を進むと宇治上神社があります。さらに進んで行くと、与謝野晶子没後50年と宇治市制40周年を記念して建てられた与謝野晶子の歌碑があります。幼い頃から古典文学に親しんだ晶子は、源氏物語 にひかれ紫式部を師と仰ぎました。そして源氏物語の現代語訳に力を注ぎ、五十四首の詠歌で再構成した「源氏物語礼讃」によって歌人としての天分を発揮したといわれています。歌碑には宇治十帖の十首が晶子の真筆...
宇治駅から三室戸寺からに向かう交差点の近くの歩道に「手習」の碑があります。薫27歳から28歳の夏にかけての話。匂宮と薫の板ばさみで追い詰められ、自殺を図った浮舟は宇治川沿いの大木の根元に昏睡状態で倒れていた。たまたま通りかかった横川の僧都一行に発見されて救われる。僧都の80余歳になる母尼(ははあま)が、僧都の50余歳になる妹尼(いもうとあま)との初瀬詣で(長谷寺参詣)の帰途に宇治で急病を患ったため、看護の...
三室戸寺の鐘楼の脇に「浮舟」の碑があります。これは、寛保年間に「浮舟古跡社」を石碑に改めたものです。その際、古跡社のご本尊「浮舟観音」は当山に移され、浮舟念持仏として、伝えられています。正月、中君のところに宇治から消息があった。浮舟のことを忘れられない匂宮は、家臣に尋ねさせたところ、まさしく浮舟は、薫君に匿われて宇治にいることがわかった。そして、ある夜、闇に乗じ、薫君の風を装って忍んで行く。浮舟が...
宇治川に架かる朝霧橋。朝霧橋を渡って、対岸に進んでいます。朝霧橋のたもとには、小舟で橘の小島に向かう浮舟と匂宮との像があります。後ろの屏風型レリーフには、薫が大君・中君を垣間見している「橋姫」の場面が描かれています。ヒカルゲンジという品種のツバキがあるのですね。にほんブログ村 歴史ブログランキングに参加しています。応援よろしくお願いします!にほんブログ村歴女日記ブログランキングに参加しています。ご...
平等院がある中心地から東へ進んで行くと、宇治川沿いに「宿木」の古蹟があります。宇治駅からだと、歩いて20分。さすがにここまで来ると、観光客の姿は見当たりません。宿木(ヤドリギ)はけやきなどに寄生する植物のことで、宇治川のほとりで目にすることができます。源氏物語宇治十帖(五)宿木亡き大君を忘れかねる薫君は、いつしか現し身の中君におもいをよせるようになった。中君はその真情に絆されはするが「うとましく」も思...
宇治の橋姫神社は、源氏物語宇治十帖「橋姫」の古跡ともなっています。橋姫は、宇治橋の守り神で、古代より水辺、特に橋は心霊の宿るところとされていました。橋姫神社は、瀬織津比咩尊(橋姫)を祭神とし、水運の神である住吉明神と並んで境内に祀られています。1870(明治3)年の大洪水で流されるまでは宇治西詰にあり、さらに古くは宇治橋三の間に祀られていたと伝えられています。神は川の汚れを流すとされ、苦しみ、悪縁も消...
『源氏物語』第54帖のうち最後の10帖は、「宇治十帖」と呼ばれ、「橋姫(はしひめ)」「椎本(しいがもと)」「総角(あげまき)」「早蕨(さわらび)」「宿木(やどりぎ)」「東屋(あずまや)」「浮舟(うきふね)」「蜻蛉(かげろう)」「手習(てならい)」「夢浮橋(ゆめのうきはし)」の10帖の総称。主人公薫(かおる)大将と宇治の八の宮の娘、大君(おおきみ)・中君(なかのきみ)、および浮舟との人間模様が語られ、主として宇治の地が舞台となって...
『源氏物語』第二部宇治十帖始まる!『あさきゆめみし(6) (講談社漫画文庫) [ 大和 和紀 ] 』を、今年の大河『光る君へ』に合わせて再読『源氏物語』第二部…
『源氏物語』第二部宇治十帖も完結!今年の大河『光る君へ』に合わせて再読薫も匂の宮も大君と中の君の異母妹の浮舟に夢中になり、二人の思いや中の君に悩み、板挟みの思…
昨日の歩数(@@)不思議と足の疲れもさほどでなく今日は午前中働き午後からは気功講座に行ってきました。仕事の疲れはあとを引くけど自分が好きなことして楽しんだ疲れ…
どんだけ京都が好きなんだ私(^^)京都行き高速バス早割りチケットが少し前に取れたので決行。片道1,400円です(@@)昨年春も往復早割で行きました。 宇治、三…
①に続くJR奈良線、宇治駅からひと駅 黄檗(おうばく)駅から徒歩圏内にある萬福寺に行って来ました。ここは宇治在住のブロガーさんから教えて頂いたお寺です。なんと…
今日明日、京都一泊。源氏物語宇治十帖ゆかりの地、宇治へ娘、孫が前夜からうちでお泊り。行って来ま〜す。京都までのぞみで30分強、あっという間に京都着。日帰り十分…
人生初の御朱印を頂きました。並ばず頂けたのが幸いしました。バスツアーに便乗し源氏物語由来の石山寺、大河ドラマ館〜源氏物語ミュージアム〜宇治橋〜平等院へ大満足の…
抹茶&鳳凰堂だけじゃない!宇治で『源氏物語』の世界観に触れよう(京都府宇治市)
京都府宇治市といえば、知らない人はいないお茶の名産地ですが、同時に歴史遺産を多く抱えていることでも知られています。今お手持ちの10円玉を見てください。その裏面にはまさに、宇治が誇る世界遺産「平等院鳳凰堂」が刻まれています。このように、宇治は国内外から多く観光客が訪れる一大観光地ですが、もう一つ忘れてはいけないことがあります。それが、『源氏物語』終盤の舞台だということです。今も昔も多くの人を惹きつけて...
――こんにちは。典局、またの名を源典侍。大変ご無沙汰しております。 侍「うひゃーーーー!お久しぶりでっす!」 王「あらまあ、珍しいですわねタブレットでのご登場とは」 少「私、お会いするの初めてかも……少納言です、こんにちは」 ――そうね、少納言さんは初めましてだわ。皆さんお揃いで...
薫は比叡山に行き、いつものように経本や仏像などを供養させると、翌日は横川に出向いた。僧都は突然の訪問に驚き、畏まって迎えた。 長年、祈祷などの依頼くらいで特に懇意というわけでもなかった。この度の女一の宮の病いにおいてすぐれた効験をしめし、尊い高僧としての名声がさらに上がったこ...
薫は、文を持たせた童を (このまま小野の庵に遣わそうか) と思ったものの、人目が多すぎてどうにもならない。 ひとまず三条宮邸に帰り、翌日改めて出立させることにした。 特に親しい家来ばかり仰々しくない程度に二、三人を付け、昔から宇治への使者として使っていた随身も加える。 ...
「……はっ?!」 「なあに侍従ちゃん。変な声出して」 「右近ちゃん!!!完、て何?!これで終わりなの?!ええええー!!!」 「やあねえ侍従ちゃん。最初からわかってたことじゃない、出家した浮舟ちゃんの居所を薫くんが知って、お手紙出すけど断られるってとこでハイおしまいって。色んな人が...
いくつかお知らせ。 1.BOOTHでショップ開きました。 「みくまり庵」 といいます。 ただ今「ひかるのきみ」壱と弐は無料ダウンロード中です。 よろしかったらお試しください(縦書き・EPUB3)。 中断してる「しゃぼんだまによせて」とか、他の長編とかも、順次上げていこうかなと思っ...
【再掲】「ひかるのきみ」目次つくりました!※紅葉賀以降の巻頭リンク張りました
とあるフォロワーさんに「ひかるのきみ」を図々しくお勧めしたものの、 ブログで最初から読むのが超絶メンドクサイ というか、順番が全然わからん超絶不親切な並び だと一昨日気づきました……(遅 特に最初の辺りはテンションがアレでしたし間違いも多くて、電子書籍版ではかなり改変したのです...
そのころ薫が何をしていたかというと―――。 母の入道の宮が体調を崩したので、石山寺に籠り誦経や祈祷の最中であった。浮舟の事は常に気にしてはいたものの、誰も知らせるものはいない。 宇治の山荘を警備していた内舎人とその一党は、 「さすがにこの一大事に、京から使者の一人も来ないと...
ColBase:伊勢物語 鳥の子図 新しい年が明けた。 まだ春のきざしは見えず、川はすっかり凍って水の音すらしない。あまりの心細さに、 「貴女に心惑わされたが、道には迷わなかった」 という匂宮の言葉を思い出す浮舟。恋心は枯れ果てたが、その時の場面だけは心に焼きついている。...
右近です。 匂宮さまの使者に引き続き、薫さまも直々に宇治にいらっしゃいました。やはり同じように詳細を知りたいとの思いです。道中で過去の記憶を一つ一つ拾われて、 (いったいどういった宿縁で、あの八の宮親王のもとに来ることになったんだろう。こんな……あの頃は存在すら知らなかった人...
「ねえねえ右近ちゃん」 「なあに侍従ちゃん。って、久しぶりねこの冒頭」 「ほんとそれー、怒涛の展開だったもんね。メッチャ若い設定の『侍従』役もいい加減つかれたよーん(ゴローン)」 「大して変わりないじゃん。で、何?何か言おうとしてなかった?」 「あ、そうそう。この間、式部卿宮がお...
浮舟が髪を下ろしたその時。 少将の尼は自室に下がり兄の阿闍梨と談笑、左衛門も知人の応対中であった。久しぶりの僧都一行の訪問につけ、旧交を温めるのに忙しかったのだ。 ただ一人、浮舟の傍で成り行きを見守っていた女童のこもきが、 「こんなことが!」 と告げに走った。慌てて尼たち...
引き続き、三条宮邸より少納言です。よろしくどうぞ。 あれからまもなく、女一の宮さまから二の宮さまへと文が届きました。その手蹟は実に見事なものでしたので、 (期待通りだ。もっと早くにこうしていればよかった) 薫さまは密かに胸を熱くされたようです。 后の宮(明石中宮)さまも美...
琵琶湖から見る比叡山:比叡山延暦寺HPより 小野の尼君の亡き娘の婿はこの時、近衛中将となっていた。その弟・禅師の君は横川の兄僧都の弟子として山籠りしている。中将は他の兄弟とともにたびたび比叡山を登ったが、その前後に小野の庵にも立ち寄ることがあった。 この日、久しぶりに中将一行...
九月に入ると、小野の尼君はまたもや初瀬詣でを思い立った。 亡き娘を諦めきれないまま寂しく心細い山里暮らしを長年続けていたところに、降ってわいたような浮舟という存在―――尼君にはとても赤の他人とは思えなかった。兄僧都には否定されたが、やはりあの時詣でた観音の効験にちがいない、な...
月が変わり、四月十日になった。 (本当なら今日、宇治から浮舟を迎えるはずだったのに) 薫は尽きせぬ悲しみを噛みしめる。 実に物悲しい夕暮れ、庭先の橘がやさしく香る中、ほととぎすが二声ばかり鳴いて渡っていく。「宿に通はば」―――亡き人のところに行くのかと独りごちても物足りない...
こうしてお世話するうち四月、五月と飛ぶように過ぎ去りました。が、一向に良くなりません。わたくしは心配のあまり兄僧都に文を送りました。 「やはり一度山を下りて来ていただけませんか?この人を助けて下さいませ。何にせよ今日まで命がありますのは、死ぬべき運命ではないんですわ……きっと何...
「ねえねえ右近ちゃん」 「なあに侍従ちゃん」 「自分で語っておいてなんだけど、『遊仙窟』ってなんなんコレ。何で皆知ってる前提なの?!」 「七~八世紀ごろの唐の詩人さんが作った短編らしいよ。遣唐使が持ち帰ったんじゃないかと言われてて、万葉集にもよく取り上げられてるから、古典の嗜み的...
相も変わらずの薫と匂宮周辺はさておき、物語は時を少し遡る。 浮舟が姿を消した三月下旬―――。 いったいどういったお導きであったことか。今思い出してみましても、まるで春の夜の夢か幻―――齢五十も過ぎてまいりますと、不思議な巡り合わせのひとつやふたつ経験するものでございますが、...