あのころ・臨月の今
クリニックで動画をもらったことが一度だけある。赤ちゃんの体重は今の半分。それでも人間らしい顔や表情、動きがよく分かった。 私はその動画を何度も、何度も観た。観る度にニヤニヤして、かわいいなぁ、かわいいなぁと思っていた。 あの頃を振り返ると、まだまだ夢見心地だったなぁと思う。 ただただ、愛おしくて、可愛らしい塊を愛でるような気持ち。まだあの頃は、赤ちゃんが遠くにいた。 今、その赤ちゃんの存在は、私にとってぐっと近いものになった気がする。私はその動画をあまり観なくなった。どこか、夢見心地から醒めたような、赤ちゃんの存在が「夢」ではなく「今」、そして「現実」になったから。……正解かは分からないけれど…
2022/11/27 13:51