株式会社の起源から考える資本主義の問題-例外の標準化
今日、株式会社の形態は、企業の典型的なモデルとして全世界の諸国において採用されています。誰もが同形態に疑いを抱くこともなく、あたかも空気の如くの当然の存在と見なしていると言っても過言ではありません。しかしながら、よく考えてみますと、経済に採りまして、必ずしも株式会社が最適の形態であるとは言えないはずです。何故ならば、経済活動を行なう主体性としての権利が十分に保護されておらず、株主という存在によって完全なる所有とまでは行かないまでも、そのコントロール下に置かれてしまうからです。言い換えますと、株式会社とは、他者から拘束を受ける極めて不自由な境遇にあるのです。それでは、何故、このような不自由なモデルが誕生し、かつ、全世界に広がってしまったのでしょうか。株式会社の起源は、1602年に設立されたオランダ東インド会...株式会社の起源から考える資本主義の問題-例外の標準化
2023/06/13 12:45