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③遺言書は公明正大にみんなに宣言して作る人は少数だと思いますが、遺言能力がうたがわれたり、誰かに強制されて作らされたというような疑惑が湧かないように作る必要があります。 自筆証書遺言なら作成時の動画を残したり、できれば公正証書遺言で公証人、証人をまじえて作成することをお勧めします。
こういった場合遺留分を侵害していないか?の配慮は必要かと思います。遺留分を侵害された子供から遺留分侵害額請求をされる可能性があるからです。遺産分割協議で揉めるというわけではないですが、親族間でこういった請求が行われたりするとやはりぎくしゃくする元になってしまいます。
②遺言書の内容ですが、基本は法定相続分をベースに、財産を特定していくというのがいいかと思います。ただ不動産や株など現時点で評価額を決めるのも難しいものなどもあるかと思うのであくまで目安となりますが。 とはいって遺言書を作る限りは、自分の意思を反映させたいと思うものです。世話になっている長女には多めに残してあげたいとか世の中のために一部は寄付したいとかです。
また遺言書で作成した段階では元気な場合であっても万が一ということあり、順序が変わることがあります。その時のために予備的遺言を用意しておくという事も大事です。つまり遺言者よりも先に子供たちが亡くなってしまったような場合その部分の行き先を決めておかないとその部分だけのために法定相続人が集まって遺産分割協議をしなければならなくなります。
遺言書は先に述べたような紛争のタネを極力排除したうえで、作成いただくと効果的かと思いますが、その際注意いただきたい点をあげさせていただきたいと思います。 ①遺言書の内容は、曖昧な点を極力排除し明確にだれが何を相続するのか記載すべきだと思います。また財産の全てを対象にというのも必要です。ここが曖昧だと遺産分割協議の必要性がでて、どんな内容であろうと紛争の原因になる場合があります。たとえ均一割にしても自分には多くもらう理由があるとおもう人が出てくるからです。
高齢の親が多額の財産を現金で置いたり、隠しこんだりということも起こります。これも自分の老後の不安から「財産だけが頼りだ」という考えから出る行動です。 ただ残された者から見るとその場所がわからなくなったり、思ったよりなかったりすると、兄弟の誰かが盗んだんじゃないかと思ったりすることも有ります。遺留分侵害にも関わってきますが、誰もが明確にわからなくなっている事態なので、さらに泥沼紛争に陥ります。
また高齢期に入ってくると自分の老後が不安になり、子供が複数いる場合はそれぞれに頼ろうとします。その子供ごとに「お前だけが頼りだ、財産はお前に任したい」などと言ったりすることもあり、そのうえ別の子供の悪口などを言い始めたりします。こうなってくると子供間で信頼感がなくなり、相続時も揉めやすい環境が整ってしまいます。 こんな状況で作られた遺言だとすると必ず子供としては、「自分の親がこんな遺言を作るはずがない、無理やり誰かに書かされたんだ」というような疑心暗鬼につながります。
とくに子供が複数いる場合は、過去から現在まで全く平等に接し、愛情を注いできたというのは無理があります。その時々の事情がありますし、親や子供の感情の起伏もあります。 親は同じようにしてきたと思っても、子供側の受け取り方が違う場合もあります。「自分は厳しく育てられたが、弟には優しかった」そう思っている長男 また逆の三男などもいるという事です。
揉めないために遺言書を作るはずが、遺言書を作ったがために紛争になるそんなことも有ります。できれば完成前に豊富な事例と適切なアドバイスができる専門家としっかりミーティングしたうえで作成いただきたいと思っています。 そもそもどんな遺言書や他の相続対策(家族信託やなど)をしてもその前提となる親子関係が良くないとなかなか実を結びません。
また親と同居していない子供から見ると その介護している子供の状況が分からないため、タダで親の住居に住み、生活費も親の財産から出しているのではという疑念を抱きがちです。 このような疑念、誤解を払拭するためにも親の財産と介護している子供の財産は別に管理する必要があります。実際には親の口座から出勤するときには振込伝票や領収書などをきっちり残し、使用用途などをメモしておくという事が必要です。出納帳などもあれば、他の子ども、親族が見ても理解を得られやすいと思われます。
またこれも重要なことですが、財産管理です。親の介護度が上がるとどうしても同居の親族がその管理をする必要性がでてきます。ただこの管理を曖昧にしてしまうと後々大きな問題となってしまいます。 一般的に同居して親の介護する子供は、親の面倒をみるのに必要な費用はすべて親の財布から出すものという認識があります。そのため場合によると親のお金と自分のお金の区別があいまいになりがちです。
争族にならないためには、まず子供が同居を始め前によく兄弟姉妹間で話し合う事です。親の健康状態や介護の必要性を共有した中で、同居の必要性を認識してもらいましょう。独断で始める同居が一番疑念を生みます。 そして同居介護が始まったあともできるだけ、家に来てもらい介護を手伝ってもらったり、相談をしながら親の介護を共有とすることが大切です。
少し話がそれましたが、同居して介護を行なっている子供と遠隔地に住んでいる子供との間で情報交換・意思疎通がうまくいってないと相続の段階で大きな確執を生んでしまうことがあります。 介護している子供の苦労はなかなかそれに関わっていない子供には伝わりません。また逆に介護に関わっていない子供からすると親の財産を自由に使っているのではないかという疑念をもつこともあります。 こういったお互いの認識のズレが相続 遺産分割といったときに爆発し揉めるという事が良くあります。
親の面倒を子供が同居してみる、それ自体は昔からある親孝行な姿かもしれません。が認知症が進んでしまった場合 徘徊や虚言、短期記憶の喪失、排せつ 入浴の問題など様々な問題が生じます。なかなか介護の素人が太刀打ちできないことがらも増えてきます。 こういった場合は、介護認定を早めに受けて介護保険の範囲をうまく使って、デイサービス、ヘルパー、ショートステイなどを使って介護者の心と体の健康を維持していくということも大切です。
介護することと相続とはなんの関係もないんじゃない、そう思われる方も多いかもしれません。ただ現在高齢化が進み、親が亡くなるまで介護を長期間行うということが増えています。5年~20年近くかかる場合もあります。その際 子供のひとりが同居して在宅介護しているような場合 後々相続が争族になってしまう火種が潜んでいるかもしれません。
遺産分割調停は、調停委員会が当事者双方から事情を聞いたり意見を聞いたりし、双方が納得して問題を解決できるように調整をし助言してくれます。より柔軟な解決方法を見出すことが可能です。 それに対して遺産分割審判については、裁判官のほうで遺産分割割合、分割方法を決定します。これは民法906条に定めれているとおり、「遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態および生活の状況、その他一切を考慮して」遺産分割を決定します。つまり相続人の意見を汲んで柔軟にというよりは、より客観的な事実に基づいてという違いがあります。
先の介護の例にも関わりますが、親兄弟が遠隔地で暮らしているというのも争族の原因になりがちです。物理的に離れていると心も離れていきがちで、会う回数も減ってくるとお互いの情報も薄くなります。 そうなってくると兄弟間でも他人の感覚が現れ、遺産分割協議といったお金の問題になると誤解や疑念を持ちやすくなり、それが原因で揉めてしまうといったことも考えられます。 消息不明や相続人に認知症といったケースも相続手続を困難にする要因となりますので対策が必要です。
こういった中 子の世代としてはもらえるものはもらっておきたい。またその配偶者がいる場合は、さらにその意識に拍車をかける存在である場合が多いようです。 また親の高齢化に伴い、介護の問題も深刻化しており それに関わった相続人とそうでない相続人の間にはおのずと大きな溝が出来がちです。
ではなぜ相続紛争が増えているのでしょうか?考えられることとしては、親子間の経済格差があるということです。 親の世代は、十分な退職金もあり、月々暮らすには十分な年金もあるためその資産を減らすことも無く蓄えられているという現状が比較的多くみられます。 それに対して子世代は、長引く不況や転職が当たり前の世の中では退職金という老後の資産も蓄えにくくなってきています。また年金制度も年々厳しくなってきており、将来的な不安も募る一方です。
財産があまりないので揉めないというのも根拠として成立していないようです。裁判所での遺産分割調停、審判の申立て件数のうち、遺産総額 5000万以下が80%、1000万以下が30%をしめます。恐らく多くの遺産総額区分もほぼ同じかと思われますので、少ないから揉めないとは言えないと思われます。 相続紛争は富裕層だけの話ではなく、少ないものを取り合うケースも多いという認識は持っておいた方が良さそうです。
「うちの子供たちは仲が良く、財産もあまりないので 揉めることも無いわ」お客様からよく言われることです。 ホントのところはどうなんでしょう?裁判所に持ち込まれる相続紛争は20年前と比べて1.5倍になっているといわれ、相続手続が正当におこなわれないため、未登記の空き家問題なども噴出しています。
家族会議についていろいろお話してきましたが、終活を考えるにあたっては非常に有用だと思います。そもそも相談できるご家族がいるということは幸せなことです。 問題なのは、いつでもできるからと考え、ほんの少しの労力が手間に感じる、結果的に先送りにしてしまい相続手続やその後の人間関係において大きな差となって表れてしまうことにあります。 今この時が一番良いタイミングです。日一日と悪くなっていきます。ぜひ一度気楽に開催してみることをお勧めします。
こういった土地がある場合、今後の管理、登記手続きなどに大変な労力がかかることは目に見えています。また売りたくても売り先が無い、売るための手続きが煩雑など残された人にとっては大変です。 しかし家族会議の場で話あいをすることで、心の準備ができ、問題解決のための時間が確保できます。また親と子が協力できれば、できる解決策も多くなります。
不動産は大変価値のあるものがあったりして、その相続税に苦しむという事例も多くあります。それとは反対に利用価値のない土地というのも存在します。 不動産を負動産、もっとひどい言葉では 腐動産なんて言ったりもします。 遠隔地の土地で、資産価値も低いのに相続登記を何代もしてこなかったので、相続権をもった親族が実は80人もいる土地。 バブル時代に原野商法で騙された広大ではあるが価値のない土地。(騙されたというのも有るので親族には言いたくない気持ちはわかります。)
残されて困るものなんていうのもぜひこの場で話しておきたいものです。とはいえ言いづらいから言ってこなかったわけなので、心苦しい気持ちはわかりますが、本当に相続人が苦労することも有りますので、この機会に解消しましょう。 債務(借金)があるならば、伝えておくべきだと思います。またできれば清算しておくべきです。 もう一つ大きなもので見過ごしがちなのが不動産です。これはよくあるテーマですが、根が深いので次回に。
会議録というものを作成しておいた方がなにかと良いです。次回開催がある場合も参考にできますし、言った言わないを防止することにもなります。 箇条書きで話し合ったこと、決まったことなどを書いても良いですし、全員の許可をとって録音しても良いかもしれません。いまは録音された者を文字起こしするソフトも有りますので、それほど苦労はないかと思います。
あと 遺言書を書いた想いを直接伝えるいい機会でもあります。遺言書には付言事項というその想いを書くことも可能ですが、限られた文字数では、なかなか文章で伝えることは難しいとも言えます。 そのため自分の言葉で、今までのことこれからの事を感謝を込めて話せば、今後の相続も争族にならずにすすめていけると思います。
家族会議では家族同士が集まるため、本来の目的からそれてしまい,肝心な話ができないまま終わるという事も考えられます。そうならないためにも目的をしっかり定め、会議冒頭で「開催の理由やきっかけを話すようにした方が良いと思います。 こんな遺言書を作りたいや今後介護が必要になった時にどうしたい、今住んでいる家は、こう処分してほしいなど。できれば参加者に事前に伝えておいた方が、会議に参加しやすいかもしれません。
できれば呼ばない方がよいのでは、と思われるのは子供の配偶者です。相続権はないですが、夫通して発言力が強くなっているような場合、話し合いをかき乱す可能性があります。 しかし例外も有ります。その配偶者が同居しており、現状介護をしていたり、今後その必要がある場合はあえて参加者に入れておいて意見を聞くということも必要な場合も有ります。
では誰を呼ぶのかという事ですが、まずはご本人と推定相続人、法律上 相続人と呼ばれる方たちです。配偶者、子供、親、自分の兄弟姉妹です。 この中でいうと第一順位である配偶者、子供で良いかと思います。もし子供、親がいなければ兄弟姉妹に声をかけてもいいかもしれません。但し疎遠になっている、仲が悪いといった場合は、遺言書で除外しておけば遺留分もありませんので紛争の芽を摘んでおくことが可能です。
家族会議は、現在は良好の関係ではあるが、相続をきっかけに紛争になったり、思いもよらない負担がかからないようにするためのものです。なので実施にあたる前から家族間では話し合いやすい雰囲気やその機会を設けておくことも大切です。 食事をしながら、少しお酒も交えながらでも構いませんが、あくまで議題にそった真剣な話し合いの場の設定が必要です。参加する子供たちも今回はなにか違うぞ ぐらいの緊張感はあっていいと思います。
家族会議開催のコツは親の方から切り出すことです。実際のところは、親は子供は無関心なのかと思っていたり、子供は、死にまつわる話は不謹慎、財産狙っていると思われても嫌だなんてことから、こういった話をためらいます。 やはり親の方から「大事な話をしたいんで集まってくれ」と呼びかけるのが一番スムーズです。自分の体調や年齢、周りで見聞きする相続トラブルなどから気になり始めたころには、じつは子供のほうも心配しているタイミングでもあるのです。
話す議題、そのための資料などがそろいましたら、いよいよ家族会議です。 話しにくい議題は先送りに、話しやすい議題も いつもで話せるからと先送りにと結局 すべてが先送りになってしまいがちです。またこういった話し合いは、本人 相続人一部が欠けても意味が無いですし、また後日あらぬ疑いから紛争の火種になることも有ります。 「そんな話 兄ちゃんとだけして。。。」 こういった諍いはいくつになってもあることです。
お墓ってそもそもいるんですかねぇ。これはいろいろお考えもあるでしょうし、すでにお墓をお持ちの方もいるでしょうから個人それぞれであっていいと思います。 私 個人的にはいらないと思っていますし、残された者に負担をかけたくないと思っています。火葬した後にお骨は残りますし、墓埋法によるとどこに処分してもいいというわけではありません。散骨してもいいですが、大阪だと一心寺さんという2万円ぐらいで引き取って供養してくれるところもあります。 この辺りは各ご家庭の事情にあわせて 比較的話しやすいところでもあると思いますので、ぜひ家族会議の議題としていただきたいと思います。
どうせなら自分がしてほしい葬儀を考えてみましょう。 誰をよんで、どれぐらいの規模でしたいのか? どういった葬儀の流れ、 必要なもの そうでないもの 葬儀会館はどこで、どんな食事を出して。。。など 参列してもらった人に喜んでもらえる葬儀とは? そんなことをいろいろ考えてみることも楽しいかもしれません。
もう一つ 自分の葬儀を自分で段取りできるというメリットがあります。自分が考える予算内で、自分らしい最後の演出を行う。子供が複数いたり、精神的に落ち込んでいるときに亡くなった方にふさわしい葬儀を考えるというのは難しいものです。 葬儀会社の担当者は、基本件単価を上げることに必死です。自分の業績、歩合に直結するからです。 相続人にしても 周りの体裁や良心の呵責から、棺や祭壇(特に花の量など)、エンバーミングや香典返しなど 葬儀担当者のいうなりにバージョンアップしてしまい非常に大きな額に積みあがってしまうということがあります。
葬儀というのも、縁起でもないという話から子供側からは言い出しにくいテーマです。しかし 「葬儀費用が思ったより高くかかった」「突然のことで葬儀社を比較したり選択したりすることができず、後悔した」なんて話はよくあります。 以前葬儀会社に少し関わっていた者からすると、葬儀の見積もりを決断するのに1時間~2時間くらい。その間に100万~200万の買い物をすることになります。 状況としても親が亡くなり、1日もたたないうちにその時が来ますので、平常の頭の回転とはちがうところもあります。無駄な出費を減らすことが可能です。
だれが世話をするのかという点に関しては、子の人数、居住地、経済状況、子の性格などいろいろなことを加味する必要があります。またその内容次第で、遺言や遺産分割の内容も変わってきます。 こういった話ってはなしにくいことでもあり、先送りにしがちですが、後々 突然の対応を強いられる場面で 大きな意味が出てきます。 最初は話しにくいかもしれませんが、本音を出し合いお互いが譲歩しあえればよりより親族関係が今後も続けていけるものだと思います。
介護について話し合うにあたって、大きなテーマは誰が世話をするのか、その費用は誰が負担するのかにつきると思います。 費用については、親の資産がメインとなりますが、場合によっては子供たちの持ち出しになることも有ります。そういったことを踏まえて、親の財産のできるだけ正確な把握、そして今後のマネープランをしっかり持っておくことで子供の持ち出しというのも避けることが可能になります。
介護の問題は、一部では情報戦だともいわれています。つまりどれだけいろいろな情報をつかみ、選択肢を増やすかという事です。 現在 デイサービス、ヘルパー、訪問介護などを利用することで、在宅介護を進めることが以前に比べて行いやすくなってきています。利用できる施設もいろいろな特徴をもつものも有りますので、家族会議でいろいろな情報を持ち寄り、話し合うことは家族が今後円満に過ごしていくためにも大切です。
介護される者の意向、できるだけ自宅にいたいのか、施設での生活を望むのかということがまず前提ですね。ご本人の状態や資産状況によっても変わってきますし、それに対応できる配偶者や子供たちがいるのかということも重要です。 いざその時が来た時と状況も変わっているかもしれませんが、事前に話し合っておくというのが大事です。ただ仲の良いご家族であれば建設的な良いお話あいができるかもしれませんが、そうでない場合は良いゴールにたどり着けないかもしれません。しかしそういった状況でも事前に関係性が明らかになることで打てる対策も変わってきます。
家族会議で話す内容としては、亡き後の財産の行方、処理の仕方なんて話がメインかと思いますが、避けて通れないお話がその前のお話です。つまり介護についてです。 現在高齢化がとてもすすんでおり、65歳以上の5人に一人は認知症であったりするといわれています。認知症でなかったとしても、体が不自由になったり病気になったりしやすくなることは確かです。そういった問題を家族でどうしていくのか話し合う機会としても家族会議は機能します。
デジタル資産、SNSなどなど このあたりは書類的なものが無いので残された人がなんとも調査に困るものです。そのくせポイントといった金銭的価値やサブスク利用の支払いといった負債は、リアルに存在するものですので厄介です。 まずどういったものがあり、IDとパスワードははっきりさせときましょう。また使用していないもの、頻度の少ないものなどは解約などをして減らしておくことも手です。 こういったものは、本人の解約などは比較的楽ですが、代理人などには非常にはハードルが高くなる行為になります。
趣味のコレクションなどもいざ処分の時に困ります。持っていた人にとっては宝物だったものもそのニーズがあまりにニッチなものであったりすると売る時にとても苦労することも有ります。 その価値をわかる人に引き取ってもらうという方法もありますが、本人が亡くなってからでは、見つけるのも大変です。思い入れがあるだけに生前の処分は難しいかもしれませんので、家族会議の中でその対象となる人を伝えておきましょう。
不動産の中でも田畑、山林などがある場合も注意が必要です。登記がほったらかし、管理がほったらかしなどあると資産価値も減りますし、売るに売れない場合もあります。ただでもいいからもらってほしいというような土地も存在します。 田畑や山林については、農業委員会へ役所への届出なども必要なのでその分手間もかかります。 遠方にある親の不動産なのでその存在自体知らなかったということもよくある話です。
① 借金 債務 マイナスの財産というのも、しっかり相続財産です。この辺りは生前あまり話したくないことなのかもしれませんが、相続人に返済の義務が及ぶものですのでしっかり把握、話し合いましょう。 ② 未登記不動産や名義変更していない不動産など。 財産として不動産があったとしても何代も前から名義変更してないとなるとその手続きは結構大変です。できれば生前 相続が発生する前にすましておきたいところです。以前は売買せず住むだけならなんとなく変更登記もしなくても。。。ということも有りましたが、相続登記が義務化されましたので、そこはしっかり行いましょう。
家族会議で話し合う材料として財産の洗い出しは必要です。わかりやすいところでは、現金、預貯金、不動産、株など。貴金属、骨とう品、車などもそうですね。相続財産ではないですが、お墓や仏壇などあればしっかり把握し、だれが引き継ぐか考えとかないといけません。 まぁこの辺りは判明しやすいので 相続開始後でも対応ができるのですが、見落としていると厄介な財産というのも存在しますのでご紹介していきます。
まずは 家族会議を始める前にご家族の現在の状況を考えてみましょう。もちろん今後時間の経過とともに経済状況や社会状況なども変わってきますが、それはおいといて。 子供たちがを見ていて、昔から仲が悪かった、現在も疎遠になっている、ちょっとややこしい配偶者(夫・妻)がいる。このようなことがあれば、相続開始後の話をしても揉めてしまうということが考えられます。 子供のなかに独身者がいる、経済的に困窮している者がいる、認知症や障害をお持ちの方がいる、このような要素が相続を複雑にすることもあるので注意が必要です。
遺言書をコッソリ作成するひとも多いです。また 自分が死ぬまで財産内容を明かしたくないという人も多いんじゃないでしょうか? では果たして自分の財産を自分の子供たちにオープンにした方がいいのでしょうか?そしてそれが相続争いを回避する切札になるのでしょうか?これは非常に難しい問題です。 心配事の一つは 子供たちがその財産をあてにする可能性があること。逆にこれだけかと思わせることで、争う気持ちを無くさせるということもできます。 開示することで、同居していた親族が使い込んだんじゃないかというあらぬ疑念をいだかれることは少なくなるかもしれません。
こういったわだかまりを減らしたり無くしたりするために、家族会議は有用だと思います。遺産分割協議などでは、ある意味その紛争となった原因である被相続人(親)がいないことで紛糾し収拾がつかなくなってしまうので、この話し合いができることは、将来に大きな利益をもたらすことができます。 本音で話会うことで、今まで以上に兄弟仲が良くなるという事もあり得ます。家族会議の開催 前向きにご検討ください。