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もうそろそろ家を出ないと間に合わないよ、 と母がせかせる、 そんな事言ったって、 スーツはこれでいいのだろうか、 と言っても選択枝が豊富にあるわけではない、 あまり着たことがない、 細かい千鳥格子のスーツを選ぶ、 白のYシャツを着て、ズボンを履く、 兄がタクシーが来たと言う、 ネクタイはどれにしよう、 そんなもんどれでもいいと兄は言う、 車の中で選ぶことにして、 上着に手を通すと、 三本ほど候補になりそうなものを掴み、 タクシーに乗り込む、 やはり、自分の好きな濃緑の一本を選ぶ、 ほどなく目的地が見えてきた、 神社のような赤い鳥居の見える一角で車を降りる、 敷地に入り、本殿に向かっていくと、 …