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本日は2022年のColin C.Walkerの記事、『Euphorbia evolution and taxonomy』をご紹介します。タイトルは「ユーフォルビアの進化と分類学」ですが、内容的には2021年に発表されたユーフォルビアに関する論文の紹介記事です。記事は3つのパートからなっています。早速、記事を
私の好きな多肉植物の産地は、大抵は南アフリカ、マダガスカル、メキシコあたりです。まあ、この辺りは多肉植物の宝庫ですから、実際に種類も豊富です。さて、私もそれなりに多肉植物が増えてきましたが、カナリア諸島やモロッコなど、多肉植物の産地としては少々変わった地
雪女王(Aloe albiflora)はマダガスカル原産の白い花を咲かせるアロエです。アロエの多くは赤~橙系統の花を咲かせますから、白い花のアロエは珍しいと言えます。しかし、なぜ白い花を咲かせるのでしょうか? とても不思議です。少し考えてみました。Aloe rubriflora今年の1月
去年の秋のことです。神奈川県川崎市にあるタナベフラワーで、謎の多肉植物を入手しました。とても変わっていて、見た瞬間頭が疑問符だらけになりました。その多肉植物が「ハオルチア・トリアングラリス」です。名札にはそう書かれていました。しかし、聞いたことがない名前
fan aloe(扇アロエ)と呼ばれる多肉植物があります。蒼白い上向きの葉が左右に分かれて綺麗に並ぶことから、そのように呼ばれているのでしょう。以前は珍しい多肉植物でしたが、最近では実生苗が出回っています。一般的にはAloe plicatilisという名前で販売されています。しか
2013年頃からアロエの仲間の遺伝子が本格的に調べられはじめ、それ以降アロエの仲間は激変しました。AloeはAloe、Aloidendron、Aloiampelos、Kumara、Gonialoe、Aristaloeに分割され、HaworthiaはHaworthiaとHaworthiopsis、Tulistaに分割されました。逆にChortolirionやLoma
まだまだ寒い日が続きますが、日中は暖かくなってきたせいか早くも活動を始める多肉植物もポツポツ出てきました。まあ、室内にあるため冬に関係なく生長しているものもありますけどね。当然、室内でも休眠している多肉植物もあります。同じ仲間でも様々です。そんな、2月の多
最近、1937年にドイツで出版された『Kakteenkunde』を入手し、その中のPaul Stephan氏のユーフォルビア・コレクションをご紹介しました。せっかく珍しい古い文献ですから、他にも何か面白い記事はないか索引を眺めていたところ、私の興味ある多肉植物であるガステリアについ
女王錦と千代田錦の花茎が伸びてきたものの、中々咲かないのでしびれを切らして、ツボミの様子を記事にしました。しかし、何と2種類とも記事を上げた翌日に咲き始めたのです。なんと意地の悪い、というより私の間が悪いだけですねこれは。しかし、冬は多肉植物たちも動きが緩
熱帯雨林は植物の宝庫ですから、昔から大変興味があります。生える植物も面白いものばかりです。日本でも世界中の植物が販売されるようになり、熱帯雨林原産の珍しい植物も見かけるようになっています。私も本などで熱帯雨林について調べたりしたものです。本日はそんな熱帯
植物の根というのは様々で、普段は隠れて見えませんが、植え替えをすると近縁な植物でも根の雰囲気が異なることもあります。しかし、根は隠れて見えないだけに、病害虫が気付かないうちに蔓延ってしまうこともあります。本日はそんな根の異常の1つである根コブ病についての話
昨日はネコブカビにより引き起こされる根コブ病についての話をしました。しかし、根にコブが出来るのはネコブカビが原因の場合と、ネコブセンチュウが原因の場合とがあります。一般的に根コブ病と言った場合はネコブカビによる病害ですが、何が異なるのでしょうか? ネコブカ
多肉植物で交配種と言えばエケベリアが大変盛んですが、難易度で言うならばユーフォルビアの交配は非常に簡単です。しかし、何故かそれほど盛んでもないようです。私もたまたま入手した交配種、あるいは自然交雑種が幾つかあります。鉄甲丸系交配種の蘇鉄キリンや峨眉山は割
新型コロナが流行する前は神保町の古本街を度々散策していました。図鑑や理科系の書物が多い店ではサボテンの本もありました。その時に入手したのが、昭和61年に刊行された『サボテンの観察と栽培』です。ニュー・サイエンス社のグリーンブックというシリーズで、ほんの100ペ
2年くらい前は、まだコーデックス・ブームの余韻が残っていたのか、パキポディウムの苗があちこちに売っていました。五反田TOCのビッグバザールでも、今よりパキポディウムの実生苗が沢山並んでいました。現在のアガヴェ・ブームはまだ来ていない頃合いです。私もビッグバザ
ケイ素と言ってもあまりぴんとこないかもしれませんが、実はケイ素自体は地球の地殻の30%弱を占めるくらい大量に存在します。ガラスや水晶は二酸化ケイ素ですから、実は大変身近な存在です。半導体やシャンプーなどに入っているシリコンはケイ素が原料です。流石に植物には
ビスピノスム(Pachypodium bispinosum)はアフリカ大陸原産のパキポディウムです。パキポディウムはマダガスカルで非常に多様化しましたから、やはりパキポディウムと言えばマダガスカルが本番といった感じは否めません。最近のコーデックス・ブームを牽引してきたグラキリウ
以前、Aloe parvulaについて調べていた時に、嫌石灰植物という言葉を知りました。嫌石灰植物とはケイ酸植物とも言われるようです。最近、イネ科植物などケイ素要求性が高い植物があるという記事を書いたことがあります。取り込んだケイ素で植物は体を補強しています。逆にト
多くの野生の植物は菌類と共生関係を結んでいます。積もる落ち葉を剥がすと、茸の菌糸が一面に張りめぐらされています。森の木々は地下世界に広がる菌糸により、繋がっていたりします。これを菌根と呼んでいます。菌根は不思議なもので、植物の根が菌糸の服を着ているような
3月に入り寒暖の差が激しいなっています。朝晩は寒いのですが、日中はかなり暑くなったりします。これからは多肉植物たちの動きが活発になりそうです。3月は多肉植物のイベントも盛り沢山な上、そろそろ屋外の多肉植物置き場の整備もしなければなりません。今年の冬は何故か
文庫クセジュはフランスの新書のシリーズですが、1941年に出版されている古くからあるシリーズです。日本でも1951年から白水社から翻訳されており、国内だけですでに1000点以上が出版されております。様々な内容の本がありますが、フランス独特?の癖が強くて読みにくいもの
昨今、環境問題が声高に叫ばれてはいますが、中々どうして解決策が見つからない難題です。環境破壊や異常気象は植物の生育にも多大な影響を与えます。日本でも夏の暑さは徐々に酷くなり、熱帯のようなスコールがあったり、超大型台風が頻繁に発生したりと異変は続きますが、
剣光閣はスペインのカナリア諸島原産のユーフォルビアです。現在地の情報については、論文を参照に割と詳しい解説をしたことがあります。現在地の情報についてはこちらの記事をご参照下さい。冬に入手したこともあり完全に休眠状態でしたが、最近は日中暖かいせいか新しいト
普段は本ばかり読んでいるので、積み上がった本の山が出来てしまいました。仕方がないので整理していたところ、大昔に神保町の古本街で入手したサボテンの本が出てきました。昭和28年に刊行された『サボテン綺談』(伊藤芳夫/著、朝日新聞社)です。タイトルに綺談とありますよ
花粉を運ぶのは誰か? 植物のポリネーター(花粉媒介者)については個人的に気になっており、過去にはアロエやアガヴェについて論文を調べて記事にしました。しかし、陸上植物のライフサイクルを考えた時、ポリネーターの働きにより種子が出来るだけでは駄目で、その種子が散布
早いもので、すでに3月も半ばです。本日は五反田TOCで開催されている春のサボテン・多肉植物のビッグバザールに行っています。ところで、ここのところ春めいた暖かい日が続きますが、杉も春を感じているのか花粉もいよいよ増えてきて花粉症の私は苦しい毎日ではあります。し
2023年、春のサボテン・多肉植物のビッグバザール(2023年3月)
昨日、五反田TOCビルで春のサボテン・多肉植物のビッグバザールが開催されました。今年は杉花粉の飛散量が大変なことになっており、花粉症の私は苦しい日々を送っています。仕事もあるプロジェクトが佳境に入り疲労が蓄積していますから、ビッグバザールに行くか悩みました。
植物は常に闘っています。とはいえ、動物の喰う・喰われるの関係に比べると、非常に静かで密やかな闘いです。植物は常に周囲の他の植物と、光や栄養分を巡り競いあっているのです。その闘いには植物ごとに独自の戦略があります。本日はオオブタクサの戦略を例に、植物の闘い
植物の種子は地面にばらまかれたら直ぐに発芽する訳ではありません。大抵は発芽に適した時期まで休眠します。とはいっても種子の発芽可能な期間は決まっています。条件が発芽に適していない場合でも、種子が何年も耐えられるとは限りません。場合によっては毎年新しい種子が
最近、沖縄に海外のソテツにつく害虫が見つかりました。Aulacaspis yasumatsuiというカイガラムシの一種です。昨日、ニュースで初めて知ったのですが、沖縄は2例目で実は昨年の10月に奄美大島で発見されており、すでに700本のソテツに拡がってしまっているそうです。その増殖
最近、植物と菌類との関係について、幾つか記事にしています。ここで一つ、良い本がありますからご紹介します。それほど重要な話には思えないかもしれませんが、大抵の植物は菌類と共生関係を結んでいます。さて、本日は2020年に出版された『菌根の世界』(築地書館)をご紹介
横浜市営地下鉄ブルーラインの新羽駅近くにあります、ザ・ガーデン本店ヨネヤマプランテイションに行って来ました。今日と明日の2日間「多肉植物BIG即売会」が開催されたからです。まあまあ遠いので滅多に行けませんが、イベントとなれば話は別です。実に去年の夏以来のヨネ
昨日はザ・ガーデン本店ヨネヤマプランテイションの多肉植物BIG即売会に行ってきた訳ですが、せっかく新羽まで来たのですから、コーナン港北インター店にも寄りました。新羽駅からバスで折本町というバス停で降りて横断歩道を渡って直ぐにあります。ガーデン館という巨大な温
今年も植え替えをしなくてはならないのですが、すっかり忘れていていつの間にやら3月も終わってしまいます。あわてて植え替えようと思ったのですが、肝心の土がちょろっとしかありませんでした。仕方がないので、取り敢えず少しだけ植え替えしました。本日はこれだけ。先日、
どれだけ小さな庭でも、そこに土があれば何かしらの雑草がたくましくも生えてきます。ガーデニングを趣味としている方なら、雑草は大なり小なり厄介な存在でしょう。私も育てている多肉植物の鉢に、どこから来たのか様々な雑草が生えてきます。早期に抜かないと根を深く張っ
東京都薬用植物園の記事の続きです。前回はあへん法で栽培が基本的に禁止されているケシと、園芸用に栽培が可能なケシについてでした。今回は「漢方薬原料植物区」に戻ります。「民間薬原料植物区」や「製薬原料植物区」もごちゃ混ぜで撮影していますから、たぶん色々混ざっ
すっかり植え替えを忘れていて、しかも土がないという失態を犯したので、ホームセンターで色々買ってきました。赤玉土と鹿沼土をベースにして、軽石、くん炭、堆肥を混ぜこんだ用土です。これだけ買えばきっと足りるはず…そういえば、怪魔玉に花が咲きました。怪魔玉は冬も
昨日の続きで、植え替えをしています。そういえば、レンギョウがいつの間にか咲いていました。今回はこんな感じ。バラエティー豊かなラインナップ。Pachypodium bispinosumです。去年の植え替えではPachypodium succulentumは根が鉢底に当たってしまっていたので、こちらも気
今年の正月明けに開催された、新年のサボテン・多肉植物のビッグバザールでラフレシアリサーチさんからFouquieria leonilaeを購入しました。相変わらず、珍しいものを持ってきてくれます。購入時は葉のない小さな棒でしかなかったのですが、最近暖かくなってきましたから葉を
花キリンとはユーフォルビアに属するマダガスカル原産の低木です。赤や白、ピンクなどのユーフォルビアにしては目立つ花(実際には花弁ではなくて苞)を持つEuphorbia milii系(※1)は、園芸店で様々な品種が販売されています。 しかし、花キリンにはE. milii系だけではなく、様
植物の葉の形は様々です。当たり前のように思われるかもしれませんが、生存に適した形や大きさというものがあるならば、似たような葉ばかりになるのではないのでしょうか? この葉の多様性は大変興味深い分野で、日本では植物学者の塚谷裕一さんが何冊か本を出しています。本
Succulent Blossom vol.4(2023年3月)
2月は多肉植物のイベントはあったものの、あまりにも寒いために家に引きこもりがちでした。しかし、3月になり日中は暖かくなりましたから、イベントに毎週のように参戦しています。昨日は町田駅近くにある町田シバヒロという広場で開催される「つながる輪petitfes.vol11」に
植え替えをしたいのですが雨続きで困ってしまいます。土曜日は夕方に雨が止んだので、少しだけ植え替えをしました。しかし、直ぐに暗くなってしまったので、植え替え出来たのはほんの少しだけです。今回はこれだけです。Pachypodium makayensisいわゆる「魔界玉」です。冬の
植物の研究では分野によりますが、野外で植物を観察したり標本を作製したりすることもあります。これらの標本は研究者個人のコレクションではなく、大学や博物館に貴重な資料として納められます。もちろん、これはプロの研究者が採取地などの詳細な情報と共に標本化されるも
樹木状となるアロエは、アロエ属から分離しアロイデンドロン属(Aloidendron)となりました。アロイデンドロン属で一番有名な種類はかつてアロエ・ディコトマ(Aloe dichotoma)と呼ばれていたアロエです。現在はAloidendron dichotomumとなっています。アロイデンドロン属は7種
Euphorbia resiniferaはモロッコ原産のサボテンに似た多肉質のユーフォルビアです。日本では「白角キリン」の名前があります。アフリカのユーフォルビアの中では、それほど特徴的ではないためか人気があるとは言い難く、あまり見かけない多肉植物ではあります。しかし、多肉
雪女王Aloe albifloraが開花しました。アロエの花言えば赤~橙~黄色ですから、白い花は珍しい花色です。まさかの開花でした。まさに、albi(=白)flora(=花)ですね。雪女王 Aloe albiflora雪女王は今年の正月明けに世田谷ボロ市で購入しました。いかにも休眠中といった色合
先週は雨で植え替えが出来なかったので、相変わらず植え替えに勤しんでいます。根の状態の確認も出来ますし、塊根の生長は割と楽しみだったりします。Euphorbia didieroidesですが、先週ルームズ大正堂八王子店で購入したばかりの花キリンです。園芸店で冬を越したように感じ
今日も植え替えです。今回は小物ばかりです。Gymnocalycium andreae var. leucanthum LB15239です。フィールドナンバー付きです。鶴仙園西武池袋店にて入手。根はこんな感じ。太いゴボウ根がありますね。植え替え後。Gymnocalycium andreae(黄蛇丸)は黄花ですが、var. leucan
まだまだ植え替えは続きます。今回はちょっと大きいものもあります。Aloidendron ramossimumです。なにやら大きな鉢に植わってます。年末の木更津Cactus & Succulentフェアで入手しました。根はかなり太いですが、枯れた根も結構ありました。Aloidendron dichotomumもそうで