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絵 ベン・シャーン「ここが家だ」 文 アーサー・ビナード(集英社)
「ここが家だ」 絵ベン・シャーン 文アーサー・ビナード 和合亮一の「詩の礫 起承転転」の中で、「『米美術館、福島だけ貸し出し拒否ベン・シャーン巡回展』によせて」という詩に出会いまし
井上荒野「ひどい感じ」(講談社) 娘が語る父親。直木賞作家井上荒野が、父であり、戦後文学の孤高の作家井上光晴の素顔を語ったエッセイ。穏やかに言えばそういうことになります。 しかし、たと
木田元「闇屋になりそこねた哲学者」(ちくま学芸文庫) それぞれの時代には、それぞれの青春があります。十七歳、十八歳という年齢は、自分自身がオリジナルでありたいということを強く意識する一方で、時代
小林信彦「生還」文藝春秋 作家というべきなのか、評論家というべきなのか、はたまた、編集者というべきなのでしょうか。最近では「本音を申せば」(文春文庫)と題して、週刊誌に連載を続けて
今村夏子「むらさきのスカートの女」(朝日新聞出版) 「こちらあみ子」(ちくま文庫)の今村夏子さんが芥川賞をとりました。そこはかとなく、ひいきしていた作家なので、喜びましたが、「この人が芥川賞
週刊 読書案内 リービ・英雄「英語でよむ万葉集」(岩波新書)
リービ・英雄「英語でよむ万葉集」(岩波新書) 2022年の秋からでしょうか、リービ英雄という小説家に惹かれています。「天路」(講談社)という最新作を読んだことが始まりですが、「模範郷」(集英社文庫)
【感想】「傲慢と善良」印象に残ったこと・感じたこと3選 〜『自立』することの大切さを学べる作品〜
1. はじめに マズラプです。216回目の投稿になります。 今回は、小説「傲慢と善良」を読んだ感想を書いていきます。 傲慢と善良 (朝日文庫) 作者:辻村 深月 朝日新聞出版 Amazon 本作品を読んで、特に印象に残った以下の3つのことを挙げていきます。 ①『自立』することの大切さ ②心配すること=信じていないこと ③今日待ってくれている人が明日も待ってくれているとは限らない どちらかというと、作品の紹介というよりは、感想や感じた魅力を書いて発信することで、少しでも作者の方の励みになればいいなというような趣旨の記事になっています。 作者の 辻村深月 先生並びに関係者のみなさんに届け!この思い…
《2004書物の旅 その17》 司馬遼太郎「燃えよ剣(上・下)」(新潮文庫) NHKが、所謂「大河ドラマ」で源義経を題材にしたことは二度あります。一度目は1966年、主役が当時の尾上菊之助、女優の寺島
《2004書物の旅 「ぼくが50歳だった頃、教室で」その18》 片山恭一『世界の中心で愛を叫ぶ』(小学館) ぼくが50歳だったころ、教室で十代の生徒たちに語っていました。その頃の「読書案内」復刻版です。
「100days100bookcovers no10」 北村薫 『夜の蝉』(創元推理文庫) SODEOKAさんが9日めに選んだのが、奥泉光『モーダルな事象』で、名前しか知らない作家だったので、この後をどう「こじつけ」るか、そ
津野海太郎 「最後の読書」(新潮社) 津野海太郎という名前に最初に気付いたのはいつだったのでしょうかね。いつだったか、劇団「黒テント」のパンフレットで演出家として名前を見た時に「ハッ」とし
青木真兵・海青子「彼岸の図書館」(夕書房) ぼくはこの本を市民図書館の棚で偶然見つけました。青木真兵・海青子「彼岸の図書館」。なんかすごい「題」だと思いませんか。「こっち」じゃなくて、「
高橋源一郎「非常時のことば」(朝日新聞出版) 市民図書館の棚を徘徊していて、なんとなく手に取って、読み終わって気付いた。 「いつだったか、一度、読んだ本ですね、これ。」 東北の震災か
野田サトル「ゴールデン・カムイ(2)」(集英社) まず、表紙をご覧ください。「不死身」の杉元君と「アシㇼパ」ちゃんの二人連れの守護神ホロケウカムイ「レタラ」君登場ですね。現在では絶滅したエ
「100days100bookcovers no31」(31日目) 山村修「狐が選んだ入門書」ちくま新書) 100daays 100bookcovers challengeの30日目に、DEGUTIさんが紹介された数冊の本のラインアップを見ながらぼくが印象
*2023.3 小学二年生|本好きではない息子に本を読んでほしくてやったこと*
おはようございます。 よつば🍀です。 // 子どもに本好きになってほしい、と思いつつすでに我が家のむーくんは小学三年生目前・・・どうしましょう(;^ω^)
今年の8冊目「レジの行列が早く進むのはどっち!?」おすすめ度☆☆
前回の記事↓ tenkinzumadabe.hatenablog.com 今回8冊目として読んだのはこちら♪ 「レジの行列が早く進むのはどっち!?」 サトウマイさん著書。タイトルが魅力的!!!で購入。 統計学の本だとは知らずに・・・右上、左下にしっかり書いているのに、見ていたのはタイトルのみ(笑) 正直、統計学の本とわかっていたら手に取らなかった本。 その点このタイトル付けは数学アレルギーな人間が手に取ったということで大成功です(笑) 読んでみて。 ほーほー。数字に弱い私でもわかるような内容。 たまーに計算式が出てきますが、丁寧に書いてくれているのですぐに理解できました。 現代において、統計学…
広瀬奈々子「つつんで、ひらいて」神戸アート・ヴィレッジ・センター
広瀬奈々子「つつんで、ひらいて」神戸アート・ヴィレッジ・センター 我が家の同居人チッチキ夫人は本屋さんで働いているパートさんです。で、本が好きです。「つつんで、ひらいて」のチラシを持ち帰っ
「2004年《書物》の旅 その12」藤沢秀行「勝負と芸」(岩波新書)
「2004年《書物》の旅 その12」 藤沢秀行「勝負と芸」(岩波新書) 2019年の夏、久しぶりに東京に行きました。東京は都会だと妙に実感しました。何しろ行く所、行く所、人が多い。ぼくが山手線の電
池澤夏樹「熊になった少年」(スイッチ・パブリッシング) 「ゴールデン・カムイ」という漫画を読んでいると、アイヌの人たちにとっての「熊」の存在が、かなり詳しく描かれていて、そこがこの漫画の面
2004年《書物》の旅 (その11) 別役実「思いちがい辞典」(ちくま文庫) 先日、(2004年の先日)別役実という劇作家の「賢治幻想 電信柱の歌」という演劇を観ました。傘付裸電球の街
エランベルジェ原作・中井久夫文・絵「いろいろずきん」(みすず書房)
エランベルジェ原作・中井久夫文・絵「いろいろずきん」(みすず書房) 精神科のお医者んの中井久夫さんが、フランスのお医者さんのエランベルジェさんの童話に、自分で挿絵を描いた絵本があります。「
アラン「定義集」(神谷幹夫訳・岩波文庫) 部屋のなかが、古本屋さんの狭い店内のようになっていて、棚の本はもちろん古いし、歩くのに、足の踏み場もない状態です。「少しは片づけなさい!」 まあ、口に出
1. はじめに マズラプです。214回目の投稿になります。 今回は、2023年2月に読み終わった本とその感想をまとめた記事になります。 2023年2月は、ライトノベルを計3冊読み終わりました。 先月も相変わらずShadowverseに熱を入れていたこともあり、読了数も控えめになっています。 しかしながら、先月も面白い作品に出会うことができ、依然として楽しい読書ライフを送れています。 本記事は、本の紹介というよりは、自分のための記録という意味合いが強い内容になっております。 以下では、本ごとに「本のタイトル」「感想ツイート」「感想ブログ(書いていれば)」を掲載しています。(掲載順は、読み終わった…
金城一紀「『GO』(講談社文庫) 2004年《小説》の旅(その1)」
金城一紀「『GO』(講談社文庫) 2004年《小説》の旅」 これは15年前、現場の教員だった頃、高校生に向かって「諸君!本を読みましょう!」とアジテーションしていた「読書案内」の記録。「2004年《小説》
小川洋子「博士の愛した数式」(新潮文庫)2004年《小説》の旅 その2」
2004年《小説》の旅 小川洋子「博士の愛した数式」(新潮文庫) 二学期が始まったというのに、夏休みの課題図書の話からスタートします。ええーっと、読書感想文コンクールというのが毎年あって、どこかの団体
湯本香樹実「夏の庭-TheFriends」(新潮文庫):「2004年《小説》の旅 その4」
「2004年《小説》の旅 (その4)」湯本香樹実「夏の庭-TheFriends」(新潮文庫) あのころ、中学生の夏休み読書感想文課題図書の定番の一冊だったのが、湯本香樹実さんの「夏の庭」(新潮文庫)です。1991年の
北川扶生子「結核がつくる物語」(岩波書店) コロナの日々が始まって3年が過ぎました。この間、一応、人並み(?)にコロナ体験も済ませました。症状が思いのほか軽かったためもあって、家族や知人の親切を思い
週刊 読書案内 ジュリアン・バーンズ「終わりの感覚」(土屋政雄訳・新潮クレストブック)
週刊 読書案内 ジュリアン・バーンズ「終わりの感覚」(土屋政雄訳・新潮クレストブック) 60歳を過ぎて、社会的関心や家庭的煩雑から自由になった男性がいます。長年勤めた仕事は退職し、かつて連れ添
週刊 読書案内 新庄耕「ニューカルマ」(集英社) 一緒に「面白そうな本を読む会(?)」で集まって本を読んでいる人に二十代のジャーナリストの卵というか、ひよこのような方がいらっしゃるのです
週刊 読書案内 谷川俊太郎・松本大洋「かないくん」(ほぼにちの絵本)
谷川俊太郎 作・松本大洋 絵「かないくん」(ほぼにちの絵本) 谷川俊太郎の「詩」的な散文があって、松本大洋の静かな絵があります。ちょっとページをめくって中をお見せしたい誘惑にかられるのですが
―借りてきた本リスト― ・「一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた」山崎圭一 SBクリエイティブ・「NHK「100分de名著」ブックス フランクル 夜と霧」諸富祥彦 NHK出版・「負けない人生」古川智映子 潮出版社・「二十一世紀への対話〈上〉」 アーノルド・トインビー、池田大作 聖教新聞社 続刊「〈中〉」、「〈下〉」 ―購入した本―・「本好きの下剋上 第五部女神の化身編10」香月美夜 Toブックス・「食べようびMOOK ゆる自活BOOK」 オレンジページ・「覚えておきたい! 新・料理の基本123」扶桑社・「syunkonカフェごはん 7」宝島社 山本ゆり…
奥泉光『モーダルな事象 桑潟幸一助教授のスタイリッシュな生活』(文春文庫)
「100days100bookcovers no9」奥泉光『モーダルな事象 桑潟幸一助教授のスタイリッシュな生活』(文春文庫) 前回、SIMAKUMAさんの文章の中に出てきた人物は避けたかったのですが(連句でいうと「付きすぎ」
石垣りん「略歴」 北村薫「詩歌の待ち伏せ 上」(文藝春秋社)
北村薫「詩歌の待ち伏せ 上」(文藝春秋社)より 石垣りん「略歴」(詩集『略歴』所収) 作家の北村薫の「詩歌の待ち伏せ」(文藝春秋社)というエッセイ集を読んでいて、面白い記事に出会いました。
チョ・ナムジュ 「82年生まれ、キム・ジョン」(筑摩書房) もう、半年以上前のことですが、チッチキ夫人が一冊の本をテレビの上の、読み終わった本を並べる棚に並べながらいいました。 「この本、流行っ
岡井隆・馬場あき子・永田和宏・穂村弘「新・百人一首」(文春新書)
岡井隆・馬場あき子・永田和宏・穂村弘「新・百人一首」(文春新書) どうしてこの本を読もうと思ったのか、よくわからないのですが、新コロちゃん騒ぎの間に図書館に予約していました。「新・百人
「100days100bookcovers no8」 いとうせいこう「想像ラジオ」(河出書房新社) KOBAYASIくんから」頂いた「お題」はポール・オースター「幽霊」です。翻訳は柴田元幸ですね。そのあたりが切り口かと考
ロラン・バルト「喪の日記」(みすず書房) ロラン・バルトが亡くなって40年経っていた。その40年の間、ぼくは何をしていたのだろう。20歳で初めて読んだが、わからなかった。お経か呪文のように後生大
門井慶喜「銀河鉄道の父」(講談社) 何故だかわかりませんが、2018年の春の芥川賞、直木賞は二作品とも宮澤賢治がらみで不思議な感じがしました。芥川賞は若竹千佐子さんの「おらおらでひとりいぐも」(
「100days100bookcovers no7」 ポール・オースター「幽霊たち」(訳:柴田元幸 新潮社) 1日、空いた。 前回のSODEOKAさんの「八百万の死にざま」の記事を読んで、次は「ニューヨーク」しかないなと思い、最
今年の7冊目「うまくいく人の考え方〜自分を成長させる100の質問〜」おすすめ度☆☆☆
前回の記事↓ tenkinzumadabe.hatenablog.com 今回読んだのは、 「うまくいく人の考え方〜自分を成長させる100の質問」 永松茂久さん著書。 久しぶりにサクサクと読めた一冊でした。万人受けしそうな読みやすい文体で、本当にスルスル頭の中に入ってくる。そうそう!こういう本が読みたかったの!と。 たまーに出会う、ピタッとくる一冊でしたね。 まずは具体的な表題がありそれについての内容が記載されていて、最後には、こんな行動をしていますか? こんな考え方をしていますか? こんな風に考えていませんか?と質問が書かれています。 ただ表題と内容を読むだけでも役立つのですが、最後に質問が…
気になってしまう時に開いてほしい一冊~本好きばぁばのbooklist~
本好きばぁばのkarimeroが、気ままにゆるっと本をご紹介。ちょっとした一言が気になってしまう時に開いてほしい、SNSでも人気の一冊をご紹介します。
100days100bookcovers no49(49日目) 週刊 読書案内 小池昌代『屋上への誘惑』 光文社文庫 前回、SODEOKAさんが取り上げたエミリー・ブロンテ『嵐が丘』は未読なので、接点を探していくつか当たっ
週刊 マンガ便 長田悠幸・町田一八「シオリエクスペリエンス 16」(BG COMICS)
長田悠幸・町田一八「シオリエクスペリエンス 16」(BG COMICS) 2021年2月25日の新刊「シオリエクスペリエンス 16」(BG COMICS)です。ヤサイクンの「3月のマンガ便」に入っていました。
リービ・秀雄「天路」(講談社) 久しぶりに、最初のページから、ページを繰り始めて、次へ次へと素直に読みすすめ、ほぼ最後のページに至って、ジンワリと涙がにじんでくる小説を読みました。 リービ・英
セルバンテス「ドン・キホーテ(全6巻)」牛島信明訳(岩波文庫)
「テリー・ギリアムのドン・キホーテ」という映画の感想を書いていて、こっちが長くなったので別のタイトルになりました。 セルバンテス「ドン・キホーテ(全6巻)」牛島信明訳(岩波文庫)
橋本治「草薙の剣」(新潮社) 2019年という年は、橋本治といい、加藤典洋といい、今の時代をまともに見据えていた大切な人を立て続けに失った年でした。少しづつでも遺品整理のように「案内」したい
小梅けいと「戦争は女の顔をしていない」(KADOKAWA) お正月がすんで、節分が終わった次の日、立春ですかね。ヤサイクンがいつものようにマンガ便を運んできました。 「あれ、これって評判やん。 「や