幸田露伴 江戸前釣りの世界 - 木島佐一著 (つり人社)
幸田文の「包む」へのコメントで、ウチ●さんに教えていただいた一冊。とても面白く読めました。すべての釣り人にオススメしたい。幸田露伴プロフィール。収録作品はこちら。小説あり、紀行文あり、考証文ありと多岐に渡る内容を、木島佐一が注釈をつけています。「幻談」、「葦聲」は小説。前者はちょっと怖い話、後者はしみじみとした哀しさが滲み出てくる、いずれも短編です。「雨の釣」、「夜の隅田川」、「金の鈴」、「かいづ釣りの記」は紀行文。このような味のある釣行記を書ける人は、現在は見当たりません。「鰉」、「水の東京」、「游魚の説」、「釣車考」、「鈎の談」は考証で、露伴の探求心がよく表れています。ところどころに、明治時代の文化が見られますが、古臭さは感じさせず、時代とは関係なく読めると思います。読後は、古きを訪ねて新しきを知る、...幸田露伴江戸前釣りの世界-木島佐一著(つり人社)
2023/09/23 08:19