メインカテゴリーを選択しなおす
『法華経』サンスクリット本の観世音菩薩普門品によると、極楽浄土では性交が行われない代わりに、蓮華の胎に子供が宿って誕生するという。 これは、これまでに述べた科学的手法によって、交尾を経ず子孫が形成される未来的状況を暗示しているようにも思われ、この文を見た時、少しドキッとした覚えがある。 「以上のように科学的手法によって、少子化問題を克服した未来には、多種多様な来歴を持つ人々が共存する可能性がある。「子孫」の次回は、これまでの手法と結果を整理し、そのような未来における人間集団の様相を考察してみたいと思うわけである。」と子孫3 (57)に書いた。今回はその 続き である。 子孫3 (57)に述べた…
「子孫 (46)」において、 一方、有効な手立てを打てず、少子化の傾向がこのまま続き、人口問題がより切迫し、以前「任務? (22)」に書いた状況を迎えているかもしれない未来、価値観や倫理観の転換を迫る、科学的な方法が取られる可能性もある。 体外受精はヒトを含めた多くの哺乳動物ですでに確立されており、近年長足の進歩を見せる人工子宮のヒトへの適用も遠からず可能になると思われる。このような体外授精や人工子宮による、自然分娩によらない子作りが現実となった時、子作りにおいて、カップルは冷凍保存したお互いの配偶子の使用を決断するのみである(男女のあり方が変わり、カップルでなくても良いということになる可能性…
今回は、子孫に関する第三弾である。 前回(子孫2 (54))、前々回(子孫 (46))と、将来、人類は、体外受精と人工子宮の技術を用いて、自らが保存した配偶子(精子、卵細胞) を用いて、子作りを行うようになるという考えを述べた。 それを読まれた方は、「昨今流行りのiPS細胞は出てこないのか」と思ったかもしれない。iPS細胞の要点に関しては、他のサイトや文献を参考にして頂くことにして、これまでに、多能性幹細胞であるiPS細胞から作製された網膜細胞や心筋細胞が実用的な段階に入りつつあり、糖尿病患者にとって救いとなる膵島細胞の誘導も研究されており、もちろん生殖医療に関する取組みも積極的に行われている…