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週刊 読書案内 大江健三郎「『自分の木』の下で」(朝日文庫)
大江健三郎「『自分の木』の下で」(朝日文庫) 今年、2023年の年が明けたころ、3月にその死が伝えられる直前から、何とはなしに大江健三郎を読みなおし始めていましたが、その死を知って、実は、今まで読まな
「傲慢と善良」辻村深月著、朝日文庫、2022年9月傲慢と善良(朝日文庫)辻村深月朝日新聞出版婚活を通じて出会った30代の男女、架と真実の恋愛・人間関係を描いた長編小説。2人の恋愛の話がメインではありますが、真実の母親との関係、架の女友達との関係、婚活相手の評価、自分自身との葛藤など、巻末の朝井リョウの解説の言葉をそのまま借りると「解像度を高めて描写」しています。途中重苦しくて読み進めるのをためらうほどでした。重苦しさの山場は298ページからの架の女友達が偶然真実に会ったことを話すシーン。フィクションとはいえ、女性の怖さを思い知らされます。関連エントリ:【辻村深月著書】ハケンアニメ!(書籍)神様の罠ツナグ朝が来る(書籍)傲慢と善良
川上弘美「神様」・「神様2011」(講談社) 高橋源一郎の「非常時のことば」(朝日文庫)という評論を読んで感想を書きました。その本の二つ目の評論というか、「非常時のことば」が「第一章」と
今村夏子「むらさきのスカートの女」(朝日新聞出版) 「こちらあみ子」(ちくま文庫)の今村夏子さんが芥川賞をとりました。そこはかとなく、ひいきしていた作家なので、喜びましたが、「この人が芥川賞
「家庭の医学」(朝日文庫)という変な名前の小説があります。お読みになられるとわかることですが、小説というよりもノンフィクションという印象をお持ちになる作品かもしれません。でも、これは小説です。